第23話 捜索隊 1
・・・・・
アカツキ・ライオット
☆アビリティースキル
スピード強化【Le2】
気配感知 【Le1】
☆技スキル
龍・開闢【Le1】
居合突 【Le2】
☆魔法スキル
称号
・・・・・・・・・・
リリディ・ルーゼット
☆アビリティースキル
打撃強化【Le2】
気配感知【Le2】
麻痺耐性【Le2】
☆技スキル
ドレインタッチ【Le1】
骨砕き【Le1】
☆魔法スキル
風・突風 【Le2】
風・カッター 【Le1】
・・・・・・・・・・・
ティアマト・ウロボリス
☆アビリティースキル
斬撃強化【Le2】
気配感知【Le1】
毒耐性 【Le2】
☆技スキル
連続斬り【Le3】
鬼無双 【Le2】
☆魔法スキル
称号
・・・・・
ティア・ヴァレンタイン
☆アビリティースキル
安眠 【Le1】
気配感知【Le1】
☆技スキル
☆魔法スキル
火・ラビットファイアー【Le2】
雷・ショック【Le2】
木・スリープ【Le2】
風・ケア 【Le1】
称号
パナ・プレイヤー
☆称号スキル
デバフ強化 【Le1】
自然治癒 【Le1】
スピード強化【Le1】
・・・・・・・・
俺達は冒険者ギルドの建物の隅っこで互いのステータスを隠れて確認した
森を出る時にハイゴブリンやエアエルフなどと戦ったが、体感でも俺は感じたよ
反応が僅かに早くなった気がする。相手が動くと同時に動ける、だからカウンターでハイゴブリンの棍棒が襲い掛かる前に腹部を斬り、それをティアマトがトドメを刺した
エアウルフの飛び掛かりに対してもそうだ。素早く走りながら刀で斬る事が出来たがそれには俺自身も驚いたよ、しかし一撃じゃなかったから斬擊強化スキルは欲しくなるな
『それぞれ味が出て来たな』
俺がそう告げると皆微笑む、順調だ
直ぐにギルドに入り、受付カウンターでうつ伏せて怠そうにするクローディアさんの元に行くと彼女は俺達を見て顔色を変え、ニコニコしてくる
『どうだった?見つけれた』
俺は彼女の声を聞いてから、回収した魔石をカウンターに置き、依頼書を3枚渡す
クローディアさんは嬉しそうにしながら処理を行うと金貨5枚に銀貨8枚を渡してくるがそれと同時に俺は彼女に小さな声で話したのだ
『金欲のアヴァロンという魔物が森にいました』
『あら?あんた達運が良いわね、害は無いから大丈夫よ』
『『『!?』』』
俺達は驚くと彼女はクスクスと笑い、話してくれた
『闘獣、金欲のアヴァロンは…まぁ確かに滅法強い魔物だけども1年に1回は誰かがあれを見て死を覚悟する経験するのよ?今年はあなた達とはね…、怖いぐらい今年は運が良いわね?まぁ怖かったでしょうけど』
『人間に襲い掛からねぇんすか?』
ティアマトが恐る恐る口を開くとクローディアさんは腕を組んで答えた
『無いわよ?向かっていかない限りね…彼の近くにいると彼のスキルの影響が当分残る、何かわかる?』
俺達は首を傾げると彼女はそれを教えてくれたのだ
スキルドロップ率アップとスキル経験値上昇効果だ、金欲の名に相応しい効果が近くにいた俺達に残留しているから1週間は死に物狂いで魔物を倒せば成果は上げられると彼女は説明してくれた。
しかしスキルドロップは100回倒して1回の確率である1%、それがどの程度かは予想できないから実際こなすしかない
スキルレベルはスキル使えば良いが早々と上がりはしないだろうな…
こうして俺達は次の休日まで、言われた通り死に物狂いでその週を魔物退治に費やした
そして休日前、その日の魔物討伐を早めに切り上げて帰った俺達はギルドに戻り、応接室で見ているのだが、何故応接室か?
