第7話 焼肉パーティー
週末、親父が大きな荷物を持って帰ってきた。皆を集めると……。
「今日は焼肉パーティーを開くぞ」
リアに黒猫のマヤ、幼女のサナが歓声を上げる。キッチンのテーブルにホットプレートが置かれて焼肉パーティーの始まりである。
「先ずは、豚バラ肉とタマネギだ」
うん、うん、最初から飛ばしてはいけないな。焼きあがると皆に豚バラ肉とタマネギが配られる。猫のマヤも焼かれた豚バラ肉とタマネギをガツガツ食べる。タマネギを食べる猫も珍しいなと思っていると。
「鶏のささみとナスだ」
少し焼肉のタレを付けて食べないと淡泊でいけない。しかし、量が多いな、これでは本題がお腹いっぱいになってしまう。
「よーし。牛タンを焼くぞ」
親父の一言でいまだかつてない歓声があがる。焼きあがりは小皿に二枚の牛タンが乗せられる。うむ、高級品だ、沢山は期待していなかったが少ないな。まだまだ、これからだ。
「締めはウイナーとモヤシだ」
は……?
「親父、カルビとかは?」
「牛タンを食っただろう?」
何故、質問を質問で返す。確かに牛タンを食べたが……。親父はウイナーとモヤシを焼き始める。皆が遠い視線を放つ。
牛タン……美味かったな……。
皆は過去に栄光に浸っていた。
「白いメシのおかわりは沢山あるぞ」
あれ?焼肉のタレが切れた。
「親父、タレは?」
「そんなモノはない」
ウイナーとモヤシはしょうゆで食べる事になった。皆はもっと遠い目線になる。
牛タン美味かったな……。
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