第112話 隣街ウェイザーの事態

ロイヤルフラッシュ聖騎士長がグリンピアに訪れる前日、俺達イディオットは森に来ていた

しかも結構面倒な状況だ。


『ガウウ!』


『ガァァァ!』


エアウルフ8頭という群れが俺達を取り囲み、襲い掛かってくる

赤騎馬ブルドンもいるが、魔物は俺達人間を狙っているようだな


アカツキ

『各個撃破しろ!』


俺の声に皆が答え、視界にうつるエアウルフに向かって走りだす

飛び込んでくるエアウルフを刀で斬り裂き、背後から足に噛みつこうとしてくるもう1頭を蹴って吹き飛ばすと、ティアがサバイバルナイフを使ってトドメを刺してくれた


『後ろっ!』


彼女が口を開いた瞬間に俺は振り向きながら刀を振る

背後から襲い掛かるエアウルフを視界にとらえたが、ティアマトが首根っこを掴みとそのまま地面に叩きつけた

刀を止め、周りを見渡すとエアウルフは全滅、ティアマトが今倒したので最後だったらしい


『いただきだ』


ティアマトはそう言いながら俺の肩を軽く2回叩いた


リリディの試験結果は残念だったが、彼にとって意味があると思っている

彼自身あまり気にしていないようでもあったしな

あれから三日経過したけども、リリディはグリンピアでも名の知れた魔法使いとして一気に有名になったよ


だってミノタウロスを単独撃破だぞ?俺達はただただ驚いているだけだった

いつでも加勢にいけるようにしていたんだけども。


ティアマトは『邪魔しないほうがいい、あいつの夢の一歩だ』といって彼だけのんびり傍観していたんだ

お前は一番リリディと仲が良かったもんな


『黒魔導リリディかぁ』


ティアが集めた魔石をブルドンの背中のバッグに入れながら独り言のように囁く

試験からリリディに二つ名が生まれたのだ。正直羨ましい


しかし、リリディはその二つ名に不満を口にした


『大賢者リリディがいいです』


『まだだろお前』


ティアマトがツッコむ


『そうでしたね、黒魔法リリディとかならわかるんですが、名前が複雑すぎて…』


ティア

『でも面白かったね、一昨日なんてギルドの冒険者がみんなしてロビーで勝手にリリディ君の二つ名考えるので森に行かなかったし』


へんなことに力を入れる同業者、その時にリリディの二つ名が完成した


ティアマト

『また昼を過ぎたばっかだ。どうするよアカツキ』


アカツキ

『これ以上、先に行くのはよそう』


リュウグウ

『ならここいらで徘徊だな』


その通りだ

俺達は辺りを散策し、魔物を倒しながら魔石を回収していく

現れた赤猪4頭をリュウグウとティアが対応している時、俺はティアマトとリリディに気になる事を口にした


『本当に魔法騎士がリリディを狙っていたのか』


『あれは確実です』


『ケッ!憧れも糞もねぇな…』


『ですが敵意を向けているのはロットスターだけでしょうね。内部には彼がやることに対して非協力的な方もいるのはわかってます』


リリディは嵐の日、裏通りで襲われている

最初聞いた時は驚いたが、ギルハルドがいたから大丈夫だったそうだ


リュウグウ

『おい、倒したぞ』


ふと顔を向ける

どうやら赤猪をあっという間に倒したようだ。ティアが腕を組んで自慢げにしている


『ぼーいずとーく?』


『ティア、男にそういうのはない…多分』


彼女にそう言いながらも、俺はしばらく魔物退治をしてからギルドに戻った

魔石の換金を済ませ、ロビー内に沢山ある丸テーブルの中で開いている場所を探すと仲間と共に座り。飲み物を注文してから寛ぎ始める


今日はあまり冒険者がいない。休みだろうか


《リゲルとクワイエットは自室だな》


『そんな情報いらないぞ』


あの2人はロイヤルフラッシュ聖騎騎士長が来るまでこのギルド内のある2階奥の臨時宿泊施設を利用してグリンピアにいる

まぁここが臨時の家みたいなもんだ



ティア

『それにしてもここの国ってさ、不思議だよね』


アカツキ

『どうしてだ?まぁちょっと歴史がとんでもないけど』


リュウグウ

『この国は他国と違い、協会全てが国の機関と違って独立している』


要は独立機関ということが可笑しいのだ、王族がトップである国家直轄組織ではないのだ

他国の協会は国家組織の下に教団がある。

しかしこの国だけはそうではないのだ


ティア

『マグナ国が誕生したときは全ての協会が直轄組織だったらしいけど』


俺は授業を聞いてない、知っていたよと誤魔化すように頷く

でもティアが目を細めて俺を見ているからバレているだろう


リュウグウ

『少し調べたけど、2代目マグナ国の国王かららしいわね』


ティア

『ゾンネの1人息子のシュナイダーが2代目になった時、彼が独立機関として協会を国家直轄組織から離したらしいわ』


ティアマト

『なんで離したんだろうな…』


ティア

『わからない。けど彼がそれまで恐怖で支配していた政治が終わってから国を直していった。マグナ国の歴史上で一番英雄視されているってのがちょっと凄いよね。暴君の息子なんだよ』