むやみにステータスを人がいる場所で開くのはやめた方が良いとクローディアさんが言うので開く時はここを借りることにしている
俺達は口を半開きにした状態で自分たちのステータスを見つめてしまう
・・・・・
アカツキ・ライオット
☆アビリティースキル
スピード強化【Le3】up↑
気配感知 【Le2】
動体視力強化【Le2】up↑
☆技スキル
龍・開闢 【Le1】
居合突 【Le2】
☆魔法スキル
称号
・・・・・・・・・・
リリディ・ルーゼット
☆アビリティースキル
打撃強化【Le2】
気配感知【Le3】up↑
麻痺耐性【Le3】up↑
スピード強化【Le1】New
☆技スキル
骨砕き 【Le1】
☆魔法スキル
風・突風 【Le2】
風・カッター 【Le2】up↑
ドレインタッチ【Le1】
・・・・・・・・・・・
ティアマト・ウロボリス
☆アビリティースキル
斬撃強化 【Le2】
気配感知 【Le2】
毒耐性 【Le4】up↑
スピード強化【Le1】New
☆技スキル
連続斬り【Le3】
鬼無双 【Le2】
☆魔法スキル
称号
・・・・・
ティア・ヴァレンタイン
☆アビリティースキル
安眠 【Le1】
気配感知【Le2】
麻痺耐性【Le1】New
スピード強化【Le1】New
☆技スキル
☆魔法スキル
火・ラビットファイアー【Le2】
雷・ショック【Le2】
木・スリープ【Le2】
風・ケア 【Le1】
称号
パナ・プレイヤー
☆称号スキル
デバフ強化 【Le1】
自然治癒 【Le1】
スピード強化【Le1】
・・・・・・・・
斬擊強化スキル持ちの魔物に会わなかったのは悔しいがそれはまた今度だ。
あまりの変わりようにティアも震える
彼女は特に凄いと思う、称号スキルのレベルは固定だがアビリティーにもスピード強化があるので更に上がる
魔法使いなのにハイゴブリンの攻撃前に懐に潜り込み、シグレさんから貰ったサバイバルナイフでグサリと一撃で仕留める彼女にリリディは凄い顔をしていたのを覚えてる
みんな強くなった、しかし俺達のいるランクには技や魔法スキル持ちが少な過ぎるのだ
『E相手に気負いもねぇが、昨日戦ったグランドパンサーも初めての時よりも全員で落ち着いて動けば問題はなかった』
近くの椅子に深く腰を降ろし始めたティアマトは口を開く
昨日は偶然にもグランドパンサーに遭遇したが初戦ほど苦戦することなく倒せたのだ、それでもソロだとまだ辛いかもしれん
皆も勝手に椅子に座り、勝手にのんびりしてしまう
『結構稼げましたね、アカツキさん』
『チーム資金が金貨35枚に銀貨8枚だ、結構だぞこれ』
『とっておきましょう、いつ誰の武器が壊れるかわかりません』
『リリディのスタッフは壊れなさそうだけど、それ何で出来てるんだ?』
『木製、何度言わせる気ですか』
『気になるんだよなぁ』
『僕もさっぱりです、家にあったスタッフですけど頑丈ですね…まぁ殴りやすくて当分は壊れないと思います』
壊れる気配が無い
気たやはりになるなぁ
『やっぱ私達のいるランクだともう欲しいスキル無さそうだね、一先ずスピード強化は体感的に実感出来るし行動が素早くなるか優先度は高そう』
『俺もティアちゃんと同じだなぁ、身体能力強化スキルは馬鹿に出来ねぇ、エアウルフ倒してある程度上げたら次の冒険者ランクにも行かねぇと』
『俺もそうだな、技スキルや魔法スキルは俺達の討伐する魔物は殆ど保有してない、次からはDランクの魔物を意識した活動をしようみんな』
俺は話すとそれに頷いてくれた。
壁の時計は16時前と少し早い、しかも今回の休日は土日の2連休!
