第188話 幻界編 28

・・・・・・・・


アカツキ・ライオット


☆アビリティースキル

スピード強化【Le5】MAX

気配感知  【Le5】MAX

動体視力強化【Le5】MAX

斬撃強化  【Le4】

筋力強化  【Le2】

耐久力強化 【Le2】


☆技スキル

龍・開闢  【Le3】

刀界    【Le2】

居合突   【Le5】

光速斬   【Le3】

地斬鉄   【Le2】


☆魔法スキル


称号

無色斬鉄


☆称号スキル

スキル発動速度【Le1】

斬撃強化【Le1】

特殊技『断罪』


・・・・・・・・・


リリディ・ルーゼット


☆アビリティースキル

魔法強化【Le4】

打撃強化【Le5】MAX

気配感知【Le5】MAX

動体視力強化【Le4】

麻痺耐性【Le3】

スキル発動速度強化【Le2】

攻撃魔法耐久力強化【Le2】


☆技スキル

ドレインタッチ【Le3】

爆打  【Le2】

骨砕き 【Le1】


☆魔法スキル

風・突風   【Le3】

風・カッター 【Le3】

黒・チェーンデストラクション【Le2】

黒・シュツルム【Le3】

黒・ペイン  【Le1】

黒・アンコク 【Le2】

黒・グェンガー


称号

ハイ・クルーガー【黒】


☆称号スキル

魔法強化 【Le2】

自動魔法盾【Le2】

スキル発動速度強化【Le2】

魔力消費軽減【Le2】

特殊魔法『クラスター』


・・・・・・・・・・


ティアマト・ウロボリス


☆アビリティースキル

斬撃強化 【Le5】MAX

気配感知 【Le3】

毒耐性  【Le4】

耐久力強化【Le3】

動体視力強化【Le5】MAX

スピード強化【Le4】

筋力強化  【Le2】


☆技スキル

連続斬り 【Le3】

真空斬  【Le2】

大地噴出断【Le2】

鬼無双  【Le4】


☆魔法スキル

火・パワーアップ


☆称号

オーガナイト


称号スキル

筋力強化 【Le1】

耐久力強化【Le1】

体術強化 【Le2】

耐久力強化【Le2】

特殊技『ギロチン』

特殊魔法『ディザスターハンド』



・・・・・・・・

ティア・ヴァレンタイン


☆アビリティースキル

安眠    【Le2】

魔法強化  【Le2】

気配感知  【Le5】MAX

麻痺耐性  【Le1】

動体視力強化【Le5】MAX

スピード強化【Le4】

運     【Le5】MAX


☆技スキル


☆魔法スキル

火・ラビットファイアー【Le4】

火・フレア【Le1】New

雷・ショック【Le4】

風・キュア 【Le2】

風・ケア  【Le4】

風・シールド【Le3】

白・ホーリーランペイジ【Le1】


称号

エクシア



☆称号スキル

デバフ強化 【Le3】

自然治癒  【Le2】

動体視力強化【Le3】

運     【Le4】

固定スキル 『天使』

特殊魔法  『デルタ・バルカン』


・・・・・・・・


リュウグウ・モチヅキ


☆アビリティースキル

突強化   【Le4】

スピード強化【Le5】MAX

気配感知  【Le3】

動体視力強化【Le4】

限界突破  【Le2】


☆技スキル

鬼突 【Le2】

三連突【Le3】

シャベリン【Le2】

ドレインタッチ【Le2】

花槍・ファーラット【Le1】

稲妻花槍突【Le2】

槍花閃【Le2】


☆魔法スキル


称号

星渡(ホシワタリ)・女花


☆称号スキル

隠密 【Le3】

運  【Le4】

安眠 【Le2】

状態異常耐性【Le2】

スキル発動速度【Le1】

特殊魔法『ラフレイル』



・・・・・・・・・・


幻界の森


???

