第5話

アラームの音で目が覚め時間を見てみると8時9分を指していた。

ジャージに着替えてから、顔を洗い歯磨きや家族と朝食をすませる。

家を出て徒歩15分で学校に着く。

8時50分体育館の2階に行くとそこには達也はもう既に風間先輩と練習を始めていた。


「学おはよう」

「おはよう。」


なぜ風間先輩がいるのかと疑問に思っていると。


「お姉ちゃんいつも日曜の朝は練習してるんだよ。」

「凄い練習熱心だね。」

「本当に卓球バカっ」


風間先輩の打ったドライブが達也の顔面にクリーンヒットした。


「何か言った?」

「いや何でもないです」

「おはよう瀬川君」

「おはようございます。」


この先輩だけは怒らせないでおこう。そう思った瞬間だった。


「お姉ちゃんそろそろ疲れたから休んでいい?」

「まだ1時間しかしてないだろ。もう少し付き合え」

「僕お姉ちゃんの練習に付き合うために来たんじゃ」


また達也の顔面にピンポン玉がクリーンヒットする。

うむ綺麗にピチッと当たった音がするから地味に痛いのだろう。

達也は当たったところを擦りながら


「分かったから、じゃあ学にサーブとか教えてやって」

「引き受けるから、続きをやろうか。」


その先輩の不適な笑みが怖い怖すぎる。

ホラー映画に出てくるんじゃないかと思うぐらい怖いよ。

僕はその間マシーンでレシーブの練習をした。

最初は全然返せなかったけどレシーブするうちに少しずつ慣れていく感覚がたまらなく楽しい。


達也との練習と試合が終わると、風間先輩が下回転と横回転のサーブを教えてくれた。

最初は下回転のサーブを覚えた方が良いらしい。

理由としては短く下回転を出せれば強打されにくく3球目攻撃にも繋げられるということで練習したのだが上手くコートに入らないことがしばしば。

風間先輩のアドバイスで10球中9球入るようになった。


「ありがとうございました。」

先輩にお礼を言う。

「いえいえ役に立てたのなら」

「達也のゲームを買いに行かないといけないので僕達はこれで失礼します」

先輩に頭を下げ、ゲームを買いに10分歩き店に着いて無事スーパースラッシュブラザーズを買うことに成功した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る