別に毎週それでもいいけど結局暇をもて余すので理由が無い限り毎週の休みは日曜日だけになってる。
応接室を出るとギルド入口から冒険者らしき人がガタイの良い職員に担がれ、受付横の医務室に運ばれるのが見える
『いってぇ!赤猪の癖に!』
足を折られたのだろう
冒険者はそのまま職員に担がれたまま医務室に消えていく
彼らの後ろを追いかけてた冒険者数名も慌ただしく中に入っていく、仲間かな
『懐かしいですね』
『なんだよリリディ、もうヘマはしないぞ』
『それが一番です、…あと面倒臭いのが来ましたか』
リリディは話している最中、少し声が小さくなる
溜め息を漏らす様子を見ていると、ふと近くを別の冒険者が通ったので視線を向けるのだが…
『調子良いらしいな』
『ゼルディム…』
ソード・ガーデンのリーダー、ゼルディム・ライアーだ
当時彼とは揉めたが前の事なので俺はあまり昔の事は考えないようにしてはいる、終わったことだからだが…
しかしティアを森に置いて逃げたのはやっぱまだ許せないのも正直あるが今更グチグチいうつもりはない
俺達と同じ4人チームだがティアが抜けてからは魔法使いの穴は最初違う男が加入してたのに今は女、しかも……
『ねぇゼルディム、早く帰ってご飯にしましょ?格下チームになんで話しかけるのさ』
性格わっる!!口で言うかぁ?
『女じゃなかったら殴ってるなぁ』
ティアマトが俺の後ろで囁いてた
こいつらはDランクだがCに向けて動き出しているともちらほら周りの冒険者からも聞く、俺達イディオットはEだが1ヶ月後にはDに挑める程には強くなろうと予定してる
『順調だよゼルディム、魔法使いの女性、頼もしそうじゃないか』
『言うじゃないかアカツキ』
ソード・ガーデンの女性魔法使いは『何が?』と首を傾げるが意味をわかってないようだ
こっちはティアマトとリリディは彼から視線を逸らしているが変な事を言うよりはマシだが露骨過ぎる。
それに対してゼルディムが変な事を何も言わないのも助かるけどね
ティアは普通だ、それで良い
しかしゼルディムは良いとしてだ、他の面子の顔…こっちを見ながらニヤニヤしてるのが納得がいかん
『せいぜい頑張れ、Dは身体能力強化スキル無しじゃ越えれない、スキル貧乏のお前らには過酷かもしれんが回避のスピード強化か攻撃の斬擊強化ぐらいは持っとかないといつまでもそのランク帯だぞ』
『頑張るよ、情報ありがとな』
『……』
ゼルディムは目を細めてこちらを見ているが睨んでいる感じではない
『行くぞ』と仲間に言い放ち、ギルドを出ていくが前より幾分マシな会話な気がする
『今のティアちゃんのステータス見せつけてやりてぇな』
『ティアマト君、迂闊に見せたりしないよ』
『まぁそうだな』
『そういえばゼルディムの称号、ナイトだって以前自慢してたなティアマト』
『だったなぁアカツキ、ムカつくがそこは覚えてら』
『ならば1人が称号いればそこに辿り着けるってことだ、まぁティアは攻撃用の称号じゃないが…』
『にしてもティアちゃんあれだぞ、称号ついてから自力でEランク相手に出来るぞ、…攻撃用の称号さえ誰か会得すりゃあの野郎のランクに行けるのは明白か』
『そうだ』
あと1人、称号持ちが入れば確実に俺達はDに進める
今でも行けそうだかクローディアさんの話しだとDランクの魔物討伐依頼を一定数こなさないと昇格の条件には満たない
試験はステータス確認があるだけだから安心、クローディアさんが担当してくれる
『大賢者の称号、僕がきっと…』
独り言の様にリリディは眼鏡を触りながら囁く
こうしてギルドを出てから皆と別れ、家に帰ると飯の時間までベッドで横になった
《若気なチームもいるなぁ兄弟、だがしかし、あの女はタイプじゃねぇ》
『ソード・ガーデンか』
