EP No.008「地獄巡り⑥」
❊注意!
このお話には、R15グロ描写があります!
自己責任で見てくださいね!
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~前回の最終シーン~
颯真「なんだ、、、!?」
ラミエル「遂に来たか、、、。」
彼女は奴が来た事にニヤニヤしている。
リョコウ「見て下さい、、、あれ!」
彼女が指さした次の瞬間ッ!
アンドラス「チッ!天使どもめッ!」
メフィスト「まさか、、、ッ!」
ラファエル「うわぁァァァッ!」
ハニエル「ちょっとッ!」
サンダル「やり過ぎだろ!?」
ゼルエル「ふん、、、。」
アスタロト「なん、、、だと!?」
旦那「あわわわわッ!」
リョコウ「なんなんですか、、、!?」
アンドロ「最悪だ、、、。」
颯真「天使が降ってきた!?」
ラミエル「さて、、、どうなるか、、、。」
~前回の続き~
颯真「なんだ、、、!?」
ラミエル「一つ言ってやろう、、お前のよく知っている天使はこの先7人出て来る。」
颯真「大体予想は着いた、、、もしかして…
ラミエル「力量を示すには十分だろう?」
颯真「あのさ、、、アニメの方の話するけど化け物だぜ?最強とか言われてるし。」
ラミエル「何を言っているのだ?」
颯真「、、、。」(伝わらなかったか…。)
ラミエル「お前には、最強の武器があるでは無いか、、、やれ。」
颯真「戦いを止める目的なら戦うが…。」
ラミエル「それでは矛盾しているぞ?」
颯真「、、、。」
一方の彼は、、、。
ラファエル「…見た事ある、、、。」
ハニエル「?」
サンダル「誰をだ、、、?」
ラファエル「あのケモ耳、尻尾、、、間違いない、、、。」
サンダル「だから誰なんだよ!?」
ラファエル「颯真、、、何でここに、、。」
ゼルエル「誰であろうと良いだろう?」
ハニエル「待って下さい!まだ敵と決まった訳ではありません!ほら、ラミエルさんも…あれ、、、?ラミエルさん、、、?」
ラミエル「良いではないか?」
アンドラス「なんだ、、、?」
ラファエル「、、、。」
ハニエル「だっ、だめですよッ!」
ゼルエル「一部の天使を除いて、甘い考えは不要だ。思う存分するが良い、、、。」
メフィスト「楽しみだなぁ、、、?」
雰囲気は一触即発の事態へ、、、。
颯真「、、、。」
彼…颯真も黙って見ているしか無かった。
リョコウ「、、、。」
旦那「、、、。」
勿論旦那やリョコウバト達も。
アンドラス「おい、アンドロマリウス。」
アンドロ「なんだ、、、。」
アンドラス「お前も戦いに参加しろ。」
アンドロ「何故だ、、、?」
アンドラス「サタン様を裏切るつもりか?」
アンドロ「、、、ッ!」(私には、、、何も出来ないのか、、、ッ!)
悔しく、険しい顔をしながら、鞘から引抜き剣を構えるアンドロマリウス、、、その横で不敵な笑みを浮かべるメフィスト、、、。
メフィスト「強ばっているぞ?」
アンドロ「大丈夫だ、、、武者震いさ…。」
メフィスト「そうか、、、。」
アスタロト「行くぞ、少年達。」
彼は悪魔達に背中を向けて階段に向かう。
リョコウ「ちょっと!」
旦那「、、、。」
二人も小走りで追いかける。
颯真「、、、。」
彼は動きもしない、、、。
ゼルエル「行け。樹の守護者よ。」
ラファエル「ゼルエル!?」
ハニエル「!?」
サンダル「なっ、、、!?」
ゼルエル「この二人は、、、私とラミエルで止める。なに…さっきの様にはしない。」
フッ…っと鼻で笑ったかの様に、ラファエル達にアスタロト達を追いかける事を勧める。
ラファエル「、、、。」
ハニエル「殺めないで下さいね、、、。」
サンダル「手加減し過ぎて負けるなよ!?」
ラミエル「分かっている。だが、、、確約は出来ない事も言って置こうか、、、。」
数秒間を置き、、、。
ゼルエル「さぁ行け!奴と接触する前に!」
ラファエル「分かった。そっちは任せた。」
サンダル「行くぜッ!」
