第157話 熊の最終称号とは?
ティアマト・レインスター
ギース・レインスター ティアマト父 弁護士
マーガレット・レインスター ティアマト姉 接客業
オムニバ・レインスター ティアマト弟 学生
アカツキ・ライオット
☆アビリティースキル
スピード強化【Le5】MAX
気配感知 【Le3】
動体視力強化【Le4】
斬撃強化 【Le4】
☆技スキル
龍・開闢 【Le3】
刀界 【Le2】
居合突 【Le4】
光速斬 【Le3】
地斬鉄 【Le2】
☆魔法スキル
称号
無色斬鉄
☆称号スキル
スキル発動速度【Le1】
斬撃強化【Le1】
特殊技『断罪』
・・・・・・・・・
ティアマト・ウロボリス
☆アビリティースキル
斬撃強化 【Le5】MAX
気配感知 【Le3】
毒耐性 【Le4】
耐久力強化【Le3】
動体視力強化【Le3】
スピード強化【Le4】
筋力強化 【Le2】
☆技スキル
連続斬り 【Le3】
真空斬 【Le2】
大地噴出断【Le1】
鬼無双 【Le3】
☆魔法スキル
火・パワーアップ
☆称号
オーガナイト
称号スキル
筋力強化 【Le1】
耐久力強化【Le1】
体術強化 【Le2】
耐久力強化【Le2】
特殊技『ギロチン』
特殊魔法『ディザスターハンド』
・・・・・・・・
朝起こされた、シャルロットじゃなくティアマトだ
俺の頬をつねって起こしたんだけど痛い、力が強くて痛い
『なんでお前がここにいでででで』
『8時だ、筋力ゲットのお時間だ』
彼とはスキルの話をしていたんだ
テラ・トーヴァと3人でと言えばいいか
今後のイディオットの為に彼に筋力強化は絶対に必要だとテラ・トーヴァが言いだした
ティアマトの集合はオーガナイト、テラ・トーヴァはきっと先を知っているからこそ俺に強くこの機会を進めたのだと感じている
トロールの筋力強化スキルが彼には必要なんだ
不気味な食卓、朝食にはティアマトがいるという奇怪な光景が広がる
父さんは深夜帰りのため、今日起きるのは10時頃だろう
母さんとシャルロットが久しぶりに家にやってきたティアマトにニッコリだ
意外と妹はティアマトを気に入っているから大丈夫さ
サーモンのサラダにハムエッグそして猪汁に普通のご飯
ティアマトのだけどんぶりとか笑させてくれるぜ母さん
『ティアマト君もさらに筋肉凄くなってるわね、厚着でもわかるわ』
『そっすか!これからもっと増えますよ』
母さんが彼を誉める
シャルロットは彼の隣の席、ずっと腕を触って楽しんでるけどもティアマトは嫌がらない
みんなで手を合わせて食べ始めるが、朝からサーモンの入ったサラダとか贅沢だ
シャルロット
『ティアマトさん。いつ人間に戻るの?』
ティアマト
『どう反応すればいいんだ…』
困惑する彼に母さんが笑う
今日は昼過ぎまで彼と森に行き、テラ・トーヴァの感知を使ってトロールを探して倒してから俺は夕方からティアと決闘だ、いや決闘じゃないお楽しみ会だ
なんていえばいいんだ
ティアが泊まりに来ることを母さんがティアマトに言ってしまうんだけど
すっごいニタニタとティアマトが俺を見て笑うんだ、不気味過ぎる
『わかってるよなアカツキ?ティアちゃんは絶対に何が起きるか覚悟を決めてくる』
『やめてくれティアマトっ!母さんと妹がいる前で…』
