第55話 揃う仲間達
俺はドッと汗を流し始めた
その場を凌いだと思いきや、聖騎士の3人はまだ森の中にいたのだ
しかも俺達が森の中にいると予想して待ち構えていたかのようだ
ルドラ小隊長
『まさかとは思ったが、確かに森の中ならば街にいるより安全に身を隠せる』
アカツキ
『くっ!』
ルドラ小隊長
『おっと、勝ち目は無いと思うが?』
アカツキ
『何をしに来た…』
ルドラ小隊長
『ロイヤルフラッシュ聖騎士長さんからの極秘任務だ、グリンピアであんな大それた事をしたのだから事後報告にコスタリカに行かなきゃならんのでね、んで俺達が変わりに来たってわけだ』
ティア
『本当に身勝手な協会、私達悪いことしてないのに』
ルドラ小隊長
『でも聖騎士の上層部が悪いと思えば悪いのが俺達の国だ』
アカツキ
『身勝手な協会だ、それが国を守る騎士かよ』
ルドラ小隊長は苦笑いを浮かべ、片手剣を担いだ
取り巻きのクワイエットとリゲルはいつでも動けるように身構えている
どう考えても詰んでる
リゲル1人に俺のチームはやられてるんだからそれくらいわかるのだ
小隊長はもっと強い筈だしな
クワイエット
『あの…余計な人間いますが?』
ジェスタード
『私?エド国の者デスがマグナ国の落武者協会が何故この国に?』
リゲル
『落武者とは言ってくれるね、気乗りしないけどエド国の者にマグナ国の聖騎士が侵入した事を知られたらこっちも覚悟はしてるんだよ変態袋さん』
ジェスタード
『普通に殺すと言えばいいのに、その遠回し嫌いデスが未だに聖騎士に入る人がいたんですね』
ルドラ小隊長
『あんたなんだい?』
ジェスタード
『曲芸師ジェスタードです。』
彼は両手に持つ糸操り人形を見せると、糸操り人形はまるで意思があるかのように両手を振り始めた
クワイエットはギョッとするが、リゲルとルドラ小隊長はそこまで驚く素振りを見せない
明確な指示は俺達2人をコスタリカまでの連行
ある意味、ここで見つかるのは不味かったか
街ならばこいつらも迂闊に手を出してこない筈だからな
森なら目撃者なんてそうそう現れない
クワイエットとリゲルが徐々に横に広がり、逃げ道を塞ごうとするとルドラ小隊長は口を開いた
ルドラ小隊長
『悪いがコスタリカまで連行させてもらう、そこのインチキ芸人はここで散ってもらう』
奴は片手剣を構え、姿勢を低くする
俺とティアはジェスタードさんの前を守るように固めるが、ジェスタードさんは俺達を押しのけて前に歩いた
それにはルドラ小隊長、他、聖騎士2人も警戒しながら見ている
ジェスタード
『面白いゲームをしましょう』
ルドラ小隊長
『貴様、何を言っ… っ!?』
ジェスタードさんは懐から紫色のボールを取り出すと、それを地面に叩きつけた
するとそれは地面で軽くボンッと爆発音を響かせ、紫色の煙を伸ばしながら空に飛んでいくと更に爆発し、紫色の黒煙が空に漂い始めた
ルドラ小隊長は何かの信号だと勘づき舌打ちをすると、ジェスタードさんが話し始めた
ジェスタード
『他国の勢力が侵入した際に放つ特殊な信号弾デス』
リゲル
『ハッタリだね?』
ジェスタード
『ならここにずっといればいいデス、ハッタリじゃない場合、貴方達3人は死ぬ…エド国とマグナ国は敵対同士だと知らないんですか?3人のせいで毛嫌いあっている2国関係に亀裂が走るんです…その責任を負うのはどこの協会の人デスかねぇ…死罪は確実デス、見つかれば戦争に発展する危険がある、貴方達は見つかれば死ぬ、鬼ごっこデスよ…見つからずに国まで馬鹿みたいに帰るしかないデスよ』
エドとマグナ国が戦争をした歴史は無い、しかしエド国はマグナ国との交流は最低限である交易しかない
嫌っているからだ
ルドラ小隊長は苦虫を噛み潰したような顔をすると部下である私服の聖騎士2人に顔を向けて頷いて見せた
ルドラ小隊長
『お前何者だ』
ジェスタード
『曲芸師ジェスタードと申しました、まぁここで君達が死ぬ事はこれで無くなりマシた』
ルドラ小隊長は空を再び見上げ、漂う紫色の煙を見た
リゲル
『ルドラ小隊長、どうします』
クワイエット
『これバレたら俺達死罪っすよ!?エド国に居ても死ぬしマグナにバレても死罪です』
ルドラ小隊長
『くっ…確かめる術はない、退くぞ!』
彼らはそのまま直ぐに森を走り抜けていくと、俺とティアはホッと胸を撫でおろした
