第186話 幻界編 26
次の日、俺達は目的地である魔ミカンの生える地へ向かうために支度をする
残る者はロイヤルフラッシュ聖騎士長と聖騎士達だ。
何故ならロイヤルフラッシュさんの傷が完全に癒えてないからである
それを心配し、他の聖騎士も残る事になった
向かうのはイディオット、エーデルハイド、クリジェスタ
そして父さんとクローディアさんだ
案内はヒドゥンハルトのミケット
どうやらメスらしく、ギルハルドがデロデロしながら彼女を見ていた
『ギルハルド…』
『ミャッハァン』
リリディの声も届かない
それにはティアやアネットさんが苦笑いだ
ティア
『火魔法スキルは魔ミカンの木を燃やす可能性あるから駄目って聞いた』
シエラ
『それ、ひどい』
クワイエット
『仕方ないよシエラちゃん、レーザー使お』
シエラ
『むむむ』
火魔法スキルが得意なシエラさんにとっては酷な話だ
だがそれはティアも同じく制限されている
『ニャハ』
ミケットが鳴くと前を歩き出す
俺達は村を出ると、深い森の中だ
なんの生物の鳴き声かからない鳴き声が色んな方向から聞こえて戸惑いながらも俺は辺りを見回す
ティアマト
『風呂があれば最高だったがな』
リュウグウ
『我慢しろ熊、木に体こすれるだろ』
ティアマト
『熊そんなことするか?』
リリディ
『する事例を作れますよ?』
ティアマト
『保存食として埋められてぇのか?』
ティア
『はいはいいつもの出ました』
ルーミア
『仲が良いわねぇ』
少し心に余裕が出来たからこそ普段のやり取りが聞ける
少しホッとしたよ
だがそれは永くは続かない
ミケットが毛を逆立て、近くの茂みを警戒したのだ
何かが隠れている事は確か、だがミケットの視線だけではない
執拗に周りをキョロキョロしているんだ
嘘だろ?と思いたくなるが、本当のようだ
『グマー!』
ギャングマだ。
しかもそれが4体とか殺しにかかってるとしか思えない
こいつらはBランクの熊
ガリガリに痩せ細った体、身長は二メートル
爪はかなり長くて鋭く、すばしっこい奴だ
ゲイル
『一組一体倒せ!』
父さんの一声で全員が素早く動いた
俺は無意識にもリリディを狙って飛び込んできたギャングマに向かって駆けると、仲間も反応する
リリディ
『逃げるのは得意です』
彼は眼鏡を触りながら口を開くと、ギルハルドに引き裂かれる寸前で黒い煙と化した
グェンガーという黒魔法スキルであり、体を瞬時に煙に変えてから高速移動する便利スキル
『グマンマ!?』
対象が消えて首を傾げるギャングマの背後に現れたリリディは声を上げずに杖を振り下ろす
『グマ!』
『なっ!?』
流石は熊だ
即座に振り向き、リリディの攻撃を腕でガードすると彼を吹き飛ばし
リュウグウの槍を巧みに避けてからティアマトの斧を爪で受け止めた
奴はティアマトを弾き返し、リュウグウの槍の突きを連続で避けながらもティアの放ったラビットファイアーをなんと全て避けて見せた
本当に強いなこいつ
『グマー!』
『マジか!』
背後から光速斬で近づいたのに、こっちに気づいたのか…
今なら斬れると思ったがそう簡単にはいかないって事だ
奴は避ける事をせずにこちらに両腕を伸ばし、俺を貫く気満々さ
たまらず俺は頭を下げてギリギリ避けられたが、僅かにかすった
頭から血を流しながらも懐に入った俺は力一杯、刀を振り上げる
『グマッ!』
ギャングマは避けきれず、大きく血しぶきを上げる
熊種ではあるけども耐久力は平均的なのかもしれない、だから俺の刀でも通る
奴は飛び退き、鬼の形相を浮かべたまま両爪に魔力を流し込み始める
スキルを使う気だろうが、使わせるわけにはいかない
こいつからはマグナムという体術系統のスキルをティアマトが吸収しているからだ
効果範囲はかなり狭いが、光の速さで敵を殴る際に炸裂を響かせながら対象を吹き飛ばす技だ
