第34話 亡霊屋敷と結婚指輪編 4 魔物ランクC コンペール戦
アカツキ・ライオット
☆アビリティースキル
スピード強化【Le3】
気配感知 【Le2】
動体視力強化【Le2】
☆技スキル
龍・開闢 【Le1】
居合突 【Le2】
光速斬 【Le1】
☆魔法スキル
称号
・・・・・・・・・
リリディ・ルーゼット
☆アビリティースキル
打撃強化【Le3】
気配感知【Le3】
麻痺耐性【Le3】
スピード強化【Le1】
☆技スキル
ドレインタッチ【Le1】
骨砕き 【Le1】
☆魔法スキル
風・突風 【Le2】
風・カッター 【Le2】
・・・・・・・・・・・
ティアマト・ウロボリス
☆アビリティースキル
斬撃強化 【Le2】
気配感知 【Le2】
毒耐性 【Le4】
スピード強化【Le1】
☆技スキル
連続斬り【Le3】
鬼無双 【Le2】
☆魔法スキル
称号
・・・・・
ティア・ヴァレンタイン
☆アビリティースキル
安眠 【Le1】
気配感知【Le2】
麻痺耐性【Le1】
スピード強化【Le1】
☆技スキル
☆魔法スキル
火・ラビットファイアー【Le2】
雷・ショック【Le2】
木・スリープ【Le2】
風・ケア 【Le1】
称号
パナ・プレイヤー
☆称号スキル
デバフ強化 【Le1】
自然治癒 【Le1】
スピード強化【Le1】
・・・・・・・・
聖堂の周りをくまなく調べている
理由は屋敷で成仏できない美人の幽霊の頼みを聞いてしまったからである
魔物に襲われて死んだと言っていたが、それならここら辺にあっても可笑しくはない
壊れた長椅子の下なども調べるが、指輪という小さな物を見つけるのは困難過ぎるな
俺の仲間達が周りを気にしながら探してくれているが、不気味すぎる場所だ
灯りは天井から顔を出している発光する石によって視界は保証されているのに、少し寒気がする
ティアマト
『うわっ!』
リュウグウ
『どうした!?』
ふとびっくりするティアマトに誰もが反応を見せる
どうやら天井から落ちて来た水滴が頭に落下して来ただけらしい
《兄弟、ドアの先に食いてぇ奴がいる…幽霊の頼みもわかるが先ずは倒した方が安心して探せるぜ?》
『どんな魔物だ?』
《それは兄弟が見て確かめればいい、みんなで協力して戦えばいけるぜ?腕と噛みつきに気をつけろよ?》
『それ意地悪じゃないかテラ…、おいテラ…』
また眠ったなこいつ
溜息を漏らしていると近くを探していたティアがクスクスと笑いながら話しい開けてくる
『テラちゃんなんだって?』
『ドアの奥にいる魔物だが、腕と噛みつきの攻撃に気をつけろってさ…魔物が何か教えてくれなかったよ』
『行けばわかるね』
まぁそうだな
『みんな、一先ずドアの先に行こう…』
俺は告げると、みんな探すのを中断して口を開いた
ティアマト
『まぁ奥から感じる気配が気になってしゃぁねぇ、いいぜ』
リリディ
『そうですね、しかし強い魔物ですから皆さん気をつけましょう』
リュウグウ
『強い敵か、望むところよ』
やる気満々だ
俺はランタンを持ったまま、ドアに近付く
ドアの縁が赤く、ドアノブは多少錆びが目立つ
俺の気配感知スキルでも奥から感じる気配はプンプン感じるよ、確かに強い
『いくぞ』
囁くように口を開き、ドアを静かに開ける
軋む音を出しながら開いたドアの先、ランタンで奥を照らすと、ここも壁や天井から光る石が顔を出しているので明るい
水が流れる音が聞こえる、この空間は若干広めだが炭鉱場に似ている気がする
奥には橋があり、その先に機材が散乱したり、掘削した土が山の様になっていた
橋の手前まで歩くと下は完全に地下水路だ、下まで約5メートルと近い
『流れはそれほど速くは無いですね』
リリディはそう言いながら橋の奥に顔を向ける