A   インビジブル(透明のカメレオン)トロイ(熊)、赤鬼


B+ ワイバーン特殊個体、ベオウルフ(デスペル特殊個体)、トロイ(巨熊)


B、 ベルセバウス(不気味な蛾)、ラブカ(巨大ムカデ)黒鬼

   コカトリス(巨大鶏)ヘラク(全身目玉だらけの黒い馬、翼は骨)

   デスペル(ジェスタードの手のアレ)ギャングマ(痩熊)、ジャック(両手が刃の魔物)

   剣蜘蛛(足全てが刃になった全長3メートルの蜘蛛)


C アンノウン(蝙蝠)、オオクチビル(巨大ヒル)、

  ホロウ(断末魔を下げるような人型の顔をした梟)

イルズィオ(虹色のチョウチョ)、ヘルディル(肉食浮遊魚)

シークゴブリン、アレ(ゴキブリ)バザック、青鬼

  オーガアント(鬼の顔に似た蟻、大群で押し寄せる)

  マタタビーン(人型の木、しかし頭部は鰐の形状をしており、2足歩行で上を向いて歩く)

  パープルアサシン(紫色の蟷螂、全長2メートル)

 

・・・・・・・


俺達はしばらく進み、日が暮れる前に運よく身を隠せる建物を見つけた

倉庫のような見た目をしており、大きなシャッターという扉をぶら下がっている鎖を回りてゆっくりと開けていく


中に魔物がいるかもしれないから身構えながら完全に開くまで警戒はしていたが、バラバラに壊れた木箱が散乱しているだけで何もない

近くに階段があり、2階は吹き抜けになっている

その奥にドアがある…だが今は1階を調べるか…




まぁ調べたら1階はただっぴろい倉庫、2階を聖騎士が調べたけどもドアの先は控室、その奥は廊下であり、トイレと給湯室みたいな場所があったらしい


倉庫内で座り込んでちょっとした会議になるが、その前にシャッターを閉じる

聖騎士のバッハとジキットそしてアメリーが2階の控室に向かった

そこには外を眺める窓があるから監視という意味で彼ら3人を置いたのだろう


俺達は円で座り込み、話し合う


ロイヤルフラッシュ聖騎士長

『今日の飯はミカンか』


クローディア

『飯の話してんじゃないわよ』


ロイヤルフラッシュ聖騎士長

『ぬ…いいじゃないか』


クリスハート

『それよりも道があっているかどうかですが』


ゲイル

『シャオさんのいう通りに進んでいるから大丈夫だろう。』


ティアマト

『てか今日はここで大人しくすんだろ?』


アカツキ

『そうするしかないようだ。夜は出歩けない…鬼もいるだろうし』


リュウグウ

『鬼か…』


ロイヤルフラッシュ聖騎士長

『赤鬼は強いぞ…あれ以上の魔物が幻界の森の主とか驚きだぞ』



ティア

『羊さんの話だと闘獣って聞いたけども、どのくらい強いのかな』


リリディ

『A以上とは思いますが…』


クローディア

『Aランクの中でも上位種の力を持っていることは確かよ?このメンバーで立ち向かってようやく倒せるかどうかって感じだけど』


リゲル

『そう感じねぇんだよな』


リゲルはクローディアさんの予想に苦言を口にする

誰もが彼に視線を向け、真剣だ

答えを求められていると察したリゲルは溜息を漏らし、何故か立ち上がる


しかしタイミングが悪かったようだ


『音を出すな…』


リゲルはシャッターに顔を向け、囁く

立ち上がる事も出来ず、俺は息を潜めた


するとどうだろうか、ドスンドスンと少し大きな足音が聞こえてきたのだ

その音を聞いただけで聖騎士達はギョッとし始める

あからさまに嫌そうな顔を浮かべているが、どうやらなんなのかわかっているようだ


吹き抜けの2階、ドアが僅かに開くとバッハが驚いた顔を浮かべたまま口パクをしている姿が目に入る


赤鬼、俺は直ぐにその口パクがわかった

ランクA、今俺達が出会いたくない魔物であることに間違いはない

現れる確率が高い事はシャオさんから聞いていたけどな…


最深部に行くためには鬼の縄張りの近くを通る事となるってな

誰もが険しい顔を浮かべながらシャッターに視線を向けていると、ティアは腕を伸ばす

それに触発されたシエラさんは両手をシャッターに向けた


『フゥ』


シャッターの向こうからの溜め息

それを聞くだけで俺は鳥肌が立った

息苦しく、体が強張る感覚は馴れないな


だが足音は遠くに去っていく

大事に至らずに済んだと感じると、リリディは床に大の字にゴロンと倒れる


『怖いですね』


『シャハッ』


