第9話「僕とコマレと巻き込まれ体質」

 この物語は第9話にしてついにプロットとかキャラクター設定とかしっかりとある状態で再スタートされる予定だったが、設定が増える一方でこのままだとエタりそうだったので取りあえず書いていた第9話第2稿をちょっとだけの直して公開することにしたのだ。


「書き直してた第3稿は諦めたんだね…」

 チート勇者は思う、言い訳がプロローグの小説書くってこの作者は駄作者なんだと…(ちなみに第1稿はヒロインが別人で第3稿はこれのロングバージョンでした)。



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 僕の家は駅の市街地からは反対の森にある大きな神社の隣に在った、まるで武家屋敷かって大きな家に暮らしていがどうやら僕の家は代々神社を守る神守かみもりの一族で今の世にあって剣術の道場を営むそれは古めかしい家だった。

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 そして書くたびにこう言う何となくのハッタリ設定が増えるので作者は困っていた(神守ってなんだ!)。



「コホン」

 作者は話を戻す。



「いいですかカイ、貴方はあのロクデナシとは違うのです、貴方は恋人である彼女を幸せにする義務があるのです、義務があります、料理をして洗濯をして掃除をしてゴミ出しをする義務があります、嘘をつかない義務があり、義務があり、決して絶対どんな事があろうともどんなに美しく魅力的で清楚で性格良くて更には巨乳の女性が目の前のに現れたとしても浮気をしない義務があるのです!不倫なんて論外です!!!」

 母[伊勢いせシマ]は小さな頃から真っ直ぐただ真っ直ぐと僕を育てたが、今絶賛お付き合い中の彼女[まきコマレ]と出会ってからはそれは更に厳しく言われるようなっていた(第6話/第6.5話の伏線が回収されました)。


 母はあまりに話したがらないが、どうやら父には奥さんがいて母はその浮気者相手だったらしいのだ(先ほど例に上がった女性は母事らしい…)。


「いいですか、カイ、今の時代コンプライアンスが大切なのです!」

 朝、高校に行く前に毎日これやられたらたまったものじゃない。


「あのおば様、今日はその辺りに…」

 古くさい臭いの漂う屋敷の玄関先で待っていたのは一見正統派ヒロインって感じの容姿をしたコマレであり、そして母のお気に入りのコマレは今朝も僕に助け船を出してくれた。


 彼女との出会いはと言うとその高校への初登校の日までさかのぼる、その日の朝トーストをくわえながら僕にぶつかり足を擦りむいた彼女は僕と共に登校1日目から遅刻したと言うヒロインとしての逸材で、怪我の治療に保健室に付き添いそのあと「何組?」と彼女を送ろうとしたら同じクラスだと気付き少し互いを意識、そして初登校日に悪目立ちした僕達はクラス委員に選ばれ先生の仕事を手伝う事になり同じ仕事をした仲間と成ったのち彼女と遅くに下校、彼女を送る帰り道に彼女の買い物に付き合いコンビニによるも不良に絡まれた彼女を助けて警察まで来る騒ぎとなり彼女の乗る筈の電車が終電、彼女は高校の入学の為この町の近くに引っ越したらしくアパートに1人暮らし何時もは自炊しているらしいのだが入学のドタバタと先生の仕事の手伝いで用意が出来なかったらしくコンビニに寄ったのはその為の買い物だったが不良に絡まれる始末、仕方なく家に案内した結果母に付き合っていると誤解され「曖昧なお付き合いなど認めません!」と迫られ彼女を放り出さない為に僕は彼女に告白「僕と付き合って下さい(ふりだけだから)」そしてそう言われた彼女には(ふりだけだから)は[ラノベスキル][声が小さくて聞こえない]が発動したらしく[突然の出会い]→[2人を近づけるイベント]→[不良と言う吊り橋効果]→[他に手が無いと言う言い訳]によりなし崩し的に付き合う事になったと言う見事なまでのとの出会いだった。

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 尚、ロングバージョンではここをちゃんと書く予定だったと作者はごねて居たが、今思えば長いしめんどくさい!



「そんなコマレさん「おば様」なんて…お義母さんと読んで良いのですよ♪」

 母は少し圧をかけながらコマレに訴える。


「あっ…あの…お義母様」

 コマレは顔を赤くしながらもそう言い、既成事実は今日も積み重なって行った。


「コマレ行くよ!」

 僕は燃えるゴミの袋をヒョイッと持ちコマレの手を取りそこから離れる。


「うん…」

 コマレは僕に引かれた手をしっかり握り返し、更に顔を赤くした。


「あっ、お義母様!行ってきます」

 コマレは立ち止まり母に頭を少し下げた、母いわくこう言う所が好感触らしい。



 少し家から離れた下り道で…。



「えっ?違うよカイ君、おば様…いえお義母様はあの日に私がコンビニのおむすびに安い塩のおむすび買ってたでしょ?それを「お1人でご苦労なさっているのね…」って勘違いされたらしくて夕食を多目に作り直して下さったの、その時に私手伝ったんだけど手際がいいって誉めていただいて…たぶんそれだと思うわ」

 彼女いわく安いコンビニのおむすびはただの好みらしいがそれすら彼女にとっては母へのアピールタイムを作り出す巻き込まれフラグに成ったらしい、そして更に言うとその料理を作ったせいで夜もふけてしまい母は彼女をアパートに送るのではなく客間に泊めると言う出会いからお泊まり(別室)までの完璧なイベント発生と回収をわずか1日でこなす見事な巻き込まれっぷりだった。



「ハンパ無いなコマレ…」

 僕いわく、この彼女の巻き込まれ体質を考えるに2人で映画に行くと決めたのも僕の異世界転生すらも彼女[牧コマレ]の為に用意された巻き込まれフラグじゃ無いかと思える始末であった…彼女の人生を彼女の自身の意思で決められる様になれと僕は祈らずにはいられない。



「あの女神以外にね…」

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