第60話 沼地の主、ベロヌェルカ編 3

俺達は次の日、小雨である街中を番傘を差してカマクラの冒険者ギルドに向かう

赤騎馬のブルドンは雨で大丈夫かと心配だが、心地よさそうだ


『ヒヒン』


ティア

『気持ちよさそう』


リュウグウ

『雨に強いらしいわね』


リリディ

『戦闘馬ですからね』


良い馬だな


歩いていると色々な冒険者が目に映る

侍かぁ、凄い格好の冒険者もいるもんだな…珍しい


アカツキ

『今日はベロヌェルカの討伐だが、依頼書があればそれだけにする』


ティア

『他は追加報酬扱いで討伐ってことだよね』


アカツキ

『そうだな…というか気になる事を言っていいか?』


俺の言葉に、皆は耳を傾けた

マグナ国の新英雄五傑の公開だ、今まで国家秘密扱いであったのを公表したのか

俺にはわからない


リュウグウ

『だがある意味わかることはある、その前の五傑が不在だったという事だ』


だろうな

殆どがいなくなり、聖騎士長ロイヤルフラッシュだけだったのだ

敵対している国に不在を気付かれないようにしていたらしいが、そもそもいないからといって他国は無暗に攻めたりしない


理由が無いからだ


ティア

『エド国とは敵対みたいな感じだけど、そこまで悪い関係じゃない筈だよ』


リリディ

『まぁエドどの戦争派100年以上も前、今はお互い表上はより良い貿易関係をしながら様子を見ている状態ですが、問題はガンテア共和国ですよ、あそことはとことん仲が悪いです』


