第174話 闇華と地鳴りの主

結構な数の花が消え去ってしまったけれど、群生していた為、周囲には、まだ闇華が残っている。

一安心と胸を撫で下ろした後、残っている闇華を鑑定してみる。


【闇華…非常に希少で、オウカ島にしか存在しない花。光に弱く一定以上の光量に当たると霧散する。四鬼華の伝説に出てくる花の一種で、四種集めると万能薬が精製出来ると言われている。】


俺が得た情報と同じような内容だ。間違いなく闇華だ。これで、サクラを救い出す為の鍵が一つ手に入る。


「何があるか分からないからな…採れるだけ採っていこう。」


「はい。私はこっちの方を。」


「拙者はこっちのを採取するでござる!」


俺達は手分けして闇華を採取する事にした。最下部のトンネルの地面に生えていて、それが数メートル続いている。


万能薬を作る際、花のエキスを抽出し、それを混ぜ合わせるのだと思うが…この花の一本から採れるエキスは一体どれくらいなのだろうか。

小さな花だし、恐らく抽出出来るのは僅かなはずだ。

となれば、大量の闇華が必要になる。

俺が消してしまった分を足したとしても、ここに咲いている分では足りない気がする。


「失敗する事も考えると、もっと欲しいところでござるな…」


採取した闇華をインベントリに入れるため、俺だけ少し離れた所で魔法陣を描き、それを見たゴンゾーが集めた花を渡してくれる。


「そうだな…もっと欲しいところだな…」


俺達が採取した闇華だけでは、一回分にも満たないかもしれない。

しかし、この場所に生えている闇華は全て採取してしまった。


「もう少し探すでござる。」


「ああ。」


地鳴りの主が居るし、あまり動き回りたくないところだが、折角ここまで来たのに、足りませんでした…では困る。


俺達は他の群生場所を探すためにトンネル内を更に奥へと進んで行く。


ゴゴゴッ……


『シンヤ。この地鳴り。近いよ。』


「皆。気を付けろ。地鳴りの主が近いみたいだ。」


俺は声を抑えて全員に注意をうながす。


セナとタイガは冷や汗を流して俺の後ろに隠れる。


『……まずい!気が付かれたみたい!』


「気が付かれた!さっきの巣まで引き返すぞ!」


ゴゴゴッ!


俺達は進行方向を反転して来た道を戻り、通り過ぎた百々目鬼の巣へと急いで戻る。


狭いトンネル内で強敵と対面するのは避けたい。


こうなれば暗闇の中を進む必要は無い。

直ぐに光魔法のライトで辺りを照らし、視界を確保する。


暗闇の中で動き回っていたから、一瞬目がくらむけれど、直ぐにラトを先頭にして走り出す。


それを追うように地鳴りも近付いて来ている。


「ラト!道は分かるか?!」


『任せて!』


セナとタイガは必死にラトの後ろを走る。


「ニル!後ろは?!」


「近付いて来ています!」


ゴゴゴゴゴゴッ!


「セナ!タイガ!急ぐでござる!」


ゴンゾーの声がトンネル内を反響して飛んでいく。


『着くよ!』


ラトの合図と共に俺は真水刀に手を掛ける。


全員が巣の中へ入った瞬間に反転し、真水刀を抜く。


「セナとタイガは奥へ行って隠れてろ!」


「言われなくてもそうするわ!」


二人はそのまま部屋の奥まで走って行き、別のトンネルの中へ身を隠す。


ゴゴゴッ!


「来るでござるよ!」


地鳴りは直ぐそこまで来ている。


出来れば避けて通りたかったが、こうなってしまっては仕方がない。


ゴゴゴッ……


地鳴りが目の前まで来た。


一度その地鳴りが止まり、シンと静まり返る。


「……………」


「………………」


ズガガッ!!