このスキルに関しては質量差がある魔物に対してもかなり有効なほどに威力が高い
だから発動させてはいけないのだ
『無駄』
クローディアさんが真横から迫る
だがギャングマは荒げた鳴き声を上げたまま爪を収納し、拳を握ったまま技を発動させてしまう
あれがマグナム、耳の鼓膜が張り裂けそうなくらいに大きな音と共にクローディアさんに襲い掛かる
でもあれだ、クローディアさんは元五傑
彼女も鉄鞭を一瞬で振りぬいたのだ
お互いの武器が触れ合うと、なんと負けたのはギャングマだった
『グマァァァァァ!?』
切り札であるマグナムを弾かれ、仰け反るギャングマ
その隙を見逃す筈がない
『喰らってみろ』
父さんがクローディアさんの頭上から飛び込むようにして現れると拳に魔力を流し込んだまま更に口を開く
『マグナム!』
父さんも覚えていたとは驚きだ
きっと違う魔物からドロップしたのだろう
炸裂音が発生したと同時にギャングマは父さんに腹部をモロに殴られ、くの字のままあられのない姿で吹き飛んでいった
偶然にも大きめの木が後方にあったため、ギャングマは木にめり込むようにして背中を打ち付けた
『っつぅ…』
父さんが手首を回して痛がっているけど、自身にも反動があるようだ
あまり回数をこなして使用する技じゃないという事かもな
リゲル
『おー、一撃か』
ゲイル
『ブランクあって心配だったがな』
ティアマト
『凄ぇスキルっすね』
ゲイル
『君は頑丈だ。魔力が尽きるまで何発も打てるだろう…。』
アネット
『耳がキンキンするぅ』
シエラ
『耳鳴り、凄い』
アカツキ
『ティア、大丈夫か』
ティア
『平気だよ』
ギャングマの魔石、持って帰りたいが…荷物になるのは避けたい
惜しいけども置いていくしかないな
『ニャハーン!』
ヒドゥンハルトのミケットがこちらを眺めながら鳴く
どうやらついてこい、と言っているらしい
俺は歩きながら仲間と警戒しているのだが、何故か魔物の出現が少ない
それは何故か皆と話し合っていたのだが
予想としては幻界の森、浅い層は魔物の数がめちゃくちゃいる
奥に進むにつれて数は減っていき、強い魔物が住みついているという感じかもしれん
さっきはギャングマ、そして次はジャックという人型の不気味な魔物だ
両腕が刃となっており、頭部は鎖で巻かれて赤い目だけが見える奴
推定ランクBというのはリゲルから聞いていたけど、さっきから高ランクの魔物しか出現していないから先ほどの予想は正解に近いかも
言ったのはティアなんだけどね
ジャック3体を倒し、俺達は息を切らしながらその場に座り込んだ
流石にBランクが3体となると辛すぎる…
休憩するしかない、まだ1キロくらいしか歩いてないんだけどな
リゲル
『発光魔石だぜ?』
ジャックの体から出てきた魔石が光っていた
両断一文字、それはリゲルも会得したスキルだ
いかなる堅い物質をも断ち切るという特徴を持つ斬撃を放つスキルだけど、本当に冒険者ランクが高い剣士しか持っていないスキルなんだよねこれ
多分俺の国でも数人くらい
クワイエット
『多分ドロップ率が高いのは仲間の運スキルとティアちゃんの恩恵も相まってめちゃでやすいんだろうね』
ティア
『確かに私の称号の恩恵でドロップ率が向上しているらしいですけど』
クワイエット
『出過ぎ…もう一つ光ってるんだよ』
彼は指差す先、ジャックがうつ伏せに倒れて死んでいるのだが
奴の腹部から魔石が出てきていたのだろうな、僅かに地面と体の間が光っている
これには全員驚いた
父さんがジャックを蹴ってどかすと、魔石が光っていたんだ
両断一文字が2つ
どうしようかとみんなウキウキしながら考えているが、俺はリゲルに顔を向けた
すると彼はちょっと驚いた顔をし、直ぐにいつも通りのしかめっ面さ
『アネット1つ貰うぞ馬鹿ツキ』
『お…おう』
父さんがクスリと笑っている
それでいいのか…父さんっ!