ハニエル「はいッ!」
3人はアスタロト達を追って階段へ。
~悪魔の囁き、天使の囁き~
ゼルエル「さて、、、後は貴様だけだ。」
颯真を指さす。
ラミエル「見た所…相当な力を持っていると考えられる、、、。」(仲間に引きいれれば相当有利な状態に持ち込めるな、、、。)
アンドラス「私達に加勢しろ。お前は天使達の所業に疑問を抱いているのだろう?」
メフィスト「そうだ、、、私達は神の行いに疑問を抱き、否定し、抗う。理不尽な殺人に正義などあるのか?いや、無い。」
アンドラス「大罪人であろうともサタン様は崇高な方なのだ…マモンから聞いただろう?サタン様のご活躍を。サタン様は素晴らしい考えをお持ちだろう、、、?」
颯真「あぁ、、、聞いた限りはな。」
アンドラス「、、、。」
メフィスト「人間を地に堕とす悪魔か、、、人間を昇らせる天使か、、、。」
ラミエル「言い方が悪いな…。」
ゼルエル「フッ、、、貴様は神の素晴らしさと言う物を知らない様だな、、、?」
颯真「?」
ゼルエル「神はこの世界を創った、、、。」
颯真「、、、。」
ゼルエル「次に神は私達天使を創った。」
颯真「それで?」
ゼルエル「次に神は動物達を創った。」
颯真「人間もか?」
ゼルエル「そうだ、、、だが、人間を創ったのが間違いだったのだ、、、。」
颯真「間違い、、、?」
ゼルエル「そうだ。行き過ぎた化学を持った人間達は、木を切り倒し、動物を屠殺し、、挙句の果てに仲間同士で殺し合っている、、実に愚かしい生き物だ、、、。」
颯真「、、、。」
彼の表情が曇る、、、。
ゼルエル「その反応、、、貴様もそうだった様だな、、、?」
颯真「……あぁ。元人間だ。」
ゼルエル「ふむ、、、しかし、、、貴様には悪意と言う物を一切感じない、、、。」
ラミエル「そうだな。もし天使になれたなら最高位の天使になれるだろう、、、。」
颯真「、、、。」
ゼルエル「だが、まだ人間である以上、、、善にも悪にもなりうると言う事、、、。」
ラミエル「聖人であり悪人、、、それが今のお前、、例え穢れた力でも、聖なる力により浄化してしまうだろう、、、。」
颯真「、、、。」
ゼルエル「それは貴様が一番分かっている…そうだろう、、、?」
颯真「……何が言いたい、、、?」
ゼルエル「ソロモンナンバーズとの融合、、変化する形態、、、本来忌むべきその力を、己の正義の為に行使する、、まるでメシアの様だな、、、?」
颯真「メシア、、、この能力の事か?」
彼の瞳が蒼く、星が並んだ、、、。
ゼルエル「!?」
ラミエル「何、、、だと、、、!?」
アンドラス「フッ、、光の使徒だったか。」
アンドロ「光の、、、使徒、、、。」
メフィスト「面白い、、、実に面白い!」
颯真「この力は戦いの為の物じゃない、、、理解し、手を取り合う為の力だ、、、。」
アンドロ「颯真、、、お前は一体、、、?」
颯真「俺の名は颯真。それ以上でもそれ以下でもない、、、只のクリエイターだ。」
ゼルエル「クリエイター、、、だと!?」
ラミエル「幻の種族、、、クリエイター、、無限の可能性を内包した生き物、、、全ての可能性を示す事の出来る神に等しい存在、、一つの個体を超えた意識的能力、、、。」
颯真「俺はそんなんじゃない、、ただ世界を平和にしたい、、、争いを無くしたい。」
瞳が元に戻る、、、。
アンドロ「颯真、、、。」
颯真「だから、争いなんて辞めて仲良く手を取り合い、暮らして欲しい。」
メフィスト「ハハハハハハハハッ!ハハハハハハハハハハッ!」
第五圏に、彼の笑い声が
メフィスト「実にメシアらしい考えだ、、、だが、この世界はそう簡単で無いぞ?」
颯真「、、、。」
メフィスト「そう…世界は複雑に絡み合い、互いに縛り合っている、、、人間は、自分で自分の首を絞め、緩め、また絞める、、所詮人間はその繰り返しだ、、、。」
颯真「確かにその通りだ、、だが、人間は…人間は、、、そこまで落ちちゃいない…まだやり直せると、俺は信じてる!」
