第5話未定

しかし多分一撃でもまともに宇宙の化身に攻撃を撃たれたら総力戦レベルの対応し無いと凌げないよな。攻撃を受け流す制御が無い射撃系のなら空間歪曲で直進すると言う事が曲がる事にしてしまえば良いし、相手の攻撃の進行方向とは違う方向に衝撃を与え攻撃を逸らすなんかも良い。だが、射撃系等の追加の操作が行われない物で無ければ、要するに、相手は対応としてはそうされた上で、追加で操作すれば良いだけでは有る。簡単に思い付くのは相手の腕を押して拳を逸らさせるだとか、それを前提に据え、自分の周りでエネルギーを回して来る攻撃に対してそれをやって居る間、常に行うだとかが有る。それらは一言で言えば相手の攻撃の方向への介入をする能力的な物な訳だが、対処としては要するに追加で制御をすれば良いだけなのだし、何なら受け流す機構にぶつかり受け流され切る前にそれを壊してしまえば良いだけだ。だから自分のそれが相手の攻撃より格上なのが前提だろう。まあ、だが条件上それをさせないのは簡単では有る。単に一撃を受け流せば勝ちで終わりなら、相手の只の一撃と此方の全部で対決して負けなければ良いだけでは有るのだし、後はそれを繰り返すだけでは有る。これはあくまでも相手側が単発の射撃系をして来るだけならば、の話だが。さて、他のもの考えて置こうかな……いや、まて、来客だ。

『……客が来たようね』

『相手側はどういう態度で来るかね?此処が宇宙の化身のゴミ捨て場の場所なら、宇宙の化身を相手にする上でだけでなら協力は出来そうな相手なはずだが』

『まあそれは様子見してみましょう』



 来た奴らの提案は簡単だった。要するに彼方側も規模負けしたので、此方に協力を得る事で戦う際の此方のエネルギーの総量を上乗せしたいと言う物だ。まあ、星一つを丸ごと追加で来たのだ。確保出来るエネルギーの量で期待出来るのは納得では有る。只、その根拠の手法を大枠以外何も碌に明言し無いのは頂けない。此方が似た題材でどんなのを言おうが同じのを先に考えて居たとか言われるだけの落ちだろう。つまり、相手にまともな物は期待出来無い。少なくとも似た系統の物は出してやるものか。だからこう言う。

「なら同じエネルギー量だけを使ってバトルしてみましょう。エネルギーを集めて扱う奴は集めたエネルギーを効率的に使える奴の方がそれを扱う奴としては正しいでしょう?」

「解った。それでいい」

「では、決まりですね」

『良いの?プラシーボ効果の奴はまだ煮詰めて無いわよ?』

『ある程度エネルギー集めれば勝てるとか思って居る時点で相手が宇宙の化身だと把握してすらいないだろ。銀河クラスのエネルギーを彼方が持つと言うならまだしもだが。恐らく最初の機械の奴で此処に運ばれた口だ。それにこちとらまともな開示札は水の制御と転移だけで色々とやって居るのだから、今更エネルギー運用関連で負けて堪るか』

『……なら良いけど』

『まあ、同じエネルギーだけで戦うのだから、相手にいかに無駄打ちさせるかがメインだけど……まあ、見ていろ』

 そしてエネルギーの計測機器を付けて戦う事に成る。保有エネルギーが最初より一定量を下回ると敗北のバトルだ。そして試合開始の声が響く。

最初は睨み合いから始まるが、相手が攻撃を仕掛けて来る。俺は敢えて避けず、むしろそれのエネルギーを回収する。

「な、おい。ふざけんな!」

「相手のエネルギーがある程度最初より下回れば勝ちと言うだけで、別に相手からエネルギーを奪って悪いなんて決まって無いだろ?……いや、まさかそれすら予測してなかったのか?相手に本番でそれをされたら幾らエネルギーを集められても意味無いだろ?」

「……そっちがその気なら……」

「ほう?エネルギーを辺りから回収する能力の武器の生成、か。それを此方に当てれば結果的にエネルギードレインを行う武器と言う訳だ」

「エネルギーで作った奴だから刃は潰してある。では、行くぞ」

「流石にそれに当たるのは今の条件では不味そうなので、こうするか」

そして俺は、今度は身体を霧散させ、退避させる。

「今度は逃げるのかよ?まあ良い。このうちにエネルギーを回収して、先の奴はチャラだ」

「させねーよ」

俺は必要なだけ辺りの水蒸気に威力を持たせ、相手のエネルギーを回収しつつ、小攻撃を加えていく。

「クソがっ。ならこうだ」

 それを見た俺はそれが届かない所から声を投げかける。

「全面攻撃、か。エネルギー効率も何も無いな」

「身体を全面霧状にしているお前に言われたくは無いな」

「くくく。そうだな。同時にエネルギーをそれで使うより回収出来れば良いのさ」

……いやまあそれで大きくエネルギーを使うならそもそも此方は身体を維持しているだけで負ける状態に成るからこれくらいなら消費殆ど無いのだが。……そして小競り合いにも似た戦いを暫く続けて居た所で、相手が大技を撃てるレベルの余裕が無くなり降参した。