ドッと疲れが押し寄せた

かなり緊迫した時間が永く感じたが、今日は外に出ない方が良さそうだ


リュウグウ

『風呂はないだけが悩みか』


ルーミア

『わかる、もう汗臭くて』


リゲル

『仕方無ぇだろ』


クリスハート

『女性は気にするんですよ』


リゲル

『クローディアさんは気にしてない気がす『殺すわよ?』…何でもねっす』


流石の彼でもクローディアさんの真顔から発する言葉に負けたみたいだな

ふとティアに視線を向ける、自分の装備服をクンクン嗅いでるけど


目が合うと目を逸らされた

見ちゃいけなかったか…


ゲイル

『今は仕方無い、飯と水があるだけマシさ』


カイ

『今日は早めに休みましょうロイヤルフラッシュ聖騎士長殿』


ロイヤルフラッシュ聖騎士長

『先に俺は寝る、夜の見張りはジキットとアメリーを寄越せ』


カイ

『了解しました』


アカツキ

『こっちはどうする?先に寝たいチームはいるか?』


クワイエット

『僕はリゲルと倉庫の隅で寝るよ』


クリスハート

『私達はその次の見張りにします』


アカツキ

『ならエディオットは最後か』


クローディア

『私はエーデルハイドといるわ』


ゲイル

『俺は息子だな』


ロイヤルフラッシュ聖騎士長

『では控え室からの外の監視はこちらで担う、倉庫は冒険者に任せよう、女は奥の部屋を使え』


こうして俺達イディオットはミカン1つを夜食として食べてから倉庫で使えそうな道具がないかを探す


何だかんだクリジェスタのリゲルとクワイエットはずる賢い

まだ時刻は18時だが倉庫の隅ですでに寝ている

沢山寝る前に普通に起きてる他人を監視役にして寝たんだ


エーデルハイドの皆さんも同じだな

となると見張りは今俺達イディオット、2回する羽目になったか


ティア

『起きてなきゃね』


アカツキ

『だな』


リュウグウ

『ほとんど木箱の残骸ばかりで物と呼べる代物はないな』


アカツキ

『てかリュウグウ、聞いていいか?』


リュウグウ

『なんだ?』


アカツキ

『猫神の文字だけど…』


リュウグウ

『あれか、今は詳しくは言いたくはないが…。猫神は私と同じ国生まれらしい』


ティアマト

『てかお前どこの出身なんだ』


リュウグウ

『日本と言ってもわからないだろう、この話はするな』


何やら彼女は険しい顔を浮かべ、深い溜息を漏らす

あまり触れちゃいけないらしい、ティアマトもそれを察し『お・・おう』と弱腰となる


猫神がリュウグウが住んでいた国の文字を書いていたというのは驚きだ

まぁ彼女がどこからやってきたかは詳しく聞くのはまだ駄目だからこの話はしないほうがいいな


『はぁ』


シャッターの前に座り、俺はゴロンと横になる

何も考えずに天井を眺めているけど、汚れが凄いな…

布切れが沢山垂れ下がっている


ティアは持ってきた手帳を開いて何かを書いているけども

何を書いているかを聞いてみると幻界の森で遭遇した魔物の図鑑だってさ

その発想はなかった


ティア

『聖騎士さんもしてないしね。これって今後大事だよ?』


リリディ

『正解するまで聖騎士に内緒にしてからのちほど情報を高値で売りつけるって手法が出来ますね』


リュウグウ

『変な所で頭を働かせるな馬鹿メガネ』


ティアがニコニコしながら俺に手帳の中を見せに来る

我ながら凄いと思うよ、こんな状況でも情報を優先できるってのは才能だ

生きる為に必要な記録だしきっと役に立つ


『テラちゃん、大丈夫かな』


『近くにはいる、でも念術が飛ばせないんだよな』


『多分この森にボスさんの仕業だね』


『だろうな、ティアは困ったことあったら何か言ってくれ』


『大丈夫、ありがとね』


ティアは俺の頬をプニッと優しく摘まんでからリュウグウのもとに去っていく

俺は修行でもしようかと目を閉じて深呼吸をする

何をしたいかって?リゲルやクワイエットみたいに気配を感じなくても感覚で感じる能力を得たいからだ


現に彼ら2人は他の聖騎士達が気づく前に敵の襲撃に気づく

それは跳びぬけた能力であり、ロイヤルフラッシュ聖騎士長もその凄さを買っているだろう

リゲルは以前に言っていたな


周りの光景を頭の中で思い描け、と

集中すればするほど頭の中で想像した地点に何かがいるかどうかはわかる筈だと


(聖騎士達…)


