第244話 9 ホンノウジ地下大迷宮

・・・・・・


アカツキ・ライオット


☆アビリティースキル

スピード強化【Le5】MAX

気配感知  【Le5】MAX

動体視力強化【Le5】MAX

斬撃強化  【Le5】MAX

筋力強化  【Le3】

耐久力強化 【Le4】

ステルス   


☆技スキル

龍・開闢  【Le4】

刀界    【Le3】

居合突   【Le5】MAX

光速斬   【Le4】

地斬鉄   【Le3】


☆魔法スキル


称号

黒色斬鉄


☆称号スキル

スキル発動速度【Le3】

斬撃強化【Le3】

動体視力強化【Le3】

自然治癒【Le2】

集団威力強化【Le3】

特殊技『断罪』太刀

特殊技『破壊太刀』

特殊魔法『ゲオ・ボルグ』


・・・・・・・・・


リリディ・ルーゼット


☆アビリティースキル

魔法強化【Le5】MAX

打撃強化【Le5】MAX

気配感知【Le5】MAX

動体視力強化【Le4】

麻痺耐性【Le5】MAX

スキル発動速度強化【Le3】

攻撃魔法耐久力強化【Le3】


☆技スキル

ドレインタッチ【Le4】

爆打  【Le4】

骨砕き 【Le3】


☆魔法スキル

風・突風   【Le5】

風・カッター 【Le3】

黒・チェーンデストラクション【Le3】

黒・シュツルム【Le4】

黒・ペイン  【Le2】

黒・アンコク 【Le4】

黒・グェンガー


称号

ハイ・クルーガー【黒】


☆称号スキル

魔法強化 【Le2】

自動魔法盾【Le2】

スキル発動速度強化【Le2】

魔力消費軽減【Le2】

特殊魔法『クラスター』


・・・・・・・・・・


ティアマト・ウロボリス


☆アビリティースキル

斬撃強化 【Le5】MAX

気配感知 【Le4】

毒耐性  【Le4】

耐久力強化【Le4】

動体視力強化【Le5】MAX

スピード強化【Le4】

筋力強化  【Le5】MAX


☆技スキル

連続斬り 【Le5】MAX

真空斬  【Le2】

大地噴出断【Le2】

鬼無双  【Le4】

マグナム 【Le2】


☆魔法スキル

火・パワーアップ


☆称号

オーガナイト


称号スキル

筋力強化 【Le1】

耐久力強化【Le1】

体術強化 【Le2】

耐久力強化【Le2】

特殊技『ギロチン』

特殊魔法『ディザスターハンド』



・・・・・・・・

ティア・ヴァレンタイン


☆アビリティースキル

安眠    【Le4】

魔法強化  【Le4】

気配感知  【Le5】MAX

麻痺耐性  【Le5】MAX

動体視力強化【Le5】MAX

スピード強化【Le5】MAX

運     【Le5】MAX


☆技スキル


☆魔法スキル

火・ラビットファイアー【Le5】

火・フレア【Le2】

雷・ショック【Le5】MAX

風・キュア 【Le4】

風・ケア  【Le4】

風・シールド【Le3】

白・ホーリーランペイジ【Le3】


称号

カブリエール


☆称号スキル

スピード強化【Le3】

デバフ強化 【Le5】

自然治癒  【Le4】