アネットさんは嬉しそうにしながら魔石を掴み、スキルを吸収中
残りの1つは俺が吸収することになったよ
☆技スキル
龍・開闢 【Le3】
刀界 【Le2】
居合突 【Le5】MAX
光速斬 【Le3】
地斬鉄 【Le2】
両断一文字 【Le2】New
正直嬉しい
ニヤつきを堪えているけど、ティアにバレて手をニギニギされた
これも嬉しい…だが凄い鋭い視線を感じるからそっちに振り向いてはいけない気がする
『変態が…』
振り向かなくても駄目じゃん
アカツキ
『5人息を整えよう』
クワイエット
『賛成、てか出てくる敵がBランク基準だし今度からそうしない?』
アカツキ
『俺もそうしたいです』
クワイエット
『だよねぇ』
アカツキ
『座り込まずに立って休もう。いきなり奇襲されたら敵わない』
リゲル
『まともな指示するじゃねぇか』
ティア
『ちゃんとアカツキ君も成長してるのっ』
リゲル
『ちっ、わかってらよ』
クリスハート
『ほら挑発しない』
リゲル
『お前は母さんかよ』
クリスハート
『知りません』
そうした会話を聞きつつも俺は森を見渡した
色鮮やかな森だ、本当に森なのか疑りたくなる
僅かに風が奥から流れ込んでくると、少し暖かく感じた
今はまだ1月だから寒い筈…あれ!?この森全然寒くないな!
アカツキ
『この森そういえば寒くないな…』
クリスハート
『確かにそうですね。浅い場所の夜は氷点下並みに寒かったんですけど』
ゲイル
『進むにつれて暖かいな、そういえば昨夜の夜も心地よかったぞ』
リュウグウ
『不思議な森だ…』
リリディ
『良い気温です』
何故なのかは今の俺達にはきっとわからない
こうして休憩後、一気に進んでいく
ふとヒドゥンハルトのミケットが何かの匂いを感じ、足を止めると森の奥を右前足で指す
ティアは『この先からいけないって言いたいんだろうね、到着だよ』と告げる
ならばここから本当に俺達の出番だ
仲間のやる気も上がっていく
『火スキルは禁止で』
俺は口を開き、先頭を歩いて進む
ちょっとした深い茂みをかき分けて進んでいくと数メートルくらいで抜けた
その先に見える光景に俺は口を半開きにしてしまう
虹の様に色鮮やかな葉を持つ綺麗な木々が至る所で生えており、オレンジ色のテカテカとした果物が実っていたんだよ
見ただけでわかる、あれは美味しい
『うわ…』
リュウグウが似合わぬ声を上げる
マタタビーンという魔物がいたからなんだけど、見たことあるぞ
森の中でエド国風の廃墟を通ってきた記憶が蘇る
木の様な体をしており、人型
目は縦に生えていて口は鰐に似てる、まるで上を見えいるかのように思える
こいつがマタタビーンという名前なのか…しかも依然見た個体と少し違う
背中に桃色の花びらが咲いており、ノソノソ歩くたびに黄色い花粉を振りまいていたんだ
あの花粉がヒドゥンハルトの嫌な匂いか
気づけばギルハルドもいない
『ニャハン』
いた…なんでお前いれるの?他のヒドゥンハルトは近づくことが出来ないと言っていたんだけど
『30体ほどいるわね』
ルーミアさんが囁いた
推定ランクはC、攻撃方法は腕の振り回しに口から伸ばす舌の叩きつけ
そして眠り粉や麻痺粉という厄介な魔物だ
『オー』
低い鳴き声だ
縦に生えている目が俺達に向けられると、マイペースにノソノソとこちらに全ての個体が歩み寄ってきた
その光景は不気味過ぎてティアが少しブルッて震えている
『状態異常に気をつけろ!いくぞ!』
俺は叫び、仲間たちと共に走りだした
確かに息がしづらい、花粉の濃度が濃いからだと馬鹿なりにわかる
『クチュンクチュン!』
『?』
真横からくしゃみが聞こえる
誰だ?と思ったら予想外にもリゲルだ
彼は鼻をこすり、面倒くさそうな顔をしたまま横目で俺を見てくるんだけどさ
まさか…こいつ…
『馬鹿にしたらお前から斬る』
『が…頑張れよ』
俺は花粉症とかわからない
リゲルにも弱点があるんだなと思うと少しホッとしたよ
『オッ!』
上を向いたまま歩いてきたぞ
走らないのか…
口から蛇のように舌をチョロチョロ出し入れしてるけど、あれ伸びるらしいな…気をつけよう
『地斬鉄』
刀で地面を切り上げる
すると縦の斬擊が地面を滑って直前にいるマタタビーンの下半身を切り裂いていった
先頭は転んだが、他はバランスを崩した程度
木だからか、血はでない
俺は立ち上がるマタタビーンに迫る
用心しているからこそ、口から伸びてきた舌を切り裂いてから口元を蹴って転倒させた
こいつの動きは鈍い、なら倒せる
『くっ!』
腕を乱暴に振り回しながら近づく別のマタタビーン
俺は欲張らずに飛び退き、すれ違いで後方からリリディのシュツルムが飛んでいく
火スキルは禁止と言ったけどさ、爆発系はギリギリセーフか?