橋の長さは3mしかなく、幅は2メートルだが即席の橋みたいだ
ティア
『落ちない?』
リリディ
『大丈夫そうですよ』
リリディは橋を足で強く踏んで試す
壊れる心配は、見ていてまったくない
俺はランタンの灯りを弱めに調整する。オイルが切れそうだ
別にここで切れても視界は確保できているから問題はない
ティア
『橋の向こうから確かに感じるね』
リリディ
『隠れてますね、こちらに気付いてはいると思いますが…別の気配もします』
アカツキ
『強い気に紛れてて俺も気づかなかったが、いるな…』
橋を渡り切ると、掘削して積み上げた土の中に光る物があった
目が良いティアマトはそれを見て驚いた
ティアマト
『あれだぜきっと!』
アカツキ
『そうだと思うが…』
俺は彼の言葉に口を開く、すると獣の様な呻き声がこの場一体に響き渡る
アカツキ
『あいつは取らせてくれないそうだ』
山盛りの土の裏から出て来たのは全長2メートルほどある獣のアンデット
体の半分が半分腐食していて。獣の癖に両肩部に長い人の腕がついてるし爪が長い
口は大きく裂けていて、何でも丸のみに出来そうだ
4本の足に2本の腕か…変わった見た目の魔物の様だな
ヨダレをボタボタと口から地面に落とすその魔物は両肩部についている腕で地面を強く叩き、咆哮を上げる
すると山盛りの土の中からゾンビナイトが顔を出したのだ
仲間を呼ぶのか…こいつが屋敷にアンデットを招き寄せたに違いない
ゾンビナイトは入口付近の地面からも顔を出して立ち上がる、挟み撃ち状態に全員の顔色も険しくなると俺は彼らに指示をした
『リュウグウとティアは橋の手前で何とか防いでくれ、ここは俺達で何とかする』
『わかった!死ぬなよ』
『はい!頑張ってくる!』
リュウグウとティナはそう告げると俺達の後方に回って構える
俺とリリディそしてティアマトは周りのゾンビナイトを警戒しながら正面奥の魔物を真剣な顔で見つめ、武器を構える
ランタンは腰に装着しておこう
ゾンビナイトか、後ろは5体で前は4体か…これなら!
『ガウ!ガウガウ!』
アカツキ
『コンペール!魔物ランクCだ!腕の攻撃と噛みつきに注意しろ!』
ティアマト
『わかってらぁ!周りの取り巻きも面倒だがやるしかねぇなこりゃ!』
リリディ
『この魔物…くっ!不味い状況ですがやるしかないですね!大賢者への試練としては嬉しい相手です!邪魔な腕を壊しましょう』
《兄弟!油断すんなよ!》
テラ・トーヴァが口を開いた瞬間、まず先に襲い掛かって来たのは周りのゾンビナイトだった
いつ飛び込んでくるかわからないコンペールに意識を向けながら、ゾンビナイトの攻撃を避け、俺は刀で首を刎ね飛ばしてから横にから迫りくるゾンビナイトの腹部を蹴って転倒させる
それをティアマトが強く頭部を踏んで粉砕、豪快な奴だ
俺達が相手するゾンビナイトを倒し切るとコンペールは大きく裂けた口からギザギザの牙を剥き出しにし、走って来た
『ティアマト!!頼む!!』
『まかせろぉぉぉぉぉ!』
俺は叫んだ
コンペールはジグザグに移動し、俊敏さを見せつけながら迫り来るが
ティアマトは待った、目を細め、いつ飛び込んでくるか見極めようとしていたのだ
深呼吸をするティアマトは目だけでコンペールを追っていると、奴はいきなり直線的に飛び込んでくる
口を大きく開き、右肩部から生える腕の拳を強く握りしめてだ。
殴る気か!?獣なのに
『人間の真似しやがって!』
ティアマトは誘われたかのように片手斧ではなく、左拳を握りしめると鬼無双という技を使い、闘気を拳に纏わせて固めると、拳同士で勝負をしたのだ
相手に合わせるのは俺達には非常に不味い事だ、しかしティアマトはそれに乗った
『鬼無双ぉぉぉぉぉ!』