あのまま戦闘していれば俺達は勝ち目がなかった
ジェスタードさんは背伸びをすると俺達に顔を向けて口を開いた
ジェスタード
『行ったようデスね、ゴキブリ撃退煙玉もたまには役に立つ』
アカツキ
『やっぱりハッタリでしたか』
ジェスタード
『恩人を助ける事が出来て光栄デス、ハッタリかどうかは半分半分デス』
ティア
『どういう事ですか?』
ジェスタード
『それは秘密デス、それはそうと先ほどの事は忘れて森をでませんか?』
アカツキ
『大丈夫ですかね』
ジェスタード
『彼らは死に物狂いでマグナ国に戻る筈デス、これで落ち着いて街で過ごせますね』
本当にこの人は焦る様子も見せず、淡々としたまま聖騎士3人を退かせた
なんだか手慣れたような感じにも思えるが気のせいだろうか
絶体絶命な状況で体が強張っていた俺は肩を落として体をリラックスさせると、ティアは前から両肩をモミモミしながら口を開いた
『良かったね、当分彼らも来ないと思うよ』
『そうだが…』
『どうしたの?』
『顔近いよティア』
アッと彼女は離れて苦笑いで誤魔化す
いや…言わない方が良かったなぁと今更俺は後悔するのも虚しい
『ジェスタードさん、ありがとうございます』
『何もしてませんけどネ、恩人を助けれたならば嬉しいデスが聖騎士さんと揉め事デスか?』
『揉めてますね』
『深くは聞きませんっ、プライベートゾーンでしょうから』
『有難いです』
『デハ一先ず戻りましょう、当然ギルドにも出待ちでいる筈もないでしょうから堂々とギルドに入れますよ』
『その前に鍛冶屋に行かないといけないです』
ローズマリーさんに頼んでいたからな、ギルドに入れないからと鍛冶屋で落ち合って換金してもらう手筈だったし
その必要もなくなったとしても手間賃は発生しているから払うつもりだ
森を歩いて進んでいると川辺付近にてグランドパンサー2頭が水を飲んでいるのを発見し、俺達は見つからないように遠回りをして先を急いだ
この人数であれを2頭となると少し辛い
戦えるのは俺とティアだけだからである、多分いけるとは思うけども…
ジェスタード
『動体視力強化スキルは今後は絶対に必要デス、取り方を教えましょう』
ジェスタードさんは茂みから顔を出し、避けて通ろうとしていたグランドパンサーの元に歩いていった
ティア
『えっ!?ちょっとジェスタードさん!』
彼女は大慌てで茂みから顔を出すと、彼を追いかける
俺もすかさず後を追うと同時に水を飲んでいた2頭のグランドパンサーがこちらに気付き、牙を剥き出しにしながら威嚇してきたのだ
魔物ランクDではトップレベルに強い獣種
姿は毛のない筋肉質の大型犬であり、似合わない程のスピードを持った魔物だ
全長1m半もあるグランドパンサーは歩いてくるジェスタードさんに向かって吠える
すると彼は一度その場で立ち止まり、しゃがみこんだのだ
俺とティアは彼を守ろうと近寄るが、彼は手を伸ばしてそれを止めさせる
何を考えているのか…わからない
ジェスタード
『この魔物のスキルは動体視力強化スキルなのはご存じのハズ、それを高確率でドロップ出来る方法を教えましょう』
アカツキ
『そんなこと出来るんですか…』
ジェスタード
『飽く迄高確率、私の体感では1%が10%ってとこですかね』
ティア
『それってどういう…』
彼女は口を開いた瞬間、ジェスタードさんを威嚇していたグランドパンサーは彼に飛び込んだ
流石Dランクと言わる程の俊敏な動き、ジェスタードさんは立ち上がる
すると2頭の大口で噛まれる寸前で瞬時に魔物の後方に避けたのだ
俺には見えなかった、噛まれたと思ったらそれは残像だったからである
ティアもあまりの光景に俺の顔を見て驚愕を顔に浮かべ、自身のほっぺをつねっている
『グルルルル』
『ガウゥ!!』
『どうどう!可愛い犬デスね』
グランドパンサーは蛇行しながら2頭同時に彼を襲う
しかしその全ての攻撃は彼に当たる事が無かった
綺麗に、そして安心して見れるようなくらいに華麗に全てを避けているからだ
見ているこっちは呼吸を忘れてしまう程に、魔物の噛みつきや鋭い爪の攻撃が当たる気配がしない
ティア
『あの人、なに…』
アカツキ
『元冒険者って感じかな』
ティア
『それにしては可笑しいよ、だって残像って…』
