幼馴染とデート②
玲と一緒にショッピングセンターに到着していた。
自動ドアが開くと暖かい風が一気に来た。
「あー生き返る」
「そうだな」
玲が人差し指を向けて艦長風に言ってきた。
「それじゃあ海斗司令官。これからミッションを与える」
「はい、艦長」
海斗も敬礼をする。
「私を楽しませること。それが出来なかったら……」
「出来なかったら……」
「こうする!」
掴んでいた腕を離した。さらに脇腹を指先でこちょこちょとしてくる。
くすぐったく笑いが収まらない。
「あはは! やめて玲!」
すぐさま手を引っ込ませる。
「これを一時間の刑になるから覚悟するんだよ。海斗司令官」
「ラジャー……」
な、なんて恐ろしい刑なんだ……。それにしても俺の弱点を知ってるなんて、恐ろしすぎる。
息を軽く整えた。
「じゃあ行くか」
「期待してるね」
玲はすぐさま腕にしがみつきニヤッと笑っていた。
「お、お手柔らかに頼みます……」
海斗達はショッピングセンターを歩いているとチラホラ映画の宣伝のポスターを見かける。
「映画でも見るか?」
「おぉ、良いねアクションの映画見たい」
「アクション? どんな」
「結構CMとかで流れているんだけど……」
玲がスマホを調べて見せてきた。
「これこれ。見たことない?」
「どれどれ?」
CMで何回かは見たことあった。主人公がスパイをしながら愛する彼女を殺さなくはならないが主人公は彼女を守ることを決意する。と書いてあった。
「面白だな。何時からやるんだ?」
映画の時刻を調べるとあと三十分で始まる。
「この後始まるらしいから、急いでになるけど」
「了解」
最上階の映画館に行き海斗はチケットを買って。玲はポップコーンとジュースをお盆に乗せて持っていきた。
「飲み物とか持つよ」
「ありがとう」
チケットを一枚渡し、お盆を受ける。
「楽しみ」
「だな」
店員さんにチケットを見せてスクリーンに移動すると予告が終わって本編が始まった。
椅子に座り玲にジュースを渡し小さな声でお礼を言ってくれた。
「ありがとう」
いきなり爆発シーンから始まりスクリーン音声で体がビクッとした。
そこからは息を飲むほど、話が綺麗に流れていき血を流しながらも戦う主人公がカッコよく最後は守った彼女と結婚した。
お盆を返し海斗は軽く腕を伸ばす。
玲がはしゃぎながら話しかけてきた。
「面白かった!」
「だな。まさか二人が結婚するなんて思わなかった」
「ね、キスして終わるなんて定番だけどよかった」
「そ、そうだな……」
見ていたけどこっちまで恥ずかしくなってきて途中で逸らしてしまった。
「お、お昼にしようか」
玲は指を銃に見立ててドヤ顔をしていた。
「わかりました。海斗のお嬢」
玲と映画の感想をしながらお店を探しにいった。
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