吹き抜けの2階、ドアの先は控室だ

そこに彼らは集まっているんだけども

わからないな…全然わからん








『魔力を微妙に体に流しながらだよ』


『どわっ!?』


目を開けると目の前にクワイエットさん

俺は飛び起きると彼は素早く避け、ニコニコし始める

先ほどトイレで起きたらしいけども気づかなかったな


俺の様子を見て気になって近づいてきたんだってよ


『魔力を?』


『本当に微量の魔力を体に循環させる感じの状態を維持したまま周りに意識を置くんだよ』


『それって難しくないですか?』


『練習すればなんとかなるよ、今外に何がいるか気づいてる?』


クワイエットさんの言葉によって俺はシャッターに視線を向ける

足音は無いが彼はいると口にしていた

既に仲間たちはこちらの様子に気づいており、口を閉じて静かにしているようだ


『目を閉じて』


俺は言われるがまま、目を閉じた


『深呼吸して』


『…』


『魔力を少し意識して体に循環させて』


『ぬ…』


『体の魔力を感じながら外に意識を向ける、の方がいいかな』


それが一番わかりやすかった


(…)


外の光景がモノクロで俺の脳内で映し出される

今その世界で俺はシャッターの外に降り、この建物を背にしている

無音状態、その中で俺は辺りを見渡すととある場所から目が離せなかった


近くに古びた井戸がある

中には水は雨水が僅かに入っている程度だ…


(雨が…降っている)


雨の音が聞こえてきた

建物内からは聞こえなかったが防音耐性のある建物だから聞こえないのかもな

俺は井戸に視線を向ける、しかし何も見えない

でもずっと俺はそこを見ている


『何を見てるの』


耳元でクワイエットさんの声

俺は小声で『…井戸』と答えた


『そこまでわかれば上出来だよ、流石リーダー』


『何がいるんですか?』


俺は目を開き、元の世界に戻る

クワイエットさんは言い放った

『2体の小柄な魔物だと思う』と


数にサイズ、そこまでわかる意味がわからない

井戸から目が離せなかったけども魔物の姿はなかった、彼にそう話すと『最初はそういった感覚で良い』と言いながら俺の肩をポンポンと叩く


リリディ

『貴方はそれを歩きながら常に感じてるんですよね』


クワイエット

『そうだよ?なれると面白いよ?2つの世界を同時に歩く感覚…君も覚えるべきだよ。目に頼らない戦いの時に必ず役に立つ』


リリディ

『そうですか。どうやるんです?』


リリディはやる気満々だった

それにはティアマトが驚きながら俺の横に歩み寄る

リュウグウは『どうせ最初だけだ』と言うが、ティアマトはそれを否定した


『あいつは興味ある事に対してやべぇぞ?』


『馬鹿を言うな熊、あいつが会得したらデートでもなんでもしてやる』








リリディはクワイエットさんの指導の元、シャッターに体を向けて外の様子を感じ始めた

ここで俺は彼の日常を思い出す

イディオットの中で誰が一番集中力があるか?