アカツキ

『十数年前の戦争か』


リリディ

『かなり大きな戦争らしかったですからね、マグナ国の街も村も何個消えたか…それはあちらも同じですがね』


国境沿いの大きな山、そこを守るガンテア共和国、それを奪おうとしたマグナ国か

あそこには何があるのだろう

確か龍が関係しているのは確かだ


リュウグウ

『だけどガンテア共和国にはもう戦争を仕掛けないだろう、バックに帝国がいるんだから』


ティア

『だよねぇ…当時の戦争じゃガンテア共和国は帝国と中立的な関係だったけど、最近仲が良いからマグナ国は手が出せない筈』


リリディ

『まぁうちと仲が良いドルトランダーが帝国と仲がいいので手を出せない筈です』


アカツキ

『だよな、マグナ国がガンテア共和国に手を出せばドルトランダーはきっと帝国を敵に回したくない無いから手を切るだろうし』


ティアマト

『俺達が考えてもわかんねぇぜ?今はロイヤルフラッシュ聖騎士長がどう出るか考えた方がよくね?』


そっちが優先だ


《兄弟、俺も熊の意見に賛成だ》


テラ・トーヴァもティアマトに同意している


大通りを歩いていると、ふと周りよりも可笑しな格好の騎士が前から歩いてくる

侍?違うな…甲冑を着た冒険者だが顔は面頬という特殊な仮面をしていた

武器は刃先が赤くて長い刀を腰につけており、身長は180近い


ティアマト

『すげぇな』


あまりの目立つ姿にティアマトが口を漏らす

俺達だけじゃなく、周りの冒険者や国民ですらチラチラと気にするほどだ


ティア

『強そう』


リュウグウ

『いや…強いわね』


クワガタの様な兜の角が神々しい

俺もあんな鎧来てみたいなぁと思いながらも、その人物とすれ違う時に一瞬見られた気がした

立ち止まり、後ろを振り返って見るが…彼はそのまま街中を颯爽と歩いていく


ヤルバ

『運が良いですね皆さん方!』


アカツキ

『ヤルバ』


道の正面から彼がニヤニヤしながら歩いて来た

怪我をしたレスナとグリットは今日は一日安静で来れないというが、それが一番だ

無理してほしくはない


シェルミーという魔法使いの女性が、遠くの甲冑の後姿を眺めながら口を開く


シェルミー

『エド国の冒険者最強の男です、名前は鬼刀ザントマ・ヘラク』


アカツキ

『あれが…この国の最強』


ヤルバ

『国中を旅する人ですね、ランクは堂々のSです』


初めて見るランクの姿に俺達は驚く

ソロでその高みというのは凄まじいが戦闘中を見た者は殆どいないそうだ


ヤルバ

『ジェスタードさんもいたんですね』


俺達は更に驚く

いつの間にか、彼は俺達の近くにいたのである


ジェスタード

『暇が出来たので、おチビちゃんチームはご無沙汰ですね』


なにやらジェスタードさんは彼らを知っている様だ

それよりもいつ湧いて出て来た?どこから来たんだよこの人


ヤルバ

『まさかアカツキさん達とお知り合いだとは…あはは』


ティアマト

『布袋男とどんな関係だぁ?』


ヤルバ

『冒険者のお勉強の手助けをしてくれたりと…色々です』


ティア

『なんだかんだジェスタードさんって何者なんだろう?』


ジェスタード

『ティアお嬢ちゃん、吾輩はただのマジシャンです』


そういうことにしておこう

3人と合流し、冒険者ギルドに向かうと以外にも空いていたことにビックリさ

シェルミーの話じゃ、今日は休みの冒険者が殆どだというから丁度いいな


赤い絨毯を歩き、受付横の依頼板に顔を向ける

それと同時に少し涼しいと気づくが、よく見ると受付の上に小さめのスライムがウニョウニョ動きながら冷気を放出しているのだ


リリディ

『アイスライムですね、エド国にしかいない魔物ですよ』


アカツキ

『話では聞いてたが…』


ティア

『可愛い…』


手の平に乗れるほどのサイズ、ランクはFだが悪い魔物ではない

非常に温厚であり、人間社会にたまに現れる魔物でもあるというのだ

夏場はこの魔物が体から放出する冷気を使って涼しく過ごしたりと快適らしい


受付嬢がアイスライムの近くで心地よさそうにしているのが見える


ジェスタード

『目的の依頼書アリマスよ』


彼に言われ、俺は依頼板に目を戻す

ベロヌェルカ2頭の討伐?多くないか!?


