第18話未定
『それで、どうするよ?』
『俺としては開示出来る範囲で良いから君らのある程度のスペックの把握がしたい所だが』
『……分体の言葉に追従するのはアレだけど、そうね。それは把握しておきたい所よ。例えばどれくらいの攻撃なら耐えられるのかしら?』
『アーバーンつまり、水の化身と融合しているから、水で出来る事は大抵出来ると思って貰って問題無い。だから、ぶっちゃければ俺は今この水の身体を全部消し飛ばされようが死なない。アーバーンと融合している為、今のこの体の全損する事が死亡する事と=では無いのも有りますけど』
『私はある程度の神格の力を使えるわ。但し、やるには負担が大きかったから基本的には限定的にだけど、簡易的な神格統合をヘカテー様とした際にそれの緩和をして貰った後に自分の限界を確認して無いからやれる回数は未検証と言う意味で未知数としか言えないわね』
『……まあ、ラシュとスイレンカ側なら俺は把握しているが他の人がアレか。俺から言う事にするが、アプラサスの名の意味は、水の中で動くもの、雲の海で生きるものの意味で、それに準じた力を振るえる。姿は自由に変えられる。北欧神話で言うワルキューレと被るが、霊を天界に運ぶ事が出来る。故にアンデッドや霊系の相手は任せて置けば良い。そしたら普通に天界に送還してくれる』
『……ふむ。では貴方の力を聞かせ願いたいのですが?』
『……まあ、良いか、一言で言えば、遍く満たす。それだけだ』
『……ええと、つまり、チャージ能力、ですか?』
『これだけでもこれまで見せたのと照らし合わせれば解る様には成っている』
『……?』
『……仮にAと定義する物を、他の中に満たす、能力、ですか?』
『それはあくまでも分体としての俺の能力の話だがね』
『……実質必中能力じゃ無いですか、やだー』
『さて、話はこれで十分だろう。これからの話をしようか』
『私は話さなくていいのかしら?』
『……ヘカテー様は話す事が有り過ぎて言及すると話が進まなく成るので別に良いです』
『そ、そう。じゃあこれだけ。メインは重力系の力よ。他のも使えるけど……まあ、今は良いわね』
『それでは紋章についてはお願いします』
『……そうね。私とケールハイトは簡易的な神格統合を行って居るのだけど、それは左手の紋章に起因するわ。だから私の力が原因で不具合か何かが出た場合は最悪腕を切ればどうにか成る様にして有るからその時はそうしてくださいね』
『把握した。色々な神格の力を使えるならどうせ腕は生やせるだろうとは言え、対処方法が最初から腕切り前提なのはアレだがね』
『まあ、ケールハイトは最悪アレをすれば良いだろうしな。条件上負担軽減の効果が無い状態でそれをやれないとアレだと思うけど、それは今までが大丈夫だったから大丈夫だろう』
『まあ、今更何らかの妨害をぶつけられた所でどうにか成るレベルじゃ有るまい。難易度が下がっていたのが元に戻る程度までなら緩和がされてない状態で運用出来て居たなら基本的には問題無いのだから』
『妨害と言うと?』
『月並みに言うと殺気とかか?只ぶつけられただけなら対処は出来る奴は多かろう。……まあ、それを累積加算して許容量を無理矢理上回って来る奴も居る事は居るけど』
『ははは……そう言うのは別に良いですので……』
『君らの選択肢は軽く上げるなら、先ず、相手側が実情を把握しきる前に撤退し他の世界へと直ぐに移動する。又は敢えて神格統合を多用して味方を増やしてからブラフマンと戦う。何方が良い?』
『……この世界でなら神格統合を行えば簡単に自分の実力を上乗せ出来るが、それをしたいならならブラフマンの討伐が必要……ブラフマンが俺達に倒せる前提でなら神格統合を行いまくりたい所だが……いや、今回みたいに実力を大幅に上げられる機会が乱発するのはそう何度も有るなら苦労し無い的な話だが……ブラフマンのスペックが解らないと如何にも判断出来無いな、これは』
『ブラフマンとは普遍的な原則の化身。其の範疇外の原則を持ち込めば、一先ず支配下対象外と成れるが、それこそ世界を作り変えるレベルの事でもしないなら根本的には倒せない。なぜならそうやらなければ前提と成る原則が残ったままだからな』
『……つまり、完全に倒したければ世界を改編しろ、と?』
『いや、要は世界に他の世界を混ぜるだけで良い。そうすればそれなりな打撃を与えられる』
『……まあ、小型世界なら一応は創れるのは見せましたけど……アレを世界一つ全部と混ぜても中和されないレベルで創れと言う事ですか?』
『ああそう言う事だ。神格統合をしまくれば自分の能力の規模を広げるくらいは出来るはずだろ?それが借り物でなければだが、それさえしてしまえば、元と成る原則もかなり組み変わらざるを得ないはず。そしてそうしてしまえば勝ちだ。化身の元と成る原則が別物に成るのだからな』
『……その変えた原則に原則の化身が順応する可能性はどうなりますか?』
