第15話

みんな時間通りに集まり、駅で30分かけて地区大会の場所となる体育館に向かった。

田舎のところに住んでる人なら分かるかもしれないが移動が不便な所があり、電車の出る本数は少なく、目的の場所まで行かない電車だってある。

30分かけて着いた。

地区大会なのに意外と広い体育館で、県大会に進むには3回ここで勝たないといけない。


団体戦は出る所がある少ないため、ほとんど僕以外の先輩と達也が活躍して優勝をきめた。


1回戦の組合わせが決まりお互いラリー、ラケット交換、挨拶をしていよいよ自分の初めての公式戦が始まる。


試合は進み1セット落としてしまった。


1試合目は終わったて来たのか次のセットの間のアドバイスを風間先輩もらう


「緊張してる?

途中から見てたけど全然動けてないというかガチガチになりすぎ。生まれたての子鹿みたいだったよ」

先輩に笑われながら言われてしまった。

「子鹿…」

「そう」


この人僕を笑いに来たのかな?僕は必死に頑張ってるのに。


「そんな恐い顔しないでそれにしても面白かった。」

「笑いごとじゃないですよ。」

「でも君なら勝てるよ。」

「何を根拠に言ってるんですか。」

そう思った矢先。


「だって私が教えたからね」

「先輩思ったより自意識過剰なんですね」

「でも私と同じぐらい練習してるから自信持って良いと思うよ」


そうだ僕は卓球が好きで練習してきたんだ。少し自信持ってみよう。


「君の緊張も取れてきたし君らしく楽しみながら2セット目頑張ってきて。初勝利の報告待ってる。」

「ありがとうございます。先輩楽しんできます。」


口悪いけど本当に面倒見の良い先輩だなと思いながら、2セット目が始まる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る