空中から飛び掛かるコンペールの拳とティアマトの拳がぶつかるとティアマトは押し負け、仰け反ってしまう
『ガウ!』
『ぐっ・・!!』
コンペールはそのままティアマトに噛みつこうとする
しかしそうはさせない
俺とリリディが直ぐに動き出した。
アカツキ
『居合突!』
リリディ
『ドレインタッチ!賢者バスター!』
ちょっと余計な言葉が聞こえた。
刀を突きだして発生した真空の突きはコンペールの肩部の命中し、黒い血を流した。
次のリリディのスタッフによるフルスイングはコンペール両肩部の腕を体の前でバツの字にしてガードされて塞がれていたが、ドレインタッチは対象に触れると体力を僅かに吸収する効果がある
効果があったらしく、ガードしたまま滑るように後方に若干吹き飛ぶコンペールは僅かに発光していた
『ガウ…ガウウウウ!』
上コンペールは肩部から流れる血を舐めてから吠え、威嚇してくる
リリディ
『僕の打撃もスキルレベルで対抗できますね』
リリディは転倒したティアマトの手を掴んで起こしてから口を開く
確かにそうだ、彼のスキルは打撃特化なんだ
打撃強化【Le3】という高め、今の一撃で俺達は気づいたんだ
レベル3あればランクCに通じると
ティアマトの斬撃スキルレベルは2だが、連続斬りは3と高い
先ほどのリリディの事を含めてみればティアマトの斬撃も通じる事になる
俺は無い!
後ろではリュウグウとティアが息を揃えてゾンビナイトと交戦しているが、大丈夫そうだ
何かあれば直ぐに助けに行かないといけないが、それよりも仲間を信じよう
『ガウ!ガウ!』
『人間の猿真似野郎め、次はそうもいかねぇ!こいや!』
ティアマトが挑発を口にすると、期待に答えるかのようにコンペールは縦横無尽に俺達の周りを走り始める
無駄に体を振って追いかけては駄目だ、出来るだけ顔だけを動かして体力を温存したい
するとコンペールは俺の背後から飛び込んでくる、俺は動体視力強化スキル持ち、あとはスピード強化があるから回避は誰よりも得意だ
『でやぁぁぁぁぁぁぁ!』
奴の飛び込みを、低い姿勢で懐に潜り込みながら刀で腹部を斬る
その先で待ち構えるリリディが突風を放つが、コンペールは風をものともしない様子だった
術無効、そうだとしか思えない
『なっ!?』
リリディは驚きを浮かべると同時にコンペールに殴られて吹き飛んでしまう
ティアマトは着地した瞬間を狙って片手斧を振り下ろしたが、武器を持つ腕を両肩部の腕に掴まれて止められた
そんな芸当も出来るとは驚きだ
『うわっ!』
ティアマトはそのままコンペールに放物線を描くように宙に投げられる
俺は同時に光速斬で素早く加速し、通過しながらコンペールの右肩部の腕を斬り裂いたが、両断出来なかった。
意外と硬い、俺には斬撃強化が無いからだ
あったらきっと切断までいけた筈だ…今後の課題だろう
しかしダメージを受けたコンペールは直ぐに攻撃に転じ、ラリアットし、俺は飛び退いて避ける
奴も俺から距離を飛ぶべく、後ろ歩きで下がる
『頬が痛いです』
『背中がいてぇ…馬鹿力だぜコイツ…』
リリディとティアマトが戻って来た
ダメージがあるがまだいける口だから安心だ
あと一撃、右肩部の腕を斬れば切断できそうだが、そう簡単にさせてはくれないだろうな
さっきは仲間を犠牲にして攻撃したし
『来るぞ!』
俺は叫んだ
コンペールは一直線に走って突っ込んでくると、リリディのフルスイングするスタッフを片腕で弾き、ティアマトの連続斬りを真横に飛んで避けた
着地と同時に地面に落ちている石を掴み、それを投げてくるとリリディがスタッフで弾き飛ばす
リリディ
『投擲も可能とは、これは面倒ですが…』
ティアマト
『流石Cだぜ、だが見えないわけじゃねぇ…ブラック・クズリよか遅ぇ』
アカツキ