メフィスト「ならば、証明して見せよ。」
颯真「……証明?」
メフィスト「この中で最強はゼルエルだ。」
アンドラス「何、、、?」
メフィスト「ならば奴と戦い、その意義を…自ら証明して見せよ。」
彼は颯真と奴を戦わせる様に嗾けた。
ゼルエル「焚き付けおって、、、だが、、、一度戦って見たかった、、、礼を言うぞ?」
メフィスト「フン、、、我々は一つ下の圏へ向かい、あの二人の保護に向かうぞ?」
アンドラス「仕方あるまい、、、行くぞ。」
アンドロ「……分かった。」
悪魔3人は第六圏異端者の地獄へ向かった。
颯真(絶対的強さを持った天使ゼルエル、、恐らくあの老人が言った事は本物、、、。)
ラミエル「智天使長ゼルエル、、、別名にもあるゼルクと言う言葉には神の腕と言う意味がある、、、その名の通り戦を司る天使。」
ゼルエル「いかにも。私がゼルエルだ。」
颯真「、、、ッ!」(やはり違う、、、ッ!このオーラは、、、他天使のそれじゃない!他者を嫌い、近付けさせないオーラだ…。)
ゼルエル「ラミエル。あの悪魔を追え。」
ラミエル「分かった。」
彼女は消えたかの様に移動した。
颯真「……!?」
ゼルエル「これでここは私達だけの様だな…では、、、戦いを始めよう、、、。」
~絶対的強さ~
颯真(自身の存在証明、、、戦わずに勝てはしないか、、第1、第2、第3のシステムの解放…それに加わる第4のシステム、、か…対話の為のシステム、、、。)
ゼルエル「どうした?仕掛けて来ないのか?来ないなら、、、こちらから行くぞッ!」
颯真「!?」
ゼルエル「フッ。」
真後ろに回り込み、両刃剣で斬り掛かる!
颯真「……ッ!」
体を回転させつつ真左斜め下に傾けて回避!
ゼルエル「まだまだ甘いなッ!」
そのまま切り返して脇腹に切り込むッ!
颯真「ハァッ!」
左手を地面に付けて、剣を蹴り上げる!
ゼルエル「フン!少しはやる様だがッ!」
六角形のフィールドを展開し吹き飛ばす!
颯真「グッ!?」
距離を取る。
ゼルエル「AIF、、、
颯真「絶対不可侵領域、、、?」
ゼルエル「天使達が穢れぬ様に、全てを弾き返す絶対的な盾…神が与えし堅牢なる盾、、同時に、他者を拒絶する壁でもある。」
颯真「他者を拒絶する、、、壁、、、?」
ゼルエル「そうだ、、、貴様にはその能力は使えないがな、、、。」
颯真「使えない、、、そうか、だってそうだもんな、、、他者と理解する為に他者を拒絶するなんて、矛盾しているしな、、、。」
ゼルエル「私の盾…打ち砕いて見せよッ!」
颯真「あぁ、、、やってやるさ、、、ッ!」
彼はまた立ち上がり、武の天使に挑む。
~一方でアスタロト達は……~
アスタロト「ここが第6圏、、、。」
リョコウ「アスタロトさん!」
旦那「アスタロトさんッ!」
二人が走って来た。
アスタロト「、、、。」
リョコウ「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、、。」
旦那「どうして、、アンドロマリウスさんを見捨てたんですか、、、ッ!」
アスタロト「私はソロモンの悪魔…人を救う事は許されていない、、、。」
リョコウ「でも、、、ッ!」
旦那「なんで、、、ッ!」
アスタロト「因果関係は断ち切れない。」
リョコウ「因果、、、?」
アスタロト「私が悪魔である以上、、、人を救う事は許されない。それが、、、悪魔達に告げられた絶対的な枷、、取る事の出来ない永遠の束縛、、、受ける事の出来ない自由…そう、、、私達悪魔は、、、。」
????「縛られている様ですね…?」
アスタロト「!?」
リョコウ「なっ、、、!?」
旦那「いつの間に、、、!?」
レイイエル「私の名前はレイイエル…解放を司る天使です。」
彼女が歩いて来る、、頭には金の冠を付けて不思議なオーラが彼女にはあった、、一番の特徴は、、、左目が白く、、、天使の紋章が描かれていた、、、。
アスタロト「な、、、何なのだ、、、。」