リリディ

『反面教師という奴ですか』


リュウグウ

『おいメガネ!よくその言葉知っているな?お前熱でもあるのか?』


リリディは引き攣った笑みを浮かべながらもニヤニヤしているリュウグウを見ている

まぁ間違っている思考を見て良い方向に成長する子というのは珍しくはない

シュナイダー国王がそのいい例だったという事だろうな


独立機関がある中、国家直轄組織は存在する

マグナ王国騎士会という王族の下にいる様々な武器を扱う騎士だ

どんな組織なのかと言われると、王族の護衛が今は殆どだな…


ちなみに各協会の組織でいうと偉い人って役職なに?と言われるとこうなっている

聖騎士会で例えよう、俺でも簡単に覚えれた


組織のトップが会長、現場で動く者の中でのトップが聖騎士長、その聖騎士長の補佐や代理が副聖騎士長

その下に色々あるんだ、1番隊の隊長や副隊長とかな


独立した協会、いわば機関はそれぞれ協会で課せられた任務を国で担っている

設立時、どんな組織なのかを明白にし国に貢献するような正義を掲げた責務をまっとうする

変えることは不可、その際には王族の直筆サインが必要なのだと言うが、歴史上変えた協会はない

フルフレア公爵に初めて対面した時にもこれは教えたが


各協会は平時では治安維持の役割を担う。

不正を防止すると共に貴族の権力から影響を受けないようにするため、王族またはそれに連なる上級貴族が持ち回りでトップに君臨する仕組みだ。


ティア

『どの国も王族が権力が大きいけど、マグナ国は公爵家に結構譲るようなとこ多いよね』


リュウグウ

『暴君みたいな王が現れた時の対応をするためじゃないか?』


ティア

『そんな単純な…』


そこまで話し込んでいると、軽食屋の若い店員が飲み物を持ってきてくれた

全員がいちごミルク、リリディがティアマトに『似合わない』と言うと彼は叩かれた


クローディア

『揃ってるわね、流行チームさん』


突如としてニコニコしながらクローディアさんが登場だ

美人なのに、彼氏いないのかぁと思いながらも何故か近くの椅子に座って俺達に混ざろうとしている


ティア

『クローディアさん、忙しくないの?』


クローディア

『こう見えても冒険者ギルド運営委員会の副会長よ?忙しい仕事は受付の奥の部下に任せたわ』


酷い…

一同が苦笑いを浮かべていると、予想外な人がギルドに入ってきたのだ

入口が開くと同時に全ての冒険者が二度見するほど、俺達も同じさ


回復魔法師会の会長テスラさん、そして護衛の騎士4名だ

それにはクローディアさんですらびっくりさ

以前、ここの騎士と問題が起きたけどテスラさんは関係ない

騎士の勝手な行動であったからだ


『あっ』


テスラさんは辺りを見回すと、俺達を見つけた

こうして今、応接室に来てしまったのだが…

大きな長テーブルの奥に回復魔法師会の会長テスラさんが座っており、背後に4人の騎士が立っている

反対側には俺達イディオット、クローディアさんは入り口の横の壁に背中を預けて立っていけど


何の件でテスラ会長は来たのだろうか


テスラ会長

『先ずは以前の件は申し訳ありませんでした、こちらの教育不足です』


アカツキ

『その件で来たんですか?』


テスラ会長

『そうではないですが…』


彼女はそう言いながら懐から小さな布袋をテーブルに乗せた

ジャラジャラ聞こえる。何かなとティアマトは首を傾げると、テスラ会長は布袋を開けて中身を見せた


金貨だ。銀貨はない

しかもかなりの数だ

彼女は『お金の問題ではありませんが。迷惑をかけてしまった事実は消えない以上、あなた方の今後の為に融資として一先ずこれでこちらの不手際に目を瞑って欲しい』と話す

悪い人ではないことはわかっている


ティアもそれはわかっているんだ


『いくら…あるんだ』


リュウグウが口にすると、テスラ会長は『100枚』と答えた

俺は苦笑いを浮かべる

ティアは『みんな大食いだから当分大丈夫そう』とニコニコしているのを見てテスラ会長もホッとしているようだ


クローディア

『何故テスラさんはここに?』


テスラ会長

『そうでした、申し訳ありませんが本題に入ります』


そこで俺達は彼女からの頼みを聞いたのだ


テスラ会長

『ティアさんには引き続き、回復魔法師会の会員として継続していただけたら嬉しいです』


ティア

『一時的じゃなかった感じですか?』


テスタ会長

『今後とも説得をする予定なのでそれがあったほうが私としては都合がいいのです』


ティア

『これあると宿とか何割か安くなったりとか色々助かりました!そちらの協力もあってこちらも経費が削減出来ているので今後となるとテスラ会長には確かに都合は良いですね』


テスラ会長

『ありがとうございます。要件ですが…回復魔法師会に連絡があり。グリンピアの西側にある街で蔓延した未知の疫病患者が増えています。キュアを手に入れたと聞いておりますがその力で患者の病気を治してほしいのです。私が行きたくても現場に行くよりも指示を出すためにこの街で拠点を置くことになったのです』


ティア

『情報早い…』


テスラ会長

『回復魔法の方には向かってもらってますが。もともと回復魔法を行使できる者は少なく。現場にいるのは5人だけです…』


アカツキ

『ようなティアも協力という事ですね』


テスラ会長

『協力していただければ報酬はのちほど渡します』


誰もがティアに顔を向ける

彼女は2つ返事で『全然平気!』と言うが

未知な病気というのも怖い。いつかかるのかわからないのだ

テスラ会長の話では空気感染はない。何かを口にしたからという所まではわかっているらしい

しかし、何を口にしたのかがわからないのだ


俺達は明日、ロイヤルフラッシュ聖騎士長との話し合いがあるので明後日じゃないと無理だと告げると、テスラ会長はそれでも全然構わないと微笑みながら返事をした


テスラ会長

『ロイヤルフラッシュさんと話し合いが終わりましたら近くにあるボロという宿に来てください、そこに拠点を置いてます。その場で隣街で口にする食料や水を渡します。現場ではこちらから提供した物資以外は絶対に口にしないように、です』


