第15話未定

「さてそれはさておき、投げて来た奴、処す?」

「……ぶっちゃけると、相手に一切認知されてないそう言う行為って自慰行為と何が違うのだろ?それで意味が有るだろう部分も否定されているのだぜ?相手は」

「認識権の掌握で認識されはし無い状態でやっても、まともな反応来るとは思えませんが」

「それはご都合的に調整すれば良いのだろう……今の奴でそれも否定されたが。知らぬ間に体内に精液ぶち込まれてようがその行為自体が無価値だと断言されたのだから」

「まあ、それは一部の奴だけの理屈でしょうけど、一先ず処しましょう。他の奴を犯されてもアレですし」

「……ぶっちゃけると、それのご都合調整とか匙加減ミスすると前提が崩れるのよね、性器関連の奴は、相手に認識させないと快感来ないとか成ったら、例えば性器だけ切り落とされるかも知れないし」

「……まあ、相手の性器に認識させないと相手は基本的にはマグロ状態のままだろうしな。対処で性器斬られるのは余裕で有り得る未来だろうさ」

「……ああ、だから、投げ付けして来たのかも。やって碌に気持ち良くないから。はは、なんか思っていたのと違い過ぎるわね」

 其処でコンドームを見つつビィシュヌが不穏な事を言う。

「あ、やべ、これ催眠術系の物質だった奴じゃ……」

 すると頭の中に何処かの知らない誰かがいかに素晴らしいかの布教的な刷り込みが行われた。……が、あくまでもそれは押し付けでしか無い訳で、素晴らしいからとそれを選べと認識レベルで強制されたからと、それを此方が選ぶかはまた別の話でしかない。と言うかそれは新興宗教の売り込み的な物に感じられて、それが如何に素晴らしく感じさせられてもそれ以上にそれに対する嫌悪感の方が強い。手法上の問題な為、学習方法を多少変えてもアレだが、相手に自分の都合の良い情報を学習させ、それに従わせる。洗脳とか調教とか教育とかそう言う類いの奴。まあ、それのやり方的な意味でそれに対する嫌悪感の方が強くてアレな訳だが。そんなのは有り得ない。そのまま学習した通りの結果に成れよ?手法上はあくまでも押し付けでしか無いので、仕方ないだろ、こう成るのも。相手がどれだけ素晴らしくとも、そう無理矢理学習させて来た殺す相手なのは変わらないのだし。ああ、それはとても素晴らしいな。それはそれとして殺すが。的な状態だった。これでレジストされる前提で、他人に従わせるなんてする奴は居ないだろうし、むしろ殺す相手が露呈したと言って良いだろうし。

「他人への特定学習の強制習熟、か……強制ラーニング能力って言う強能力をくだらない事に使うことに全振りするなよ……」

 其処でアーバーンが乾いた笑みを浮かべる……アーバーンは何を学習させられた?……まあ、前提条件上予想は付く。

『……アーバーン。忘れるな。例えそれらがもし意味が有る事でも、俺とアーバーンの間にはそんなのは関係無い事実が有るのだから』

『……処女厨的には最悪よね、私は……』

『……だとしても、それでも揺るがない事実が有る。それを意味が有る扱いにするのだとしても、それならアーバーンの処女を貰ったのは俺だ。一番の最初にそう言う事にしただろう。それは変わらない』

『そう、よね。そうよ。それの意味が有る事でも、込められた意味は全然違うわよね』

『……取り敢えず愛の確認は済んだか?報復行こうぜ、お二人さん』

『もちろんよ』

『だな』

『少しビィシュヌ本体に連絡する』

 そう言うとヴィシュヌの分体は小さな声で詠唱を始める。

『遍く満たし、どこにでも入るもの。……だが、枷や束縛から離れたもの。……そして浸透する者。即ち何処にでも存在し、すべての中に存在する者……』

『……そう言うのやらなくても良いから。見栄を重視したいのは解るが』

『……ヴィシュヌ様。聞いていましたか』

『……今回の呼び出しの理由は解る。だが、正直な話すべての中に存在する者と言う奴は下手に他に過干渉したら、全方面に喧嘩売るのでな……まあだが、場所をリークするくらいなら文句言われる筋合いは無いだろう。と言う訳で今回の相手の場所の情報を開示する』