地鳴りのしていた方向の壁が崩れ落ち、砂煙を上げる。


鉄程に固くなった壁を、いとも簡単に崩すとは、やはり強敵らしい。


ガラガラガラ……


硬質化した土が崩れ去り、その奥に動くものが見える。


俺のライトの魔法と、ニル達が使っているランタンの火によって照らされ、出てきたのは、見た事の無いモンスター。


「ガァァァァァ!!」


激しい咆哮を放ちながら、尖った牙を見せて出てきた地鳴りの主。

首が長く、全身が真っ黒な鱗で覆われている。鼻先が尖ったドリル状の形をしていて、瞳は緑色。

四足歩行のモンスターで、手足は太く、先端に付いている指はスコップのような湾曲した形をしていて、鋭い形状をしている。

尻尾も付いていて、ランスのような尖った形。それをチラチラと動かしている。

高さ三メートル、長さ三メートル強というところだろうか。ラトより一回り大きい。


「何でござるかこのモンスター?!」


ゴンゾーも知らないモンスターとなると、この島でも一般的には知られていないモンスターだろう。

こんな危険なモンスターが日常的に出てくる島など怖すぎるか…


「ガァァァ!!」


もう一度咆哮をあげる黒いモンスター。


サイズは小さめだが、風格はSランクモンスターのそれだ。間違いなくそのレベルのモンスターだろう。

鱗の表面はテラテラしていて、光を反射している。


咆哮を聞き、俺達を見据える目を見る限り、性格は獰猛どうもうで、肉食か雑食だろう。


「無理無理無理無理!何あれ?!あんなのどうすれば良いの?!」


「危険なモンスターだとは思ったが…俺の運も尽きたか…」


後ろで隠れているセナとタイガは完全に絶望の雰囲気。

本来、あれが普通の反応だ。

逃げるか、諦めて死を待つか…それがSランクのモンスターたる所以ゆえんなのだから。

しかし、俺達は海底トンネルダンジョンで、もっとヤバいSランクモンスターとも戦ってきた。

勝てない相手ではない。


「派手な魔法やアイテムは使うなよ!壁が崩れて脆くなっているはずだからな!」


爆発系や、衝撃の大きな魔法やアイテムを使えば天井ごと崩れるかもしれない。火魔法も窒息するから使えない。

聖魂魔法も強力過ぎて、ここで使うのは危険だ。


「生き埋めは御免でござるな!」


「私が行きます!」


ニルが先陣を切る。新しく手に入った小太刀、戦華の切れ味を確認するには絶好の相手だろう。


「ガァァァ!」

ヒュンッ!


ニルが黒花の盾を構えながら走り寄って行くと、黒いモンスターが細長い尻尾の先端を素早く動かし、ニルへ向けて突き刺すように動かす。


ズカッ!


尻尾の動きはかなり速い。その上、硬い地面を簡単に抉る威力。直撃したら人の体など簡単に貫通するだろう。


「気を付けろ!連続で来るぞ!」


ヒュヒュヒュヒュッ!


素早い尻尾攻撃が連続でニルを襲う。


ズカッ!カンッ!キンッ!


しかし、よく見てその攻撃をしっかりと盾で防ぐニル。あの速度と威力の攻撃を受けられる程になったのならば、ダンジョンを通して最も成長したのはニルかもしれない。


「こっちも居るでござるよ!」


ガギュッ!


ニルばかりを攻めていた黒いモンスターに対し、側面から攻撃を仕掛けるゴンゾー。

鱗はかなり硬いみたいだが、青葉せいはの刃は、その鱗に傷を入れる。やはりセナの腕は一流だ。


「ガァァァ!」


ズガガッ!


スコップ状の指を地面に突き立て、掘り起こした土の破片をゴンゾーに向けて飛ばすモンスター。


あれだけ硬質化した土ならば、岩を飛ばしているのとそれ程変わらないだろう。

この巣はダンジョンのように広いわけではなく、逃げ場も広くは取れない。ゴンゾーが襲い来る土の破片を避けるのは難しい。


「ゴンゾー!」


ズガガッ!