《わかってるじゃないか、対した奴しゃなかったな…保有スキルはまぁ間違っちゃないが魔物を倒す為の切り札の技や魔法スキルが無いな…》
『お前スキル見えるのか』
《当たり前さ……兄弟のガールフレンドも魔法スキルは3まで上げとくといいぜ?ラビットファイアーは威力は3から開花する、沢山使わせな》
『わかった』
《あと秀才のフリした小僧だが……》
『リリディか』
《…いい杖だな兄弟、打撃強化上げときな》
テラ・トーヴァはそっから何も言わなくなる
あいつも杖を誉めてたしかなり良い武器なのだろうな
俺達はそこで解散しようと仲間と軽い会話をしていたのだが、丸テーブルを囲んで椅子に座る冒険者達に声をかけられたんだ
『そういやリュウグウちゃん見てないのかお前ら?』
『いえ?見てないですが今日は休みじゃないんですか』
『日曜だろあの子、いつも依頼書持って森に行けば誰よりも早く帰ってくるのに今日はまだなんだな…』
不思議がる冒険者チームだが意外と槍女リュウグウは周りからの知名度は高い
この田舎町では珍しいソロ冒険者であるが、いつも帰るのは夕方前なのに今日はまだ帰ってない事を気にしているらしい
ティアは少し心配な面持ちをしている、こういう時の彼女はテコでも動かない時があるから何を考えているのは俺は手に取るようにわかる
『仕方ない、見に行くか』
俺の言葉にティアは小さく頷く
ティアマトとリリディは溜息を漏らすが顔は笑っている
彼らに聞かなくても、来てくれるのは確かだ
周りの冒険者達にリュウグウを探してくると告げて森に向かい、ゴブリンや格闘猿を適度に倒しながら彼女がいそうな場所を探す
『リリディ、どこにいると思う?』
森の中で周りを警戒しながら彼に話しかける
頭は悪くてもこういう予想は頼りになるのがリリディだ、彼は茂みから飛び込んでくるゴブリンを木製スタッフで殴り飛ばしてから眼鏡を触り、答えた
『彼女はソロですから奥まで行くのはまずしません、ここらで探すのは妥当ですが…ティアさんはリュウグウさんと仲が良いですよね?』
『昨日会ったよ?稼いで新しい防具買わないとって言ってたし…多分』
ティアは話しながら予想を立てる、その内容だけで俺でもわかる事がある
リリディは森の奥を眺め、木製スタッフを担ぐと俺に顔を向けた
『…奥ですね、アカツキさん』
『稼ぐには強い魔物、ここらはF程度だしEを沢山倒すなら奥だ』
彼女はEランクの冒険者、無理はあまりしない子だとティアから聞いているが
きっと奥に歩いていったのだろうと誰もが予想し、自然と俺達の足は森の奥に向かう
空が赤く染まっていき、夕方になり始めている。
途中、木の影から出て来たエアエルフをティアマトが飛び込んで来たと同時に一撃で斬り裂いて倒す。中々に豪快だが、彼は魔石が出てくると残念そうにしているがスキル狙いだったのかな
『出ると思ったんだけどなぁ』
『ティアマトさん、スキル会得率向上したとしてもドロップはかなり酷ですよ』
『わぁってらよ…スピード強化ありゃ魔物に囲まれても1人で対応できるから他に人数避けると思っただけだ』
『それは正しい考えです、今後の課題として残すには十分かと』
『ケッ!そのうちアカツキにねだるか』
それがいい、俺は彼に視線を向けられるとにこやかに頷いた
ティアは当分要らないって言うけども彼女に相性がいいスキルがあれば、時と場合を考えて譲渡するつもりでいる
それは全員とも話し合っているから大丈夫だ
川辺付近を探そうと沿うようにして森を進む
そうしていると運よく川辺の岩を椅子代わりに座っているリュウグウを見つけたのだ
ティアが心配そうな顔を浮かべ、彼女に話しかけながら小走りに近寄るが
足から血を流している、怪我をしている事に俺達は気づいた
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