第十二章 オウカ島

第143話 海底ダンジョンの先

「今夜はめでたい日でござる!ダンジョンを抜けられた祝いに酒でもあれば言う事無しでござるがなぁ!」


ゴンゾーは目を細めて俺の方を見てくる。


俺が色々とアルコールの入った飲料物を持っている事を知っていて、出せと言っているのだ。


「図々しいですね!」


ニルも随分と砕けた感じでゴンゾーに接している。怒っているような顔をしているが、口元は笑っている。


「まあまあ。ダンジョン攻略祝いって事で、今日は大いに飲もう!ちょっと場所が悪いけれどな。」


「酒さえあれば、場所などどこでも同じ事でござるよ!」


「俺とニルはこういうのには慣れてるからな。あまり気にしないし、ゴンゾーが気にしないなら、ここで酒盛りでもするかね!」


「待ってました!でござる!」


こうして、俺達は適当な酒とさかなを用意して酒盛りを行った。


「ぶっふぁっふぁっ!楽しいでござるなぁー!」


頬を朱色しゅに染めたゴンゾーが、ジョッキを持って大声で叫ぶ。


「僕も楽しいよー!」


ネールビールを主にして、巨人族に貰ったワーム酒も飲む。


「拙者!このワーム酒という酒が気に入ったでござる!

このカーッとくる辛さが何とも言えず美味いでござる!」


肴を摘みながら、ワーム酒を口に含むゴンゾー。

確かに、ゴンゾーならば巨人族の連中とも楽しく飲めそうではあるが…


色々とあったが、ダンジョンの終わりには、こうしてゴンゾーと共に酒が飲めた。これ以上の報酬は無いだろう。


狭く、埃っぽく、薄暗い通路が、今だけはとても楽しい場所だと感じられた。


浴びるように酒を飲んだゴンゾーが、酒に吞まれたのは言うまでもないだろう。いつの間にかゴンゾーはいびきを高らかに鳴らして眠っていた。


「…本当に、何故ゴンゾーをこんな目に会わせたのか分からないな…」


少し酔いの回った頭で、ゴンゾーの幸せそうな寝顔を見てボソリと呟く。


「師匠に任せると言っていたが、実際のところ、どのように思っているのかは分からないしな。

俺達は当事者では無いが…話を聞くと、耐え難いものがあるな。」


『僕もそんな奴ら許せないよ。バリバリに噛み砕いてやりたい!』


「ラトの場合本当に出来ちゃうから恐ろしいぜ…」


「何て言ったのですかー?」


「ニルは知らなくても良い。いや、知ってはいけない。」


「うー…教えて下さっても良いのにー…」


ニルも随分と飲んでいたし、少し酔っているようだ。少しとろーんとした目をしている。いつもは飲む量をセーブしていて、ここまでになる事は無いのだが…ニルにとってもこのダンジョンは精神的に厳しい場所だったから羽を伸ばしているのだろう。


「ダメだってば。」


「ご主人様ー…」


頬を朱色に染めて語尾を伸ばすニルは何とも可愛らしい。


これを狙ってやっていたら小聡明あざといと感じてしまうのだが、ニルの場合間違いなく天然だ。絶対に明日、朝起きて自分のやった事に青い顔をして平謝りするはずだ。そこまで込で可愛らしい。


「そろそろ寝るぞ。」


「はーい…むにゃ……」


『ニルはどうしたの?』


「酒を飲んで酔ったんだよ。アルコールが抜ければ元に戻るから心配するな。」


『あんな臭いもの飲むからだよ。僕はミルクで十分!』


ラトはアルコール臭が苦手で飲めそうになかった為、ミルクだ。


「一番健康的で良いと思うが、これもたまの息抜きだ。許してくれ。」


『許すも何も、もう飲んでるよね?』


「ははは。そうだな。」


ラトと他愛ない話が出来るのを嬉しく思いつつ、その日は眠りに落ちた。


翌朝。


「もももももも申し訳ございません!!」


の多いニルの謝罪を朝一で聞くことになった。


「気にしてないし、そもそも可愛らしかったから、俺としてはちょっと役得やくとくだったかな。」


ニルはいつも気を張っているから、たまには酔って気を緩めるくらいどうって事無い。


「ご、ご主人様っ?!」


顔を真っ赤にして恥ずかしがるニル。やはりここまで込でニルだよな!