『確かにあれよりスピードは無い、だが同じランクの魔物だ、永く戦っている暇はないぞ』
ティアマト
『そうだな!やるっきゃねぇ!』
リリディ
『大賢者の試練越えましょう!』
アカツキ
『行くぞお前ら!俺達馬鹿は!』
『『『剣より強い!』』』
後ろからも声が聞こえたが、ティアだ
どうやら倒し切ったみたいだ
リュウグウも駆けつけ、俺達の掛け声に首を傾げているがそれは後だ
アカツキ
『ティア!術は効かない!』
ティア
『え~!なら刺す』
まぁ…そうだろうな
アカツキ
『リュウグウ、鬼突をいつでも使えるようにしてくれ』
リュウグウ
『言われなくてもする!』
アカツキ
『リリディ!お前の打撃でなんとかバランスを崩してくれ!ティアマトも頼む!』
リリディ
『わかりました』
ティアマト
『任せろ!』
『ガァァァァァァ!』
コンペールが両肩部の腕で地面を叩くと吠えながら走り込んで来た
真っすぐくると思いきや、リリディがスタッフを構えた途端に角度を変え、ティアマトに襲い掛かった
『連続斬り!!』
ティアマトはタイミングよく、迫りくるコンペールに技スキルを放つ
素早く2回斬るその攻撃を、奴は4本の足で強く地面を蹴って飛び退く
俺はその宙に浮いている隙に光速斬で素早く奴の真横を通過して側面を切った
やはり深手にはならない
それでもダメージにはなる
奴の側面から黒い血が流れている、効いている証拠だ
着地したコンペールは直ぐに俺に襲い掛かるが、俺の持つスキルを活かし
殴りかかる拳を避け、噛みつきを避けるために横にそれる
奴がこちらに振り向いた瞬間にリリディが跳躍し、奴の頭上でスタッフを振り下ろしていた
『ドレインタッチ!』
今度は普通だ、安心したよ
『ギャン!』
犬の鳴き声を上げたコンペールはそれを頭部に受けると体が一瞬僅かに発光する
先ほどもそうだがリリディの技によって体力を奪われているのだろうな
コンペールはフラつきながらもリリディの腹部を後ろ足で蹴って両膝をつかせる、しかし終わりじゃない
『連続斬り!』
コンペールが顔を下げている隙に真横からティアマトが右肩部から生える腕を斬り飛ばした
甲高い鳴き声を上げるコンペールは、残る左肩部から生える左腕でティアマトを叩き、吹き飛ばすが、直ぐに両膝をついていたリリディが叫びながらスタッフでコンペールの顎を狙ってパコーンといい音を響かせてスタッフを振り抜いた
『!?』
俺はコンペールがリリディの攻撃によって上半身が浮き上がったのを見て、叫ぶ
『リュウグウ!狙え!』
『鬼突!!!』
俺の横から素早く走り抜けた彼女は大声を上げ、左腕を槍で貫くと見事にその腕が彼女の攻撃によって吹き飛んだ
『ギャワァァァァン!』
リュウグウ
『ぐっ!!!』
コンペールは半回転し、リュウグウの胴体を後ろ脚で蹴って吹き飛ばす
彼女は蹴られる寸前でガードしていたからダメージは少ない筈だ
まだ動けるのかと苦虫を噛み潰したような表情を俺は浮かべるが、奴がゼェゼェと息が絶え絶えなのに気付く
リリディのドレインタッチの効果だ
それなりに体力が消耗している証拠である
ティアはティアマトにケアを放って回復を施す
リリディはいつの間にか落ちていたメガネを拾い、それをかけた
『お得意の腕は終わり、となればあとは噛みつきだけですね?』
彼はそう言いながら両手でスタッフを握りしめ、静かにコンペールに歩き出す
何をする気だ?と思うよりも単騎は危険だという思惑の方が俺の中では強い
俺は彼を止めようとしたのだが、それよりも早くコンペールはリリディに向かって咆哮を上げて飛び掛かってくる
咆哮によって周りの地面から再びゾンビナイトが数体出てくる、しかもグールも1体いる
今決めないと不味い
アカツキ
『リリディ!』