 そして敵の居る場所の情報が丸裸にされた情報が羅列された。…………要はヴィシュヌがフラワシの上位互換?神格統合の話的にこれフラワシが不味い状態なのでは?それと無く聞き出さねばフラワシがヤバイ……。

「あの、ヴィシュヌ様……私共の世界とこの世界が繋がった際にフラワシと言う奴と戦いませんでしたか?」

『……それがどうした?』

「それは此方の身内でして……」

『……ふむ。なら返してやろう。その方が円滑に話は進みそうだ』

「ゴホッ……」

「……フラワシ。大丈夫か?」

「化、物……め……」

 ……フラワシはそのまま気絶した。……シャレに成らんな、これは。

『その事はともかく、汝らにも何か力でもやろうか?』

「……力を与えた相手を隷属させるとか有りませんよね?」

『わざわざそれをしなくても此方は汝らにそれをするのは余裕だが?』

「それはそうでしょうね。改めて貰うべき様な力も有りませんが」

『そうか。ならそれで良かろう。では行くがよい』

 ……そしてフラワシを別所に移し現地に向かう事にした。



 ゲームとかの創作には時たま幾つもの命を持つ存在とか言う奴が居る。ゲームで一個体が幾つもの命を持つのはともかく、何体かの奴が一つに成って居るから命を幾つか持つと言うのはまあ解る話だ。臓器移植したからと寿命では無く命の数が増える訳では無いけれど、では俺とアーバーンの行って居る存在融合とはどういう意味が有るか?答えは簡単。存在の前提が二つのシステムのどちらかさえ残っていれば生きていられる。……まあ、だからとそれで慢心は出来ないが。要は命が一つのシステムに依存せず、死ににくく成っただけで、別に不死に成った訳では無いからだ。……まあ、この理屈だとこの世界の奴とも存在融合したらこの理屈は更に強化が出来る訳なのだが……まあ、それは多分間違いなくアーバーンが許さないよな。……まあ、前提となるシステムが死ねば死ぬ存在からの脱却にはそれを様々な世界の奴とやった方が良いのだが……まあ、ねぇ?

『さて、情報の有った場所はこの先だが』

『どうします?普通に殴り込みます?』

『まあ、そうしようか……なんか此方の住居を真似られた設備なのは気に成るが』

 そしてそこへと突貫すると設備が全部爆破され、その爆風に巻き込まれたが、凌ぐ。水は緩衝剤として優秀なのでね。……まあ、それは良いとして。

『何で奴らは自分の所を爆発させた?此方も結局は生きているし、いや相手が自滅してくれるならそれはそれで良いのだが』

 だがヴィシュヌの分体は浮かない顔をして。

『……いや、これは俺に喧嘩売っている。それはもう盛大に』

『何故です?』

『全ての中に居るなら適当な此方の意味合いを持たせた物を此方の前で壊せば此方を爆破した……と出来る。……まあ、それが正しければヴィシュヌ様に喧嘩を売っている訳で、その理屈が成立する前提で行くと相手の中にもヴィシュヌ様は居るから、ヴィシュヌ様の相手への応手は相手にとっては只の即死検案なのだがね。ヴィシュヌ様が対応すれば即死検案。対応しなければそれの攻撃の価値の否定検案だ。別に居ない事の証明には成らないがね。故にやっても損しかしないだろう』

『……どちらに転んでもアレじゃ無いですか、それ……』

『まあ、それはそれとして爆破に巻き込まれた分のお返しはしようか』

すると彼は手元に大火力だと一目で解るレベルの物を手元に造り、それが複数箇所で起き、辺りは制圧された。

『は?……いや、またアレですか?当たり判定詐欺と言う奴』

『またそれか。此方が凄い力を使ったと言うだけで良いだろ、此処は』

『……』

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