第二話 霞掛かる神社
やけにその日は肌寒かった。薄い上着が欲しくなるほどの寒さだ。
「へっきし!!」
思わずくしゃみが出てしまうほどだった。日はまだ東の方で、顔も完全に出していなかった。歩みを止めず、
俺は建物がある事を大いに喜んだ。鳥居なので、恐らくは神社であろう。10段程の石の階段を上ると、こじんまりとした神社と、中々に広い平屋建ての家があった。神社は見た目とそぐわず、5畳の部屋位の広さで、平屋建ての家も20坪位の広さだった。小銭もないので神社には礼拝のみし、平屋建ての家の前に立つ。
「こんにちはー。誰か居ませんかー?」
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