『オ?』
『オ?』
数体が飛んできた黒弾に首を傾げた
どうやら知性は低い
やつらは避ける仕草を見せずに爆発に巻き込まれていった
『ギリギリアウト、使うか馬鹿メガネ!』
『そんなぁ、仕方ない』
リュウグウに言われてシュツルム禁止となるリリディ
まぁ仕方がないよな
『デルタバルカン!』
ティアが両手を前に伸ばす
意外とこれは凶悪な魔法スキルなんだよ
三つの白い魔法陣が回転しながら現れ、そこから連射で撃ち出された白い弾
物凄い音と共に弾丸の雨がマタタビーン達を打ち砕いていき
貫通せずとも、奴等の体は弾丸の雨でどんどん破片が飛び散り、立つこともままならない様子だ
『凄いなぁ』
クワイエットさんが近くのマタタビーンを蹴って吹き飛ばすとボソッと聞こえた
あれ?ティアだけでいけるのでは?
この魔法スキルの連射だけで半数が肉体に大きな損傷を受けて倒れたままだ
起き上がろうとしてもその怪我じゃ難しいと思う
ティア
『よし!』
アカツキ
『凄いな』
ティア
『後ろ!』
素早く振り向き、マタタビーンが突き出してきた右爪を刀で弾き、回転しながら最後には奴の右腕を切り飛ばした
これで死ぬ魔物ではない
『オッ!』
『知ってるよ!』
大振りなラリアットだ、片腕だけのな
当たればかなり痛そうだが当たる筈がない
こっちは警戒していからだ
顔を下げ、腕の真下を通って体当たりでバランスを崩すと俺は鞘に刀を強き納めながら『刀界』と叫ぶ
相手いているマタタビーンの背後から他のマタタビーンが2体向かってきたからこそ技スキルを刀界にしたんだ
俺の正面に無数の斬擊が入り交じる衝撃波が飛ぶと、マタタビーン達は体中を切り刻まれながら吹き飛んだ
Cランクとなると戦いやすい
しかし問題は数だな
また増えたぞ…何体いるんだ?
森の奥から現れたマタタビーン数体に視線を向けた父さんは溜め息を吐きながら真横から襲いかかるマタタビーンのひっかきを避け、裏拳で顔面粉砕
それには近くで戦っていたリリディが驚く
『拳が凶器ですね』
『誉め言葉だ、後ろ気をつけなさい』
『ドレインタッチ!』
飛び掛かってきていたマタタビーンに向かって振り向き様のフルスイング
リリディの木製スタッフがマタタビーンの胸部に叩き込まれると、奴の体力が僅かにリリディに吸収されていく
数は残り9体、しかしまだ増援が現れる
それにはこの場にいる誰もが険しい顔を浮かべた
『発光もらい!』
ルーミアさんは近くに落ちていた発光魔石を掴み取る
少しニヤニヤしつつスキルを吸収するとは大胆だな
だがマタタビーンの数は多いからこそ、それは起きた
ティア
『沢山光ってる!』
クワイエット
『凄いね』
発光する魔石が俺の視界に6つもある
面白い光景だが、手の空いた者からすかさず魔石を拾い、スキルを手に入れようと動き出す
『運スキルか』
マタタビーンのスキルは運だ
貴重なレアスキルだが俺には必要ない
ティアに投げ渡し、俺は彼女の近くの敵と戦い始める
ランクCは適度に倒せるが…数が増えていく一方だ…
しかも
『おいおいおい!なんだこれ!』
ティアマトがマタタビーンを両断してから地面を眺めた
そこには運スキル付きの発光魔石がゴロゴロ転がっているのだ
流石に出過ぎだと思うが、どうやらティアの恩恵が関係しているのだろう
彼女の称号スキルに運レベル4があるのだからな
そりゃゴロゴロでるさ
ルーミアさんは敵の数が多いのに手当たり次第に発光魔石を拾って吸収しながら敵を倒している
かなり器用な人だが、そうしていると敵の数も次第に少なくなってくる
『オッ!』
『おっと!』
腕を振り回すラリアット攻撃
俺は跳躍して避けてから頭部からたたっ斬る