ティアマト

『俺はいいぜ?』


好戦的な彼はこの依頼書がいいらしい

誰もがそれしかないと口々に言うけど、他にベロヌェルカの討伐依頼は無い

仕方なくこれだけを持って受付で判子を貰い、懐にしまうと一先ず隣接している軽食屋で焼きおにぎりをみんなで注文し、丸テーブルを囲んで食べ始める


宿で朝食は無いからだ、まぁ安上がりで良いけどね

ヤルバとシェルミーは食べてきた様だし、隣の丸テーブル席で寛ぎながら話しかけてくる


シェルミー

『ランクCを2体とか凄いなぁ』


ティア

『実際初めてだから慣れてないよ…』


シェルミー

『でもティアさん達ってCランク冒険者なんですよね、いいなぁ』


ティアが照れている

ジェスタードさんはクロワッサンを被る布袋の中に放り込み、モグモグしているが特殊過ぎるぞあんた…


リリディ

『ベロヌェルカの討伐ですが、大きなウーパールーパーのような固体です、舌は長く…俊敏ですが耐久力はありません』


ティアマト

『尻尾は俺が斬ってやる、舌はアカツキが良いだろうな』


アカツキ

『どうしてだ?』


リュウグウ

『動体視力スキルがあるだろう?舌なんてずっと出していると思うか?』


アカツキ

『なるほど、攻撃のカウンター狙いか』


理解したよ


ベロヌェルカの討伐、合計報酬が金貨10枚と結構な額だ

それと同時に、ヤルバとシェルミーからついで言われたのがここの格闘猿についてだ

どうやらエド国の格闘猿は殴りをメインとしない、足技だ


ランクはEと俺達の国とは1ランク上だ


ヤルバ

『蹴り技が豊富です、普通に蹴って軽い斬撃が発生しますので武器で防がないと斬れますから気を付けてください』


ティアマト

『おいおいマジかよ』


ヤルバ

『保有スキルは斬撃強化スキルですが、上位互換である乱脚猿には斬鉄脚という技スキルを持っています。ランクDの魔物です』


気をつけよう

ジェスタードさんがついて来ようとしているが、それならそれでいい

彼は頼もしい、そこが知れないが…本当に何者かわからない


アカツキ

『最悪あれだ、1体だけでいい』


リュウグウ

『それも手ね』


リリディ

『なんだがリュウグウさんは馴染んできてません?』


リュウグウ

『気のせいだメガネ!』


ティア

『仲間仲間~!』


リュウグウ

『ティアまで…』


諦めろリュウグウ、、まぁ今は共闘という形で捉えておくよ

朝食後、俺はヤルバとシェルミーの案内で沼地まで同行してもらう事になった

ブルドンは置いていきたかったが、この馬は意地でもついて来ようとするから仕方なくついてきている


大人しいから問題は無いと思うが…


雨は止んだが、再び降っても可笑しくはない空の色をしている

番傘は荷物がかさばるのを躊躇い、濡れる覚悟

両手をフリーにしたほうが冒険者は動きやすい


ヤルバ

『僕らは案内だけですが、困ったことがあったらなんでも話してください』


ニコニコする彼は森の入口に辿り着くと、そう告げた

お礼として十分なことをしてらったし感謝してるよ

森に入るには大きな橋を渡る必要がある、下は大きな川だ


幅は50メートルとかなり立派だと伺える


リリディ

『助かりました』


シェルミー

『では私たちはこれで、仲間の容態を見に行きます』


アカツキ

『何かあればまた頼る』


ヤルバ

『了解っす』


こうして森の中に入る為、橋を渡る

頑丈な橋の向こうは生い茂る森林が広がっており、高い騎ばかりだ


草はジメジメし、鳥の鳴き声が不気味に森の中を反響している

そして運がいいのか、森に入ると雨が振りだしてきたが、森の中なのであまり影響はない


ティア

『気配』


リリディ

『ですね』


早いな

俺とティアマトが前を警戒しながら進むと、コロールが1体が森の中を歩くのを見つけた


その瞬間、先に動いたのはリュウグウだ

彼女は槍を握りしめ、一直線にコロールに向かって走り出す

雨音で彼女の足音は遮断され、コロールに気付かれる事なくリュウグウの槍はコロールの後頭部を貫き、仕留めた


ティアマト

『やるねぇ』


リュウグウ

『軽い運動だ』


コロールの魔石はブルドンが背負う荷物にリュウグウは入れた

その後に出てくる魔物はゴブリンばかり、ランクは高い森のはずだが…


