来客
第一話 朝
コケコッコー!!
と、鶏の鳴き声も無い朝。初夏の日の出だから、六時辺りだろう。酒を飲み過ぎたか、頭が痛い。少し記憶が飛んでいるので、昨日の事ははっきりとは覚えていない。
兎にも角にも、二日酔いが回り切る前に顔を洗ったりしたい。が、何故か起き上がれない。寝起きで視界がぼやけている目を擦る。
すると、なんと、驚くべき事が腰辺りで起こっていた。
「え……花音!?」
なんと、花音が腰辺りに腕を回している。どうにかして腕を解こうとしても、逆にきつく抱き寄せられてしまう。
そう言えばと昨日の事を遡らせる。
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花音が倒れ、俺も酔いが回り、動けなくなった時だ。普通、夜だから月の光以外に光は無いだろう。月の光と言えば、黄色、蒼白、白が挙がる。だが、それは月の光ではなかった。それは群青色で、燃え盛っていた。
「今日は遅いので、ゆっくり寝てください。」
女の子の声が聞こえた。姿は見えないが、何かフワフワとしたものが包み込む。
そこからの記憶は何も無い__
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だから何故こうなった。
どうにか脱出方法はないかと模索していると
戸が開く音がした。
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