第16話- 影



一人の男が立っている。

そろそろ夕刻、足元には長い影が伸びている。


そこに小学生ぐらいの子供達がやって来た。

男を見ながらコソコソ なにやら話し合っている。


「なあ、聞いてみようぜ!」

「怖いよ、行こう!」

「よし、僕が聞いてみる!」


「ねえ ねえ おじさん、

どうしておじさんには

影 が あるの ?」


足元に影のない子供達が 近寄ってきた。

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