動体視力強化【Le4】

運     【Le4】


固定スキル 『天使』

固有スキル 『戦闘形態』

特殊技   『天剣』

特殊魔法  『ガード・フィールド』

特殊魔法  『ノア・フィールド』

特殊魔法  『デルタ・バルカン』

特殊魔法  『ホーリー』

・・・・・・・

・・・・・・・・


リュウグウ・モチヅキ


☆アビリティースキル

突強化   【Le4】

スピード強化【Le5】MAX

気配感知  【Le5】MAX

動体視力強化【Le5】MAX

限界突破  【Le3】


☆技スキル

鬼突 【Le5】MAX

三連突【Le3】

ドレインタッチ【Le2】

花槍・ファーラット【Le2】

稲妻花槍突【Le2】

槍花閃【Le3】

百花乱舞【Le1】


☆魔法スキル


称号

星渡(ホシワタリ)・女花


☆称号スキル

隠密 【Le3】

運  【Le4】

安眠 【Le2】

状態異常耐性【Le2】

スキル発動速度【Le1】

特殊魔法『ラフレイル』


・・・・・・・・





夜を休み、そして進むだけの地下大迷宮

俺達は魔物と戦い、こうして43階層まで到達することが出来た


ここまで何日かかっただろうか

問題はまだ起きていない事が嬉しいが油断は出来ない

この階層には崖が多く、下は流れが速すぎる地下水脈が流れている

眺めていると吸い込まれそうだ


『ニャハ!』


『わっ!』


ギルハルドが後ろから俺の足を軽く押して驚かせる

そんな芸当は正直驚くからやめてほしい


《遊んでるなこの猫》


ティア

『駄目だよギルハルドちゃん』


『ニャハーン』


リュウグウ

『前から3体だな』


現れたのは般若蠍が3匹、俺とティアマトでそれを撃破し、直ぐに前に進みだす

そこまで複雑な道ではない、だが階層を突破に1時間はかかる

44階層に降りると道の奥から不気味な音がする

何かが稼働しているような、工場と言えばいいのだろうか…


リュウグウは『機械音だ』と告げる

金属音がこすれる音が道の奥から響いてきている

慣れない音に度惑いながらも俺は前を歩き、襲い掛かる鬼トンボや闇蠍、そして鎧ダンゴをティアマトと共に倒していく


ある程度、魔物が片付くと俺は音が聞こえる道の向こうに顔を向ける


リュウグウ

『ラヴゥだ、間違いない』


ティアマト

『わかんのか』


リュウグウ

『私だからわかるんだ。いつぞやの休憩ゾーンで朽ち果てていたから体を調べてみたが、動くと今聞こえるような音が聞こえる構造だ』


《こいつだからわかる情報だ。物理はほぼ効かねぇ…魔法でいくのが一番だ》


リュウグウ

『見た目でそれはわかる』


ティア

『どうするの?』


彼女は俺に顔を向けた

物理が効かないとなると、長期戦にしたくない

ここは多少無理してもらうしかないかもな


アカツキ

『ティア、リリディは1発で仕留める気で頼む…次に俺が撃つ』


ティアマト

『俺は?』


アカツキ

『リュウグウと共に邪魔する魔物がいたら対処、それまでは待機だ…。物理が効かない相手に一瞬でケリをつけたいのもあるがそうなると魔力の消費を止む無く存分に使うのがいいと思ったまでだ』