リリディ
『わかってますよ!!!』
彼は叫ぶ
真剣な顔を浮かべ、飛び込んでくるコンペールをギリギリまで誘い、スタッフに力を入れた
両足を広く開き、彼はスタッフを勢いをつけて真上に振り上げて叫んだ
『ドレインタッチ!』
『ギャプラン!』
コンペールが変な鳴き声を上げ、空中でバランスを崩すと、そのまま地面に落下していく
《呼べ兄弟!》
今しかない、それは俺もわかっていた
直ぐに刀を鞘に強く納め、金属音を響かせると同時に俺は口を開く
『開闢!』
鞘から黒い瘴気が噴出し、そこからアンデットの立派な騎士が飛び出すとコンペールに襲い掛かったのだ
コンペール
『ガァァァァ!』
リュウグウ
『なっ!?』
コンペールは直ぐに立ち上がり、それを避けようとした
あいつならばギリギリ回避が出来そうだ
俺は不味いと思い、目を見開くと同時にそれは起きた
『三連突!』
『ギャン!!』
リュウグウがコンペールの真横から素早い突きで奴の足を貫いたのだ
それによってガクンとバランスを崩したコンペールはそのまま迫りくるアンデット騎士を見上げると同時に、綺麗に両断されていった
コンペールはそのまま体をブルブル震わせたままバタンと倒れると、その場が一瞬静かになる
しかし終わりではなかった
『なんだ…その邪悪な技は…』
リュウグウは、振り向いたアンデット騎士を見つめてそう告げる
話は後だ…
『アァァァァ』
『みんなゾンビナイトだよ!』
ティアが迫りくるゾンビナイトの頭部を突き刺し、蹴飛ばすと叫んだ
さっきのコンペールの咆哮でゾンビナイト3体にグール1体が周りにいたのである
ティアが今1体倒したからゾンビナイトは2体か、よくやったティア!
『魔石!』
ティアマトが叫ぶと俺はコンペールに視線を向ける
そこには光った魔石が落ちていたのだ
俺は皆に戦闘を任せて近寄る
手を伸ばすとこれは俺のじゃない事を悟った
アカツキ
『リリディ、お前のスキルだ』
リリディ
『言われずとも私が欲しいと思っていました』
アカツキ
『?』
リリディは近くのゾンビナイトをティアマトに任せてこちらに来ると光る魔石に手を伸ばす
その時の彼は凄い顔だ、凄い目が泳いでたし珍しいもん見れた気になった俺はちょっと笑ってしまう
『まさか本当に…』
『俺もそう予想していたけども違った、どうやら良い意味で予想が外れたが何か知っているのか?』
『そうですね、しかし…この魔物がこれを持っていたのか…』
俺は首を傾げた
リリディは眼鏡を触り、直ぐに発光する魔石を掴むと、その光を吸収し始めた
それが終わった時には他の仲間達は魔物を倒し終えて魔石を回収していたのだ
ティアが山盛りの土から指輪を手にするとガッツポーズを見せてくるので俺も真似してみた
可愛いな
『おいアカツキ、今の技はなんだ…』
『リュウグウ、それは後で帰ってから話すよ』
『…わかったわ』
渋々納得してくれた
結構稼げた気がする
そう言う問題ではないが、俺達はこの場を制圧したとわかるとホッと胸を撫でおろして床に座った
一番元気なのはリリディだが、理由としてはコンペール相手にドレインタッチで体力を奪っていたから余裕があるのだろう
俺達はC相手に僅かな気負いで無駄に力が入ってたからなんだか疲れた
しかし勝てて良かったな…
『リリディ君、スキルなんだったの?』
『ふふふ、それはですね…』
リリディは自慢げに口を開き、ティアに教えようとした瞬間にそれは起きた
彼の体が光り輝き出したのである。
リリディは自分の身に起きている現象に凄い焦りを顔に浮かべる
その光景にティアマトは口を開け、片手斧を落として驚いてしまっていた
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