残り7体ほどだと思い、息を整えていると驚くべき行動をマタタビーンはしてきた
クローディア
『あらまぁ』
ゲイル
『まぁ魔物だし』
マタタビーンが発光した魔石を吸収し始めたのだ
ギルハルドもそれにはビックリ、こいつもみんなが戦っているのにコッソリと回収に勤しんでいたからな
戦えよ…
リリディ
『少し様子が可笑しいです』
リュウグウ
『む?』
2足歩行だったマタタビーンが上体を倒し、4足歩行となる
ワニのような口から出ていた舌が更に増えてくる光景に俺達はゾッとすた
同種のスキルを吸収すると別の形態になれるとでもいうのだろうか
『オォォォォ!』
『オォォォ!』
全てのマタタビーンが四足歩行と化す
だがとびっきり強くなったわけではないようだ
シエラさんが白い魔法陣からレーザーを放ち、1体のマタタビーンに命中させるとそいつは体の破片を撒き散らしながら吹き飛んでいく
それを合図に他のマタタビーンが飛び込んできたのだが
先ほどよりも動きが良い、スピードが強化されたのだろう
クリスハート
『舌が沢山…』
アネット
『まぁでも問題ないさね!』
アネットさんはマタタビーンの噛みつきを阻止するために剣を口に突っ込む
そのまま彼女は耐えていると、側面からルーミアさんが回転しながらマタタビーンの体を縦横無尽に斬り刻んで倒す
ルーミアさんの顔は凄い調子が良さそうだけど、きっと運スキルを限界まで上げたんだろうな
アカツキ
『あと1体、ティアマト』
ティアマト
『ほいさぁ!』
『オォォォ!』
ティアマト
『ペットにする気はねぇよ!鬼無双!』
彼は左腕に魔力を纏わせ、硬質化させると飛び掛かってきたマタタビーンの顔面を全力で殴り、頭部を破壊した
その威力は依然見た時も遥かに高く、殴られたマタタビーンは奥まで吹き飛んでいってしまう
『いっちょあがりぃ』
最後の1体を倒したティアマトの機嫌が良い
だが息を切らしている
それは彼だけじゃなく、誰もが体力の限界だった
殆どが膝をついてその場に休み始める
いったい何体のマタタビーンを倒したというのだろう、数えていない
ティア
『やばい…疲れたね』
アカツキ
『そうだな。運スキルはどうだ?』
ティア
『凄い性能だよね、発光魔石がどんどん出てくる』
これも貴重なスキルだな
ほどなくして、後方の茂みからヒドゥンハルトのミケットが顔を出す
だけどもこちらに来る様子はない、リュウグウが言うには『まだ匂いが残っているからじゃないか?』という最もな予想を口にした
半日はかかるかもしれないな…確かに変わった匂いがまだする
『ニャハハーン』
リリディ
『なんでお前は平気なんです…』
ギルハルドは魔石を積み上げた腕に座って寛いでいる
これはこいつが吸収した発光魔石の数だ…6個もあったのか
『ミャンミャー』
リリディ
『力が湧いてくる、だそうですよ』
リゲル
『今更かよ』
ゲイル
『まぁとりあえずある程度回収しよう』
ヒドゥンハルトのミケットが茂みから大きめの籠を投げてくる
どこから出した?あぁ収納スキルか
ミカンを回収しろという事らしいので俺達は周りの実っているミカンを回収し始めた
これでヒドゥンハルトの依頼が終わる
クワイエット
『結構危なかったね』
アカツキ
『そうですね。というかこれからどこに…』
クワイエット
『わかるまで進むしかないよ、止まってたら何も始まらないし』
確かにその通りかもしれない
まずは休もう、そしてみんなで今後の事を考えなくてはならない
クリスハート
『ここは中枢なんですよね』
シエラ
『そのはず、鬼怖い』
クワイエット
『鬼かぁ、戦ってみたいなぁ…』
ティアマト
『どんななんだろな』
ミカンを回収し終え
俺達はヒドゥンハルトの村に戻る為に歩き出す