レイイエル「私は貴方の鏡、、、。」
アスタロト「鏡、、、?」
レイイエル「カバラ様によって定められた、72人の天使…運命に縛り付けられた悪魔を救済する為に、私達は居ます。」
アスタロト「、、、。」
レイイエル「貴方を苦しみから救う為、貴方に寄り添い、手を差し伸べるのです。」
アスタロト「私が、、、苦しんでいる…?」
レイイエル「えぇ、、、。」
アスタロト「、、、。」
レイイエル「貴方はもう、、、苦しまなくて良いのです、、、。」
彼は数秒考え、こう言った、、、。
アスタロト「まだ私には、やる事があるのだ天使よ。その救いの手は他の者に差し伸べて貰いたい、、、例えるなら、あの二人だ。」
リョコウバトと旦那を指さした。
旦那「え、、、。」
リョコウ「、、、。」
レイイエル「、、、。」
アスタロト「お前が私の鏡と言うのなら、、私の代わりにお前が救うのだ。そうだろう?何故ならお前は天使だからだ。それで理由は十分だろう、、、?」
レイイエル「そうですか、、分かりました…だから貴方は苦しんでいると言うのに、、、何時まで歩き続けるつもりですか?」
アスタロト「私はソロモンの悪魔だ、、その悪魔である以上、そう生きるしか無い。」
レイイエル「そうですか、、、貴方の近くに救済者たる人物が居ると言うのに、、、。」
アスタロト「何、、、?」
レイイエル「あの少年ですよ?」
アスタロト「なんと、、、。」
レイイエル「偶然か必然か、、、。」
リョコウ「まさか、、、颯真さんと?」
レイイエル「それしか無いでしょう?頑固者とはこの人の事を指すんですね、、、?」
アスタロト「少年と戦うのか、、だがそれもありと言えよう、、、。」
一方で颯真は、、、。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
❊R15グロ描写注意ッ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
~決死の戦い~
彼の攻撃に、颯真は防戦一方だった。
颯真「はァ、はァ、はァ、はァッ!」
ゼルエル「怯えろォッ!竦めェェッ!自身の能力を活かせぬまま、死んでゆけェッ!」
セリアン(各部損傷甚大、、、再生不可能…このままでは、、、ッ!)
エミカ(一旦距離を取ろうよ!接近しちゃ、簡単にやられちゃう!)
颯真(体力が、、、サンドスターが、、ッ!足りない、、、ッ!くそォ、、、ッ!)
片膝を地に付ける。
ゼルエル「どうした…?これでは、先が思いやられるぞ?」
颯真「俺は……俺は……ッ!」
ゼルエル「戦いは技量と力が全てだ、、、。足りぬ者に戦場で生きる力等無い。」
颯真「生き、、、たいッ!」
何とか立ち上がる。
ゼルエル「ふん、往生際が悪いぞ?今止めを刺してやろう、、、。」
剣を構えた、、、その時ッ!
颯真「ウォォォォォォォォォォォォッ!!」
ブチブチ、、、ブチィッ!
左下腕を、、、自ら千切ったァァァッ!
ゼルエル「何ィ!?」
左下腕を刀に変化させるッ!
颯真「俺は、、、生きるッ!!!!!」
ブッピガンッ!!!
変形させた刀でゼルエルに攻撃するッ!
ゼルエル「ッ!?」
颯真「生きてッ!小夜李と添い遂げるッ!」
余りの気迫に怯んだ!
ゼルエル「何だと、、、ッ!不覚ゥッ!」
初めて彼に一撃を与えたッ!
颯真「く、、、そ、、、。」
サンドスター切れで活動停止、、、刀に変化した左下腕は消滅し、瞳は虚ろになった。
ゼルエル「さっきのは驚いたが、、ふん!」
バシュウンッ!!
フィールドを使い、彼を吹き飛ばすッ!
颯真「カハッ、、、ッ!」
ドカァンッ!
壁に打ち付けられて仰向けになる、、、石が露出し、動けなくなった。
ゼルエル「私に、会心の一撃加えた所までは良かったが、、、一歩届かなかった様だな…では、完全に止めを刺してやろう、、、。」
ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!