セナが思わずゴンゾーの名前を呼ぶ。それだけ危険に見えたのだろう。

しかし、そこは後ろで全体を見ている俺の役目。俺の手元には、完成して茶色の光を放つ魔法陣。

攻撃に合わせてウォールロックを発動し、ゴンゾーへの攻撃を防ぐ。


『久しぶりに思いっきり体を動かせるよ!』


バチバチッ!


ラトが帯電した後、黒いモンスターの首元に向かって何度か爪を突き立てる。


ガガガッ!


「ガァァァァァァ!」


首元の鱗にも傷がしっかりと入る。


『一回じゃあ流石に無理だったかー。』


ラトは一回の攻撃で首を切り離すつもりだったみたいだが、そこはSランクのモンスター。簡単にはいかないらしい。


「ガァァァァァ!!」


ズガガッ!


またしても黒いモンスターは地面に指を突き立てて、土の破片を飛ばしてくる。


「同じ攻撃は何度も通用しないでござるよ!」


飛んでくる破片を全員が避けていると、黒いモンスターの目の前に魔法陣が現れる。


「闇魔法だ!」


「目を!!」


俺の声に呼応して、ニルがそう叫ぶと、何をしようとしているのか直ぐに理解出来た。


俺達は直ぐに自分達の目を覆うか、逸らし、保護する。


セナとタイガには悪いが、説明している時間は無い。


ボンッ!


黒いモンスターの目の前で激しい光が放たれる。


ニルの使った閃光玉だ。


「ガァァッ!」


「うわぁっ?!眩しい!」

「なんだっ?!」


黒いモンスターは、突然目の前に現れた閃光を直視してしまったのか、手で顔を隠しながら後ろへ下がり、尻尾をブンブンと振り回している。


描き出そうとしていた魔法陣は消え去り、黒いモンスターは無防備な状態となる。


こうなれば、いくらSランク相当のモンスターとはいえ、無闇矢鱈むやみやたらに暴れる巨体というだけ。俺達の攻撃を防御することは出来ない。


「畳み掛けるぞ!」


「はい!」

「承知したでござる!」

『行っくよー!』


俺の合図で、全員が一斉に黒いモンスターへと攻撃を仕掛ける。


ガガガッ!ガシュッ!ザシュッ!


ニルの戦華も切れ味が良く、俺の真水刀とほぼ同程度。鱗を二、三度斬り付けると、奥の肉まで到達し、傷を付ける。


俺の真水刀と違い、血液を吸収、硬化する為、一度肉まで到達すれば、更に相手に対するダメージ量が増える。


「ぬんっ!」

ザシュッ!


「ガァァァァァァァァァ!!」


ゴンゾーが力強い一撃を、動き回る尻尾の付け根に打ち込むと、尻尾が切れて飛んでいく。黒い血が周囲に飛び散り、黒いモンスターは痛みにのたうち回る。


「やぁぁ!!」

ザシュッ!ガシュッ!


ニルの戦華は既に硬化しており、のたうち回る黒いモンスターの急所を、的確に狙い打つ。


バチバチッ!


『シンヤ!』

ガンッ!


ラトが素早く黒いモンスターの頭の下へ滑り込み、後ろ足で顎を蹴り上げる。


「ガァッ!」


衝撃に耐えられず、首を大きくもたげた黒いモンスター。俺から見たら、首が斬ってくれと言っているようにしか見えない。


「はぁっ!」

ガシュッ!!


既に全員の攻撃によって傷付いていた首元の鱗は、俺の一撃によって切断され、その奥の首も、八割程切り離される。


「ガゴッ…ゴポポッ…」


首元の傷によって血が喉を塞ぎ、泡立った黒い血が喉元からドバドバと地面に落ちていく。


「グッ…」

ズガガガッ!


