去年と今年

 さて、我が家も子供たちの夏休みが始まって、今日で十二日目。プールに遊園地に外泊などなど、子供たちは遊び放題である。


 さっき、そばにいた孔明のところへ、昨日遊園地で買ったおもちゃを持って、子供が走り寄って来た。どうも、五歳児用のおもちゃを買ってきてしまい、三歳のその子は組み立てられなかったのだ。


 孔明を頼りにしてくる子供。そういえば――ふと思い出した。去年の夏休みを。

 私のそばに来て、孔明は残念そうに言った。


「ボクと一緒に何かするって、子供たち言わないなあ」

「そうかな、そのうちくるんじゃない?」


 などと話していると、


「パ〜パ〜!」やけにのんびりとした声がかかった。チビリストと照らし合わせると、それは真理阿まりあ

「この講座、頼んで〜」


 ということで、親子で一緒に参加するセミナーに行ったのは去年のこと。今年は、いろいろな子供が孔明のそばに来たり、抱っこして欲しいと言っているのを見ると、さらに仲良くなったのだなと思った。


 孔明は集まってきた子供たちのそばにしゃがみ込んで、何だか泣きそうな顔をしていた。感動しているのか。今までの道のりが長かったのか。仕事人間の孔明が子育てをするのは大変だったのだろう。子供たちとどう接すればいいかわからず、彼らのなすがままになったり、泣かせてしまったり。

 努力した結果が今なのだ。私も何だかもらい泣きだ。


 2020年7月12日、日曜日

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