第12話 帰路

僕は僕が嫌いだ。


僕は彼女の幸せを願ってると嘘を言っていた、


僕はドロドロした関係や、人が窮地に追い込まれてるのを見ると心が弾んでしまう。


僕は僕のエゴで他人を傷つけてしまう。


僕は、そんな僕が嫌いだ。



修学旅行3日目


何をしたのか覚えてない。


気がつけば、電車の中にいた。


みんな疲れが溜まって眠っている。


僕は急にトイレに行きたくなったので、目が覚めてしまった。


電車の中の仮設トイレみたいなのに入る。

そこで用をたして、トイレから出ると、彼と彼女が、電車と電車を繋ぐレール?の所で話をしていた。

電車内はみんな寝ていて静かだったので、耳を澄ませば意外と話し声が聞こえた。


ねぇ、


彼女は少し不安そうな口調で言う。


なに?どうかした?


彼は聞く。


私たちが学校でセックスしてるってみんな知ってるらしいよ?


彼女はとても不安そうな口調で言う。


えっ?嘘...


彼の声は震えていた。


誰に聞いたの?それ、


彼は少し口調が強くなっていた。


....知らない人、でも同じ中学校の人、顔はなんか見た事ある人。


.....


僕はその場で泣きそうになった。


彼女は僕の事を忘れていたのだ、いや、そもそも知らなかったのだ。


僕はそれ以上の会話は聞かず、その場から離れた。


その後中学校に戻り、軽い集会をして、僕は家に帰った。






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