「縞模様のパジャマの少年」 監督:マーク・ハーマン
上映時間94分。
2008年にイギリスで上映されました。
製作は、アメリカとイギリスの合作です。
監督と脚本を
炭鉱夫で構成されたブラスバンドは、全英ブラスバンド選手権に
主演の1人に、ユアン・マクレガーが名を連ねています。
「
歴史小説で、
そう、ホロコーストの話です。
ただし、視点人物は、ユダヤ人ではありません。
収容所の所長の息子、ブルーノ。まだ9才の少年です。
第二次世界大戦中、少年ブルーノの父親が昇進し、一家は首都ベルリンから占領地のポーランドへ移住します。
しかし、引っ越し先は町から離れていて、隣家もなく、友達ができないため、ブルーノは退屈で仕方ありません。
ある日、彼は家族や使用人、それに父親の部下たちに見つからないよう、そっと家を抜け出して、少し遠出をします。そこで、農場のような広い施設を見つけるのです。
施設の周囲には、
その鉄線のすぐ向こう側に、自分と同じ年くらいの少年の姿が。
友達になりたくて、ブルーノが話しかけると、彼はシュムエルと名乗ります。
シュムエルは、
髪は、みんな丸坊主。
それから
食料をやチェスを持参して。
この作品は、子供の純真さゆえの残酷さも描かれています。
ブルーノの自宅の台所で、やせ細った老人パヴェルが、うずくまってジャガイモの皮を
彼も
うっすらと涙を浮かべるパヴェル。
実は彼は、収容所に運ばれるまでは医者でした。
作中、ブルーノが具合を悪くしたとき、パヴェルのとっさの判断で救われます。
ブルーノの母親はお礼を述べますが、その勇気と善良さは、並大抵のものではありません。
なぜなら、夫の部下たちだけでなく、子供の家庭教師に娘までも、ユダヤ人は
果たして、ブルーノとシュムエルの友情の行方は。
上手くいって欲しいと思う反面、私達は、どう戦争が終わったかを知っています。
ドイツとイスラエルの製作で、2011年に公開された「ヒトラーの子供たち(Hitler's Children)」というドキュメンタリー映画があります。
出演者たちはみな、ナチス高官の子孫や親戚。
アウシュビッツ収容所の所長だった、ルドルフ・ヘスの孫ライナー・ヘスは、アウシュビッツを訪れて、見学していたイスラエルの子供たちから質問を受けます。
「今ここで、おじいさんと再会したらどうしますか?」と問われたライナーは、「私がこの手で殺します」と答えました。
実はライナーは、子供のころ、社会科見学でアウシュビッツを訪れる際に、教師からあなたは来ないようにと言われた経験を持ちます。
クラクフ・プワシュフ強制収容所の所長だった、アーモン・ゲートの娘は、戦後バーテンダーに恋します。しかし、そのポーランド出身の彼は、子供時代をプワシュフ強制収容所で過ごしていた。
住んでいた場所が同じだと知り、彼女は浮かれた気持ちで父親の名を出します。
その途端、バーテンダーは激高し、ゲートを口汚く
「あのくそ野郎」「人殺し」
彼女の恋は、そこで終わりました。
かと思えば、何も気にしないと言ってくれた、ユダヤ人男性と結婚した、元高官の親戚もいます。
強制収容所の所長たちは、比較的職場の近くに
家族は、酷い
家族にとっては、優しい夫であり、父親であった場合もあるそうです。
「
大量殺人鬼の父親に、その事実を知ってしまった妻。息子はこそこそと、今日も被害者の息子の元へ遊びに行く。
しかし、息子の幸せなひと時も、長くは続きませんよね?
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