勿論ティアだと誰もが口にしたくなる

だがしかし、彼女の名を告げようとするとリリディの名が大きく浮かんでくるんだ

彼は毎日欠かさず精神統一という名の元、瞑想をする

それはよほどの集中力がなければ出来ないのだ


魔力の量を増やす修行と言われて彼はなんとなく毎日欠かさずやっていたと言うが

確かに彼の魔力量は凄い、魔力切れを起こしたことがないのだ

黒魔法スキルをバンバン撃ってもな…かなり魔力を消費するスキルなのにな


そんな彼が俺達に隠れた能力を今見せつけた


『外に2体、ジャックが井戸の中を覗いてます』


『え…?ジャック?』


クワイエットさんが困惑する

俺達もそれには驚愕を浮かべたよ

だってクリジェスタの2人でも魔物の姿まではわからないからだ


嘘だろうと誰もが思いたくなるが、それは直ぐに否定された


『オオォ』


シャッターの向こうから呻き声

そしてジャックの両手から生える刃をこする音が僅かに聞こえたんだ

クワイエットさんが引き攣った笑みを浮かべ、『こりゃ凄いね…』と頭を掻いた


『こちらには気づいていない、しかし天井付近を飛ぶ蛾のような蛸の様な魔物が建物を気にしているようです』


『っ!?』


ランクB、のベルセバウス

全長2メートルはある虫種の魔物だが下半身は蛸の触手が無数に生えている気色悪い生物だ

リゲルはこれに手こずったと話していたのを俺は思い出す

自身の幻影を見せながら襲い掛かるから単騎でも複数いると錯覚するらしい

飛行しながら下半身を前に出し、蛸の様な触手全てを使って串刺しにしようとする攻撃も厄介だってのも聞いてる


何よりも飛行スピードが速いたしい


クワイエット

『3体だね』


リリディ

『ですね、建物の上空を旋回してます』


それを聞いたティアはそそくさと2階に上がる

控室と給湯室にいる仲間達に状況を知らせに言ったのだろう


ゲイル

『クワイエット君、飛んでる魔物はジャックより質が悪いのかな?』


クワイエット

『初見殺しですよ?遠くで隠れていても呼吸音で気づくぐらい聴覚がヤバい』


ゲイル

『それは凄いね』


その魔物が襲ってくることは無かった

こうして俺達は見張りの時間となり、イディオットと俺の父さんでシャッターの前で仲間と共に見張りを始めた


口を発することはあまりなく、変化があったのはエーデルハイドとの交代前に起きた外の出来事だけだ


『ギャオォォォォォォォ!』


『グルァァァァァァァ!』


めっちゃ大きな咆哮が外から響き渡り、建物が僅かに揺れる

寝ていたものもきっと起きたはずだ、てか倉庫の奥で寝ていたリゲルとクワイエットさんが飛び起きると剣を構えたんだ


リゲル

『なんだ…このバカでかい音』


ゲイル

『外で大きな魔物同士が戦っているようだが…』


ティア

『運頼みだよ…直ぐ近くで戦っている』


かなり音が聞こえるよ

互いに戦い、体がぶつかり合う音や悲鳴が響き渡る

それに驚いた聖騎士達も2階から驚愕を浮かべて跳び出してきたが…


父さんは『静かに、時期におさまる…』と言ってその場を静かにさせる

いつの間にかクローディアさんもいるけど、かなり真剣な表情を浮かべている


リュウグウ

『どんだけデカいんだ…尋常じゃない咆哮だぞ』


リリディ

『お互い全長20メートル以上…デカくて黒いワイバーンと、あと1体はわかりませんね』


リゲル

『お前…何?なんで感じれるの!?』


こいつ…驚いてる、凄い顔で驚いてる

なんだか誇らしいな…どうだリゲル?俺の仲間は凄いだろ…

でもそう思うと少し自分が悲しい気分になる


ティアマト

『どんな魔物だ?』


リリディ

『これは…トロールを大きくした感じの姿ですね』


ゲイル

『まさか…キングトロールだと?』


クローディア

『もう絵本の魔物ね。慣れたわ…ほんと。黒いワイバーンはイビルワイバーンね…エーデルハイドちゃん達が戦ったワイバーンとは違ってワイバーンの最終形態、Aね』


バッハ

『赤鬼でもビビッているというのに2体のAとは』


カイ

『祈るしかない、ここに被害が来ないことをな』


アメリー

『帰りたい…』


聖騎士達も外での戦闘が終わるまで、安心できないようだ

だがその戦いはイビルワイバーンの咆哮だけが聞こえると、どちらが勝ったかわかった


キングトロールは肉欲王とも言われるトロール系最強の魔物

しかし今回は相手が悪い

龍種の中でもワイバーン種は弱いと言われているが、イビルワイバーンという魔物は他の龍種と並ぶ強さを持っているらしい



『グギャァァァァァァァ!』


勝ちの咆哮か


その後、イビルワイバーンは何かを引きずる音を立ててどこかに去っていった

こうして俺達の緊迫感溢れた見張りは終わったのだ

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