《まぁB以上に基本は長期戦はしねぇのが道理だ。となると魔力消費が高い魔法スキルを使うのもこのタイミングだと選択肢としてはありだと俺も思うぜ》


リリディ

『僕はクラスター、ティアさんは?』


ティア

『フレア』


だよな


こうして俺達はただっ広いドーム状の部屋に辿り着く

湖などは無い、あるのは俺達の奥にいる大きな金属ゴーレム

全長10メートル、体中からプシュプシュと音を立てて蒸気を出しているが、あんな魔物見た事が無い


『ウゴゴゴゴ』


奇妙な鳴き声だ

電子音とかリュウグウはいうけど、よくわからん

ランクB、ゴーレム種のラヴゥ

それは姿勢を低くすると、カカトから蒸気を噴出させて地面を滑るようにして俺達に襲い掛かる


戦いに合図は無い、どちらかが動けばそれが合図だ

俺は体にバチバチと黒い雷を纏いながら魔法を放つ準備をしていると、リリディが動き出した


襲い掛かるラヴゥの正面に黒い魔法陣を沢山出現させ、そこから現れた黒い玉が輝くと同時にそれは起きる


『クラスター!』


大爆発

それによって衝撃波がこちらに襲い掛かり、俺達は吹き飛ばされまいと必死に踏ん張る


ティアは戦闘形態と化し

金色の翼を羽ばたかせて僅かに浮遊すると、右手を前に出して真っ赤に燃える魔法陣を展開

そこから繰り出される魔法はいかなる物質をも灰にする威力を誇る彼女の切り札だ


『フレア!』


龍のブレスのように業火が噴き出すと、砂煙の中から姿を現すラヴゥを飲み込む

あまりの威力に奴はバランスを崩すが持ちこたえようと前に歩き出す

これには仲間も驚愕を浮かべる

超高熱で熱されたラヴゥの体が赤く染まると、右腕が熱でずり落ちていく

バチバチと放電が見えるが、それでも奴は轟音を響かせて前に進む


《決めろ!機械だから痛みも感情もねぇ!視界に映る生物だけを倒す野郎だ!》


『ゲオ・ボルグ!』


ティアのフレアが消えると同時に俺はラヴゥの頭上の沢山の黒い魔法陣を展開すると、暗黒の雷を降らせた


炸裂音が何度も響き渡ると、雷はラヴゥの体に降り注ぎ、熱されて赤く染まる肉体を打ち砕いていく

なんて強い魔法スキルなんだ、持っている俺でも驚くぐらいに凄い


『ゴガァァァァァァァ!』


上半身と下半身が損傷によって切り離されると、上半身は片腕をこちらに向ける

恐ろしい生物だ、最後の雷が奴の伸ばした腕を吹き飛ばすと、リリディがすかさずシュツルムで放った黒弾はラヴゥの顔面に命中だ


砂煙で周りが何も見えない、そしてあの魔物は気配が感じない

変わった魔物に驚きながらも俺は音だけを頼りに身構えた


ティアマト

『なんてガッツある魔物だ。普通あのダメージで倒れるだろ!?』


《あれは普通の魔物じゃねぇっていっただろ!痛みも感じねぇし感情もねぇ!目の前にいる奴を倒すか自分が死ぬまで平気で動き続ける魔導機械だ!》


『ウゴゴカカカカ!』


リリディ

『生きてます!』


砂煙が衝撃波で吹き飛ぶと、目の前には頭部に酷い損傷を負うラヴゥが俺達の目の前まで迫り、腕を振り下ろしてきた

もうかなり破損している腕を使うとはな…


避けるのは容易い、だが避けない奴がいた


ティアマト

『マグナム!』


左腕に魔力を流し込むと、彼はラヴゥの振り下ろす腕を音速を超えた速度で殴った

奴の腕が損傷していたからか、ティアマトは腕を破壊して吹き飛ばした


良し!俺は勝ったと無意識に思ったが

慣れない相手に俺は間違っていた


『ゴガ!』


口元が開くと俺の直ぐ横を光線が飛ぶ

あまりの出来事に俺は驚く

全然元気なのだ、両腕の無い上半身がだ


『すみません!シュツルム!』


近距離でのシュツルム

しかしある意味これしか手は無かった

ラヴゥは先ほどの光線を更に撃とうと俺達に口を向けていたからだ

攻撃しながら距離を取るにはこれしかない


黒弾がラヴゥの口に命中すると爆発し、爆風で俺達は地面を転がって吹き飛ぶ


直ぐに立ち上がり、俺は仲間と共に砂煙の中にいるであろうラヴゥに対して身構えた

口から光線なんて聞いたことがない、ブレスならわかるがな


リュウグウ

『メガネめ…頭が』


彼女は頭をぶつけて痛いようだ

だがあの状況じゃ仕方がないから彼女もそれ以上は口にしない


ティア

『フレアの中を歩くとか…』


