第三十一章 ハンディーマン (3)

第421話 陣形

ニルに注意を向け続けていた敵連中は、そこでやっと俺の存在に思い至り、狙いを俺に変えようとするが、俺は既にもう一人の中衛の目の前に移動済み。当然、俺も後衛二人からしたら中衛の男が射線に被る位置に立っている。

ニルが通り抜け、射線を被せるまで、時間にしたら二秒程だろうか。その間に、ニルは敵のヘイトを上手く自分だけに向けさせていた。お陰で楽に移動出来たのだ。

どうやってそれを行ったのか…


ニルは射線を被せる前に、相手から狙い易いように、僅かに体を晒し、次の瞬間に隠れ、もう一度晒し、隠れたのだ。口で言うような大袈裟な動きではなく、本当に僅かな身のこなしなのだが、後衛の二人から見ると、狙えそうで狙えない、狙えないように見えて狙えそう…という絶妙な動きをされている事になる。

人というのは、狙いを定めようとしている時、撃てそうで撃てないという場合は、それに集中してしまい、他の事に気を配れなくなる。そこを突いたヘイト稼ぎという事だ。

俺もシューティングゲームをやった経験が有るから、ニルの動きがどれだけ有効な動きなのかはよく分かる。


ニルがそうしてヘイトを稼いでくれたお陰で、俺は狙われる事無く中衛の男の前に到達出来たのだ。ニルの前衛技術が日に日に上達している。

そんな事を嬉しく…少しだけ寂しく思いながら、俺は腰袋に手を伸ばす。


今、目の前に居る中衛の男は、俺と敵の後衛を隔てる為の壁である。先に壁を崩してしまえば、後衛から魔法と矢が降り注ぐのは必至ひっし

つまり、俺とニルは、目の前の敵を抑えつつ、後衛を排除するか、もしくは無力化する必要が有る。ニルの目の前に居る男は、先程俺が粘着瓶を投げ付けた男で、刃が当たらない剣を持っているのだから、それ程脅威ではない。ニルならば難なく無効化出来るだろう。それを分かっているニルも、腰に手を伸ばす。


「死ねえ!」


ブンッ!!


俺の目の前に居る男が、片手で刀を持ち、腰袋に手を伸ばした俺に対して直剣を振り下ろす。

悪くない剣速だし、後衛を狙われていると気付いての攻撃。判断力も有る。だが、前衛の盾持ちが一瞬で死に、同じ中衛の仲間が攻撃手段を失ってしまったのだ。心穏やかとはいかない。その焦りが剣に出て、フェイントも何も無い単純な振り下ろしの剣となっている。いくら剣速が素晴らしいとしても、単純な攻撃が当たる程、俺もニルも甘くはない。


振り下ろされた剣を、体を僅かにズラして避けた後、腰袋から抜き取った閃光玉を後衛の目の前に投げ付ける。


パンパァンッ!


「「ぐあっ!?」」


激しい閃光が二つ放たれ、後衛陣の視界を奪う。

ニルは、俺が黄色の玉を取り出した時点で閃光が来ると分かっていた為、そのタイミングだけ視線を外し、後ろへと跳んで目の前の敵から距離を取る。そして、光が収束するのに合わせ、前を向き、腰から引き抜いた投げ短刀を二本投げる。

目の前に居る男を完全に無視し、男の左右を通り過ぎる二本の投げ短刀。

ニルと俺への射線を通そうと移動した後衛二人。それはつまり、ニルからも射線が通るという事だ。

投げ短刀は、真っ直ぐ、目を手で覆う後衛二人へと飛んで行く。


サクサクッ!


投げ短刀は、二人の後衛の柔らかい部分に吸い込まれ、命を刈り取る音が響く。


ブシュッ!


投げ短刀は、刺さって直ぐに引き抜かれる。ニルの盾に装備されているシャドウテンタクルを発生させる魔具によって、投げ短刀が引き戻されたのだ。

引き戻された短刀が目の前の男に刺さる!という物理法則を無視するような事は起きないが、後衛二人は片付ける事が出来た。


ザシュッザシュッ!


そうなれば、最早壁に用は無い。俺もニルも、後衛が死んだと確信した瞬間、目の前の敵、その首を掻き斬る。


「引くぞ!」


「はいっ!」


五人を始末したと同時に俺とニルは踵を返し、森へと向かって走る。


森から出てからここまで、僅か十秒の出来事である。


ゴウッ!


敵襲の合図を聞いた左右のパーティが、自分達の視界を塞いでいる煙を風魔法で吹き飛ばし、援護に駆け付けるが、俺とニルは既に森へと向かって走り出している。


「逃がすな!」


ボウッ!