ジェスタード

『雨の日は弱い魔物ばかりの森デス、沼地ならばDばかりと出会う事ができマス』


アカツキ

『ジェスタードさん、怖くないんです?』


ジェスタード

『怖がる理由がないのデス、逃げ足は魔物よりありますカラ』


両手に掴む糸操り人形を動かして万歳させている

確かに彼のスピードは凄い


『ヒヒン』


ティア

『ブルドンちゃん、どしたの?』


彼女は首を傾げ、ブルドンが見つめる方向に体を向けた

どうやらブルドンは気配が遠くまでわかるみたいだな

ティアとリリディが魔物の近付く気配に気づいた


その間、ジェスタードさん後ろを気にしている

俺は一先ず正面から来る気配に警戒しつつ、仲間達と共に進んでいくと後方でジェスタードさんが地面に向かって両手に掴む糸操り人形を向け、何かの魔力の塊を落としていた


気になったリュウグウは彼に何をしているか、聞いてみると答えは少し可笑しな形で返された


ジェスタード

『マジックです』


アカツキ

『マジック?』


ジェスタード

『気にせず前に集中したほうがいいデスよ、ほら』


彼が話すと同時に正面から魔物が茂みから現れる

薄暗い森の中、そして太陽も隠れている為にFランクのゾンビナイト2体にEランクのグールが1体、そしてDランクのリッパーだ


『アアアア』


『カカカカ』


『フゥゥゥゥ!』


ゾンビナイトは骸骨の騎士、グールは灰色の肉体を持つ爪が少し長いアンデット

そしてリッパーは顔の上部は包帯で巻かれており、隙間からは赤い目玉が1つ見える

爪はグールより大きくて鋭い、まるで獣の様だ


アカツキ

『各個撃破しよう』


俺はリッパーに向けて走り出し、刀を抜く

それに反応したリッパーは棒立ちの状態から一瞬で走り出し、低い姿勢で襲い掛かって来た


『フゥゥゥ!!』


アカツキ

『おっ?』


両手の長い爪を前に突き出して貫こうとしてくる

体をずらして避けると刀で爪を弾き、仰け反らせてから胴体を蹴ろうとするが、リッパーはその前に飛び退いで避けたのだ

アンデットの中でも俊敏らしいな…しかし


アカツキ

『地斬鉄!』


刀を地面を着ると同時に縦の斬撃が距離を取ろうとしたリッパーに襲い掛かる

着地と同時に奴は避けようとしたのだが、右腕を吹き飛ばす事が出来た


直ぐに光速斬で追従し、リッパーの首を刎ね飛ばして奴は体を震わせながら後方に倒れる

仲間達は同じく対応した魔物を倒し切ったようだ、最後はティアが相手しているグールだ


ティア

『えい』


『カッ!』


脇腹にサバイバルナイフを突き刺し、リュウグウが槍で頭部の側面を貫いた

ゾンビナイト2体の頭部は見事に破壊されている、その亡骸の近くでティアマトが不気味な笑みを浮かべているのが見える


ティアマト

『もっとつぇえのがいいな』


リリディ

『それは向こうに行けば戦えますよ』


アカツキ

『魔石を回収して進もう』


『ヒヒン』


赤騎馬ブルドンは魔物がいたというのに余裕そうだ

こうして森の中を進んでいくと、コケがやたらと多い木々が増えて来た

おまけに足場にはキノコが多くなってきて、踏むと滑りやすい


ティアは歩きながら上を眺めている、雨の音が大きくなるが木々の傘で俺達に直接雨は当たる事は無い

その代わりに水がポタポタと落ちてきているけどな


ジェスタード

『もう少しで沼地ですから少し休憩を挟んでもいいと思いますデス』


アカツキ

『ここに詳しいんですか?』


ジェスタード

『迷った時に見た事がある場所デス』


何故?周りを見渡しても景色に特徴は無い

よくわかるなぁと思いながら俺は仲間達に小休憩を挟むように告げる


リュウグウ

『濡れていて座れないのは何かと不便ね』


ティア

『そうだね、あっ…魔物』


リュウグウ

『熊が対処するだろ』


ティアマト

『熊言うな熊って』


ティアマトは溜息を漏らしながらティアに気配の方角を教えてもらい、片手斧を担いで警戒し始めた


俺は刀を鞘にしまい、背伸びをしたのだが

その時に爆発音が森の中に鳴り響いた


一同はそれに驚き、音のする方に顔を向ける

俺達が歩いて来た道だ


リリディ

『何が…』


ジェスタード

『ふむ…5人中2人しかやれませんデシタか』


アカツキ