両刃剣で石を何回も突く。が、余りの硬さになかなか割れない。
颯真(動け、、、動け、、、動け、、、ッ!俺は、、、まだ死ねない、、、あいつの命を無駄にしない為に、、、これからも俺は、、生き続ける、、、生きなきゃいけないんだ!それだけじゃない!今まで一緒に戦ってきた奴らにも、、、まだ、、、だから、、、ッ!動けェェェェェェッ!!!)
その時、、、彼の中で、何かが目覚めた。
ゼルエル「これで終わりだッ!」
彼が最後の刃を振った時、、、刃の先端を…そう、右手で掴んだッ!
ゼルエル「!?」
颯真「ウォォォ、、、ウォォォァァァッ!」
有り得ない立ち上がり方をし彼の装甲内からシールド発生機が発光する!
ゼルエル「なん、、、だと、、、!?」
バリンッ!
右手で剣を握り、粉砕する!
颯真「、、、ッ!!!」
キランッ!
左下腕の切れ目から球体とその周りにリングの様な物、更に先端から片刃が生える!
颯真「、、、。」
ビシャッ!
左腕を振り抜いた瞬間!衝撃波が彼を襲う!
皮膚が瞬く間に切られたッ!
ゼルエル「グァァァァッ!!」
彼の左下腕はケモニウムで構成されていて、白く輝いているッ!
颯真「、、、ッ!」
キュィィィィィィインッ!バシュゥンッ!!
左下腕を変形させて、銃の形態へ!更に白い波動を彼に飛ばし、端へ吹き飛ばすッ!
ゼルエル「なんなのだ、、、この…強さは…さっきとは、、、まるで、、、ッ!」
颯真「、、、。」
ドシン!ドシン!ドシン!ドシン!
重苦しい足音と共に、彼の瞳が黄金に変わり頭上には
ゼルエル「神を超えた、、、存在になったとでも言うのか、、、グハッ!」
血反吐を吐き出しながら彼を見る。
颯真「、、、ッ!」
彼は今…神以上の存在になろうとしている。
ゼルエル「何だ…何が起こっている!?」
装甲が白色化している、、、。
颯真「、、、?」
すると、、、。
????「今はまだ早いのだ、、、颯真。」
ジャキンッ!
剣を彼に突き刺し、姿を元に戻す。
颯真「、、、。」
ドサッ!
剣が刺さり動かなくなった。左下腕も消え、姿が完全に元に戻った。
????「とうとう来てしまったか、、、。神を超えた領域に、、、。」
そう言いながら剣を引き抜いて片付ける。
ゼルエル「貴方様は、、、ッ!」
????「無理をするな…お前は天に帰れ…後は私がする。」
ゼルエル「分かりました、、、創造神様。」
そう言うと、ワープして帰って行った。
~神域の彼方~
颯真「……俺は、、、何を、、、。」
彼が目を覚ます。
????「初めまして、、かな?もっとも、私は初めてではないがな。」
颯真「誰だ、、、。」
????「私の名前は、、、そうだな、、、ケモナー、、、とでも言って置こう。」
颯真「ケモナー、、、。」
ケモナー「そうだ…普段出会う事の無い人物であり、この世界では神以上の存在だ。」
颯真「神、、、以上、、、?」
ケモナー「君は、、神以上の存在に近付いてしまった様だね?颯真。」
颯真「え、、、?」
ケモナー「自覚無し、、、か。ならば記憶が途切れた時があるだろう?」
颯真「あぁ、、、。」
ケモナー「その時の君は、まるで意識が統一されていて、君では無かった…言うなれば、新たな存在になろうとしていた、、、と言う方が正しいのかな?」
颯真「どういう事だ、、、?」
ケモナー「いずれ分かる、、、それより、、君は動けないのか?」
颯真「見れば分かるだろ、、、?」
ケモナー「そうか、、、。」
彼は空間に限りなく薄いキーボードを展開しコマンドを入力する。
[/geve:〔T〕Souma〔O〕Sundstar(100%)]
カチッ。