そこまで動ける人間などマグナ国にもいるだろうか?ほぼゼロに近い
ロイヤルフラッシュ聖騎士長にクローディアさんレベルじゃないと不可能だと思われる
ただ単に逃げ足が自慢の人って事もありえる
というかローズマリーさんからの情報じゃただの曲芸師、それならスピードを生かしたトリックを見せたりとかするために会得していたのかもしれないと考える
だがしかし、納得は出来ない
そこまでのスキルを手に入れるならば、戦うしかないからだ
いったい何者なんだ?この人は…
『ゼェ…ガルル』
『おやおや?疲れたんデスか?』
ジェスタードさんが堂々と歩いて近付き、なんとグランドパンサーの頭部を撫でた
は?撫でた?どうやった?普通に撫でたけども…
『ガウッ!?』
流石に驚いたグランドパンサー乗せられた手を噛みつこうと頭を振った
しかしその瞬間にはジェスタードさんの手は引かれ、首元を両手で触っていたのだ
まるでペットをあやしているかのような光景に俺達は目を奪われる
ちなみに彼の両手には依然として糸操り人形を掴んでおり、その人形が手の代わりに動いている
『ガルルル!』
もう1体のグランドパンサーが横から飛び込んできても、それを避けて直ぐに真横で首元を触ってリラックスさせようとしている
当然、グランドパンサーもそれには格上とわかったのか
短い尻尾が股のしたに隠れてしまった、そしてその場に2頭しゃがんだのだ
ティア
『そんな…』
ジェスタード
『おとなしいでしょう?魔物でも獣、そして犬種デスから誰が上かわからせればこうなります』
アカツキ
『夢を見ている様だ…魔物が屈服している』
ジェスタード
『魔物は勝てない相手だとわかると感情が恐怖を感じ、逃亡しますがそれは人間も同じデス、格上をわからせ、尚且つその状態で相手を疲労させたまま倒せばいいだけデスが、このまま殺すのは可哀そうなので開放しますね』
『キャンキャン!』
『キャイン!!』
鳴き声を上げ、全速力で2頭のグランドパンサーが森の中に走って逃げていく
俺は彼に前職は何なのか気になって聞いたのだが、帰って来た答えはこうだった
『幼い時から曲芸師デスよ?』
そうらしい
俺達はそのまま森を出ると、近くの鍛冶屋に足を運ぶ
馬のブルドンは近くに待機させてるから大丈夫だろうな
中は壁に沢山の防具や武器がかけられており、広い
冒険者は数名、カウンターには屈強そうなオジサンが腕を組んでローズマリーさんとクルミナさんと楽しそうに話しをしていた
ローズマリー
『あら、早かったわね、それにジェスタードさんと一緒で驚いたわよ』
アカツキ
『森で迷ってたところを保護しました』
クルミナ
『ジェスタードさんらしいね~』
方向音痴さは有名なジェスタードさん、彼は両手に掴んでいる糸操り人形で頭を掻く
ティア
『そういえばギルドに普通に行けそうなので大丈夫になりました』
ローズマリー
『あらそう?よかったじゃない』
アカツキ
『今後は普通にギルドに入れそうです、なんだか僕等お尋ね者みたいな感じで少々納得いきませんが』
ローズマリー
『大丈夫大丈夫、悪い人には見えないから』
まぁ悪い事はしてないからその通りだ
ジェスタードさんは周りの壁にかけられた武器を眺め、ウンウンと何か頷いている
武器を扱う人なのかと聞くと、触った事が無いという
クルミナ
『この人重いのあんま持てないらしいよ』
ジェスタード
『よくご存じで!吾輩は乙女と同じなのデス』
クルミナ
『ちょっと意味わかんないかなぁ』
一応ローズマリーさんには手数料を渡さないと駄目だ
彼女らと共にギルドに行こうとすると、クルミナさんが鍛冶屋のボスを紹介したいと言い出すので俺はカウンターにいる屈強そうなオジサンに顔を向けてみた
笑顔が怖い、まるで獲物を狙っているかのような表情である
俺の隣にいるティアがビクンと動き、何故か俺の腕を掴んでくる
『お嬢ちゃん怖いかい?元々こんな顔なんだ、許してくれや』
アカツキ
『俺はアカツキと言います、隣の子は仲間のティアです』
ジェスタード
『奥さんデスよね?』
その横やりはどうなんだジェスタードさん
ティアはあたふたしながら顔を赤くしているが、鍛冶屋の亭主は気にせず口を開いた
フルデ
『俺はフルデだ、よろしくな若者!刀を武器にしてるとはマグナ国にもなかなかわかる奴もいるんだな、しかも上物か』
