第30話未定
それからある程度ケールハイトと話した後、シュライク・バースディの所に移動して事情を説明する。
「シュライク・バースディ、事情は話した通りだが、どう思う?」
「水霧、先ずは最初にパンタロスの能力だが生物には効かないのか?なら意思持ちには効かないのか?」
「どうだろう?詳しく聞いたわけじゃ無いし。だが、夢遊病で無理矢理操る上で操る対象に自我が有ったら操る上で邪魔では有りそうだな」
「ならつまり、世界とは生物では無いのか?」
「世界が生物なら世界内に居る奴は基本的には全員実質胃袋の中に居るのと変わらないから生物では無い説を推す。まあ、宇宙の化身とかが居るなら世界の化身とかも居そうだけど」
「水霧、それは世界を基盤にした別生物だから今回の話とは関係無いだろうさ。さて、次に何でもかんでも創れる力を得た上でそれを使わせない方針の状態で、対価に金なり品物なり渡されても自分で創れる奴を意図的に創らせないで渡すもの以外使うな……とされる。これ、世界創造の力でも創れない物か何かを対価に渡されないと対価として釣り合わないだろう」
「と成ると此方の要求は世界創造の力を自由にある程度使わせろ、一択に成るな」
「金や物品で交渉してきたら交渉は蹴って良いのだからそうなるな」
「そう言えばヴィシュヌ様の場合だったら定期的に自分の接待をしろ。で済ます気もするけど、何でも創れる事を放棄してまでそれで満足出来る物を出すのは相当キツイ気がする」
「それは取り敢えず交渉をまたやって聞いてみれば良い話だな」
「解った。そう言う事にしよう」
☩
そして次の日。パンタロスが再び訪ねて来る。
「話は纏ったか?」
「一言で言えば出される対価次第だ。此方としては世界創造の力を使うのを縛ってでも受け取るに足る利益が欲しい所だが」
「なら話は早い。世界創造の力を二つの世界を作るのに使え。そして我等はそのもう一つの世界で汝らが何をやろうがその状態には口を出さない。その代わりに、この世界では自分の利益を得るのは度外視しろ」
「……そう来たか。……だが譲歩としてはこれ以上の物は望めないレベルだな。解った。そう言う事なら引き受ける事にする」
そしてそう言う事に成った。それで良い方向に話が進むかと思われたが、その結果、創造主としての力でやって欲しい事の要望が住民から膨大に来たので、相応の対価を払う物や大義と呼べる物が有る物以外はお断りする事にした。……全部叶えるのは出来るとしても幾ら時間が有っても足りないからな。それでもやるべき事は多く、多忙な日々を送る事に成った訳だが……これは、要するに本来は俺を忙殺させる前提でこの世界以外の場所でなら自由にやれる世界を創っても良い、……と言う意味合いの契約だった様だ。いやまあ、個人的な要望なんて物を通せるならそもそも俺はこの立場なんてして無いし。それでもゴリ押ししようとした奴は居なくは無いが、それを請け負う必要性なんて別に無かった訳で。そして俺は創造主兼二つの世界の管理者としての生活を始める事に成った。
シナリオブレイクをした結果、異世界に居る星ごと移動させられた件について(仮題) @azeru1000
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