2話 自己紹介
「皆様、ご入学…………」
長い長い入学式を終え、やっと教室に入れた。
「えっと」
私は犬飼だから出席番号は早め。
「今年は4番か」
いつもは2か3番だから、意外。
「皆さん、おはようございます。担任の高山です」
高山先生の第一印象。
若そう。
それとあまりしっかりしてなさそう。
この2つだった。
「それでは……」
予想通り、おどおどしている。
「先生、おもしろーい!!」
誰かがそう言ったのを筆頭に皆、喋りだした。
「じ、自己紹介をお願いします!」
「それじゃ、周りでするねー」
そう言った女子。
それぞれ、周辺の人に自己紹介をし始めた。
―――トントン。
「ん?」
後ろから肩をトントンと触られた。
「自己紹介、いいか?」
「どうぞ」
自己紹介のお誘いだった。
あまり興味はないけれど、1人や2人うらい覚えておいて損はないだろうし。
私は受けることにした。
「犬飼皐月です。上川くん、よろしく」
「上川でいいさ! 犬飼でいいか?」
「うん。それじゃ、再度よろしく」
「よろしく!」
高校に入ってからの最初の友達ができた。
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