『あら?聞いてる身としては楽しいわよ?』
『母さんっ!』
こいつら…くそぉ…
この場は四面楚歌、俺は素早く食べるとバッグを背負い、ティアマトを引き連れて森へと直行だ
ギルドは3日まで休みだから行く必要はない
中にも入れるが用事がなければ煙たがられる
森の入口まで行くと、いつも通り警備兵が3人で見張っているんだけど、怠そうだな
『やぁアカツキ君にティアマト君か、真面目だねぇ』
『お疲れ様です。体が鈍らないように軽く散歩して戻ります』
『魔物も正月だよ?静かなもんさ』
警備兵は森を眺めながら答えた
異常無しと捉えていいだろう
《まぁトロールまで遠くはない。ちゃっちゃと終わらせようぜ》
そうしよう
森の中に入ると確かに静かだと感じる
だが不気味さは無い
『オーガナイトの次はなんだぁ?』
『確かに気になる』
《名前が難しくて忘れたが熊五郎にピッタリの称号さ。格闘猿もついでで倒すが体術スキルも欲しい、となると熊五郎はアビリティスキルが満杯だから1つ捨てる事になる》
全てのスキル枠は7つだ
それを越える事は出来ない
『毒耐性か?』
《んだ。それと格闘猿は素手で倒せば体術スキルドロップ率が上がるからヨロシク。来るぞ》
なるほどな
『ウギッ!』
ファイティングポーズの猿が4体、熊が相手じゃ可哀そうだ
ティアマトは口元に笑みを浮かべつつも魔物に襲い掛かり、拳で制圧していく
『そういやよアカツキィ!正月なのに俺達変わんねぇな』
『暇なイベントと意識してる』
『おらっ!』
『ブベラッ!?』
飛び込んできた格闘猿のストレートパンチを避けたティアマトはクロスカウンターで顔面に拳を叩きつけて吹き飛ばす
地面で転がる別の格闘猿が起き上がろうとしていたため、彼は足を掴んでから殴り飛ばした格闘猿に投げてぶつける
武器を使わなくとも結構いい感じだ
《兄弟にしか聞こえねぇ声で話している、熊五郎は大器晩成型だ》
『なんだと?』
《俺の読みが的中してるならこの後の称号でようやくこいつは開花する、それがメガネ野郎の最後のスキルゲットの出発の合図だ。場所はエド国だ》
リリディの最後のスキルはそこにあるのか
ティアマトの完成が先だとテラ・トーヴァが言うが以前にもこの話はしていたのを思い出す
普通に倒すだけでも俺達には無理な魔物、黒魔法会得の為に動くならば絶望的だということはテラ・トーヴァの口から言われている
準備がまだなされていない、俺もみんなもだ
ゾンネやイグニスに対抗するには挑むしかないんだ
《兄弟っ!》
腕を組んで考えていると、彼が叫ぶが
ティアマトが投げ飛ばした格闘猿が俺に飛んできたんだ
投げる方向を考えてほしいな…
『っ!』
俺は素早く抜刀して両断した
気持ち良い感覚が体を駆け抜けるが、刀で倒しては意味がないことに気づき溜息を漏らす
5体が地面に倒れたまま動かなくなると魔石が顔を出し始める
斬撃に弱い格闘猿だが意外と打撃耐性はある程度は持っているとの事だ
しかし全ての魔石は発光している様子はなく
俺はティアマトと肩を落としつつも魔石を回収した
今回ブルドンがいないから俺が荷物持ち、背中にはバッグを背負っている
『今日お泊り会だろアカツキ』
『そうだが…』
『もし食えなかったら今度カルビの店で奢れ』
最高級品の肉が出る店!?
1人前金貨2枚とかするところだぞ!
