第120話 魔物大行進編 3
『死ね!』
獣王ヴィンメイの大振りな攻撃をギリギリの低い姿勢で避けながら懐に潜り込むクローディアは風圧で僅かに足元がフラつく
(面倒ね)
技スキルでもないのに振っただけで風圧が発生しする
普通ならば吹き飛ばされるのだが、彼女はその影響を受ける前に素早く動いた
驚く敵の目など気にもせず、全力で獣王ヴィンメイの腹部に向かって鉄鞭を叩きつける
『流れ星ダイナマイト!』
フルスイングと共に獣王ヴィンメイの腹部に爆発が起き、彼女は口元に笑みを浮かべた
爆打という技に似る彼女の十八番の技である流れ星ダイナマイトはどんな質量差のある魔物でも吹き飛ばす効果もある
だがしかし、獣王ヴィンメイは足を後ろに引いて耐えた
『なっ!』
『残念だったな!』
直ぐに真上からヴィンメイの鉄球が振り下ろされ、彼女は間一髪避けたのだが、地面を叩いた衝撃で彼女は吹き飛ばされた
宙で体制を立て直すと、目の前に獣王ヴィンメイが口から空気弾を数発撃ったのを見てから鉄鞭で弾き、着地する
ただの空気弾ではないことは先程で彼女は知っていた
あまりにも重すぎるからだ
(避けなきゃ駄目ねこれ、体力持ってかれる)
『小僧達よりやるではないか!だがな!』
獣王ヴィンメイは割れた足場など関係無しにクローディアに襲いかかる
巨体なのに速度もあり、それはクローディアのまえに直ぐに到達し、叫びながら左手に握る武器を振り下ろす
『だからといって俺より強い理由にはならぬ!』
『!?』
彼女は後方に跳ばず、ヴィンメイの真横をすれ違うようにしてその場から逃げた
おまけで奴の脇腹に鉄鞭を叩いたが、固い鉄を殴った感覚が彼女の両手に襲いかかる
(ちょっと!固すぎ!)
『無駄だ!鍛え方が違う!』
獣王ヴィンメイは踏む帰りながら口から圧縮した空気弾を連続して撃ち放つと、クローディアはそれを奴の周りを走りながら避ける
受けるだけ無駄、走るよりも体力を削られるからだ
『真空斬!』
『ファイアーボール!』
ふと獣王ヴィンメイは他にもいることを声を聞いて思い出した
あのときにいた者達だ
素早く振り向き、飛んでくる技や魔法を息を強く吹き掛けるだけでそれは弾け飛び、彼女らのバランスを崩す
『邪魔だ!』
その場で武器を大きく振り、風圧だけで吹き飛ばそうとしたが、エーデルハイドは嫌ってほど奴の特徴は把握しており、大きく避けたのだ
『どこを見てるの!』
視線を別に向けていた獣王ヴィンメイは素早く振り返り、目の前に迫るクローディアに顔を向けた
彼女の鉄鞭を腕でガードし、弾いて吹き飛ばしてから鉄球で足元の砕けた岩にぶつけ、それらを彼女に飛ばす
『うざったいわね!』
飛んできた岩の破片を鉄鞭でガードし、愚痴をこぼす
嫌な顔をしているとわかったヴィンメイは口元に笑みを浮かべ、馬鹿にするように彼女に口を開く
『どうした?打つ手があるように見えんぞ強がり女め。打撃は俺には聞かぬ!獅子は生まれた時からそうなのだからなぁ!相手が悪い!』
クローディアは更に飛んでくる岩の破片を避け、鉄鞭でガードしたりして防ぐ
獣王ヴィンメイは打撃の耐性が非常に高く、クローディアにとっては最悪の敵であったのだ
ヴィンメイから距離を取ったクローディアは奴の口から放たれる空気弾を避けながら舌打ちをする
(最悪過ぎるわ、私の良いとこ全部駄目じゃないのよ!)
『ムゲン程度なら貴様なら倒せるだろうがな!まぁあいつはとっくに死んだか』
『アカツキ君達が倒したわね』
『力を取り戻す前に姿を出すからだ、貴様は強いがそれは俺には通用せぬ!』
獣王ヴィンメイは駆け出すと、クローディアに向かって鉄球のついた鉄鞭を横に振り抜いた
股下に逃げたクローディアは奴の突き出す右手首をギリギリ避け、背後で跳躍すると振り向いてきたタイミングで再び流れ星ダイナマイトで顔面を叩く
『ごふ!』
右腕で顔を覆い隠し、数歩引きながら左手に握る武器を振り回しすと、彼女は一度後ろに下がった
(元々は両手ね、片手でもあの威力と馬鹿力とはなんたる筋肉してんのよ…)
『ぐぬぅ…女だからとビンタしおって』
獣王にとってはクローディアの攻撃もその程度のダメージであった
顔面を全力で叩いても、痛いだけという遠回しの嫌みに険しい顔を浮かべ、大振りな武器の攻撃を避けながらも脛を鉄鞭で叩いて飛び退く
『流石に痛いぞ!』
クローディアにそう叫び、彼女に顔を向けたまま大きく口を開いて咆哮を上げると強烈な風が彼女を襲う
(ちょっと!)