それでも最後の足掻きだと、地面を抉り、俺達に向けて石を飛ばしてくるが、それはもう俺達には効かない。


ズシャッ!


黒いモンスターは、全身から力が抜けて地面に横たわる。

まだ息はあるようだが、それも直ぐに止まるだろう。


「倒せたな。」


「なかなかしぶといモンスターでござったな。」


「す、凄……倒しちゃったよ……」


「ま、まさかここまで凄い人達だったとは思っていなかった…」


セナとタイガは安全を確認して出てくると、倒れたモンスターに目をやってから、そんな事を言って口を開いたままにしている。


「結局このモンスターは何だったのでござろうか?」


「調べてみるか。」


俺は鑑定魔法を使って、モンスターを調べてみる。


緑龍りょくりゅう幼体ようたい…成体になると緑龍と呼ばれる龍になる。幼体時は食欲が旺盛で何でも食べ、獰猛。】


「げっ!?緑龍だって?!」


「龍でござるかっ?!」


緑龍と言えば、SSランクのドラゴンだ。グリーンドラゴンとも呼ばれていて、とにかく大きく、人の相手に出来るようなモンスターではないと考えられている程のモンスターだ。

成体のドラゴン、または龍というのは、知能が高く、今倒した幼体のように誰彼構わず襲うという事は無いのだが、その分、幼体とは比べるまでもなく強い。間違いなくこの世界の全生物中における、最強の一角と言えるだろう。


「それの幼体だって事みたいだ。」


「こ、これは凄い相手を倒してしまったでござるな…」


「地表にあった骨は、緑龍の物でしょうか?」


「その可能性が高いな。」


これはあくまでも推測だが、ドラゴンは、穴を作り、卵を産み落とし、自分が蓋になって育てようとしていたのか、もしくは、何かがあって、そのまま死んでしまったのか…それとも、ドラゴンの子供に自分の死体を栄養として与えるため…?等の理由が考えられる。