《のった!》
『お前じゃないだろっ!』
『かっはっは!まぁ神様も気にしてるんだ、お前は男気を見せないと流石にティアちゃんも傷つくぜ?』
やるときはやらないと駄目か
だが賭けをするのは正直乗り気になれないが、まぁ良いだろう
2人で辺りを彷徨いながら魔物と戦って魔石を回収していくと、テラ・トーヴァがもうすぐトロールの近くだ、と教えてくれた
どうやら2体と減ったらしく、1体は森の奥に行ってしまったようだ
だが1体減ってもやることは変わらない
俺はティアマトと共に森の奥へと静かに進み、茂みから顔を出すとそこにはトロールが目の前を歩く最中だった
2メートルと意外と大きな魔物、手には鉄鞭か
《開幕ぶっぱ》
俺はそれを合図に立ち上がり、開闢と叫びながら立ち上がり鞘から僅かに刀を出すと強く押し込めて金属音を響かせた
トロールたちが振り向くと同時に鞘から瘴気が噴き出し、鬼の仮面をした武将がトロールに襲い掛かる
奴らの攻撃虚しく、それよりも速くテラ・トーヴァが刀を薙ぎ払うかのように振って2体同時に両断してくれたのが嬉しい
だって同時に倒せばスキル魔石も増えるからだ
『俺の出番は?』
『残念だティアマト、無いがスキル魔石は2つだぞ』
『おお!そういやそうだったな!』
《2人で1つずつだぜ?兄弟にも必要なスキルだ》
ということで俺はティアマトと共に発光したスキルを手にすると、その光を吸収し始める
俺のアビリティースキルの枠はまだ余裕がある
筋力強化を入れても2つの開きは考え物だがな
《街に戻りながら魔物を倒して終わりにしようぜ?》
『ティアマト、そうしようか』
俺は魔石をバッグに入れながら口を開くと、ティアマトは片手斧を担いでから頷いた
来た道を戻りつつ、魔物と戦うとは言ったが現れたのは厚着したゴブリンや冬毛でモコモコした可愛いエアウルフだ
『それにしても人と会わないな』
『正月だぜ?』
ティアマトの言う通りだ
みんな家でのんびりするからな
まぁイディオットが動き出すのは4日だし、明日から休むか
森を抜ける間際、クワイエットさんに遭遇した
何故一人?あれれ?
『クワイエットさん、リゲルは?』
『昨夜の食べ過ぎでお腹壊しててね…あはは』
食べ過ぎたのか…
自然と苦笑いしてしまった俺はティアマトに視線を送る
何やら不気味な笑みがたまらなく余計な事を考えてそうにしか思えない
『クワイエットさんよぉ?あんたどんだけ強ぇんだ?』
『言葉だと難しい質問だね!』
《熊五郎、襲いかかってみりゃわかるべ?》
おい!ティアマトにそんな冗談は通じないぞ
それをわかっての言葉だろうけどさ
予想していた通り、ティアマトは片手斧を握りしめたままクワイエットさんに飛び込んでいってしまう
『あららぁ、怖いなぁ』
緊張感の無いクワイエットさんの言葉
彼はティアマトの振り下ろす片手斧を剣を抜きながら武器と交わせた
大きな金属音に肩に力が多少入る
ティアマトの腕力ならばクワイエットさんにも有効ではないのだろうかと思っていた俺の考えは甘かった
『ぐっ!』
『手が痺れるね!腕力やっば!!』
打ち負けたのはティアマトだった
クワイエットさんは懐に潜り込もうと駆け出すと、ティアマトは腕を伸ばして彼の腕を掴もうとする
『甘い』
クワイエットさんは囁きながら伸びてきたティアマトの腕を自身の腕で弾き、見事なアッパーカットだ
仰け反るティアマト、しかしそこで終わらないのが彼だ
『がぁ!』
片手斧を斜めに振られると、クワイエットさんは彼の攻撃を剣で受け止めた
押し込まれまいとクワイエットさんも足を踏ん張るが、単純な腕力となるとティアマトに有利か
『おらぁぁぁ!』
『いいねその猛攻!』
ティアマトの武器による攻撃をクワイエットさんは剣で受け止めながらも口を開く
武器同士がぶつかるときの金属音だけが何度も森の中に響き、俺はそんな彼らを傍観していると、クワイエットさんが動き出した
『そい』
『ぬ!』
ティアマトが攻撃を弾き返されてから運悪雪に足を取られると、クワイエットさんは彼の足元に滑る込むようにスライディングし、股間を叩いて通過したんだ
