第9話 ここから始まる復讐劇
「貴方は…冷、と言うんですね。 …何故、僕たちには関係ないんですか?」
冷は真っ直ぐ僕を宝石のような
…怖い、さっきまでは大丈夫だったのに、足が
「実花、大丈夫…?」とシロナが小声で言った。 「……うん、大丈夫……」
と言ったものの、不安だった。一方ユキ姉は
しばらくの
「私には、やるべきことがある…私は、自分自身の
「なぜ、そんなこと…」途中で言葉を
「…ッ!
いきなりだったのでビックリした。
「ユキ姉に、何か
「だから…貴方達には…」 「私から話すよ」
とユキ姉が言った。 「私達…私と冷と実花と日向は…」ゆっくり話し始めた。
とその時、冷がユキ姉の首を
「!?ッ……ぐぅ…っぁ…」ユキ姉は苦しそうにしていた。
「なにするのっ!冷!」 僕は
シロナと一緒に。 でも必死の
一方僕はまだ学校に入学して2ヶ月も
水魔法しか使えなかった。水と氷じゃ
そう理解した時には、
また…僕は何もできない、ユキ姉を救う事ができないのか?
嫌だ、でも今度こそ何もしないと死んでしまう。 僕は必死に考えた。
そこで、シロナがこの状況を
シロナが冷の足あたりを
「こう見えて私、
シロナは魔法じゃなくて、身体を動かす武術を習ったのか。
といけない、いけない。 僕はさっと走って、ユキ姉を助けた。
その為、あまり走ることは無い。
「…はぁ、まさか私が負けるなんてね…」 と
「冷…ただで
冷はちょっとにやりと
「えぇ…分かってるわ。
冷は
魔法で
「なっ……!?」 壊そうとしたが、無駄だった。 その間にシロナは冷に
「…シロナ…ユキ姉…」 そうこうしてるあいだに、ユキ姉を手に抱えた冷がナイフ型の氷を取り出した。 その時僕は悟った。冷がしようとしてることを…
「冷!やめてよ!ユキ姉を…僕のお姉ちゃんを、殺さないでよ…」
冷は冷たい表情で「それは無理な話ね」と
「この…ッ」 「まって、最後に実花と話をさせて」
ユキ姉は何を言ってるのだろう? それって、諦めてる、という事じゃないか。
「…まぁ、いいわ。5分だけね。」 と言ってユキ姉を離した。
「ユキ姉、僕が何とかするから、諦めないでよ…!」
ユキ姉は
「…分かったよ」この
ユキ姉がここまで言うなんて、もう無理なのだろう。でも僕はまだ…
「ありがとう、実花。…あのね、私…」
「うん…」 「結婚して、子供が出来たら、レアルって名前にしようとしてたの。」
そんな
「それでね、実花…貴方にレアル・フーチェと言う名前になって欲しいの。」
それが、
どういう言葉で表すのだろうか。
「…いいよ…っユキ姉の願いなら、叶えるよ…」 ユキ姉は笑ってありがとうと言った。
僕は途中から涙が
「実花にどうしても、付けたかったの。だって、世界で一番大好きな妹なんだもの…もちろん日向も大好きよ。」 僕は嬉しかった。母からもらった名前も好きだが、「レアル」
という名前も好きだ。 …涙が
ユキ姉が、悲しむから…っ 何でだろう、涙が止まらないな… ここ
涙は流していなかったのに、どうしてかなぁ…
「ユキ姉、いままでありがと…う…っ…ぐすっ…」 ユキ姉が慌てた。
「泣かないの。レアル…実花。私まで悲しくなるじゃない…私だって…死にたくないよぉ…」 ユキ姉も
そして、5分経った。
「時間だ。…じゃあ、さようなら、私の
ザシュッという
暫くしてユキ姉の息、
また、7年前のような気持ちになった。 「あ…ぁ…」
これが死。これまでに重い死を見たことがなかった。きっと兄弟だから…か。
いつの間にか冷は
でもそんな事はどうでも良かった。
もういつもの様に、話しかけてくれないし、笑っても、動いてもくれないんだ。
人の死とは、
僕は
悲しい、悲しい悲しい悲しいよ…
僕の旅はここで終わるはずだった。 けど、僕は…こう思ったんだ
「冷に、復讐してやる…」
…こうして僕の復讐劇が始まった。
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