第10話未定
さて、片付いたことだし帰るとするか。
『コングラチュレーション。水霧浄土』
『……。ありがとうございます。ですが何時から見ていたのですかね?ラーヴァナのレプリカを倒したのは最近じゃ無いのですが』
『ラーヴァナレプリカを倒して以降だね。世界全てを全部並列で見て居る訳にも行かないし』
……。神話に於いてヒラニヤカシプをビィシュヌが倒した理由はヒラニヤカシプがビィシュヌの信徒に対して、ビィシュヌの能力の一部を疑い、侮辱したからだ。
『……ならもっと早く介入してくれても良かったのじゃ無いですかね?』
『する必要有ったかい?』
『……。無かったですけど、介入してくれればもっと楽には出来たはずです』
『それはつまり、君自身だけでの功績なんて無くて良いと言う事か?』
『……それは違いますが、只の茶番の功績で威張るのも違う気がします』
『つまり、自分だからこそ出来た事こそが君に取っての功績だ。と言う事か。悪くない。だが、それだと余程狂った様な事をやらない限り君の功績は存在し無い』
『……他人が出来た事で自分が最上だとか威張ってもしょうがないじゃ無いですか』
『君の考え方だと、つまり銀メダル以下は取っても意味が無いと言う事に成るが?』
『自分以外の他の誰にでも誇れる物が欲しいと言う事は可笑しい事ですか?』
『くはは。そう言うか。悪くない。なら今回のアプラサスの彼女は君に託そう。いや、私との連絡手段役だ。遠慮する必要は無い』
『……理由はともかく、最初からそのつもりだったのではないですか?』
『さて、どうだろうな?少なくとも彼女は条件付きとは言え君のどうされても良いと考えていたのは確かなのだから、気にする必要は無いが』
『……今後とも宜しくお願い致します』
『ではな』
……。 ……。さて、これからどうしよう?……其処に隕石群が大量に落ち、それから化物が生み出され始めた。……。隕石降らしてそれを元手に土人形の獣共を大量生成?……。だが、此方には攻撃してこないな。……。目的は他に有る?……。此方もそれが有ったばかりだし、例に倣いリソース争奪での尖兵か?と、成ると、シュライク・バースディが危ないな。急ごう。
☩
……はぁ。主張を曲げて迄水霧の力を借りて折角大船団を立ち上げたかと思えばこれだしな。獣共自体は強くない。だが、数の暴力が酷すぎる。倒せども、倒せども、隕石群は降り注ぎ続き、それを元手に土人形の獣が続々と足され続ける。隕石を壊してもその破片から土の獣は増えていく。土人形なら此方の制御を割り込ませ、それでどうにかしろ?既にやって居る。だが数が追い付かない。要は数を元とした飽和攻撃だ。根本の奴を潰さないとアレなのに要はそれを行っている奴は恐らく他の星に居る。其処から隕石群を射出し続けている。これはリソース争奪戦だ。対戦型のタワーディフェンスなら片方だけが敵陣に攻撃が届く状態だ。相手の星に攻撃を届かせないと始まらない。だが、隕石群の大量ぶち込みなんて真似をしたら無関係な損害もデカすぎる。まるで獣の海が其処には有った。制御を奪えば瓦解させられる。故にワンパンで獣は崩せる。だからこその物量な訳だが。ひたすら飽和攻撃で此方の対応力限界を無理矢理起こしてリソースを奪って来ている。
『シュラ。流石にこれは相手の星に隕石打ち込みも辞さない方が良いわよ。それをやらないとこのまま競り負けるわ』
『クソが。流星群を撃ち合うタワーディフェンスなんてふざけ過ぎだろうが』
『これはただの似た系統の奴を相手にするなら此方の攻撃と似た事は出来る故の結果よ』
『……滅茶苦茶過ぎるだろう』
『互いに遠隔の場所に居て、互いに簡単に隕石群を撃てるなら、当然の結果じゃ無いかしら』
『ゴーレムクリエイトでは彼方が上っぽいけどな。隕石群を遠隔で土人形にしているし』
『隕石の形になるように組ませたゴーレムを隕石に見せるだけならゴーレムクリエイトが届かなくともやれるわ』