「それより、オウカ島には普通に入れるのか?」


関所的なものはあると思うし、どうぞご自由にお入りくださいとはいかないと思うのだが…


「多分大丈夫だと思うでござるよ。」


そう言いながら先へ進むゴンゾーに付いていく。


薄暗い、上へと続く長い通路を進んでいくと、遂に…一週間振りに陽の光を見る事が出来た。


「ふぁー!やっと外に出られたー!」


「くっ……拙者…ついにやったでござるよ…」


苦節くせつ三年。その思いは一言では語れないだろう。


「お疲れ様。」


「ぶぉぉぉ!シンヤ殿ーー!!」


俺の一言に、ゴンゾーが感極まったのか、抱き着いてくる。男性と抱き合う趣味は俺には無い。断じて。


「汚い汚い!色んな汁が出てるから!」


俺は抱き着いて来るゴンゾーを手で押し返す。


「そんな殺生せっしょうなー!でござるー!」


「まあ気持ちは分かるが…それはサクラとしてくれ。」


「そそそそんな事出来るわけないでござろう?!」


一瞬で顔が真っ赤になるゴンゾー。やはり女性が得意なタイプでは無さそうだ。


俺達が出てきた場所は海岸線沿いにあるダンジョンの出口。

波の音と磯の香り、振り返ると、キラキラ輝く海面と、海中へと続く海底トンネルダンジョン。


海岸には小さな木船が数隻見えるが、人影は見当たらない。

海岸から島の内側に少し入った所から草が生えていて、ポツポツと木も生えている。この世界に来てから今まで、一度も見なかった松の木だ。

グネグネした幹と針葉樹独特の葉が横に広がって生えている。


「面白い形の木ですね?」


「あれは松という木でござる。大陸には無いでごさるか?」


「あるかもしれませんが…私は初めて見ますね。」


「俺の故郷にはあったな。竹、梅と合わせて松竹梅しょうちくばいなんて言葉もあった。」


「竹も梅もあったでごさるか?本当によく似た場所なのでござるな…」


「そんな事より、この先はどうするんだ?」


「そうでござったな。今も変わっていなければ…」


ゴンゾーは真っ直ぐに島の中心側に向かって歩いていく。


後ろから付いていくと、松の木の向こう側に木製の立派なへいと門が現れる。

塀と門には、小さなかさが作られ、その上にはなんとかわらが用いられている。

加えて壁は真っ白。恐らく漆喰しっくいが使われていて、ダイヤ型の透かしまで作られている。

見れば見る程、昔の日本によく似た文化の島だ。


「モ、モンスター?!」


驚きと恐怖の声が聞こえてくるのは、門の前に立っている二人の門番。

竹でまれたかさを被って、ゴンゾーが最初に着ていたような格好をしている。帯と紺色こんいろの着物だ。

笠の下に見える髪は黒、瞳も黒。中肉中背。小さな角が生えていて、二人共、青色の刀を帯刀している。

顔はとてもよく似ている。兄弟だろうか…?


と、そんな事より……


「あ……」


しまった。すっかり忘れていたが、ゴンゾーと会った時も同じ様な反応だった。


「待て待て!待つでござるよ!」


ゴンゾーが両手を挙げて門番の方へと走っていく。


何奴なにやつ?!」


門番はゴンゾーを見て、腰にびている刀に手を掛ける。


多分大丈夫とか言ってたのに…これ駄目なやつじゃないか?