真後ろから炎の燃え上がる音が聞こえてくる。どちらかのパーティに居る魔法使いが、火魔法を放ったらしい。


「振り返るな!」


俺は後ろを向き刀を構えるが、後ろから追随していたニルに叫ぶと、俺の横を通り過ぎてそのまま森へ向かう。


「はっ!」


ザンッ!!


目の前に飛んで来た炎の塊を切り裂くと、左右に別れて消えていく。威力よりも発動スピードを優先した魔法攻撃で、初級の火魔法だ。しかし、魔法を斬った事に間違いは無く、刀の根元が僅かに色を変える。


シュンッ!


炎の塊の後ろに隠れていた矢が、肩の真横を通って行く音が聞こえる。嫌なタイミングで矢を放って来る。かなりの手練てだれだ。

振り向いた瞬間、弓を構えている姿を確認していなければ一撃貰っていたかもしれない。


そこで攻撃は打ち止めだと判断し、もう一度、敵に背を向けて森の中へと逃げ込む。


「追え!」


二組のパーティが、ほぼ同時に俺達の後を追って来る。


自分達が突出している事に気が付いていないという事は無いだろう。言っても突出しているのは十メートルそこそこ。突出していると言うには微妙な距離だ。俺とニルを追ってきた二組以外のパーティも、敵を見付けた!と叫びながら、こちらに寄って来ている。どうやら、俺達のぶら下げた餌にまんまと食い付いてくれたようだ。


小人族と共闘して神聖騎士団と戦った時と状況が似ているが、あの時とは少しだけ違う。

神聖騎士団の連中は、司令塔が一人居て、残りは指示を受け行動する兵士達。まさに大規模な陣形というやつだった。

それに対して、盗賊達は五人一組という単位で分かれている為、パーティごとに司令塔が一人居る。大きな目で見れば、そのパーティを更にまとめる司令塔が居るのだが、戦場における細かな判断は、パーティリーダーが行う事になる。

小隊長、中隊長、大隊長みたいな考え方と同じだ。但し、そういう軍隊とは違って、五人パーティのリーダーは、リーダーとしての訓練を受けていない。盗賊なのだから当たり前なのだが、これが割と攻め所だったりする。

この陣形において、五人単位で動くというのは利点であり、不利点でもある。

五人一組がそれぞれの頭を持っていて、ある程度自由に動く事で、あらゆる状況に対して柔軟に素早く対処出来るという利点があるのだが、このというのが不利点として働く事が有る。それが、今のような微妙な状況での判断である。軍隊ともなると、日頃から訓練を受けている為、個人的な感情を無視して、全体の動きに合わせるという概念が刷り込まれている。その為、微妙な状況だとしても、迷う事無く、僅かな突出もしないという判断を下す。

冒険者、もしくはプレイヤーの場合、いつもそのパーティで動いていて、生き残って来たのだから、その場その場の判断を任せても、上手くやってくれる事が多い。しかし、今回の相手は訓練も受けていない盗賊連中を、ただ五人一組に分けただけのもの。いくら全体の動きに会わせろと言ったところで、こういう微妙な状況では、どうしてもパーティリーダーに判断が任される。

それが圧倒的強者足り得るプレイヤーや、日頃から連携力や生存力を磨いている冒険者ならば、死に至る間違いは起きないだろう。しかし、もし、その判断が間違うと……


ゴウッ!ドンッ!


仕掛けておいたトラップ魔法が発動する。

中級風魔法、カッターバースト。発動させると、かまいたちのような風の刃が、爆風に乗って周囲に飛翔し、発動させた者と、その付近に居る者達を傷付ける。距離による威力減衰は激しいものの、爆心地に居る者はバラバラになる威力を持ち、数メートルの範囲に居る者には、戦闘続行が不能になる怪我を負わせる事が出来る。

もう一つ発動したトラップ魔法が、中級火魔法、フレイムバースト。簡単に言ってしまえば、カッターバーストの火魔法バージョンだ。効果範囲はほぼ変わらないが、斬撃に近い効果を与えるカッターバーストに対し、フレイムバーストは燃焼効果を与える。発動時の瞬発的な威力はカッターバーストに軍配が上がるが、時間経過後の効果で見ると、フレイムバーストの方が恐怖心も煽る為、効果が高いと言える。


ザシュッザシュッ!


「ぐあぁぁぁぁっ!」


ゴウッ!