アカツキ
『わかるんですか?』
フルデ
『鍛冶屋だからな、何かあれば店に寄ればローズマリーちゃんの付き合いもあるし少し休めに防具や武器のメンテはしてやれる』
ティア
『わぁ、ありがとうございます』
アカツキ
『いいんですか?』
フルデ
『気にすんな、最近暇だからな…長話もあれだしそろそろギルド戻って金でも作って休んで来いや』
アカツキ
『では何かありましたらお世話になります』
フルデ
『おう』
こうして俺達はローズマリーさんとクルミナさん、そしてジェスタードさんを連れてギルドに向かう
堂々と中に入れるのは嬉しい、ギルド内では森から帰って来た沢山の冒険者が丸テーブルを囲むようにして一杯ひっかけてワイワイしている
俺も帰ったら…ティアと…ワイ…ワイ…
それは考えるのはやめておこう
冒険者の中には目立つ奴もいる、勝手に意識しているからだろうがガーランド達もいる
羅生門というランクDのチーム、何やら今日の稼ぎを山分けしている最中だが変につっかかられたくないので視線を逸らす
受付嬢
『あれ?今日は依頼されました?』
アカツキ
『森で遊んでたら魔物と戦っちゃいまして…』
受付嬢
『依頼込みじゃないと損しますよ?まぁ回収した魔石を見せてくださいね』
俺は魔石を全て受付に乗せ査定をしてもらうが意外と直ぐに結果は出た
金貨3枚に銀貨5枚そして銅貨4枚だ
俺は受付嬢から受け取る際『明日はちゃんと依頼を受注してくださいね』と言われながら頂く
ローズマリーさん達には銀貨5枚を渡すと、それは多すぎると言って2枚だけ取っていった
アカツキ
『でも…』
ローズマリー
『時間に鍛冶屋に向かっただけよ?大丈夫大丈夫』
クルミナ
『まぁ姉さんがそういうんだからさっ』
ローズマリー
『もう…姉さんいわないの』
クルミナさんが笑っている
ふとジェスタードさんがキョロキョロと周りを見渡している
どうしたのか聞いてみると、ここからならば家に帰れると言い、彼はまたの機会に会いましょうと告げて去っていった
家はどこなのだろうか?この街ではないような感じに見えたが
家族がいるとは聞いていたけども、方向音痴な彼は家がどの街にあるかわかっていないのだろうか
ローズマリー
『あの人の家、ギルドから2軒後ろの立派なお家よ?』
アカツキ
『立派な?』
クルミナ
『絶対金持ち!3階建てに奥さんと子供5人、それに奥さんの親夫婦も住んでるの!』
初めて聞いたぞそれ!どんだけ裕福なんだ
俺達は一旦外に出て、馬のブルトンを連れて途中まで一緒に歩きながら詳しくそれを聞いてみた
ティア
『曲芸師で稼いでたんですか?』
クルミナ
『だろうねぇ、たまにムサシ様に呼ばれて見世物するんだからお金は沢山貰ってる筈!』
ムサシ?んっ!?それ…
アカツキ
『それってもしかして…』
ティア
『現エド国の王である、ムサシ・ロックハート・ミヤモ・ロード様の事ですか?』
ローズマリー
『そうよ?王族に気に入られているから流石に酔っ払いも彼には手を出さないわ、傷つけたらどう考えても死罪に近い罪を問われるし』
ティアと顔を合わせ、俺は囁いた
アカツキ
『凄い人だった』
ティア
『凄いね』
《あいつエドの王族に気に入られてたか》
今頃テラ・トーヴァが口を開いてきたが寝ていたのかな
ここで口を開く事は出来ず、俺は聞き流した
そして俺は待っていた者の声を聞く事となる
ティアマト
『遅ぇよ駆け落ちカップル』
リリディ
『男になりましたか?アカツキさん』
アカツキ
『お前ら!?』
ティア
『ティアマト君とリリディ君!』
奥の見えない丸テーブルに彼らはいた
彼らと共に立ち上がる者はトッカータさんだ
どうやら偶然にも道を聞かれた際にティアマト達が誰かを探している様な感じだったので気になって聞いてみたら
俺達だと気づいたらしい
トッカータ
『イディオットが揃ったわけだね』
アカツキ
『ありがとうございます、イビルイさんは?』
トッカータ
『多分実家で寝てるよ』
なるほど
俺は一先ずエアフォルドの彼らと別れを告げ、ティアマトとリリディを連れて俺とティアが止まっている宿屋レトロに向かう事にした
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