アカツキ

『あり得ない魔物だな』


《兵器だからな…》


ティアマト

『やべぇ魔法わんさか当てたろ?これで動いたら流石に笑うしかねぇぞ』


砂煙が晴れると、そこにいたのは瓦礫と化したラヴゥだ

バチバチと体から放電しているが、カタカタ動く上半身は体を引きずり、こちらになんとしても歩み寄ろうともがくのみ


《やれ兄弟》


『……わかった』


俺は開闢を放つ

テラが姿を現すと、ラヴゥの核が隠れる胸部の中心に突き刺したまま

パキン!と音が聞こえると、体から煙を上げながら機能を停止したんだ


直ぐに発光した魔石が出てくると、俺達は苦笑いしながらガッツポーズする

あの鉄ゴーレムを倒したのだ


アカツキ

『ティアマト、回収だ』


ティアマト

『おうよ』


リュウグウ

『やっつけれたか』


ティア

『頭大丈夫リュウグウちゃん?』


リュウグウ

『大丈夫だ、たんこぶできたらメガネを殴る』


リリディ

『仕方なかったじゃないですか…』


結果論だが、長引く戦いは避けて正確だったな

スピード以外は優秀なラヴゥ

奴の落とした魔石によってティアマトは称号が変わるかと思われたが、変わらなかったのだ


ティアマト

『オーバーヒートだな。だが変わんねぇ』


何故なのか

テラは少しクスクスと笑っているが、どうやら何故称号が変わらないのかを知っていそうだ


《マグナムのレベルが低い、頑張れ》


なるほどな、スキルを会得したからといってなれるわけじゃないようだ

ティアマトは肩を落とすが、しかし確実なる目標がわかったからこそ直ぐに立ち直る


リリディ

『さて…アカツキさん、どうします?』


アカツキ

『少し休憩しよう。』


・・・・・・・


同時刻


グリンピアの冒険者ギルド内、冒険者はロビー内でうるさく仲間と会話を楽しみながらのんびりとしている筈なのだが、今日だけは違ったのだ

騒ごうと思う者など誰もいない、それよりもギルド内に貼られた張り紙に目を疑い、嘘じゃないのかと思うような情報が貼られていたのだ


人の口コミは連絡魔石以上の速さという言葉がこの世界にはある

それはティアの身に降りかかったのだ


まだクリジェスタのリゲルとクワイエット

エーデルハイドのクリスハート、シエラ、アネット、ルーミアが帰還していないギルド内

誰もが静かに酒を飲み、ありえない情報をおかずに時を過ごす


バーグ

『エド国の天下無双衆シキブ、カブリエールのティアちゃんに敗北』


ドラゴン

『嘘じゃねぇのかこれ…歴史上1人しかいない称号をティアちゃんが持ってるのはわかるけどよ…』


バーグ

『魔法使い職の最強の1角って言ってたろ?きっと真実だ』


冒険者A

『これ…完全に兄超えたろ…』


冒険者B

『回復魔法師会も忙しくなるぞこれ、マジならだが』


バーグ

『マジならここの国王ゼファーが黙ってない。五傑もな』


ここだけではない

既にマグナ国全体にその情報は流れてしまい、コスタリカの人間でさえ困惑するほどだ

回復魔法師会、本部ではテスラ会長が建物内にいる回復魔法師や騎士を呼び、集会室の奥の席で幹部が椅子に腰を下ろし、協会員が姿勢を楽にして幹部に体を向けて立っている


殆どが女性、男性は1人のみだ


テスタ会長

ラビ副会長

ポーラ回復魔法師長

そして回復魔法師協会を創設した家系の女性貴族

ヴァーニアルト伯爵というまだ20代後半の美しい女性が椅子に座っている


レミエッタ回復魔法師

ペローナ回復魔法師

唯一男性であるレッカ回復魔法師

他5名の回復魔法師が真剣な面持ちだ


騎士は壁にずらりと並び、険しい顔を浮かべながら不動を貫く


ヴァーニアルト伯爵

『国宝級…』


貴族が口を開くと、誰もが彼女に視線を向ける

何を話しているのかとなると、答えは1つしかない

ティアに関してである


ヴァーニアルト伯爵は溜息を漏らして静かに立ち上がると、立ち並ぶ回復魔法師を眺めながら話し始めた


ヴァーニアルト伯爵

『権力を超えた存在、まさかそれが私が生きている間に現れるとは思いもせん…。テスラ会長から聞く言葉にはいつも大袈裟ではないかと疑っていましたが、いつもそれを打ち破る情報が私の耳に届く…今回はきっと生涯で一番の予想外であると私は信じてます』