『ぬぉぉぉぉぉぉ!』
あれは痛い
流石の熊のような体のティアマトでも急所は痛い
両膝をつき、大事な所をおさえているとクワイエットさんは背後から彼の肩を叩く
『パワーは流石に凄いよ。あれ以上受けていたらこっちが危なかった』
『くそぉ!股間が…』
『あはははは!動体視力スキルがもう少し高くするのと、もう少し武器の振り方を覚えれば今より断然によくなるよ、リゲルがアカツキ君に教えたみたいな感じにさ』
『ぬ…』
ティアマトは内股気味に起き上がるのは面白いが、笑うのは我慢しよう
『おめぇ…まだ本気じゃなかったな?』
『流石に本気で剣は振ったよ?馬鹿力過ぎだもん…でもイディオットの中でパワー担当のティアマト君なら今ぐらいの単純な腕力を活かした攻撃力がウリでいいじゃん?仲間が隙を作ってくれるしさ?話では初代五傑の中で腕力担当はアクマという人だったらしいよ』
《あいつはなぁ…》
アクマという名前にテラ・トーヴァがいまいちな感じの反応した
確かにパワーはあるが、重度の戦闘狂らしくて当時の五傑も手を焼いたとか
クローディアさんに聞けばわかる、とテラは説明をすることはしなかった
アカツキ
『強いですね』
クワイエット
『君たちも強いよ。聖騎士なら1番隊に楽勝になれるくらい強い』
素直に嬉しい
この人はリゲルと違って言葉の刺々しさはあまり感じられないから接しやすい
ティアマトも股間の痛みが落ち着いたのか、苦笑いしながらクワイエットさんに顔を向ける
ティアマト
『また再戦だ』
クワイエット
『いいよ!暇なときに襲い掛かればい』
アカツキ
『いいんですか?』
クワイエット
『うんうん!アカツキ君もね』
俺もかい!
《ちまちま聖騎士2人組にしごかれるのも手だぜ?》
『僕はもう聖騎士じゃないよ?』
《忘れてたぜ》
ティアマト
『まぁ幻界の森に行くまでにはちっとした事でもやっておきてぇ。勝手に襲わせてもらうぜ?』
クワイエット
『いいやる気だね。』
ティアマト
『街に戻ったら襲う』
速過ぎて笑ってしまった
クワイエットさんはキョトンとした顔を浮かべると、彼も笑いながら『飽きるまで地下訓練場でボコボコにしてあげるよ』と口開く
途端にティアマトは嬉しそうに不気味に笑みを浮かべるから絶対に行く気だ
どうやら彼の今日の行事はクワイエットさんとの訓練になるだろう
クワイエット
『ティアマト君の武器の振り方は瞬発力を活かせば凄い力になる筈だ。それを会得できればかなりの戦力だ。一度ステータス見せてもらってもいいかな?』
んで彼は見せる
ティアマト・ウロボリス
☆アビリティースキル
斬撃強化 【Le5】MAX
気配感知 【Le3】
毒耐性 【Le4】
耐久力強化【Le3】
動体視力強化【Le3】
スピード強化【Le4】
筋力強化 【Le3】up↑
☆技スキル
連続斬り 【Le3】
真空斬 【Le2】
大地噴出断【Le1】
鬼無双 【Le3】
☆魔法スキル
火・パワーアップ
☆称号
オーガナイト
称号スキル
筋力強化 【Le1】
耐久力強化【Le1】
体術強化 【Le2】
耐久力強化【Le2】
特殊技『ギロチン』
特殊魔法『ディザスターハンド』
・・・・・・・・
クワイエット
『大器晩成型のオーガ職か』
アカツキ
『知ってるんですか?』
クワイエット
『ロイヤルフラッシュ聖騎士から聞いてる。人間恐慌アクマと同じドグマ・オルガの称号になれる唯一の称号がオーガナイトだってね。全称号でトップのパワータイプ、称号スキルは今のところ他の称号より恩恵は何故か低いけど。この次になれば笑いたくなるほどの高性能に変貌する』
ティアマト、悪魔のような笑みとなってしまう
こうして俺達は街に戻ると、ティアマトはクワイエットさんと共にギルドに行ってしまう
彼には彼の戦いが今日あるが俺には俺の戦いが今日訪れる
時間は昼を過ぎた14時、お腹空いているが夜まで我慢しようかな…
先ずはティアの家に行ってみよう
そうしよう
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