5話 作戦会議

「さて、どうする?」


 ファーストフード店に入り、作戦会議をすることになった。


「先生に顔写真見せて、聞けば?」


「うわー」


「それが1番早いと思うけど」


「でもな……」


「それじゃ、そろそろ始まる部活動見学で探せば?」


「「それだ!!」」


「はい、決定」


 私は鞄を持ち、立ち上がった。


「帰るのか?」


「うん」


「悪いな! 巻き込んで!」


「ううん。先輩見つかるといいね」


「浩介、俺も帰るわ」


「分かった! 俺はポテト食べて帰るわ」


「了解」


「それじゃー! また明日!」


「また明日!」


 私は坂上と一緒に店を出た。


「一緒じゃなくていいの?」


「いい! 俺元々、犬飼と帰るつもりだったし」


「へー」


「興味なしかよ!」


「あ。そういえば」


「どうした?」


「彼女と別れた?」


「その話かよ!」


「地雷だった?」


「ある意味な!」


「じゃ、聞かないでおくわ」


「ありがとな。犬飼のそういう所、マジ好き!」


「はい」


「つめた!?」


 こうしているとまだ中学生みたいに感じる。


 坂上が子供っぽいから?


 中学の頃と一緒だから?


 ま、どうでもいいや。


「それじゃ、また明日」


「待て!」


「何?」


「明日さ、一緒に登校しない?」


「………ボッチ?」


「そうだよ!!」


 食い気味に答える坂上。


 哀れだ。


「はいはい。8時前にここ集合ね」


「了解!」


「それじゃ」


「ばいばーい」


 曲がり角。


 私は坂上に手を振り、家に帰った。

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