「待つでござるよ!ヘイタ!ヘイキチ!」


「なっ?!何故俺達の名前を…」


「拙者でござる!ゴンゾーでござるよ!」


何度も手を大きく振って自分の事を伝えるゴンゾー。


「ゴンゾー…?…………ゴンゾー?!」


「そうでござる!拙者でござるよ!」


「生きてたのかっ?!」


「大変だったでござるよー。うんうん。」


「それよりそこのモンスターは…って…あれ?」


「大丈夫でござる。友魔ゆうまとは少し違うらしいでござるが…そのようなもので、危害を加えたりしないでござるよ。」


ゴンゾーは一通り俺達とラトについて説明してくれる。


「はぁー…この大きいのがなぁ…」


一通り説明を聞いて納得してくれた門番の二人がラトに恐る恐る近付いて物珍しそうに見上げる。


『なに?あんまり見ないでよ。』


「そっちの兄ちゃんには何を言っているのか分かるのか?」


「あんまり見ないでよ。って言ってるぞ。」


「あはは…すまんすまん!こんなのを見るのは初めてでな!それにしても、兄ちゃんは渡人なんだよな?」


「そうだが…?」


「渡人は喋らないってのがお約束じゃなかったのか?」


「あー…」


そう言えば、それも忘れていたが、ゲーム時のプレイヤー達は、こっちの世界では無口で無表情だったな。というか…よくそれで鬼人族達に気に入られたな。凄いな…


鬼人族達と酒を酌み交わす的なイベントとかあったのだろうか…?まあ、操作しているのも人だし、行動自体は反映されているから気に入られる可能性はあるか…


「俺はそのお約束の範囲外なんだ。」


「そいつは良い!きっと皆一緒に飲みたがると思うぞ!」


皆って…誰を指して言っているんだ…?

ここまで来て毎日飲み明かすなんて嫌だぞ、俺は。


「それより、ゴンゾー。お前凄いことになってんな?」


ゴンゾーの顔をまじまじと見た門番が言う。


「三年間だから、これくらいにはなるでござるよ。服もシンヤ殿に貰ったでござる。」


髭をもしゃもしゃと触って言うゴンゾー。本来は髭も髪もそれなりに整えていたのか。俺達からすると、もじゃゴンゾーしか知らないから逆に整ったゴンゾーの方が違和感があるかもしれないな…


「何にせよ、無事に戻れて良かったな!」


門番のヘイタとヘイキチはゴンゾーの肩をパンパンと叩いて笑顔で迎えてくれる。


どうやら、嫌われているのは一部の者にのみらしい。


「ヘイタとヘイキチも変わらずで安心したでござるよ!」


「なんだそりゃ?!俺達が、うだつの上がらない門番だって言いたいのか?!」


「そ、そうではないでござる!」


「…あはは!冗談だ冗談!

それより、帰って来たなら、さっさとゲンジロウ様の所に向かった方が良いだろう?」


「そうでござるな。通っても良いでござるか?」


「当然だ。と、言いたいところだが…」


ヘイキチと呼ばれた方がラトを見上げる。


「このまま通したら、街中大騒ぎだ。

何か友魔だと分かるように目印でもあれば良いが…」


「目印?」


「そうでござるな…確かにこのまま入れば衛兵達が飛んでくるでござるな…」


ラトは大きいし目立つからな……目印か……そうだ!


俺はインベントリを開くと、小人達から貰った織物を取り出す。


「なんでござるか?凄く美しい生地きじでござるな?」


「大陸の…名匠めいしょう達が作った一品だ。」


目立つように、赤を基調とした生地を選ぶ。


「ラト。少し窮屈きゅうくつかもしれないが、我慢してくれ。」


俺は生地を首に巻いてバンダナのようにしてやる。


『これくらいなら平気だよー!』


自分の首に巻かれた生地を見て、むしろ誇らしげに胸を張るラト。デカいのに可愛いな…


「これでどうだ?」


「そうだな。これなら一目で分かるな。通って良し!」


二人が門を開いてくれる。


「また今度飲むでござる!」


「「おう!」」


ヘイタとヘイキチに挨拶をしたゴンゾーが門を潜る。


門の先に待っていた風景は、俺の想像通り…いや、それ以上の光景だった。


道行く人々は皆着物を着ていて、男性は二本下駄。女性も女性用の下駄を履いている。男性の中には帯刀している人も多い。ただ、丁髷ちょんまげではない。

皆額には角が生えていて、それがここでは普通らしい。


女性は皆華やかな色の着物を身に着けて、髪をっている。結った髪にはかんざし。帯には帯留おびどめ。


大通りを挟むように立ち並ぶのは土壁や漆喰で作られた木造建築に瓦。

店には暖簾のれんまで掛かっている。


広く取ってある道には荷車が置いてあり、その上には何やら色々と乗っていたり、店先では店主が売り込みの為に声を張り、誰が見ても活気のある街だと分かる。


「ここがオウカ島でござる!」


「そ、想像していた街並みとは全然違いました…」


『凄ーい!ゴンゾーみたいのが沢山いるー!』


ゴンゾーは自慢げに、ニルは少し圧倒されて、ラトは独特の感性で、街並みを見ている。


「ご主人様の故郷によく似ているのですか…?」


「似てるぞ!……多分。」


こんな街並みが生きている時代の人間ではないし、単なるイメージでしか無いが、イメージそのままの風景だ。


「どうでござるか?」


「俺はとてつもなく興奮しているぞ。」


「興奮している割に淡々たんたんと言うでござるな…」


「そうか?」


「いえ。ご主人様はいつになく興奮しておられます。」


何故ニルには分かるのだろうか…?不思議だ。


道行く人々はこちらを見て…正確にはラトを見てビックリした顔を見せるが、首に巻いた織物のお陰で騒ぎにはならず、納得した顔を見せてから自分の仕事に戻っていく。


「それで…まずはどうするんだ?」


「オウカ島を案内したいところではござるが…まずは師匠に会いに行くでござる。無事に帰った事を伝えねばならぬでござるからな。」


「そうだな。」


ゴンゾーの後を付いて街中を歩いていく。


大通りを暫く進み、枝分かれした小道に入り、少し進む。


大通りは凄くにぎやかで、人の声や物音に溢れ返っていたのに対し、一本奥に入ると、喧騒けんそうが嘘のように静まり返っている。

おどろおどろしいのとはまた違い、静かで落ち着いている…そんな感じだ。


小道はラトにとって少し狭いだろうが、通れないことは無い。


そんな少し薄暗い小道を進んでいくと、暫くして少し道が広くなる。その先、右手に長い塀が現れる。


どこまで続いているのか分からない程に長い。


「で、デカいな…」


昔の日本でも、身分の高いさむらい、つまり武家ぶけの屋敷等は、五百つぼから千坪の広さがあったらしい。

数字が大き過ぎてどれ程のものか分かりづらいだろうが、平方キロメートルに直すと、五百坪で約一キロ半、千坪で、なんと一辺三キロにも及んだと言う話を聞いた事がある。


家の土地の端から端まで歩くのに、三キロって……

セグウェイでも足りないよな…


敷地の中には本家、召使い達の住む家、主に仕える家来達の家…等、沢山の建物や、庭園が有ったらしいが、それでもデカい。


「ここが師匠の住居でござる。」


「ゲンジロウパネェ…」


思っていたよりも四鬼というのは、位の高い役職なのかもしれない。


「少し歩くと東門があるでござる。」


東門…?家に門が幾つあるんだ?


暫く歩くと、東門と言っていた門が現れる。


塀の長さからも分かるが、とてつもなく大きい門だ。門に人が出入り出来る大きさの扉が別で付いてる。


「おー!カンジ!久しぶりでござるな!」


門の前に立っているのは、緑色の短めの髪、茶色の瞳をした、短い角のある、小柄な青年風の男性。

背は小さめだが、全身に程良く筋肉がついていて、力強いイメージを与える。少し八重歯が長いのか、口元から白い歯がちょこんと出ている。

腰には明るい緑色の刀を帯刀している。


「……誰ですか?!」


「拙者でござるよ!」


「……その声と喋り方……もしかして…ゴンゾーさんですか?!」


「よく分かったでござるなぁ!さすがは拙者の弟弟子おとうとでしでござる!」


ニカッと、カンジと呼ばれた青年に笑い掛けるゴンゾー。


「ゴ、ゴンゾーさん!生きていたのですか?!というかこのデカい犬は何ですかっ?!」


『僕は犬じゃなくて狼なんだけれど。』


「ちょっ…ちょっと色々と情報が多すぎて処理が追い付きませんよ?!」


完全にパニック状態に陥るカンジ。

あわて者みたいだ。


「落ち着くでござる。やっと帰ってこられた故、師匠に挨拶をと思って来たでござるよ。

通っても良いでござるか?」


「もちろんですよ!自分に聞かずとも!」


「久しぶりだし、色々と変わっているかもしれぬでござるからな。

積もる話は後にして、今は先に師匠の元に向かうでござる。こちらの方々は拙者を救ってくれた恩人の方々でござる。失礼の無いように頼むでござるよ。」


「はい!」


カンジが元気に返事をした後、俺達の前まで足早に近寄ってくると、ガバッと勢い良く頭を下げる。


「兄弟子であるゴンゾーさんを救って頂きありがとうございます!自分からも感謝を申し上げます!」


声デカイな…


「俺達もゴンゾーに助けられた。恩人と言うよりは戦友…かな。あまり気を張らないで貰えると有難い。」


「自分なんかに…ありがとうございます!!」


感極まったと言わんばかりに、先程より勢い良く頭を下げるカンジ。


「さて…拙者は一先ず師匠の元に向かって、一通り話をしてくるでござる。

カンジ。後を頼むでござるよ。」


「お任せ下さい!」


ゴンゾーが薄い笑みを浮かべた後、どこかへと歩いていく。


「では皆様!こちらへどうぞ!」


全体的に声がデカいのは…仕様か?


「先に名乗っておくよ。俺はシンヤ。こっちはニル。それで、ラトだ。」


「記憶しました!ありがとうございます!

自分はカンジです!よろしくお願いします!」


ガバッ!


よく頭を下げる奴だなぁ…


「では案内致します!」


カンジに案内された先には日本家屋。木造建築で、瓦張り。なんと障子しょうじふすままである。靴は脱がなければならないし、完全に日本だ。

俺達が通された、障子の先は、小綺麗にされていて花瓶に可愛らしい花がいけてある。客間…のようだ。


因みに、家のサイズに合わないラトの事も考えてくれたのか、庭に面した場所で、ラトは庭側で伏せして良い子にしている。


「少しだけお待ち下さい!」


俺達を部屋に通した後、カンジが静かに外に出て、静かに障子を閉める。そして…ドタバタと走っていく足音が聞こえてくる。


詰めが甘いぞ。カンジよ。


「不思議な床板ですね?」


「言われてみると、これもこっちでは初めて見るか。たたみと呼ばれる物だ。」


「たたみ…良い匂いがしますね。」


スーッと鼻で空気を吸い込むニル。


俺も同じ様にすると、藺草いぐさの独特な良い香りが鼻の奥に残る。


「お待たせしました!」


障子の向こう側に戻ってきたカンジが大きな声で入室を知らせる。


スーッと開かれた障子の向こうには、お盆に乗せられたお茶とお茶け。


「失礼します!」


俺とニルが座っている前にある、背の低いテーブルに静かに置かれる。


お茶請けは饅頭まんじゅうとは違い、見たことが無い。


見た目は細長い草を丸めた物…と言えば良いのだろうか…?

お茶も日本茶とはまた違った香りがする。

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