『……テラ、此方もそれをやるか。……本丸の奴を少数の量産ゴーレムだけで削り切るのは相手の攻撃の規模的な意味で無理が有るから本格的に攻め込まないとアレな訳だが』
『まあ私達の直接の制御を受けるゴーレムを敵に合わせられれば良いだけよ』
『……リソースの理屈って相手側はどうなっているのだろうな?隕石群をまるで雑魚技のように撃ちやがる』
『要はデカいと言うだけのゴーレムを創れれば良いだけなのだもの。そこまで不思議がる事でも無いわ』
『まあ、それから造るゴーレムもワンパン出来る雑魚だしな』
『……それは制御を奪っているからで強さとはあんまり関係無いけどね』
『まあ、良い。取り敢えずゴーレムを大量に敵陣に流し込もうか』
そして隕石群を相手側の場所に大量にぶち込み始めた。
☩
……。あはは、規模が違い過ぎるな、規模が。……此方も出し惜しみしてないでおこうか。海に転移して、海の海水を制御下に置いて、操り、手を大量に用意する。それを上空に展開し、隕石群を掴み追加で来る隕石群へと投げ、互いに破壊させる。これは只の水の制御でしか無い。だがまだ此処で俺はやれる事は有る。地面に到達する隕石の絶対量を減らす。……しかし、サイズ的に本来ならもう星が壊れていてもおかしくないレベルの奴が散々来ているな。まあ、化身の体なのだからそれなりに硬度は上がって居る訳だけど。隕石群のぶつけあい。流星群とか召喚するのはこんなに簡単に可能な物だったか?ゲームなら大技認定でMP大量消費技じゃ無いのか?……何かからくり有るのだろうが、今考える事じゃないか。隕石群の絶対量を減らす作業をして居ると此方にもヘイトが向けられ始めた。俺はそれらに水を大量に掛けその水を元に制御に割り込み壊して行く。まああくまでも超遠隔操作でしかないのだ。制御を奪う難易度は高くないはず。……いや、それは違うか。大量展開出来るポテンシャルが相手にはある訳だし、まあ、それはどちらでも良い。だがこんなの見せられると通常の戦闘が只の小競り合いに見えて来る。まあ此方の規模が足りないとどうしようもない類いの奴って言うのは最近敵に多いな。……流星群の撃ち合い的な意味では対抗出来てはいるのか。……宇宙の化身が可笑しいだけで。……いや、それは今考える事じゃない。今は隕石群をひたすら処理するのが先だ。はぁ。正直な話今はあまり使いたくは無いが……これだけ敵だけの場所の環境が有るならもう良いか。大津波起こしてゴーレムの制御権を一気に壊そう。いや、正確には相手に此方が操れる物を付属させて、それを元に相手を操ると言う訳だが、量産型のゴーレム相手にはそれで十分だ。そして敵しかいないエリアへ向けて大津波を連発する。……いや、半分以上は大津波其の物では壊れてないからヤバイな。いやまあ制御奪うので結局は壊すのですけど。まあ此方に干渉出来る物が有るならそれに攻撃を当てれば此方の制御が及ぶ訳だ。まあ、対処としては簡単で一撃さえ攻撃を受けなければ良いだけ。……いや、まあ此方としては水蒸気とかでも当てれば良いのだから、そう簡単には避けさせないけど。それはあくまでも水の制御でしか無いが、要約すれば相手の制御の力への制御干渉だ。しかも条件緩めの、ね。まあよし、一先ずかなり一掃出来た。他のエリアも潰して行こう。
☩
「……ええと、アーバーンさんは助勢しなくて良いの?」
「流石に私が今出張らないと勝てないようなら、もし此処は凌げても本体とのバトルで処理しきれなく成るわよ」
「……彼は身体が水だから、水に宿る能力を持つ奴からすれば、中には居る事が出来る」
「何が言いたいのかしら?」
「いや、簡単な話、疑似的に一つに私と彼は成ったの」
「ご生憎様。私と水霧は存在レベルで既に一つよ。貴女が先のそれをそう言う行為だと定義したいなら、貴女は私ともそれをやって居る事に成る。それを水霧とやったと言ってマウントを取りたい相手と、ね」
「……」
「……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。