比喩

 毎日少しずつ、新しい小説を執筆中の私。比喩で頭を悩ませているのだ。

 喉元まで出かかっているが、言葉が見つからないもどかしさの連続。難しいものだ。


 手元には、様々な辞典が控えている。


 感情表現辞典。

 感覚表現辞典。

 擬音、擬態語辞典……などなど。


 今までは本棚の肥やしとなっていて使わなかったが、今回から調べてみようと決心した。

 いざ引いてみる。


 ん〜〜?

 これは、この言い方じゃない。

 これも違う……。


 の繰り返しで、結局のところ、あまり使わずじまい。元の木阿弥もくあみで、消化不良になりながら執筆を続けているが現実である。


 昔読んだ、浅田 次郎さんの小説で、感動した一文があった。それは、


 空が立っていた――


 だった。この方は何と才能のある方なのだろうと思った。たったこれだけの文字数で、芸術をやってのけてしまうのだ。私もいつかこんな文章が書けるようになりたいものだ。


2020年7月7日、火曜日

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る