広範囲の突風に驚きながら彼女は真横に飛んで逃げた
地面がえぐられ吹き飛ぶ程、それは台風にも似た威力だ
(本当にこいつ厄介ね。刃物ならば…)
『来ないならば好きにやらせてもらうぞ!』
鉄球のついた鉄鞭を何度も大きく振り、足元にある隆起していた地面を叩いてクローディアへと飛ばす弾丸にも似た攻撃を何度もやり、彼女は避けながら徐々に近づく
しかし、ある程度まで近づくと獣王ヴィンメイは小石や土を飛ばしながらも口から圧縮した空気弾を放ち、それ以上近づけさせまいと段幕を張る
エーデルハイドは加勢しようと武器を構えはするが、動けないでいる
近づけば足を引っ張る事がわかっていたからだ
彼女らはそれでも役に立とうとし、森から顔を出すグランドパンサーやエアウルフそして赤猪を倒し、クローディアに近付けさせないように動き出す
『潰れろ!』
ヴィンメイは真っすぐ突っ込んできたクローディアに向かって鉄球がついた鉄鞭を振り下ろす
彼女は避ける事を考えず、更に早く動いて股下まで辿り着くと違和感を覚える
(妙ね)
そのまま彼女は飛び上がり、鉄鞭を全力で顎にぶつけて飛び上がる
追加でヴィンメイの頭部に技スキルを使って叩きつけようとした時、彼と目が合った
僅かに仰け反りながら彼女を見つめるとても不気味な笑み
その時、クローディアはこいつはただの馬鹿じゃないなと気づいた
『誘えば馬鹿は直ぐに調子に乗るわ!』
クローディアはその言葉を聞いた瞬間に鉄鞭で体を守るようにして前に出す
途端にヴィンメイは後方に転倒しながら宙に舞うクローディアに向かって足を上げ、蹴り飛ばした
(おもっ…い!)
まるで隕石が落下したかの如くの速度で吹き飛ぶクローディア
それを横目で見たクリスハートは顔を真っ青に染める
『クローディアさん!!』
叫んでも、彼女は一瞬で遠くまで吹き飛び、木々を倒しながら消えていった
『とても不味い!』
シエラは焦った声を上げる
あの化け物を静止できる唯一の戦力が一瞬で吹き飛ばされたからだ
アネットはわんさか出てくる獣系の魔物を斬り倒しながら『どうするよ!』と声を上げる
しかし、彼女らの逃げ場も魔物によって囲まれたことによって退路を断たれてしまった
(不味い…)
クリスハートが血相を変え、ゆっくりと立ち上がる獣王ヴィンメイに顔を向ける
奴は高笑いをし、首を軽く回しながら一息つくと、武器を担いでゆっくりとエーデルハイドたちが囲まれているのを見て余裕そうな顔を見せた
『どいつから先…』
何かを口にしようとした瞬間、ヴィンメイの側頭部に隕石のような物体が森の奥から飛んでくると直撃し、大きな爆発が起きて彼はふらついた
『ぬぐぅっ!』
『油断が過ぎるわよ!!』
森の奥から一直線に飛び込んできたクローディア
多少、頭部から血を流していてもまだ彼女は動けていた
『クローディアさん!』
アネットは叫んだ
獣王ヴィンメイは苦虫を噛み潰したような顔を浮かべ、煙を上げる頭部を右腕でさする
牙を剥きだしにしながらも倒したはずの人間が歩いてくる姿に睨みを向けた
(何故死ななかった?)