彼がエンターキーを押したその瞬間、颯真の体内に大量のサンドスターが溢れて、体力がみるみる内に回復して行く。
颯真「!?」
左下腕の修復も一瞬で終わった。
ケモナー「その状態では、何時まで経っても勝てはしないぞ?」
颯真「何、、、!?」
ケモナー「お前は一人では無い、、、それに無限の可能性を秘めている。」
颯真「無限の、、、可能性、、、?」
彼はケモナーの話を聞きながら立ち上がる。
ケモナー「お前の創り出した感情に受け応えする四つのシステムは、、、使い方を誤れば破滅にも導く、、、これは分かるな?」
颯真「正の感情を検知し、反応するオーバードライブ…負の感情を検知し、、、反応するオーバーフロウ…動の感情を検知し反応するビーストモード…静の感情を検知し反応するけも合体、、、。」
ケモナー「その能力は、、、言ってしまえば可能性の一部でしかないぞ?」
颯真「可能性の、、、一部!?」
ケモナー「ラファエルとの合流を急げ。」
颯真「ラファエル!?何でだ、、、?」
ケモナー「最悪の事態が迫っているぞ。」
彼は颯真にそう言い残して消えた。
颯真「だから、、、って、、、居ない…。」
第五圏には、彼しか居なかった。
颯真(先を急ぐか、、、。)
走って第五圏を抜けた。
~天使対悪魔~
アンドロ「くそ、、、ッ!」
彼はすぐ後ろで傍観していた。
メフィスト「フッハッハッハッ!!天使よ!私と戦って貰おうかッ!」
彼の真ん前に立ち塞がる。
ラファエル「退いてくれッ!時間が無い!」
メフィスト「まぁ、そう慌てるな、、、。」
ラファエル「くそ、、、ッ!」
メフィスト「ふん、、、若造にやられる程、私も落ちぶれちゃいないよ。」
ラファエル「だからッ!退いてくれッ!」
彼はかなり焦っている。
メフィスト「断る、、、そう焦っていても、何も変わらないぞ?」
ラファエル「ムゥ、、、。」
そこに、、、。
アンドラス「ふんッ!」
両刃剣でラファエルに斬り掛かるッ!
ラファエル「ぬぁッ!?」
身体を縦軸回転し、彼の剣を受ける。
アンドラス「不肖、、、殿は私が努めさせて貰うぞ?メフィスト、アン。」
メフィスト「分かった。」
アンドロ「……あぁ。」
彼は更に下へ。二人は戦い続ける。
ラファエル「チィッ、、、何て強さだッ!」
両刃剣を使って斬り掛かるが、弾かれる。
アンドラス「貴様は、サタン様と長年争って来た様だな、、、だが、、、こうして戦ってみたが、私如きで苦戦するとは、、、。」
同じく両刃剣で応戦し、鍔迫り合いをする。その中で互いは食い込み気味に会話をする。
ラファエル「倒すだけが戦いじゃないッ!」
アンドラス「他に何があると言うのだ?!」
ラファエル「対話する事だって!」
アンドラス「甘いな!それでは甘過ぎるッ!死んで行った私達の仲間が報われないッ!」
ラファエル「何!?」
アンドラス「私達悪魔は、生と死の淵ばかり歩いて来た、、、それに比べてお前達天使は平和な世界でッ!」
ラファエル「確かにそうかもしれない…ッ!でも、、、でもッ!悪魔にだって平和主義は居る筈だッ!ハニエルだってッ!だから、、悪魔と天使は手を取り合える!分かり合える可能性だってあるんだッ!」
アンドラス「それは、一体何時なのだッ?!遥か未来に賭けるよりッ!今を切り拓く方が何倍もましなのだ!それを知らない癖に!」
ラファエル「グッ!確かに俺達天使は、お前達悪魔と比べれば、、、かなり甘過ぎるかも知れない、、、ッ!でも!」
アンドラス「それがどうしたッ!!先に放棄したのは其方だろうッ?!対話する事を放棄しておきながら…よく言えたなッ?!」
ラファエル「グゥ、、、ッ!」
と、、、そこに!