先頭を歩くミケットがスキップをしているけども、こいつも機嫌が良いな
俺も同じだよ、ティアが隣で歩いているからだ
良い匂い、良い匂い…
・・・・・・・・
アカツキ・ライオット
☆アビリティースキル
スピード強化【Le5】MAX
気配感知 【Le5】MAX
動体視力強化【Le5】MAX
斬撃強化 【Le4】
筋力強化 【Le2】
耐久力強化 【Le2】
☆技スキル
龍・開闢 【Le3】
刀界 【Le2】
居合突 【Le5】
光速斬 【Le3】
地斬鉄 【Le2】
☆魔法スキル
称号
無色斬鉄
☆称号スキル
スキル発動速度【Le1】
斬撃強化【Le1】
特殊技『断罪』
・・・・・・・・・
リリディ・ルーゼット
☆アビリティースキル
魔法強化【Le4】
打撃強化【Le5】MAX
気配感知【Le5】MAX
動体視力強化【Le4】
麻痺耐性【Le3】
スキル発動速度強化【Le2】
攻撃魔法耐久力強化【Le2】
☆技スキル
ドレインタッチ【Le3】
爆打 【Le2】
骨砕き 【Le1】
☆魔法スキル
風・突風 【Le3】
風・カッター 【Le3】
黒・チェーンデストラクション【Le2】
黒・シュツルム【Le3】
黒・ペイン 【Le1】
黒・アンコク 【Le2】
黒・グェンガー
称号
ハイ・クルーガー【黒】
☆称号スキル
魔法強化 【Le2】
自動魔法盾【Le2】
スキル発動速度強化【Le2】
魔力消費軽減【Le2】
特殊魔法『クラスター』
・・・・・・・・・・
ティアマト・ウロボリス
☆アビリティースキル
斬撃強化 【Le5】MAX
気配感知 【Le3】
毒耐性 【Le4】
耐久力強化【Le3】
動体視力強化【Le5】MAX
スピード強化【Le4】
筋力強化 【Le2】
☆技スキル
連続斬り 【Le3】
真空斬 【Le2】
大地噴出断【Le2】
鬼無双 【Le4】
☆魔法スキル
火・パワーアップ
☆称号
オーガナイト
称号スキル
筋力強化 【Le1】
耐久力強化【Le1】
体術強化 【Le2】
耐久力強化【Le2】
特殊技『ギロチン』
特殊魔法『ディザスターハンド』
・・・・・・・・
ティア・ヴァレンタイン
☆アビリティースキル
安眠 【Le2】
魔法強化 【Le2】
気配感知 【Le5】MAX
麻痺耐性 【Le1】
動体視力強化【Le5】MAX
スピード強化【Le4】
運 【Le5】MAX
☆技スキル
☆魔法スキル
火・ラビットファイアー【Le4】
火・フレア【Le1】New
雷・ショック【Le4】
風・キュア 【Le2】
風・ケア 【Le4】
風・シールド【Le3】
白・ホーリーランペイジ【Le1】
称号
エクシア
☆称号スキル
デバフ強化 【Le3】
自然治癒 【Le2】
動体視力強化【Le3】
運 【Le4】
固定スキル 『天使』
特殊魔法 『デルタ・バルカン』
・・・・・・・・
リュウグウ・モチヅキ
☆アビリティースキル
突強化 【Le4】
スピード強化【Le5】MAX
気配感知 【Le3】
動体視力強化【Le4】
限界突破 【Le2】
☆技スキル
鬼突 【Le2】
三連突【Le3】
シャベリン【Le2】
ドレインタッチ【Le2】
花槍・ファーラット【Le1】
稲妻花槍突【Le2】
槍花閃【Le2】
☆魔法スキル
称号
星渡(ホシワタリ)・女花
☆称号スキル
隠密 【Le3】
運 【Le4】
安眠 【Le2】
状態異常耐性【Le2】
スキル発動速度【Le1】
特殊魔法『ラフレイル』
・・・・・・・・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます