第149話 試合

ゲンジロウとの酒席の翌日。


「………様……ご主人様。」


ニルの俺を起こす声が少しずつ近付いてきて、やっとの事で覚醒する。


「…おはよう…」


「おはようございます。」


ニルは酒を残さない程度で眠りについたらしい。結構酔っていたように見えたが、酔いやすく覚めやすいタイプなのだろう。


「そろそろ起きてゲンジロウ様の元へ向かいましょう。」


「寝すぎたか…」


昨日はゲンジロウに付き合って、結構な量を飲んだから、眠りが深かったらしい。

二日酔いにはなっていないが、少しだけボーッとする。


「ニルは準備万端だな…」


「目が覚めるよう、今紅茶を…いえ。女中じょちゅうの方が持ってきて下さったお茶をお淹れしますね。」


「助かるー…」


あー…ダメな大人になっていくー…と考えながらも、あらがえず、ニルの優しい気持ちに甘えさせてもらう。


「ふぅー…スッキリするなぁ。」


「そうでござるなぁ。」


「うぉっ?!いつの間に起きてたんだ?!」


ラトの腹で寝ていると思っていたゴンゾーが、いつの間にか茶をすすっていた。


「今日の試合を見逃すわけにはいかぬでござるからな。

シンヤ殿と師匠の試合なんて、金を払ってでも見なければならないでござるよ。」


キリッとした顔で言ってくるゴンゾー。格好付けているつもり…なのだろうか。


『ふぁー…僕も行くよー…』


どうやらラトもお目覚めらしい。ここが安全だと知っているからか、かなり熟睡していた。


「皆様。お目覚めでしょうか?」


外から女中の声。


「ああ。」


「朝食の方、お持ちしても宜しいでしょうか?」


「お願いするよ。」


「はい。」


そうして運ばれてきたのは、味噌汁や魚の干物等、お腹に凄く優しいタイプの朝食。

昨日ゲンジロウと酒席をもうけた事を知っているし、酒を大量に摂取したことを察知したのだろう。量も控え目にしてくれていて、とても食べやすい。


「もしお代わりが必要でしたら、お申し付け下さい。」


「分かった。ありがとう。」


「いえ。」


女中さん達が出て行った後、朝食を摂り、その頃には完全に目もえていた。


「さて…行きますか。」


「はい!」

「頑張るでござるよ!」

『シンヤ頑張って!』


小さな応援団が期待してくれているし、頑張らねば…


俺はいつもの動きやすい格好へ着替えて、道場へと向かう。


ガコッ…


道場の引き戸を開けて中へ入ると、そこには既にゲンジロウが神棚に向かって正座していた。


「願いを叶えに来たぞ。」


「ありがとう。恩に着るよ。」


ゲンジロウは正座のまま後ろを向き、俺に軽く頭を下げる。


その直ぐ後に、俺達の入ってきた出入口から数人の弟子達が現れる。


中にはゴンゾーの弟弟子のカンジも居る。


「試合の形式はどうするんだ?」


「これを使う。」


ゲンジロウが手渡してきたのは…


俺はそれを見て一瞬心臓が冷えた気がした。


「……大丈夫か?」


大丈夫……あの時とは違う。


「…ああ。大丈夫だ。」


俺は右手で木刀を掴む。


「ルールは三本勝負。寸止めでやろう。魔法や神力は無しだ。純粋な剣術のみ。」


「分かった。」


「寸止めの試合とはいえ木刀だ。しっかりと防具を…」

「いや。要らない。」


正直ゲンジロウの攻撃が当たったら防具を着ていてもあまり意味は無いだろうし、それに、視界が制限されるのは避けたい。

こっちに来てからは常に真剣勝負。それに慣れてしまった今では、防具なんて邪魔にしかならない。


「ぐははははは!良いねぇ。」


「ゲンジロウは良いのか?」


「俺は今まで、俺に一撃を入れられる奴がいなかったからな。俺に合う防具自体がぇんだ。」


「なるほど…」


自信満々ということか。


あっという間にやられたりしないように頑張りますかね。


俺はゲンジロウに向けて木刀を構える。


昔の事が頭の片隅から顔を出して来そうになるが、ゲンジロウの目を見て、そんなイメージは吹き飛んだ。


体から立ち上るのは強者のオーラ。ビリビリと伝わってくる殺気。

木刀を片手に持って立っているだけなのに、昨日酒席で見た時の二倍にも三倍にも大きく見える。


「……それでは。拙者が審判しんぱんをさせて頂くでござる。

双方!準備は良いでござるか!」


「「…………」」


俺もゲンジロウも、無言のまま、互いの目を見ている。


「それでは………」


数秒の沈黙が流れた後…


「……始め!!」


ゴンゾーの合図と共に、ゲンジロウが右手に木刀を持って、構えを取らずに一歩、二歩と前に出てくる。


知らない人が見れば、あなどられていると感じるかもしれないが、そうではない。


ゲンジロウにとって、それがなのだ。

自然にその体勢を取り、それが彼にとって最も相手を圧倒出来る姿勢なのだ。

対面している俺には、それがヒシヒシと伝わってくる。


武術の世界では、構えを見て、隙が無い。なんて言うが、完全に隙の無い構えなど存在しない。どうやって構えた所で、必ず隙は出来る。


そもそも、何故剣道や武道で構えを取るのか。

それは、相手の攻撃を受ける動作や、自分が攻撃を繰り出す動作を、最も柔軟に出せる位置に手や足を置く為だ。

例えば、相手が首元を狙ってきた時、ぶらりと腕を下げたところから受けるより、刀を正面に持ち上げていた方がずっと速く対処が出来る。

それは攻守が変わっても同じ事。逆もまたしかりというやつだ。


その構えを取っていない目の前のゲンジロウは、言ってしまえば全身隙だらけ…のはずなのだが、どの場所に打ち込んでも、危険な気がしてならない。

これが所謂いわゆる、隙が無い…というやつなのだろうか。


俺は正面に構えた木刀を両手で強く握り締める。


「いくぞ!!」


ダンッ!!


床板が割れるかと思う程に強く踏み込んだゲンジロウが、下段から大きく斬り上げる。


剛上ごうじょう!」

ブォン!!


ゴンゾーが何度か見せた剣技、剛上だ。しかし、ゴンゾーのそれより、速さも力強さも数段上。

木刀を振り回した時の風切り音ではない。


何度か見ていたから、一歩下がって避けられたが…洗練された剣技というのは、見ただけで背筋が凍る。


しかし、ゲンジロウの攻撃はここでは終わらなかった。


ダンッ!


剛下ごうげ!」

ブォン!!


「っ?!」


もう一歩踏み出したゲンジロウが、手首を返して斬り上げた木刀を斬り下げる。


咄嗟に半歩下がり、それもかわした。


ダンッ!


剛旋ごうせん!」

カンッ!


ゲンジロウは、斬り下げた木刀を流れるように移動させ、体を一回転。振り向きながらの横斬り。


さすがに避けきれず、木刀に角度を付けて受け流したが、それでも手が痺れる程の剛剣。パワーは俺よりゲンジロウの方が上だ。


ダンッ!


剛突ごうとつ!」

ガンッ!


横斬りから、またしても流れるように突き技へと移行するゲンジロウ。


先程より強い衝撃が受けた木刀に走る。

しかし、ギリギリの所で切っ先を横へとズラしてその一撃をしのぐ。


剛返ごうへん!」


ギリギリで避けた木刀は、突き終わりの姿勢から、そのまま俺の首元に向かって移動してくる。


「っ!!」

ガコンッ!!


今までで一番強い当たりだが、何とか耐えた…が、体勢が崩されてしまう。

よろけてしまった俺に目掛けて、ゲンジロウが袈裟けさ斬りを放つ。


剛結ごうけつ!!」


バキャッ!!


崩れた体勢を立て直しつつ、木刀を受けに回すが、そんな不安定な体勢でゲンジロウの攻撃を止めきる事は出来ず、まともに木刀で受けてしまった。

正面から受けてしまった事で、木刀がゲンジロウの一撃に耐えられず、半分に折れていくのが見える。


「くっ!」


体を後ろへと倒した事で、攻撃の範囲内からは脱したが…


カランッ…


折れてしまった木刀の上半分が床板の上に落ちて軽い音が響く。


「あー!くそっ!一本取られたか!」


「まさか全て避けられるとは思っていなかったな…初見で全て躱されたのは初めてだ。」


「躱し切れて無いだろう。」


驚いているゲンジロウに向けて、折れてしまった木刀を見せる。


「しかし、それは一本とは呼ばないだろう?」


「戦場で武器が折られたら、その時点で命は無い。

木刀が折れたのも、木刀ではなく、俺の腕が足りなかったからだ。

間違いなく一本だろう。」


その前に何度かゲンジロウの攻撃を受け流せたという事は、武器を折られずに受け流す事が出来るという事。最後の場面も、体勢を崩されていなければ可能だったはずだ。

そこまでの間にゲンジロウが一本へと繋がる道を作り出した結果なのだ。誰が見ても一本だろう。


まさかゴンゾーの使っていた剣技が、この一連の流れの初撃だけだったとは…


「す、凄い……でござる……」


「うぉぉ!シンヤさんも師匠も凄いです!」


ゴンゾーは大口を開いてポカーン。

カンジは両手で拳を握り締め、目に炎が燃えたぎっている。相変わらず声がデカい。


「まさかご主人様から一本取るなんて…」


『シンヤー!頑張れー!』


ニルは何か盗めないかと目を光らせ、ラトは野次馬やじうま的な感じだ。


「おーい。審判。」


口が開いたままのゴンゾーに向かって声を掛ける。


「あっ!一本!師匠!」


ゲンジロウ側に手を挙げて、一本取った事を伝える。


俺はカンジから、別の木刀を受け取って、再度ゲンジロウの前に立つ。


「四鬼…強いな。」


「だから四鬼と呼ばれているんだ。」


「ゴンゾーは剛上しか使わなかったぞ?」


「ゴンゾーは剛上しか使わなかったんじゃなくて、まだ剛上使んだよ。」


「そういう事か…」


ゴンゾーはまだゲンジロウの剣術を全て体得したわけではないらしい。


「ふぅ……」


一本取られて緊張が抜けた。


俺とゲンジロウは真っ直ぐ向かい合って、二本目に備える。


「それでは……始め!!」


タンッ!


先程はゲンジロウが俺に実力を示してくれた。

俺に対する挨拶か、それとも緊張を解くためか…

今度は俺が返す番だ。


合図と共に床を蹴った俺の体は、一瞬にしてゲンジロウとの距離を詰める。


「速いっ?!」


俺のスピードに驚いたゲンジロウが、木刀を振りながら、離れようとするが…


カンッカンッ!


縦、横と木刀を振り、下がろうとするゲンジロウに斬り掛かる。

しかし、ゲンジロウはパワーだけではなく、それなりのスピードも持ち合わせている。

この程度のスピードとパワーでは、簡単に切り崩す事は出来ない。それは当然だろう。ある程度スピードもパワーも落としているのだから。

別にゲンジロウを侮っているわけではない。ゲンジロウの攻撃は、剛上と剛下の間に僅かな間隙を持たせていた。俺が反応出来るか試したのだ。

それならば、俺も同じような挨拶をしてやるべきだろう。


カンッカンッ!


ゲンジロウが俺の動きを見て攻撃を受け止める。


その顔は驚いているが、それでもまだ余裕を感じる。


「は、速い!?」


「いや、シンヤ殿からの挨拶でござるよ。」


「えっ?!」


カンジの言葉に、ゴンゾーが返す。


「なるほど…モンスターと違って、そういう意味合いで攻撃を出す事も出来るわけですね…」


『シンヤいけいけー!』


ニルはふむふむと頭を縦に振りながら、ラトは楽しみながら、俺とゲンジロウの攻防を見ている。


俺は床を蹴る足に、振り抜く腕に…掛ける力を少しずつ増加させていく。


ガンガンッ!


最初は軽い音だった木刀同士の触れ合う音が、次第に重くなり、間隔かんかくも短くなっていく。


「これはっ…くっ!」


ガンガンガンガンガンッ!


ゲンジロウは、俺の攻撃を受け止めている木刀に、縦、横、斜めに圧力を次々と掛けられ、対処しきれなくなっていく。


「このままではっ……せいっ!!」


ゲンジロウは、俺がスピードに乗り切る前に何とかしようと、無理矢理俺に攻撃を繰り出す。


「っ!?」


しかし、無理矢理振った木刀のスピードでは俺を捉える事は出来ず、目の前に居た俺に僅かも触れられず、空を切る。


ブォン!


「っ!!」


木刀を振り下ろした格好では、流石に次の一撃に対応は出来ず、俺の木刀はゲンジロウの首元に走りピタリと止まる。


「一本!シンヤ殿!」


「……………」

「……………」


カンジとその他の門下生達は、完全に押し黙り、何一つ言葉を出せていない。


「ふふん。どうでござるか。シンヤ殿は強いでござろう。」


何故か自慢気なゴンゾーがカンジ達に言葉を掛ける。


「し、師匠から一本取りました?!」


「凄い…ほとんど何も見えなかった…」


「何が起きたんだ…?」


ゲンジロウの弟子達が口々に声を出している。


俺はゲンジロウの首元から木刀を下げる。


「こりゃあ驚いた…速いなんてものじゃないぞ。」


ゲンジロウは素直に驚いた感想を述べてくれる。


「俺の真骨頂しんこっちょうだからな。ここで負けたら話にならない。」


「ぐははははは!

しかも…まだ速く動けそうだったな。」


「そっちだってまだ本気じゃ無かったろう?」


「ぐはは!」


互いに挨拶は済んだ。


三本勝負、最後の一本。


ここからは互いに本気で行く。


「二人共。良いでござるか。」


「「…………」」


「三本目………始め!」


ダンッ!

ダンッ!


合図と同時に、俺もゲンジロウも床を蹴って動き出す。


ゲンジロウはパワータイプ。俺はスピードタイプ。


互いの得意とする土俵どひょうは違う。

どちらが自分の土俵に相手を上げるか。それで勝負が決まる。


俺はゲンジロウに捕まらないように速く、ゲンジロウは俺をスピードに乗せない為の動きをする。


ガンッ!ガンッ!


俺が走り出そうとすると、目の前に木刀が飛んできてそれを止められ、ゲンジロウが一撃を繰り出そうとした所に俺が速い動きで邪魔をする。


まさに一進一退いっしんいったいの攻防。


ガンッガンッ!


「「「「……………」」」」


ガンッガンガンッ!


「「「「………………」」」」


ガンガンッガンッ!


俺とゲンジロウの実力は同等レベル。

互いの木刀がまじわり続ける。


ガンッガンッ!


「………そこです!師匠!」


「危ないっ!」


「惜しい!」


門下生達は全員が拳を握り締めて、口々にゲンジロウにげきを飛ばす。


「ご主人様!そこです!」


『避けて!』


「もっと踏み込むでござるよ!」


俺の小さな応援団も応援してくれている。


ガンガンッ!


互いの木刀が何度も交わり、緊張感が高まっていく。


互いが互いの土俵には上がらず、相手を上げる事も出来ず、何ごう、いや、何十合かを消費した。


一手と言わず、ほんの僅かなミスでさえ許されないやり取り。どちらに勝負が傾くか分からない。


ガンガンッガンガンッ!


向き合って木刀を交えるゲンジロウの顔は、笑っている。楽しいのだろう。自分と互角ごかくの相手と、試合とはいえ剣を交える事が出来て。

かく言う俺も、何か楽しくなってきてしまった。


「ぐはは!」

「ははは!」


ガガガガガガガガガガガガッ!


木刀がそれまで以上に速く強く連続で打ち合う。その最後。


「はぁぁぁ!!」

「はぁぁぁ!!」


互いの全力の一撃。


バギャッ!!!


カランカランッ……


俺とゲンジロウ。二人の木刀が全く同じように真ん中から真っ二つに折れて飛んでいってしまった。


「「「「………………」」」」


俺とゲンジロウ含め、道場内に居た全員が完全に無言。まさかこんな事になるとは…


「………これは…引き分け……でござるか?」


「………ぐははははは!まさか木刀の方が耐えられなかったとは!ぐはははははは!」


ゲンジロウは今までで一番の大声で笑う。


「ははは。俺も驚いたよ。」


木刀ってのはそんなに簡単に折れるものじゃないし、まさか日に三本も折れるとは思わないだろう。


……パチパチパチ!


俺とゲンジロウが笑い合っていると、門下生達から拍手が上がり、ニルとゴンゾーも同じように拍手を送ってくれる。


「凄かったです!師匠!」


「シンヤさん凄いです!」


大絶賛の嵐。


「ぐはは!いやー!やめとけやめとけ。別に褒められたくてやったわけじゃないんだから。」


言っていることと表情が真逆のゲンジロウ。


「いえ!勉強になりました!これが達人同士の試合というやつなのですね!」


「この試合を拝見出来た我々は幸せ者です!」


「これからも一生ついて行きます!」


「ぐははははは!」


ゲンジロウは嬉しそうに笑い、ゴンゾーの肩をバシバシと勢い良く叩く。


「ご主人様と互角なんて…凄いですね…」


『どっちも強かったよー!』


うちの子達も満足してくれたらしい。


「結果は引き分けだが、どうする?」


「俺は満足だ。シンヤの実力も分かったしな。十分他の四鬼を説得出来るだろう。」


「そんな意図があったのか?」


「あいつらは力にだけは素直だからな。と言いつつ、俺もその一人。一番は俺が単純にシンヤと試合をしてみたかったってだけだがな!ぐははははは!」


「それでも、四鬼を説得出来る可能性があると分かったし、俺としては大収穫だよ。それに俺も満足したからな。」


「ぐははははは!そうかそうか!そいつはよかった!ぐははははは!」


豪快に笑った後、礼儀正しく道場に礼をしてから出ていく。少し豪快な所もあるが、基本的には他の模範もはんとなる、良い師匠なのだろう。


「さて……拙者達も準備するでござるよ。」


「ああ。」


遂に、ゴンゾーをおとしいれた者達の断罪が行われる。


当然、ゴンゾーもそこには居るし、相手の者達がどんな事を言うのか楽しみだ。


こちらは全て把握しているのだから、余程の理由でもない限り、彼等には厳しい結果が待っているだろう。


部屋に戻り、準備に取り掛かろうと思っていたが、一体何を準備しようか…と思っていると、着替えが用意されていた。


「準備って言っていたけど、着替えるのか?」


「そうでござる。シンヤ殿達も、流石にその格好では砕け過ぎでござるから、着替えて欲しいでござる。」


広げてみると、紺色こんいろの着物で、少し厚めの生地で帯は濃い緑色。これが正装…という事だろう。俺達の格好は大陸風。西洋風とも言える。

流石にこの格好での参加は悪い意味で目立ってしまう。


俺はその着物に着替え、ニルも厚めの生地、紺色に濃い緑色の帯の着物に着替える。髪は木のかんざしで纏めて、これも飾り気は皆無だ。

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