『隣』の席の君は、無意識に僕を惚れさせてくる。

第9話 番外編 ８話のその後

2020.7.8.一葉

　８話のその後……っていうか、８話の裏話みたいなものですね。７００文字くらいで終わるので、ちょっと楽しみたいって人はどうぞ。

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「それにしても、かわいい……。」

　僕は、地理の授業の間なのに、隣で寝ている九条さんの姿をみて見惚れていた。僕の肩に乗っているから、ずっとドキドキしていて落ち着かない……。

　でも、落ち着かなくても幸せだ。九条さんが、僕の肩に乗って寝ているんだから。うん、すごい幸せ。

「ど……どうしよう……」

　これが、あと一回あったりするとすごい嬉しいんだけど……あるか分からないしなー……。

　そんなことを考えながら、僕のズボンのポケットにあるスマートフォンを掴む。しかし、なんとか耐えてポケットからは出していない。

　しゃ……写真とりたい……！

　先生は……あんまり生徒に無頓着だから……気付かれない気がするし……音が鳴らなければ全然……………でも………、それは…………。

　うぎゃあああああああああああああ！！

　これはどうすればいい！この気持ちはどうすればいいんだ！

　……そ、そうだ……！１枚だけなら……１枚だけならいいんじゃないか？

　いや……でも……

　写真を取るんだったら……こ……こんなことしている場合じゃない……！すぐにしないと起きてしまうかもしれない……！そして、これがもう１度あるとは……

　限らないし……。

　どうすれば………どうすれば……！

「ん……………。」

　こんなところで九条さんは声を出すんじゃないっ！そんな九条さんを丸出しのなんか……色気っていうかそれを僕に出すんじゃない！

　死ぬぞ！僕、死んじゃうぞ！

　と……結局僕は、１枚だけ写真をとって、ホーム画面に登録されましたとさ。

　でも、バレたくはないということで、ロック画面の方は変えてはいないんだけど。

　そして、ちなみになんだけど、僕は家に帰ってからこれはやっぱり消したほうがいいんじゃないかとか、いろいろと迷っていたらしい。

　でも、結局消さなかったらしい。自分の欲望に忠実に。イェイ！