ティア

『向かう前に原因がわかればいいですね』


テスラ会長

『医師会が原因を突き止めるために全力を注いでます。そうなればいいですがね』


まだ隣街のウェイザーだけでとどめているみたいだ

そんな事態になっているとは知らなかったよ…


ティアマト

『そういえばよ…ティアちゃん、称号が…』


ティアマトが心配そうに口にすると、ティアは思い出したかのようにテスラ会長にそのことを教えたんだ

グレイス・ノアになれない称号になったと


テスラ会長は首を傾げながら『あれを上塗りする称号なんて…』と驚きを口にする

彼女は立ち上がるとティアに近づき、ステータスを見せてほしいと告げ、ティアはステータスを見せたんだ


・・・・・・・・


ティア・ヴァレンタイン


☆アビリティースキル

安眠    【Le2】

魔法強化  【Le2】

気配感知  【Le4】

麻痺耐性  【Le1】

動体視力強化【Le2】

スピード強化【Le3】


☆技スキル


☆魔法スキル

火・ラビットファイアー【Le3】

雷・ショック【Le4】

木・スリープ【Le2】

風・キュア 【Le2】

風・ケア  【Le3】

風・シールド【Le3】

白・ホーリーランペイジ【Le1】


称号

エクシア



☆称号スキル

デバフ強化 【Le3】

自然治癒  【Le2】

動体視力強化【Le3】

運     【Le4】

固定スキル 『天使』

特殊魔法  『デルタ・バルカン』


・・・・・・・・・・




テスラ会長

『…エクシア、そんな馬鹿な』


騎士

『あの?テスラ会長?』


クローディア

『そりゃ驚きますよねテスラさん』


テスラ会長は頭を抱え、その場に座り込む

騎士は慌ててしまうが、俺達まで焦ってしまいそうだ


騎士

『テスラ会長、具合でも悪く?』


テスラ会長

『大丈夫です。しかし…夢じゃないならここは天国と勘違いしそうです。だっておとぎ話でしか聞いたことがない天使だけに認められた称号を彼女が…』


ティア

『大丈夫です?』


テスラ会長

『やっぱり貴方は回復魔法師会の会長になるために生まれたんです。私は諦めませんからね?』


とんでもない事を口にし、回復魔法師会たちは帰っていった

明後日はウェイザーか…

キュアの魔法で治せるってだけ良い事だ。


その場を出ると、2階の吹き抜けで知ってる顔のひと悶着が繰り広げられている

今日は無駄に疲れる日だ。なんでだろうな


リゲルとクワイエット、んでエーデルハイドの4人が何やら言い争いしているんだ


『だからクリ坊は…』


『お似合いだろ、俺に勝てなきゃその名前な』


リゲルはニヤニヤしながら奥のドアに去っていくと、クワイエットも彼を追っていく


何があったのかと聞いてみるとシエラさんが話してくれた


『リゲル君がクリ坊クリ坊言うからクリスハートちゃんやめろいった。そしたらリゲル君、勝ったらやめるいった』


アカツキ

『勝ったんです?』


『模擬試合、クリスハートちゃん5戦5敗!』


全敗か

頭を抱えるクリスハートさんも珍しい

だがそれほどまでにリゲルは強いということだ


クリスハート

『屈辱です。胸を触られなうえに全敗』


アネット

『まだ気にしてたんだ…』


クリスハート

『明日も挑んでみます』


ティア

『少し特訓してからでも…』


クリスハート

『やります!』


彼女は可愛らしく、頬を膨らませながら1階に降りていった


リリディ