テスラ会長

『私がグリンピアに支部を作りたがるのを渋々ながら了承してくれた事には感謝します。ですが今回の情報でどう感じたか…お聞かせ頂きたいのです』


ヴァーニアルト伯爵

『明らかに私の手に余り過ぎる逸材、回復に特化するだけじゃとどまらず…早撃ちのシキブを負かすとなると会うのが怖いわね』


テスタ会長

『ぜひお会い頂きたいのです』


ヴァーニアルト伯爵は唸り声を上げて悩んだ

それは彼女も国の法律を熟知していたからだ

マグナ国にある誰もが理解し難い法がある


カブリエールの称号にはいかなる法も適用されない

自由な人権であり、それを迫害する者は王族でも処罰される


人の権力が通じない存在であることに伯爵は恐れていたのだ

貴族という地位に慣れ過ぎた者は、底知れぬ者に億劫になる傾向がある

ヴァーニアルト伯爵は思った。(もし機嫌を損ねれば?)王族から死罪を下されるケースもあり得なくない


ラビ副会長

『テスラ会長、何を企んでいるのですか?』


テスラ会長

『小さな平和です。ティアちゃんには今それが出来ます…心優しい女性なのでどうか皆さんも会ってみたら良い。あの子の為にある称号…あの子が持って良かったと私は思います。そして回復魔法師協会をきっと良くしてくれると信じております』


レック

『あの…』


テスラ会長

『レック君、どうしましたか』


レック

『本部には来て下さるのでしょうか?』


テスラ会長

『実家から離れたがらない子です。遊びには来てくれると思いますが…その時は普通に接してあげてください。今はエド国で大事な活動中…それが終われば来てくれると言ってました』


ヴァーニアルト伯爵

『私知らないんだけどテスラさん…』


テスラ会長

『私が横につきますヴァーニアルト伯爵様、あの子と共にお茶でもしましょう』


ヴァーニアルト伯爵

(なんで落ち着いてられるのよ…歩く死神じゃないの。指をさされて嫌いって言われたら首が飛んじゃうわ)


ラビ副会長

『本当に大丈夫な子ですかテスラ会長?』


テスラ会長

『大丈夫です。でもティアちゃんには悪いですが…今のティアちゃんの状況をヴァーニアルト伯爵様は上手く使えれると思いますよ?』


ヴァーニアルト伯爵

『私に死ねと?』


テスラ会長

『大袈裟な…。今あなたが難儀になっている莫大な新薬開発費用…助成金を王族から脅し取れると思いません?』


ヴァーニアルト伯爵はこの時、テスラ会長が人間の皮をかぶった悪魔だと確信した

この世界にも癌という不治の病が存在する

それには莫大な費用がかかり、貴族たる彼女の懐の資金でも足りないくらいなのだ

マグナ国領土の医療・薬剤関連はヴァーニアルト伯爵が担当しており、新薬開発に今は力を注いでいる


だが国からの助成金が少なく、ヴァーニアルト伯爵の懐からの出費が殆どであったが

癌という点に関しては貴族でも目が眩む資金が必要なのだ

用意できるのは王族しかいない、ならば今しかチャンスは無いとテスラ会長がニコニコした顔で告げた


ヴァーニアルト伯爵

(専用の施設を立て、研究所として機能させるには金貨5億枚…確かに彼女の力があれば)


テスラ会長

『先ずは仲良くしてみましょう』


ヴァーニアルト伯爵

『…考えておくわ』


彼女は汗を額から流しながら答えた


そしてこの情報はロイヤルフラッシュ聖騎士にまで届いた

その日の夜、聖騎士ジキットと共に故郷の跡地の詰所で彼は近くの街から届いた情報紙を片手に、夜の空が見える窓を見つめて呟く


『人は見た目によらず…か。今の五傑でもかなうまい…俺以外はな』




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