SSランクのモンスターとなると、ほとんどその生態は分かっていない。

そもそもSSランクのモンスターは、あまり人前に姿を現さないものが多く、目撃する事自体がまれ

もし目撃したとしても、全力で逃げる者がほとんどだし、目撃して生きている者はほとんど居ない。


常闇の森の上に被さっていた骨が緑龍の成体、母親だったとして、何故ここで骨となっているのかは謎のままだ。


それに、確か緑龍は幼体とは全然違う見た目だったはず。洋風のドラゴンそのままの姿で、緑色の鱗に羽もあったはず。

脱皮とかするのだろうか…?それとも徐々に形態が変わっていくのか…倒しはしたが、謎ばかりだ。


「大きな骨だとは思っていたけど…まさか緑龍の骨だったなんて…しかも、こんなに街から近いところにその幼体が居たなんて、ゾッとするわね。」


「もし成体になるまで放置していたら、街が危なかったでござるな。」


「知らないうちに、街と街の人々を救った事になるよな…?」


「言われてみると…そうかもしれないでござるな。と言っても、成体になったら街を襲うと決まっていたわけでもないでござるし、救ったと断定は出来ないでござるよ。」


慢心まんしんを嫌っての言葉だろうか、ゴンゾーは今回の事を報告するつもりは無さそうだ。

既に処理が終わっているし、下手に騒ぎ立てて不安をあおる必要はないと判断したのかもしれない。

少しずつ四鬼としての考え方が出来るようになってきている…のかもしれない。


「それにしても…幼体とはいえ、相手は龍でしょ…?何と言えば良いのか…御伽噺おとぎばなしみたいな人達ね…」


「ゴンゾーの名前は御伽噺から取ったらしいし、あながち間違いじゃあないのかもしれないな。」


「ゴンゾーも凄いとは思うけど…シンヤさんの最後の一刀。あれは普通じゃなかったわ。

私も一応刀を振れるから分かるけど…どんな修練を積んだら、そんな風に刀を振れるの?」


「あー…ははは…」


小さい頃から父に教えこまれたという経緯はあれど、この体のステータスが大きく関わっている…なんて言えないし、俺としては笑うしかない。


「まあ深くは聞かないけど…それより、緑龍の幼体の素材なんて、手に入るだけ幸運ってものよ。しっかり全て回収していかないと勿体無いわ。

上の成体の骨は…さすがにもう使えないかしら…」


「もう素材の話なんて…さっきまで怖がっていたとは思えないでござるな…」


「それはそれ。これはこれ。こんな希少な素材を無駄にするなんて、職人としては見逃せないわ。」


緑龍の幼体は完全に息を止めたし、セナも落ち着き、素材の方に意識が向かったのだろう。


「確かにかなり珍しい素材だし、欲しいなら分けるぞ?」


戦闘に参加していないセナとタイガは、分け前を貰う資格が無いが、三メートル級のモンスターの素材ともなれば数は豊富だし、分けても構わない。


「うーん…さすがにこれを買い取れる程の金銭は持ってないわ。」


「いや、金銭は…」


「それは駄目。こんな希少な素材をタダで貰ったり出来ないわ。」


「なら拙者の分を渡すでござるか?拙者にとっては無用の長物ちょうぶつでござるからな。」


「同じ事でしょ。そういう面で等閑なおざりだと、職人として腐って行くの。父上から散々叩き込まれてきた、職人としての心構え。

いくらシンヤさんやゴンゾーが言っても、曲げたりしないわ。」


「土龍の鱗は簡単に受け取ったでごさるよ?」


「あ、あれは報酬だからよ!」


「それなら、俺達の刀を打つのに、使ってもらって、余ったらそのまま取っておいてくれ…ってのはどうだ?これなら依頼になるだろう?」


「そ、それなら…ううん!ダメダメ!」


ちょっと流されそうになった所を見るに、素材自体には興味があるみたいだな。


「それに、こんな素材扱った事が無いから、うちが使ったらダメにしちゃうかもしれないし、勿体無いよ。」


「誰にだって何にだって初めてはあるものでござるよ。」


「ゴンゾーが良い事言ったな。」


「言いましたね。」


『言ったー!』


「三人して珍しい!みたいな反応は酷いでござるよ?!」


おお。ラトの反応まで分かるようになったか。やるな…ゴンゾー。


「まあ素材の話は後々するとして、今は闇華だ。」


「そうだね。危ないのは倒してくれたし、しっかり探そう!」


百々目鬼が来る可能性は…多分無い。たった今倒したところだし。

落ち着いて他の闇華を探せそうだ。


それから、俺達は、緑龍の幼体が現れた穴を中心にしてトンネルの中を探し回った。


いくつか群生地を見付け、そろそろ引き上げようかと考えていると、緑龍が空けた穴から、縦穴の真下に出る事が出来た。


「す、凄いでござるな…」


「こんなに一杯?!」


縦穴の真下には、一面に咲く闇華が有った。

そのど真ん中、闇華に覆い尽くされて見えにくいが、緑龍の幼体が入っていたであろう卵の殻が、朽ち果てつつあるのが見える。


「ここが一番数が多いみたいだな…もしかして、緑龍の幼体が何か関係しているのかもな。」


「謎の多い生き物でござるなぁ…」


「謎が多くても、サクラの病に効く薬が作れるかもしれないんだから、感謝しないとね。」


「そうでござるな。余す所なく、全て使い切るでござるよ。」


縦穴の底に生えている闇華も、ほぼ全てを回収し、インベントリに入れておく。


完全に摘みきってしまうと、二度と採取出来ないかもしれない為、ある程度は残しておく。


「これで必要な分は揃ったな。」


「闇華の回収完了でござる!地上に戻るでござるよ!」


上を見上げると、ここに入る前に見た木々と葉が、上からの月明かりによって僅かに見えている。

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