第3話 似ても似つかぬ二人

「え…貴方、ユキ姉にそっくりですね…」  「そうかしら。」 この人を一言で表すなら、美しい。雪の花みたいだ。ユキ姉とはまたちがうオーラをまとっている。 「…あ、実花、お帰り、そしてお疲れ様。」 「ねぇユキ姉、この人誰?」


「後で話すから、ご飯食べて自分の部屋行っててくれない?」 なんなんだろう。

なにか隠したいことでもあるのだろうか。 「分かった。」




部屋

あの人、綺麗だったな〜 ユキ姉とは全く違う。 どちらかというとあの人は本当に白髪だ。ユキ姉はちょっと銀がかかった白髪。  そんなことを考えているうち眠気が襲ってきた。 「ねむ…」 私はそのまま眠りにおちた。


―もう朝か。 今日はやけに家が静かだな。 もう朝食作ってあるかな。

下の階へ降りた。 ユキ姉の姿は無く、木製のテーブルの上に一枚の手紙が置いてあった。   「…?なんだろう。」  開けてみるとユキ姉が書いたらしき文字ぎ並んでいる。 こう書いてあった。



実花へ

私はもうここへは戻れません 貴方達の為なのです。

―決して、私を探さないで、椅子にお金を置いてあります

今までありがとう 幸せでした


「―え?」

意味がわからない。  どういう事だろう? 探さないと 私の大切な家族

四人しかいない家族 私が守らないと よくわからないけど 行く宛もないけど

私達のためだなんていわないで 私がみんな守るから―



私はユキ姉を探す旅の準備をした。 服は適当なものに白衣を羽織ったもの、 帽子、メモ、お金、鉄パイプ。 これだけあれば大丈夫だろう。



さぁ行こう 私の姉を探す旅へ―



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