「ぎゃぁぁぁぁ!」


カッターバーストを発動させた者は全身がバラバラの肉塊へと変わり、即死。近くに居た者の内二人は手足に風の刃を受けて、一人は片腕、一人は片足を失っている。

カッターバーストによって片腕を失った者は、まだ戦えると言えば戦える状態。片足を失った者は、戦闘は不可能。その上、早く治療しなければ数分後には死んでしまう怪我だ。


フレイムバーストを発動させた者は、全身を炎に包み込まれ、手をブンブンと振って二、三歩歩き、数メートル移動したところで前に倒れる。それとは別で炎に巻き込まれたのは二人。一人は片腕を、一人は半身を炎に包まれている。


「ぎゃあああぁぁ!助けてくれえ!!」


「動くな!」


ジュウウウゥゥ!


後衛の者が水魔法で炎を消すが、火傷が酷く、半身を炎に包まれていた者は、近く死ぬだろう。片腕を焼かれた男は、まだ戦えるかもしれないが、片腕を焼かれた痛みに顔を歪めているのを見るに、最高の力を発揮するのは恐らく無理だろう。


動けるのは後衛の四人と腕を焼かれた男。それと腕を切られた男の六人。内ピンピンしているのは四人。


「さ、下がるぞ!」


トラップが仕掛けられていると気付いたならば、下がるという選択肢を取るのは予想出来る。

足を切られた者、半身を焼かれた者も息をしているし、連れて戻ろうとするならば、元気な四人が運ぶしかない。もし、二人を見捨てて逃げるとしても、それを黙って見ている程、俺もニルも優しくはない。

トラップが発動した位置は、俺とニルにとって、魔法が届く距離でもある。森に入った段階で、俺とニルは既に魔法陣を描き始めていた。相手が下がる決断を下した時には、その魔法陣は完成間近。


相手もトラップに掛かった時点で、俺達が追撃をしてくるという予想はしていたのだろう。仲間の火を消した魔法使いが、直ぐにシールド系魔法の準備に入る。

だが、仲間を助ける為に水を生成した時点で、既に手遅れが決定している。


俺が準備したのは、上級火魔法、フレイムキャノン。高威力の火球を数発打ち出す魔法である。

ニルが準備したのは、上級闇魔法の黒死砲。ニルにとっては、上級魔法は魔力をごっそり持っていかれてしまう魔法だが、魔法で相手を削れる時は、出し惜しみするべきではない。それに、俺達には魔力回復薬も有るし、遠距離から楽に倒せる時はバンバン魔法を撃ち込んでいく。と言っても、それ程魔法を使えるチャンスは多くないだろうが…


相手は、既に付与型のシールド系魔法を使っている可能性は高い。その予想の上で、シールドごとぶち抜ける魔法を選んだつもりだ。だからこそ、相手の魔法使いも焦って防御魔法を発動させようとしているのだ。まあ、こちらの魔法陣は既に完成間近。間に合わせようとするならば、初級の防御魔法でやっとだろう。初級魔法で上級魔法は止められない。良くて威力を少しだけ削ぐ程度のものだ。つまり…


ボボボボッ!


俺の手元で完成した魔法陣が赤く光り、数発、炎の球が射出される。


ゴウッ!


ニルも僅かに遅れて魔法陣を完成させ、黒死砲を放つ。闇魔法は、他の属性における魔法と比較して威力に劣るが、それを補う為、一点に攻撃力を集中させる黒死砲を選択したのだろう。

わざわざ闇魔法にする必要は無いのでは?と思うかもしれないが、闇魔法というのは、適性者が魔族に多いという事で、魔界外においては、あまり一般的ではない魔法である。その為、初見殺しのような効果を得られる。それをニルは狙ったのだ。

わざわざ俺の魔法から僅かに遅らせて魔法を発動させたのも、火魔法という目に付き易い魔法の後に放つ事で、相手の反応を遅らせようという考えの元である。


パキパキッ!


予想通り、シールド系の魔法が展開されていたらしいが、それをぶち抜いて魔法が届く。


「ぎゃっ」

ジュッ!


「闇魔法だ」

ゴウッ!


結果から言ってしまうと、ニルの思惑は的中し、残った者達全てを処理する事に成功した。


「これで十五人か。」


「他の者達は警戒して下がってしまいましたね。」


「やり過ぎたか…もう少し引き込むべきだったな。」


森の中から外を見ているが、敵陣営の動きが完全に止まってしまった。

予定では、ここから更に敵を引き込みつつ、数を減らすつもりだったのだが…


「下がる判断をするには早過ぎる気もしますし…私達の事が知れ渡っているのでしょうか?」


「どこまで知っているかは分からないが、警戒すべき相手だって事は理解しているのかもしれないな。」


「出来れば、広い場所に出て戦うのは避けたいところですよね…?」


「そうだな。取り囲まれると厄介だからな。」


「このまま動きが無く、持久戦になるのであれば、村の人達も逃げられますし、嬉しいのですが…そうはいきませんよね?」


「まあ、そんな悠長に待っていてはくれないだろうな。」


俺の言葉を証明するように、敵陣営の中から、何かが近付いて来るのが見える。


「あれは…ソイルゴーレムですか。」


中級土魔法、ソイルゴーレム。土人形を作り出して操る魔法だ。戦闘には向かない魔法だが、目的は攻撃ではない。


ズガガッ!ゴウッ!


ソイルゴーレムが一定の間隔を取って森に近付いて来ると、トラップ魔法がいくつか発動させられてしまう。

トラップの有無を調べる為の土人形だったようだ。

トラップを解除される事は予想していたし、焦りはしない。ちょっとした小細工として設置したものであり、数も四つ五つ程度しか設置してない為、直ぐに突破される事は覚悟していた。


「早速トラップを無効化されてしまいましたか…」


俺達としても、被害を出せるか分からないトラップ魔法に対し、そこまでの信頼が無い為、必要以上に設置出来ない。魔力の無駄になる可能性が高いからだ。今みたいに解除されてしまったら、その分の魔力は全て無駄になる。ただでさえ人数差が大きいのだから、魔力回復薬が有るとはいえ、無駄な魔力を使っている余裕は無い。


「トラップがもう無いと分かれば、次は敵陣が動くはずだ。敵の頭が見えるまでは、出来る限り数を減らす事に集中するぞ。」


「はい。」


ソイルゴーレムが森の入口まで来て止まると、俺の言った通り、敵陣が動き出す。

十五人を削った穴は、陣形を組み直す事で塞がれてしまった。


「ちっ。陣形を崩さないか…」


俺とニルが暴れた事で、俺達に対する警戒心を高め、陣形を崩して俺達のいる場所に敵兵を集めてくれる事を期待したのだが、そうはならなかった。陣形は元のまま。

俺とニルは障害物の一種であり、あくまでも狙いは隠れ村だという意志を感じる。


このまま敵陣形の両翼先端が閉じ、逃げ道を塞がれてしまった場合、村人に何人か犠牲者が出てしまうかもしれない。ここで釘付けにするか、俺達に注意を集めて陣形を崩させれば、逃げ道を作る助けになると思っていたのだが…どうやらそう簡単にはいかないらしい。

相手側が俺達の狙いに気付いているのかどうかは分からないが、こちらの狙いに簡単に乗ってくれるような指揮官ではないらしい。


「右翼か左翼、どちらかに決めて叩きに行きますか?」


「……いや、そうなれば、中央が前に出てきて押し潰す形に変わるだけだ。移動時間が勿体ない。それに、俺達の目的はあくまでも相手の頭を潰すというところにある。正確に言えば潰す必要は無いから、頭を見付け出して、指揮系統を麻痺させるのが狙いだ。

見た限り、それぞれのパーティのリーダーは大した事は無い。だが、全体の指揮を行っている者がそこそこ頭の回る奴だ。」


「つまり、その、な者を押さえてしまえば、相手はガタガタになるという事ですね?」


そこそこという部分をやけに強調して言ってくるニル。会った事もないのに、やけに突っ掛かる言い方をする。いくら相手が盗賊とはいえ、ニルにしては珍しい。


「何かあったのか?」


「い、いえ…その…ご主人様と同じ場所から来たというのに、このような事をしている者が渡人かもしれないと考えると、ご主人様が悪い事をしているみたいに思われてしまいそうで…」


出身が同じというだけで、皆同じような人間だと思われてしまうというのは、どの世界でも同じだ。魔族全体が恐れられているのと変わらない。

盗賊側についている奴のせいで、プレイヤー、つまり渡人全体が、盗賊みたいな連中だと思われてしまう事が嫌だ…ということみたいだ。

何とも可愛らしい事を言ってくれる。


「俺の事をちゃんと知ってくれている人達が居るから、その他大勢に何を言われても気にしない。」


「ご主人様はお気になさらないかもしれませんが、そういう事を思われるか思われないかで言えば、思われない方が良いですよね?」


「まあ…」


俺が良いと言っていても、ニルは許せないらしい。

容赦しないという意味では良いのだろうが…いや、今はそれよりやらなければならない事に集中しよう。


「それより、ここからは忙しくなるぞ。」


「はい!」


穏やかに喋っている場合ではない。敵陣の動きを見ながら、削れそうな相手は着実に削らなければならない。


「どこから行きますか?」


「なるべく近くからだな。」


俺達から見て、最も近いのは、左翼側中央近く。つまり、全体で見ると、南寄りのパーティだ。

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