サンダル「居たッ!」
ラミエル「ほう、、、?」
ハニエル「大丈夫ですか!?」
ラファエル「何とかな、、、ッ!」
サンダル「観念しろッ!お前の負けは、既に決まっているッ!」
アンドラス「醜い天使達めぇッ!」
ラファエル「もう諦めろッ!これ以上戦った所で、お前達に勝機は無いんだぞッ!?」
アンドラス「負けられないのだ、、、ッ!」
ラファエル「……!?」
アンドラス「サタン様に仕える身として、、悪魔の一族として、、、ッ!」
ラファエル「なんて執念だ、、、ッ!」
サンダル「先を急ぐぞッ!」
ラミエル「分かった。」
ハニエル「ですが、、、ッ!」
数秒間を置いた後、彼はこう言った。
ラファエル「…俺に構うなッ!」
少し気の迷いがあったが、行く事にした。
ハニエル「……分かりました。」
三人はアンドラスの横を通り抜けた。
ラファエル「暫く付き合って貰うぞッ!」
アンドラス「グゥ、、、ッ!」
また鍔迫り合いが始まる。
~アスタロトの覚悟~
レイイエル達四人は第六圏で彼を待ち構えていた…そして三人の天使が邂逅する。
アスタロト「まだなのか?少年は、、、。」
レイイエル「焦らず待ちましょう、、、。」
リョコウ「本当に、、、戦うんですか?」
アスタロト「……そうだ。」
旦那「……何で戦うんですか?」
アスタロト「私には使命、、、宿命と言った方が正しいのだが、クリフォトの一人だ。」
旦那「クリ、、、フォト?」
アスタロト「生命の樹が善ならクリフォトは悪を司っている。その中の一人、、無関心…それが私だ。」
リョコウ「そんな、、悪い人だったなんて…それが宿命だなんて、、、。」
アスタロト「騙していたつもりは無い…だがこれだけは信じて欲しい、、、私達悪魔は、長年苦しみながら世界を切り開いてきたと。それだけは、真実だ。」
旦那「、、、。」
と、、、そこに来たのは、、、。
サンダル「お前は、、、ッ!」
ハニエル「アスタロト、、、さん、、、。」
アスタロト「長らく会っていなかったが、、変わっていないな、、、。」
レイイエル「待ちなさい。今ここで戦う理由はありません。先を行きなさい。天使達。」
サンダル「、、、。」
ハニエル「レイイエルさん、、、。」
レイイエル「彼に託すのです。」
ラミエル「ほう、、、?」
サンダル「彼、、、?」
レイイエル「えぇ。クリエイターの彼に。」
サンダル「……分かった。」
ハニエル「ありがとうございます。」
天使達はリョコウバトと旦那を連れて第七圏へ向かった…一方で颯真は、、、。
~不戦者の意地~
ラファエル(そろそろ…キツいな、、、。)
アンドラス「どうした?貴様はこの程度か!サタン様に遠く及ばない貴様など!」
ラファエル「はァ、はァ、はァ、、、。」
そこにッ!
颯真「うぁぁぁぁ!?邪魔だ!退けッ!」
バビューンッ!
超高速で階段を下っていた彼は、ギリギリで踏み留まり、
アンドラス「また邪魔をして、、、ッ!」
ラファエル「お前は、、、まさかッ?!」
颯真「殺しはしてない。」
ラファエル「ふぅ、、、良かった。」
颯真「俺の名前、、、分かるか?」
ラファエル「……颯真。」
颯真「記憶はあるか?」
ラファエル「あぁ。」
颯真「協力してくれ、、、後でサタンとも、対話する、、、今の俺じゃ無理だ。」
ラファエル「その前に、、、こっちを、、、頼みたいが、、、?」
颯真「あぁ。任せろ。」
ラファエルと入れ替わる様に踏み込み、能力を使い、アンドラスを翻弄する。
颯真「はぁぁぁぁッ!!」
アンドラス「なんなのだ、、、この強さは…私では、、、ッ!!」
一瞬の内に、首元に剣を翳していた。
颯真「諦めるんだ、、、だが抵抗しなければこれ以上の攻撃はしない、、、お前は仲間を連れて逃げろ。」
アンドラス「何ィ、、、!?」
颯真「…良いか?これは交渉でも、対話でも無い、、、強制だ。」
アンドラス「私に慈悲を掛けるつもりか?」
颯真「あぁ…そうすれば互いに傷つかなくて済む、、、。」
アンドラス「……フッ…完敗だな、、、。」
颯真「さぁ行け。早く。」
アンドラス「分かった。だが、、まだお前に納得した訳では無いからな。」
颯真「分かってる。行くぞラファエル。」
ラファエル「あぁ。」
二人は、彼が構える第六圏へと向かう。
次回に続くッ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
~後書き~
どうも、彩月です。久々の更新でしたが、
如何でしたでしょうか。テスト明けなので、更新を再開出来そうです。それでは、次回もお楽しみにッ!
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