『そういう事ですか…』


ジェスタード

『恩人殿、お気になさらず』


ティア

『さっき仕掛けていたのは罠だったんですか?』


ジェスタード

『ご名答デス、まぁ安易な罠デスが…まさかかかるなんて馬鹿ですね』


アカツキ

『トラップ魔法を使えるんですか…。それに今5人て…まさか』


ジェスタード

『人間デス』


誰もがその答えにゾッとした

何故人間にそんな罠を行使したのだと俺は質問をすると彼は完結に答える


ジェスタード

『魔物みたいな人間デスから』


リュウグウ

『人間に使ったのか!?』


ジェスタード

『悪いのですか?貴方達のためでしたが・・・』


彼は首を傾げて告げると、後方に体を向けて話し続けた


『理想で強くなれません、現実を見て強くなるために人間を相手にする事もあるのデス…悪党に会話で理解を得るという無駄な努力はこの世に一番不必要な事です』


今の俺にはその言葉がまだ理解できない

この人はただのマジシャンじゃない…それだけはわかる


ティアマト

『それにしても大きめの爆発だったな』


ジェスタード

『奥から冒険者が来ますね』


彼は人間の気配を感じれる、俺達はそんな芸当無理だ

言った数秒後、森の奥から3名の冒険者がずぶ濡れで現れたが男性2人に女性1人だ

俺達と目が合うと、無駄に会話することなく互いに会釈してすれ違う


『ジェスタードさんだ…』


『久しぶりにみたなぁ』


そう言いながら俺達が来た道を歩いていく冒険者

やっぱ知らない人はいない程に彼は有名なのか…


『うわ!ゾンビナイト!』


後ろから先程の冒険者の声だ

こっちが感じていた気配の魔物と遭遇したようだ

まぁ彼らなら倒せるはずだ、手慣れた雰囲気の冒険者の人達だったしね


アカツキ

『ベロヌェルカだが魔物Cを2体相手は流石に悩ましい』


リリディ

『1体仕留めれば十分ですが、その時の僕らの状態で決めましょう』


リュウグウ

『メガネの判断に賛成だ』


リリディ

『リリディです』


そんな会話を聞いてから休憩を終えて歩き出す

途中、エレメンタルアクアという水滴の形をした魔物2体と出会う

金属の体の中心は青い水晶、こいつは無視だ


『ヒヒン』


エレメンタルアクアはこちらから仕掛けない限り襲ってこない

だがしかし、ブルドンに興味を持ったのかわからないがブルドンの周りをフワフワ浮いていた


ティア

『ブルドンちゃん、叩いたらダメだよ?』


『ブルルっ』


返事のようだ


リュウグウ

『だが魔物なのに襲ってこないのだな』


ジェスタード

『動物と同じです、リスが人間を襲わないのと同じデスよ。人間は魔物を間違って理解していますから』


ティアマト

『魔物も動物ってことだな?』


ジェスタード

『デス』


歩いていると、エレメンタルアクアは俺たちから去っていく

こうして森の中を歩いて辿り着くいた場所は沼地だ

かなり大きく、沼から伸びる木々には鳥が止まって鳴いている


遠目にそれを見ながら仲間に周囲の探索をすることを告げた

ここは雨を防ぐことは出来ないが雨は小雨となって都合が良い


リュウグウ

『格闘猿ね』


沼地を沿うように歩いていると浅瀬で水浴びする格闘猿が3体見える

誰もがいつもの格闘猿という懸念を捨てた

ここの格闘猿は足技を使い、ランクはDと高めだからである


ジェスタード

『一応捕捉デス。格闘猿はあまり目を合わせなければ大丈夫デス』


リリディ

『襲ってこないと?』


ジェスタード

『ええそうデス。彼らは見つめてくる行為を敵意と捉えます』


アカツキ

『なら目を逸らせばいいわけですね』


ジェスタードさんはウンウンと頷いた

言われた通りに格闘猿の近くを通過する際、顔を前に向けて歩いてみたよ


横目でチラッと格闘猿を見てみたけど…

こっちが興味を向けていないと知ると直ぐに視線を浅瀬に戻して水浴びを始めていた。


ティア

『無駄に戦わずに済んだね』


アカツキ

『そうだな…』


リュウグウ

『だが目的のベロヌェルカはどこだ?まさか水中とは言うまい』


彼女の言葉に俺達は首を傾げてしまった



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