「……いや、まだやれただろ?」

「そもそも碌に此方の射程距離に殆ど入らないくせによく言うぜ」

「いやいや、入っては居ただろ?」

「空気中の水蒸気を視認し、それを攻撃しろ?いや、炎系で熱を与えて蒸発させるとか手風で空間上の水蒸気を全て壁に叩き付けるとか視認しなくてもやれなくは無いけどさ、此方側だけが効率的に攻撃をまともに食らわせられないがそちらは余裕で当てて来る。だが大技を連発するのも条件的に負けだからな。正直な話条件的に続けても此方はじり貧だ。……いや、エネルギーを無制限に使えるならやりようは今上げたのが有るが、相手は小技撃つだけで、効率を見る勝負なのに此方は大技をバンバン撃つことでしか対抗出来ないとか条件的に負けているからな」

「解った。ならこれはこれで、終わりで良い訳か」

『対抗策は有っても戦闘の前提的に論外だったから使われず勝てただけね。これだと』

『相手だけが縛りプレイしているならそうかもしれないけど、此方も縛りプレイしていたからな?』

『……いや、あなたの場合はエネルギー効率が良過ぎよ』

『四六時中やって居るのが技量的に下手のままならそれは流石に不味いだろ』

『……』

「はぁ。他の奴にも話を他の奴が通しているのだが、エネルギー効率が可笑し過ぎだろどうなっているのかと」

「理屈自体は簡単な物だが、それはさておき。具体的な案を出してくれると助かる。そうでも無いと議論のしようも無い」

「なら具体的に話すが、あの機械椀さえどうにか出来れば何とかなるのだから、あれを完全破壊するのにエネルギーが欲しい」

「……いや、それ、此方は既に攻略済みなのだけど、此方もそれを攻略出来て無い前提で話を進めないでくれるか?」

「じゃあなんで此処に居るよ?」

「簡単な話としては次の手を出されたからだ。正確には此方は規模勝負で負けた形だな。幾ら此方に火力が有ろうとも此方の攻撃が届かない場所に干渉して来られて、無理矢理此処に星ごと追放されたからだ。だから、威力は足りている。だから、此方は攻撃の規模が足りないだけだ」

「……攻撃の規模……か。それだとそれこそ原因の奴を殺しでもしない限り、一時的な勝利をしても無駄に成りそうだな」

「此方もそれをどうにかするアイディアは無くは無いが、何か規模を補う為のアイディアは無いか?」

「例えば相手が攻撃の規模を大きく出来て居る理由が解れば、それを崩せばエネルギー制御が甘くなって自滅してくれる……とかするだろうか?」

「つまり、相手の攻撃のエネルギーの暴走を誘発しての自滅狙い、か。……宇宙の化身は何処を攻撃したらそれが出来るかね?」

「ちょっ、相手は宇宙の化身なのかよ?化身なんて今回の場合はそれこそ宇宙を全壊させでもしないと倒せないだろ?どう考えてもそれをやる為のエネルギーが足りないだろう」

「だから、規模が足りないから負けたと言った」

「……宇宙その物か……それともパイロット宜しく宇宙の何処かに本体が有るのか。前者なら威力が足りるかどうかはさておき、宇宙のどこに居ようが攻撃は届くだろうが……宇宙の全破壊なんてやるのは住む場所が外宇宙とかにでも行かないとアレに成るな」

「間に何か別の物を挟んでいる可能性も有るが、相手の攻撃の制御の為の力を操る力に対してダメージを与えられれば本体にもダメージを与えられるだろうか?」

「ああ、要は普通に攻撃するのではなく、相手の攻撃を操る相手の身体の神経側に直接ダメージを与えよう、と……いや、出来なくは無いだろうが、それをやるためにはそれが必要な攻撃を撃たれる状況に成らなければ成らないし、小技を撃たれる時にやっても、扱われる制御力が少ないからそれを崩しても……的な意味で、そこまでの結果には成らない。つまり、大技を撃たれる時に初めてそれを使うくらいでも無いと意味が無い。だから、それをやりたければ宇宙の化身のある程度迄の攻撃はそれを未使用で凌げるのが前提だ。そうでも無いとそれで大したダメージを与えられる状況にそもそも成らないからな」

「問題無い。ある程度までなら凌ぐだけなら出来る」

「……いや、実例を今見せてもらう訳には行かないか……宇宙の化身のある程度までの攻撃に対抗出来ると言う事はそれなりに規模が大きい物だと言う事……なら実験する上で、宇宙の化身側にも普通に気付かれそうだし、何よりエネルギーは有れば有るだけ良い状態なのだから此処で大技を使うのはエネルギーが惜しいな」

「なら、雑魚威力の奴で実験するか。それなら良いだろう」

 そして実験を開始したのだった。

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