『それは世界を混ぜる上で原則の化身に都合の悪い原則を加えれば済む話だ』
『……つまり、現状は特定の事をやるために力を他から借りればやれる事で勝算は無くは無い、だが、準備中にブラフマンから途中で攻められたらアレだと言う事ですか』
『……敢えて追加で言うなら神格統合に特定の意味を持たせられなくなりますね』
『……それは仕方無いだろ。それよりも問題は沢山の奴と神格統合をスムーズに行えるかだ。今回の事情を把握している奴しか居ない訳でも無いでしょう?』
『それについては俺が繋げてやろう。……だが、神格統合をする相手を選り好み出来る状態でも無いだろうから、そう言う意味を持たせられなく成るのは必定だが……良いな?』
『……そうしないと仮に此処から逃げられても宇宙の化身とも原則の化身とも敵対した状態なままです。それをやれば勝算が有るなら背に腹は代えられないですよ』
……まあ、あくまでも神格統合で存在融合じゃ無い訳だしな。
『なら色々と話を通しに行こうか』
『正直な話、分体が干渉するならヴィシュヌ様が干渉してくださいとか言われるわよね?』
『ヘカテー様、それはそうですが、……それをヴィシュヌ様がやる気が有るなら既にして居るはずなので。これは此方が勝手にやっているだけの話です』
『なら他に話を通しに行く前に彼等の元の世界の奴に神格統合をやらせた方が良いわよ。その方が色々と話を通しやすいわ』
『なら先ずは水霧とケールハイトだったか?神格統合をやれよ。やり方は解るだろう?』
『……』
『それで良いなら私は良いけど……水霧?どうしたの?』
『……いや、何でもない。やろうか』
……先にアーバーンを安心させるために吐いた理屈的に、神格統合にそう言う意味が有る物だとした場合は、これはそう言う意味の行為に成るのだが?……まあ、そう言う意味が無い物だと結果的にはするのだし、……良いか。
そして神格統合を行う。……俺が得た効果は、エネルギー生産関連効率の向上、かな?まあ、ケールハイトの能力の根幹的には当然な所かな。
『さて、他の人にも話を通しに行こう』
そして様々な人に話を通し、神格統合を行い様々な力を得た。いや、……これ強い方が得る利点が少ない方式だな。まあ、それは形式上仕方無いとして、一先ず一万人程と神格統合を行い、力を大量に得た。
『さて、これくらいで良いかね。得た力に慣れ次第動こうか』
『幾らでも盛れる時なのだからもっと盛りたい所では有りますが……まあ、ブラフマンに先手取られてもアレだし、仕方ないですね』
『問題はどう言う原則を構築するかだ。此処で独裁者みたいな感じの物を構築するようでは参加者にしてみれば要は独裁者の頭が挿げ替えられるだけに成るから、今回の話の前提が成立し無く成る独裁者的な強権は無い形式で無いと駄目だろう』
『ですが、それだとほぼボランティアに成りませんか?』
『だが、逆に考えればそれは独裁者的な物が無ければ良いだけだ。俺らに利益が来る形式にするの自体は問題無い』
『独裁者的な物を避けさえすれば此方に利益が出るの自体は問題無い、ですか……なら、組み込む必要な原則以外に追加で此方が利益を他者の既得権益を損なわない形で得られる原則を組み込めば良いだけですね。この世界でブラフマンを倒す大義名分はブラフマン、いや、少数に都合の良い原則からの解放です。其処さえブレなければそれで此方が利益を得ようが、それ自体に文句を言われる筋合いは有りません。大義名分は守るのですからね。……まあ、そのおまけの俺達に利益が出る原則と言う奴が決めかねる訳ですが……』
そこにアーバーンが来ると、
『それは大多数にとって有益でなければ成らないわ。あくまでも大量な奴の力を借りているのだから、総意として有益でなければ成らないはず』
『……はぁ、自分で好き勝手世界創って好き放題やり放題なんてやれる形式じゃ無いか』
『総意として認められる場合はその限りでも無いけどね』
『必要条件は総意として認められるレベルで皆に利益が出る物で有る事、ね。なら、三大欲求満たす事が出来る物を原則として加えるとか?』
『なら、楽園や天国とかをモチーフにした物を原則として創ると言うのはどうだろう?』
『天国や楽園、か、それならシミュレーターを原則内に組み込みますか?そしてその中で天国や楽園や理想郷とかを体験するのです。例えば、テレームの僧院。唯一の規律は汝の欲する所を行え。天国としては良い感じでは無いでしょうか?いや、軽く調べただけなので元ネタを指摘されるとアレですが』
『好き放題やり放題出来るシミュレーター、……と言うのは既に有るけど、それを世界として創るの?好き放題やり放題したらリソースがやばくないかしら?』
『それは使用者からコストは徴収すれば済む事だよ。まあ、自分にとっての天国を創ってもそれが他人にとっても天国で有るとは限らない以上自由に変更可能な天国と言うのは落とし処だろう』
