恋人とからの寝起きキス発覚

 勉強を終えて一休み休憩をしていた。

「やっと終わった……」

 梓が床に転がって大の字になっていて玲が飲み物をコップに注いで梓に渡す。

「ありがとうお姉ちゃん……」

 一気に飲み干しおかわりをしていた。

「それでお姉ちゃんとお兄ちゃんって付き合ってるんだっけ?」

 玲が小さく何度も頷いていた。

 あれ? 梓に玲と付き合ってるって報告していただけ?

「なんで知ってるんだ梓」

 すると梓が首を傾げてた。

「なんでってお姉ちゃんから付き合ってるって聞かせられてたし」

「え?」

 玲の方に顔を向けると目線を合わせなく顔も真っ赤になっていた。

「それにしても良かったね。お姉ちゃん。お兄ちゃんとお付き合い出来て」

 梓が「にししっ」と小悪魔的な顔をしていた。

 本当に行動が玲にそっくりだな……。

 梓が目を輝かせていていた。

「で、で!? キスとかもう済ました?」

「いや、まだだよ」

「え……ウソ。まだなの恋人なのに?」

「まだだよ……。というか梓ちゃん。一応妹としてお姉さんと付き合ってるのになんとも思わなかったよ」

 梓は首と手首を同時に左右に振っていてそく否定していた。

「ないよ。と言うか海斗にぃといつ付き合うかワクワクしていたもん」

「わ、ワクワクって……」

 そんないつから期待していたなんて恐ろしい子……。

「それはそうだもん。お姉ちゃんが中学1年の時。お兄ちゃんと付き合いたいって呟いていたし」

「ちょっと梓!」

 玲がもっと顔を赤くしていた。

「だってずっとお兄ちゃんと勉強出来た。とか一緒の高校に受かるんだって言ってて料理も頑張ってたし」

 すると今度は玲は顔を隠していた。

「お願いもうやめて……」

 けど梓の猛攻撃は止まらなかった。

「それで高校に入ったら好きな人が出来たけど振られちゃったから。おねいちゃんが告白したけど失敗したって聞いていたし」

 それは悪い事をしてしまった……。

「それでお兄ちゃんはもっと押せば弱いて言ったもん」

「押せば弱いって……」

 梓が頷いた。

「だってお兄ちゃんそうじゃん」

 自分ではわからない……。

 玲の方を見ると頷いていた。

 自分てそんなにか?

「次の日には付き合ったって嬉しそうに電話するんだもん。いいな! 高校に入ったら恋愛したいなって思うじゃん」

 それはそうだが……。

「そこからは連絡なくて実家に帰って来たからキスまでしたんかなって思ったらガッカリだよ……」

「ガッカリって……」

「だって付き合ってキスするもんだって恋愛漫画に書いてあったし」

「それは漫画だからだよ。な、玲」

 再度玲の方を向くが視線を合わせてなかった。

「玲?」

 どんどんと玲の方からなぞの汗が出ていた。

「その汗は何ですか玲さん?」

「あ、汗!? 多分暖房が熱すぎるんだよ。けして海斗が起きる前にキスしたとかないよ……」

 ん? どうゆうことだ……。

 また梓の目がキラキラと光っていた。

「え? お姉ちゃんキスしてたの!?」

 海斗は玲の頬を掴んで伸ばす。

「玲姉さん?」

「だって海斗の顔が可愛かったもん! ついやってしまいました!」

 梓がぐいぐいと近づいてきた。

「で、で? どうだったの? 唇ってレモンの味とかだったの?」

「よく、わかんなかったけど。嬉しかったです!」

「へーそうなんだ。良いな……私も彼氏にキスとかされたい!」

 梓がクネクネと動いてうっとりしていた。

 もう、グダグダだ……。

「もう、勉強を再開するぞ!」

「――っ! お、お兄ちゃん! ね、しばらく恋愛話とかしよう……」

 寝起きにキスされたなんてそんな羨ましい光景知ってしまったんだ。勉強でしっかりと補強させて貰おう……。

「ダメです」

 梓をまた席に勉強を再開させた。

「うぇぇん! 絶対、高校で彼氏作って見せる!」


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