鉄鞭でガードされたとしても、彼にとって人間は貧弱な肉体を持つ存在
優しく足で押したわけじゃない、死んでも可笑しくはない力で蹴ったつもりだった
『あら?どうしたのかしら?』
『やせ我慢か』
『どうかしら』
彼女の余裕さ、それをヴィンメイは直ぐに理解した
幾度となく色んな者と戦った数は明らかにヴィンメイが遥かに上、その経験が今のクローディアが立つのがやっとだとわかったのだ
『お前のような猫かぶりは沢山見てきた、これで終わりだ』
彼はそう告げると、一気に間合いを詰めた
避ける体力もあまりないと思ったからだ
多少逃げられても自身の攻撃の範囲からは逃れられないという自信を持ち、ヴィンメイは薙ぎ払うかのようにして鉄球の付いた鉄鞭を振る
彼はそれが当たる寸前まで彼女の顔の変化を拝もうと視線を向けていたが、一向に変わる気配がない事に一瞬違和感を覚えた
(何故だ)
避けても遅い、当たるしか道はない瞬間になっても彼女は顔色一つ変えず
ヴィンメイを見つめていたのだ
『残像』
クローディアは囁く
その瞬間、彼が殴ろうとした彼女は一瞬で消えたのだ
振りぬいたヴィンメイは目を見開きながらもどこに消えたのか辺りを見回そうと首を動かす
『どこに消えた!』
『ビッグヴァン』
『!?』
ヴィンメイは見上げる
そこには両手に力いっぱい鉄鞭を握り、その武器がバチバチと激しい放電を起こす様子が彼の目に見えた
相当量な魔力の流れに流石のヴィンメイも舌打ちをし、自身の武器を盾に彼女の攻撃を受け止めた
その瞬間、激しい炸裂音と共にヴィンメイは強く地面に叩きつけられ、地面に大きな亀裂を走らせる
『がっ!』
人間には到底出せないような無限の力の一撃がガードするヴィンメイを突き抜け、その場一帯の地形を変えるほどに叩きこまれると衝撃波が発生し、エーデルハイドは魔物諸共吹き飛ばされていく
クリスハート
『ちょっ!』
シエラ
『死ぬ!』
アネット
『着地着地!』
ルーミア
『この威力…』
ヴィンメイが地面に叩きつけられたことにより、その中心に大きなクレーターが現れる
その轟音と大地の地響きは街まで届いているだろう
クローディアが持つ打撃系最大の技スキルであった
『この程度ぉぉぉぉ!』
反動で宙に僅かに浮いたヴィンメイは叫びながらも体を反転させて頭上から落ちてくるクローディアに向けて武器を振ろうとした
だがクローディアは更にもう1発叩きこもうと体を回転させ、鉄鞭に魔力を流し込んでいる
(チッ!侮ったわ!)
頭部から血を流すヴィンメイは唸り声を上げ、彼女を睨む
『初めての相手はどう!』
『それがどうしたぁぁぁぁぁ!』
クローディアに向けて全力で武器を振り、弾き飛ばそうと目論んだ彼の攻撃は彼女の振り下ろされた鉄鞭とぶつかる
それならば彼は勝てると思った筈が、彼女の攻撃は貫通し、ヴィンメイを更に地面に強く叩きつけた
『ぐふっ!何度やっても!』
激しい炸裂音と衝撃波、しかしクローディアは口から空気弾を放つヴィンメイの攻撃を利用し、足で蹴って宙に舞い上がると武器を掲げ、口を開く
『私も馬鹿になってあげる!効かないなら効くまで叩いてあげるわ!』
『させぬ!重力波!』
ヴィンメイは叫び、辺り一面を薄暗い空間で囲む
その魔法に見覚えのあるクローディアは驚愕を浮かべ、その場から逃げようとしたが既に遅かった
『!?』
ガクン、と彼女は一気に地面に叩きつけられたのだ
空間内にいる対象を超重力で地面に叩きつける貴重な魔法スキル
クローディアは流石にこんな魔法など持っていないだろうと思っていたのが仇となった
だがヴィンメイは攻撃のチャンスなのにもかかわらず、一度その場から飛び退いてクレーターの外に出た
そこでようやく自身がどれほどまでに強い力で叩きつけられたかを理解し、驚く
直径50メートルはあるだろうクレーターを見下ろし、彼は人間の軟弱さをある程度修正した
中にはこのような能力を持った逸材が存在する、と
(今まであったことがない猛者か…しかし)
彼は負ける気がしなかった
確かにダメージはある、しかし体力もダメージも全然余裕があったからである
魔法の効果が消え、クローディアはフラつきながらもクレーターの中で立ち上がる様子を傍観するヴィンメイは首を傾げ、彼女の問う
『どうやってそこまで強くなった?何を目指した』
『…馬鹿ね、男にモテるためよ』
(こいつ馬鹿か)
『今、私の事を馬鹿って思ってない?』
『誰だってそう思うだろう?まぁしかしだ…お前のような傑物は初めてだ…生身ではな』
『あらそう?』
『ふむ…』