『……なんかそれだと散々課金要求して来るゲームみたいに成りそうね』
『コストがかかり過ぎる奴をやらなければ済む話だろ?』
『……底なし沼に成るのは目に見えているのだけど……』
『ボランティアでやる訳じゃないのだからしゃーない。……まあ、中毒者とかが暴動起こすとかは有るのか?』
『事前に契約書を書かせてからやれば良いのよ』
『よしじゃあそうしようか。後、他の奴も呼んで来よう……まあ、正直な話事前練習がやりたい事的に出来ないし。原則に手を出すなら人数いた方が良い。各個撃破されてもアレだしね』
☩
そして次の日に決行する事に成り、始める事にする。
『先ず小型世界を創る。それを皆の力で巨大化させる。そして既存の世界と混ぜ、世界の原則を此方の目的に沿う様に世界の原則を捻じ曲げる……まあ、正直な話いつかは一人でやれるならやりたい内容だが、それはいずれ』
『さて、世界の防衛機構が動き出したか。正確にはブラフマンの妨害だが』
『原則を捻じ曲げるには対象の原則と違う原則を混ぜる事が必要。さて、これで何処迄行けるかね?』
『そしてそれは世界の原則に中和されない程度は必要……まあ、つまり、中規模世界を大規模世界に混ぜる事……まあ、正直な話此処までやれるなら自前で中規模世界を創り、其方に移る方が早いが……大義名分的にそれだとアレだしね。それに自由意志の無い奴だって居るのだから、それをすればそう言う奴は置き去りに成る。……ならこのまま他の世界に移るのは大義名分として掲げるには一番の被害者を見捨てろと言う意訳が出来てしまう以上、それをやると不味い。故にブラフマンを倒す。いや、ブラフマンが好き勝手やれている理由の原則を他の物に変える。それが今回の事の責任だろう』
『……おいおい、冗談だろ。世界の奴が邪魔しに来たな……まあ、ブラフマンが好き勝手やれる事が都合の良い奴も居る事は居るか』
『いや、世界の原則で防衛機構の中に住人に迎撃させる奴が有るのじゃ無いか?』
『……つまり、原則が督戦隊かよ……なら殺すなよ?敵は敵でも被害者には変わらない』
『なら、テラ、行くぞ。大地を動かして近付け無くしてやれ』
すると地面が高速で動き始めた……つまり、高速ベルトコンベア、か?空を飛べる奴やベルトコンベアの回転速度より早く動ける奴には普通に踏破されるが、機動力が無い奴は遥か遠く迄追いやられ始めた。まあ、相手も被害者だし、下手に殺せる様な奴は撃てないか。必然として相手側が機動力の有る奴ばかりが残るが、其処でアーバーンが水で多重に結界を張る。攻撃がそれに当たるが弾かれて行く。如何やら結界は高速で流動しており、当たる攻撃を無理矢理押し流して居る様だ。実弾はそれで良いとして、お次はビームだ……と思えば楽に防がれていく。……まあ、確かビームって雨が降る環境では雨粒にビームが乱反射して威力落ちるらしいからな。水の多重結界で乱反射して威力を散らされたのだろう。それでも結界にたどり着く奴が出始めるが、結界其の物に触れた瞬間、それが拘束具の役割を果たし始めた。……まあ、只の水を大量に流して居る訳じゃ無くて、此方が制御して居る奴な訳だし、それにわざわざ触れに来たらね……。そして拘束した奴等の原則を崩すと相手は暴れるのを止める奴の方が多かった。まあ、操られているだけならそうなるわな。その中で俺は世界の原則を変えていく。まあ、都合の良い原則に乗って居るだけの奴なら普通にそれをしても暴れて来る訳だが、割合的には三分の一程度で最初の段階でも凌げていたのにその程度の奴等に崩される要素は特に無かった。原則を改編する。つまり、物事の前提の原則レベルの洗脳催眠教育調教を無理矢理潰す。そもそも世界を創れるレベルの奴でも無いのなら潰すのは容易い。要はシステムの一要素でしか無い物がシステムの根幹に勝てる訳が無い。
システム側がシステムの一要素にそれを出来る様に敢えてしていない限りは、だが、これはシステム側へのダイレクトアタックで有って、その中の一要素に対する攻撃では無い。容器の中だから成立して居る物をそれ自体では無く容器側を壊しに行って居るだけなのだ。そして暫く小競り合いを続け、原則をある程度書き換える事に成功した所で大量な援軍が来た。相手では無く此方に。……まあ、アレだ。原則を書き換える事が出来ない事が=雑魚では無いので、強い奴が此方の状態を感知して援軍に来たのだ。そしたらもう後は簡単に話が終わった。……何かな。勢力的な意味でヤバイ事になってないかこれは。いや、ゲームで言うならゲスト参戦が大量に居て、そいつらがヤバイ奴等だったと言うだけだ。……まあ、共通の敵と言うのは話を通し易くなる為、勝てる前提で話を済ませられるなら、これだけ美味しいイベントもそんなに無いだろうが……。
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