『楽しそうですね』


《そうとも言える》


シエラ

『リリディ君、ギルハルドは?』


リリディは上を見上げる

天井にギルハルドがおり、ゴロゴロしていたのだ

最近この猫は俺達の視界から消えながら寛いでいる時がある

今回もそうだ、天井かよ


ギルハルドは降りてくるとリリディにスリスリし始めた


シエラ

『リリディ君、有名』


リリディ

『よしてください』


《だが面白かったぜ?黒魔法耐性持ちを火力で倒すなんざ笑ったぜ》


リリディ

『数うちゃ倒れる、です』


ティア

『リリディ君らしい言葉だね』


彼らしいといえば、そうかもな

俺達はそこで解散し、家に戻る


中に入る前に俺の部屋に灯りがついていることに気付き、溜め息を漏らす


『シャルロットか』


《流石に兄だな兄弟、寝てる》


寝るときに起こすか

リビングに向かうと母さんはソファーを占領し、寝ている

まだ19時なのにな。


父さんはリクライニングチュアーで本を読んでいた


『戻ったか』


小声だ。母さんを起こさないようにだろう

俺は腰についている小さな水筒の水を飲みながら近くの椅子に座った


《二人共、明日は馬鹿ロイヤルがくるが変に暴れるなよ?特にシグレとかっつぅティアお嬢ちゃんの兄、あれ心配だ》


『大丈夫だ。あいつはこない』


父さんが告げると俺まで安心した


『父さんは来るんだよね?』


『勿論だ。あいつが我が儘いったら俺が殴るから安心しろ』


《あんたも心配だ》


テラは溜め息混じりに言うと、父さんは苦笑いした

明日になれば一つ問題解決だ。

そうなることを願うよ


『テーブルに炒飯あるぞアカツキ』


『わかった。そういえばウェイザーの街の話知ってる?』


蔓延している謎の疫病。

原因は不明だが空気感染はない

菌がついた何かを口にしたのだろうと父さんも考えていたらしい


明後日、俺達も回復魔法師会の依頼で行くことを教えると『あちらの食べ物や水は絶対に口にするな』と強く言われたよ


《疫病か…まぁ今回は寄り道程度のイベントだし内緒って意地悪はやめとくか》


父さん

『わかるのか?』


アカツキ

『珍しい』


《症状は吐き気、目眩、肺炎、口内の荒れだろ?》


テスラ会長から聞かされた症状だ

そこでテラは昔にも同じことがあったと話す


父さん

『何が原因なんだ…』


《明日は兄弟達は動けねぇ。だがよ…らっきょうを煎じたお茶で治る。くそ不味いらしいが》


アカツキ

『は?』


父さん

『らっきょう?』


《らっきょうは菌殺すからなぁ、肺にも菌は入るからそりゃ肺炎になるが。らっきょうを煎じたお茶を飲めば菌は死ぬ、肺炎は普通の薬で治せ。肺炎の薬だけだと口内で増殖する菌がまた肺に入って悪さするぞ》


父さん

『何が原因なんだ』


《魔物さ…》


アカツキ

『魔物?』


《きっとウェイザーの街にゃ井戸水でもあんだろ?》


父さん

『ある、湧水をよく使う街だ』


《そこに花種の魔物が何かの理由で入り込んだのだろうな。川辺にいる魔物でな…毒素を含んでるが症状がまんま一緒さ》


父さん

『あそこは湧水が至るところに沸いている、まさか井戸の中に…』


《死角にひっついてるんだろうよ。戦うのは子供でも倒せる。その毒素が面倒なだけさ》


行く前から原因がわかった

明日、テスラ会長に話してみるか





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