獣王ヴィンメイは武器を担ぎ、クレーターの周りを歩きながら話し始めた
『人は弱い。俺は獣という人型として生まれ、戦士として生まれてきた…人の世界にもお前のような強者はいると思ったがいなかった・・・。違う時代にはいたようだがな』
『イグニスとゾンネはどうなのかしら?』
『どちらも試したことはない、だが今の俺の状態ならば試してもいいだろうな…先ずは俺を小馬鹿にするゾンネからだ』
『スキルを狙う仲間同士、仲が良いのね』
『奪い合いだ、仲間ではない…。あのバカゾンネめが!まだ我を夢の無いただの子供のチャンバラと罵りおるわ』
『何故かしらね…』
『知らん!奴はまだ全盛期の力を取り戻してはおらぬようだが…待ってやるのも情けか』
どうやら共闘したりという事はしない集団だと彼女は知ると、僅かに安堵を浮かべる
だがクローディアはダメージが深く、これ以上戦うのが困難であった
超重力で強く地面に叩きつけられてから肋骨が数本折れ、右肩が脱臼していたからだ
それは獣王ヴィンメイにも彼女の息切れ具合を見て悟る
大きな獅子の足音だけが姿を変えた森の中で静かに響き渡り、満月が地面を照らす
(2回ぶっ叩いたのよ…ありえないでしょ…)
『ビッグヴァン、か…。流石の俺でもあれを何度も受ければ打撃耐性が高くとも不味かったが、あれを10発も放つ魔力はあるまい』
『あと3発ならいけるわね』
『本当に貴様人間か?』
普通ならどんな魔物でも一撃
クローディアはこの技でランクBだけじゃなくAですら瀕死に追いやったことがある
だが相手は打撃耐性が高く、タフ過ぎる獅子の王
最初から相性が悪いことぐらい覚悟の上だった
すると森の奥からエーデルハイド達が戻ってくると、彼女の前に出て武器を構える
クローディアは驚き、『犬死にしたいの?』と言っても彼女たちは退く様子はない
『この前もいた無能なメス集団だな?形だけ見せることに意味はない、それをどう繋げるかすら出来ぬお前らには俺に挑む資格すらないわ!』
その荒げた声に突風が巻き起こり、エーデルハイドは飛ばされそうになる
怒りを浮かべて口にする獣王ヴィンメイは唸り声を上げ、邪魔な4人を睨む
『私はまだ戦える』
クリスハートは体を強張らせながら小声で告げる
それはヴィンメイの心には届かなかった
奴は罵るように欠損している右腕を彼女の伸ばし、言葉を贈る
『体が諦めておるわ…今まで死ぬかどうかわからぬ戦いをしてきたかもしれぬ、しかしだ…今お前らはどう思ってる?到底勝ち目のない相手にどう挑むかすら知らぬではないか、だから体が怖気づいたままなのだ雑魚が。』
見抜かれた気がしたクリスハートは眉をひそめ、剣を強く握りしめた
しかし、それに意味はない
ヴィンメイは飽く迄、彼女らは威嚇が精一杯だと読んだ
『帰れ雑魚が、向かってこぬ奴に興味はない…お前らの持つやる気もこの程度だ…自分より明らかに強い者が現れただけでこのざま…自分より強い奴がいて当たり前だろう?俺の狙いはスキルを持つ男のみ』
クリスハート
『私だって…強くなったんです』
『弱い』
クリスハートはヴィンメイを睨みつけた
だが彼に言うように、勝てるイメージが全くわかず、動けずにいるのは図星だ
挑めば死ぬ、死ぬために冒険者になったわけじゃないと自分を可愛がった
『強きメスよ、殺す前に名を聞いておこう』
ヴィンメイは全身の筋肉を大きくさせ、左手に持つ武器を構えると低い声で言い放つ
終わらせる気だ、とクローディアだけじゃなく、その場の誰もがわかる
元五傑、全盛期の力よりも落ちていると予想したとしてもクローディアには余る相手だったと、彼女自身も認めざるを得ない
『それはまた後で聞いたらどう?どうやら状況が変わるわよ』
『…』
クローディアが言う意味を彼は理解し、街の方角に目を向けた
途端に森の中からヴィンメイが先ほど見たことがある攻撃が飛んできたのだ
隕石のような物体が一直線に飛んでくる攻撃、それはクローディアが使ったのと同じ
『ふんっ!』
それを武器で払い、打ち砕いたヴィンメイはしかめっ面を向けて口を開く
『次から次へと雑魚がきおってからに!』
ゲイル
『お前が俺の息子を虐めた犬か?』
シグレ
『この犬が僕の妹を怖がらせたのかな?』
リゲル
『戻ってきて正解だぜ』
クワイエット
『うん、こいつは倒そう…てか殺そう』
獣王ヴィンメイ
(まぁメス4人よりは目が生きておるわ)
化け物は少しだけ遊ぼうかと思い、笑みを浮かべた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます