第309話 ベータ

「相手は人形よ!関節なんて有って無いようなものなのだから気を付けて!」


「ああ!すまない!」


プロメルテの言葉通りだ。

金属板が接合されていない関節部は、三百六十度全ての方向に曲がると考えて対処しなければならない。

危うく全身の骨を粉砕されてしまうところだった。

一応、上級闇魔法の黒防砂を掛けてあるが、手足の動きは速いし、パワーも有る。気を抜けば一瞬で五回分全てが吹き飛んでしまう。


「スピードは、俺の方が速いみたいだが、パワーはヤバいな。」


流石に天狐程の危険性とまではいかないものの、Sランクのモンスターと同等程度の危険性を感じる。

タイプは違うが、海底トンネルダンジョンボスであった、ダークデーモンと比較しても、引けを取らないレベルだろう。

簡単に言えば、強い。それも尋常ではない強さだ。


「シンヤの斬撃を避けるかよ…」


「アーテン婆さんの技術力…本当に恨みそうだね…」


「でも、避けるって事は、シンヤさんの攻撃に危険を感じているという事だわ。手も足も出ないわけじゃあないはず。」


「ポジティブに考えればそうだけれど…そもそもそんな事を判断出来る知能なんて持っているのかな…?」


「…………………」


ドンナテの質問に、答えられないプロメルテ。

実際に攻撃が通るかどうかは、斬撃を当ててみなければ分からない。

ドンナテとセイドル、そしてペトロの攻撃は通らなかった。可能性が有るのは俺とニルだが、どちらも刃をベータの体に触れさせる事が出来ていない。


「とにかくやるしかない!セイドル!ドンナテ!キツいかもしれないが、前を頼むぞ!」


「任せろ!」

「やれるだけやってみるさ!」


セイドルがベータの正面に立ち、大剣を装備させないように、細かくちょっかいを出しては、攻撃を受け止めている。

ベータの攻撃が当たる度に、ゴンッ!ゴンッ!と重く鈍い音が響き、セイドルが表情を歪めている。あまり長くは前線を保てないだろう。


「ニル!次は攻撃を受け流せるか?!」


「はい!」


迷いの無い返事だ。

見た目の大きさは、ペトロと同じ程度なのに、パワーはゲンジロウレベル。見た目からは想像もつかない相手のパワーに驚いたが、それさえ把握出来れば、今のニルならば対処出来る。


「ペトロ!切っ掛けを作ってくれ!」


「はいはーい!任せてー!」


「ターナ!束縛系の魔法を頼む!プロメルテは予定通り関節部を狙ってくれ!」


「分かりました!」

「了解よ!」


洞窟内、悪過ぎる視界、平坦になったとはいえ不安定な足場。どこを取っても状況は不利。そんな状況でも、この面子ならばどうにか出来るはずだ。

海底トンネルダンジョンの時とは違い、ラトやゴンゾーは居ないが、Sランク冒険者のイーグルクロウ達が居るのだから。


「いきます!」


後ろからターナの声と黄緑色の光。


ザザザッ!


中級木魔法、ウッドバインドが発動し、ベータの四本足に、それぞれ巻き付いていく。

しかし、中級木魔法で捕縛出来るのは、恐らく数秒。いや、数秒拘束出来れば万々歳ばんばんざいだと言えるだろう。


しかし、その数秒にも満たない時間でも、ベータの動きが止まるならば、プロメルテの矢は、確実に関節部を攻撃する。


パシュッ!


狙い定められた一発が、そこに飛んでいくのが運命さだめであったかのように、綺麗な直線を描いて飛んでいく。


カンッ!


矢は確実に関節部へと当たったが、ドンナテの攻撃すら受け止めるベータの体躯なのだから、貫く事は勿論、傷を付ける事さえ出来ない。

矢がベータの体躯に当たると、甲高い金属音がした後、虚しく跳ね返る……事は無かった。


ギギッ!


金属が軋むような、擦れるような音が聞こえてくる。

落ちて来ない矢を見ると、関節部に上手く矢の先端が挟まっている。

俺は、弓については、ほぼ触った事がない為分からないが…かなり超人的な事をしてくれたように思うのだが…どうなのだろうか。とにかく、感謝するべきだろうな。


足が一本動かせないとなるだけで、攻撃の起点としては十二分。


俺とニル、そしてペトロが、ほとんど同時に地面を蹴る。


まず、文字通り、針の穴に通すような精密射撃をして、僅かな攻撃の起点を作り出してくれたプロメルテ。その小さな起点に、ペトロが抜け目なく突き込む。


「やあぁぁっ!」


四本の足は、正方形になるように地面と接している為、関節部を封じられた足がカバーする範囲には、少なくとも足による攻撃は有り得ない。やれる事としたら、股関節部から足を持ち上げるか、回転させるくらいのものだ。どちらにしても、膝関節を封じられた足では、セイドルを盾ごと吹き飛ばすような強烈な一撃は放てないはず。

それを理解しているペトロが地面を蹴って、ベータのわき辺りにダガーの切っ先を突き出す。


ギギッ!


ベータは足を動かそうとしているが、矢の先端は完全に挟み込まれていて抜けない。


足を動かすのを諦めたベータは、左腕をペトロへと向ける。


「こっちも忘れるなよな!」


ガギィン!ガギィン!


セイドルとドンナテが束になって上半身と下半身を同時に攻撃する。


傷付く程度とはいえ、防御をしないという選択肢はベータには無いらしく、一本の足と右腕を持ち上げる。


二人の攻撃は防がれてしまうが、これで更に足一本と腕の残り一本が塞がれる。

ここまでお膳立てしてもらっておいて、成果無しでは格好が付かない。


「ニル!」


「はい!」


俺の声に反応したニルが、走りながら俺の方へと寄ってくる。


ニルは俺の前に走り込むと、そのままベータへ向かって勢いを落とさず走り込む。


ギィィン!!

「「「っ!!」」」


ペトロ、セイドル、ドンナテは足と腕に押し返されて、後ろへと吹き飛んでいく。

凹凸の激しい壁にぶつかるコースだが、今は気にしていられない。


「はぁぁぁっ!!」


ガギィィン!


ニルが動かなくなった足を斬り付ける。

激しい火花と音が響き、足の半分程に切れ目が入る。一撃では斬り落とせなかったらしい。


ズガガガッ!

「「「いっ!」」」


ペトロ、セイドル、ドンナテは壁に強く背中を打ち付けたらしく、痛みを堪えるような声が聞こえてくる。それでも、振り返らず、ベータだけを見る。


「おおぉっ!」


その切れ目に向かって、俺も刀を振るが、ベータも体勢が崩れたままに右腕を振る。人は、筋肉によって力を体に伝えるが、このベータは違う。恐らく、魔法を使った技術で力を伝えている。

その為、無理な体勢だとしても、腕を振り回せるだけのスペースさえあれば、体勢など関係無く力を発揮出来る。

つまり、崩れた姿勢のままに振るわれた腕にも危険なパワーが乗っているという事。


当然、そんな腕が迫ってくると考えた場合、避けるか受けるかの判断が普通なのだが、俺はそのどちらの行動も取らずに、ただ前だけを見て刀を振る。


ギャリギャリ!!


そんな俺の頭目掛けて迫ってきていた腕を、ニルが真横に割り込んで、盾で受け流す。


激しい火花の光が、目に入ってくるが、恐怖心は一切無い。

先程、ニルは、次はベータの攻撃を受け流せるかという質問に、迷いなく出来ると答えた。ニルが迷いなく、はいと答えた時は、絶対に出来る。それを知っているから、俺は全く気にせずに刀を振れる。


バギィィィン!


手に強い衝撃が伝わってくる。


俺の刀は、ニルが付けた傷跡に、更なる衝撃を与え、耐えられなくなった脚部が、完全に切り離された。


ブンブン……ズガッ!!


膝関節部の少し下辺りで切り離された足が、回転しながら飛んでいき、壁に当たると、壁に出ていた突起の一つを破壊し、一緒に落ちてくる。


バンッ!


ベータは、足を切り落とされた瞬間に、地面を蹴ると、高く飛び上がり、壁面に有る穴の一つへと入る。しかも、そのまま穴の奥へと素早く消えていった。


「…………逃げた?!」


そんな選択肢がベータという人形の中に存在しているとは思っていなかった為、全員がその場で足を止めて、思考停止してしまっていた。


「逃がすか!っ!!」


セイドルが直ぐに追い掛けようとしたが、痛みに顔を歪めて、足を止める。


「先に治療だ。」


「打ち身程度だ。それより逃がすわけにはいかない。」


「いや。ここは一度休戦だ。」


セイドルは痛くないとでも言いたげに歩き出そうとするが、それを物理的に止める。


「しかし!」


ベータの討伐に対して、焦りを感じていたのは、ペトロだけではないらしい。イーグルクロウとしての失態なのだから、当たり前ではあるが…


「とにかく一度落ち着け。

このまま行っても、ろくに戦えないだろう。

俺とニルの攻撃は通る事も分かったし、時間さえあれば、次はもう少しマシな作戦が立てられる。

だが、ここで無理して追えば、手負い状態で、作戦も無く、ただ突っ込むだけになる。それは自殺と変わらない。」


「ぐっ……」


俺の言葉に、セイドルは眉を寄せる。正論を言われて言葉を詰まらせたらしい。


「ペトロも、ドンナテも、治療が先だ。今日は、ここで一晩明かす。良いな?」


「仕方ないよね。」


「そうだね。ここはシンヤが正しい。従うよ。」


結局は、セイドルも納得してくれた。


三人の傷は、それ程深刻なものではなく、打ち身と切り傷程度。骨に異常は無いし、衝撃で軽い脳震盪のうしんとうを起こした程度だ。

中には、尖って鋭い突起も壁から出ていた為、それに貫かれたりせず、運が良かった。


俺は三人の治療を行い、他の人達が、寝泊まりする為の環境を整えてくれる。


寝泊まりする為の環境整備には、まだまだ早い時間だったが、ただでさえ厄介な相手に、手負いで向かうのは、流石にナンセンスだ。


「大丈夫?」


「いてててっ!」


「あっ!ごめんごめん!」


ターナがペトロの傷口を触って、慌てている。


「威力を上手く流したつもりだったのに、最終的に吹き飛ばされちゃったなー…しかも、僕とセイドル、二人一緒に。」


「ペトロでも受け流し切れない攻撃だったのだから、我とドンナテの二人では、どうする事も出来ない。」


「確かに…身軽なペトロが吹き飛ばされるところなんて、最近は見ていないよね。」


「速いくせに、あれだけのパワーって…ちょっとずるいと思わない?!」


「狡いかどうかは分からないけれど…アーテン婆さんが強く作り過ぎだって事は分かるよ。あれで、魔法からのダメージをほぼ受けないっていうのは反則だよね。」


「魔女の天敵とも言える相手よね。それが狙いなんだから、成功と言えば成功なのかもしれないけれど。」


誰が見ても、あのベータという人形は、性能が高い。

その上、モンスターや人のように、感情が存在しないため、システマティックで、逃走した事も含め、合理的な判断を、淡々とこなす恐ろしさが有る。


「まあ、ベータが恐ろしい存在だということは、元々分かっていたことだから、今はそれよりも、そんなベータをどうやって倒すか…だよね。」


「シンヤさん達の攻撃が通用する事は分かったし、それを軸に据えて戦うのは大前提として…私達の動きをどうするかよね。」


「さっきみたいに、もう一本足を切り取れば?」


「それでペトロ達は怪我したでしょう。怪我したという事は、無理な作戦だったという事なのよ。」


「これくらいは傷のうちに入らないぞ。」


「壁にあった鋭い突起に貫かれていても、同じ事が言えたかしらね?」


「うぐっ……」


「シンヤさんが、わざわざ時間を取ってくれた意味くらいわかるでしょう。適当な事を言っていると、シンヤさんが怒るわよ。」


いきなり名前が挙がって、いきなり怒る事になってしまった。

なんて理不尽な…と言いたいところだが、プロメルテの言っていることは、俺が考えていた事だし、プロメルテに何か言うのも違うか…


「かと言って、俺やドンナテに出来ることは、それ程多くはないぞ?」


このままでは話が進まなさそうなので、俺が口を開く。


「取り敢えず、通常のモンスターを相手にする場合と、ベータを相手にする場合では、陣形は変えた方が良いと思うぞ。」


「先程、最後に指示をしてくれた陣形とも違う陣形という事か?」


「ああ。現状は、セイドル、ドンナテ、その後ろにペトロ、ニル、俺と来て、後ろにプロメルテとターナ…という陣形だから、かなり縦長の陣形だよな?」


「ほぼ縦一列だからな。」


「しかし、それでは、セイドルとドンナテが作った隙に斬り込む時、結構な時間的なズレが生まれるだろう?

他にも、横からの攻撃に弱かったり、後ろからの攻撃には対処が難しかったり。」


「基本的には正面からの敵に対する陣形だし、それは分かっていたことだろう。」


「ここは洞窟で、横からの襲撃より、前後の襲撃の方が圧倒的に多いだろうし、前に進み続けている俺達にとって、後ろからの攻撃というのは想定すらしていない陣形だ。

その根底には、ニルの防御力や、プロメルテ、ターナもSランクの冒険者であり、対処が可能だろうという考えが有るが……ベータと戦う時は、大きく違う。」


「さっきみたいに、大広間的な場所に立たれると、どうしても縦長の陣形は崩れるし、それが不利な要素を呼び込んでいるようにも思う。

一応、応急処置的に、役割を割り振り直したが、あくまでも応急処置だ。」


「つまり、大広間で出会っても、陣形的な意味で有利な状況を作り出せる陣形であるべきだ…という事だね。

僕はその意見に賛成かな。怪我人が出ている時点で、ベータに対しては、不適切な陣形だと分かるし。」


「やっぱり、シンヤさんとニルちゃんを中心にして、二人が攻撃しやすい陣形が良いわよね?」


「それも当然あるけれど、問題は守りの方がだと思うよ。

このパーティは、そもそもがアタッカーが多いからね。防衛力より攻撃力に特化しているし、攻撃に関しては、それ程問題は無いと思う。」


「それに関しては、俺も同意見だな。」


イーグルクロウは、Sランク冒険者パーティだし、攻撃も守りも高い水準にあるとは思うけれど、守りよりも攻撃型のパーティだ。

しかし、ベータという存在は、イーグルクロウにとっては、勝てるか分からない相手だ。攻撃は通らないし、そういう相手に、バリバリ攻撃で押していくのは難しい。

当然、そういう時の為の陣形や、動きというものが、イーグルクロウ内ではあるはず。それを基にして防御型の陣形を作り、あの強烈なパワーと、そこそこ速いスピードに対抗出来るようにしておかなければならない。


「でも、アタシ達が武器を持ち替えたりは出来ないよ?」


「別にガチガチの防御型にする必要は無いさ。あのベータと打ち合っても、耐えられる陣形ならば、それで良い。」


「当然、プロメルテとターナが狙われないような陣形が良いよね?」


「そうだな。ターナが一番安全な場所で、それを守る為にプロメルテ。ここは決まっていると考えた方が良いな。」


と、怪我の回復を待ちつつ、その日が終わるまで、じっくりと、全員が納得いくまで話し合った。


そうして出た答えは、予想よりも単純なものになった。


セイドル、ニルが先頭の右と左をそれぞれ担当。

ニルの側、つまり左の後方に俺。セイドルの側、右の後方にはペトロ。

それより少し後ろ中央にドンナテという形だ。上からその五人を見ると、五角形というのか、ダイヤモンド型というのか、そんな陣形だ。

そして、その更に後ろにターナとプロメルテが居る。

もし、後方の二人が狙われた場合は、前の四人が、そのまま後ろへと下がり、ターナとプロメルテに蓋をする様な形に変形する事で、もっとも防御力の高い陣形へと変化する。

陣形の案は、あっちに行ったりこっちに行ったりしたが、結局セオリー通りの形となったという感じだ。

これに似た陣形は、イーグルクロウの五人が、要人の護衛依頼を受けた時に使う陣形を大元にしている。


この陣形ならば、セイドルとニルが攻撃を受け止め、僅かな隙を作った時は、左右の俺かペトロがちょっかいを掛けて、大きな隙が出来た時は、ドンナテが攻撃を仕掛けられる。

俺とニルしか有効打を放てないのだから、意味が無いのでは…?と思うかもしれないが、俺とペトロが位置を入れ替えたり、ニルとセイドルが位置を入れ替えたりする事が出来る。

戦闘中、前後に動いて入れ替わるより、隣の者と入れ替わった方が、絶対に楽だ。視界の端に隣の者を捉えられているはずだから、タイミングも合わせやすい。

加えて、ペトロ、セイドル、ドンナテの攻撃を、ベータは確実に手足で受け止めていた。何度か攻撃を受け止めて、彼等には傷を付けるのがやっとだという事が分かっているはずなのに。

システマティックな行動であるが故に、そういう応用的な行動が取れないのだろうとは思うが、それが分かれば、彼等三人の攻撃も、俺やニルが放つ有効打への間接的なアプローチとして、とても重要な役割を担っているのだ。


「随分と長く話し込んでしまったけれど、これなら間違いないと思うし、後はベータを見つけ出して破壊するだけね。」


「ニル。ベータが入っていった穴は分かるか?」


「はい。しっかり、マップにも、通路にも目印を付けておきました。間違える事は有り得ません。」


「さっすがニルちゃんだなー!有能だー!」


「ペトロとは大違いね?」


「プロメルテ酷いよー!」


「ふふふ。」


まだ笑っていられる余裕が、残っていて良かった。

セイドル達の傷は、例の傷薬で簡単に治った。


「そろそろ一眠りして、起きてから進むとしよう。」


「そうねー…ふあぁ…」


プロメルテが、手を当てながら、可愛らしい欠伸あくびをする。

ベータとの戦闘もあったし、頭を使って陣形の事を話し合ったから、疲れているのだろう。


「ご、ごめんなさい。少し疲れたみたい…」


恥ずかしそうに笑ったプロメルテ。

座ったまま寝てしまう前に、見張りを順番に立てて、先に寝てもらう事にした。

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