著者あとがき
この作品を読んで頂いた方々に感謝しております。
「ダウンタウンに勝ちたくて」はメフィスト賞2017年2月受付作品です。結果は箸にも棒にも掛からぬ結果でした。
そして星海社FICTION新人賞2018年冬で一行コメントでした。その前の座談会にて応募規定である「一人一作品」を破り、二作品送りましたが、座談会にあげていただき、編集者様からたくさんのアドバイスを頂きました。嬉しかったですね。普段から人に作品を読んで感想を貰う機会はほとんどありませんでしたので。
調子に乗って、そのまま「ダウンタウンに勝ちたくて」を含めて三作品を送り、結果全て一行コメントでした。
この作品は商業を意識してから二作目の作品になります。
心掛けたことは「実名小説」であるので「誰も傷つけない」を一番心掛けてました。
また、書いている時のプレッシャーは相当なものでした。それほど「ダウンタウン」様の名前をタイトルに使うことは恐ろしいほどのプレッシャーでした。ただ、「笑い」を書ける表現者は引き出しが多いと思いますので「笑い」を書くことは避けて通れない思いの方が勝った結果、書ききることが出来ました。
当時は又吉直樹様が「火花」を書かれ、「あの作品は芸人にしか書けない。作家は下を向くしかない」(そんなニュアンスだったかと)との声を聞いた記憶がありました。それならば自分も。そう思っていたことは覚えています。
クリアすべき問題が多い作品であることも理解してました。「実名小説」であり、作中に浜田雅功様、小室哲哉様の「フレンドシップ」の歌詞をそのまま使ったこと。あのシーンは著者として「タイトル」と内容を考えると絶対に「フレンドシップ」でないと意味がないとの強い思いがありました。
別サイトである「小説家になろう!」では「性的描写」を指摘され削除との結果になりました。そういう意味でこの「カクヨム」運営様の「表現の自由」への寛大さにとても感謝と敬意の気持ちを持っております。
作中のネタは著者が考えたものです。書くのに70日かかりました。世に出る、出ないよりも、書ききったことに意味があったと思う特別な作品です。
繰り返しになりますが読んで頂いた方々に感謝しております。
工藤千尋
『ダウンタウン』に勝ちたくて 工藤千尋(一八九三~一九六二 仏) @yatiyo
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