第4話 桜
黒猫「今確実に言えるのはお前は男としてその三毛の代わりに生活せな
色々面倒なことになるってことは間違いないな」
結衣「そ、そうだった。でもさすがに家族とかにはばれちゃうでしょ」
三毛猫「それは心配ねえよ、俺の両親は海外で働いてるめったに帰ってこねえ」
結衣「え、」(この世界はパラレルワールド的なものだとは薄々分かってきてたけど、私の現実の世界の両親は普通に家で居酒屋してる家庭なのにこっちの世界とのギャップが大きい気がする(;´・ω・))
黒猫「ならあとは学校のやつにばれないようにすることだな」
三毛猫「いや、その前に俺は寮に住んでんだ。同居人もいる」
結衣「は!!!それってバレる確率高いじゃん!?」
三毛猫「それにペット禁止だ」
黒猫「ま、訳ありなら仕方ない、これも何かの縁じゃ三毛は俺が面倒みてやる。そう言えばお前の名前きいてなかったな」
黒猫は結衣を見て言った
結衣「白石結衣、猫さんありがとう!どこかで会う日を決めない?情報交換とかしたほうがきっといいと思うし」
三毛猫「ありがたい。世話になる黒猫。俺も結衣の考えに賛同する
その本のことも今後何か変化があるかもしれないしな」
黒猫「わかった、定期的に合うようにしよう、場所はどうする」
三毛猫「坂を登ったとこに大きな桜の木があるからそこに毎週土曜に
集まろう。俺たちは土曜はその周辺で過ごすようにする、結衣は来れる時間帯にこい。土曜講座もあるかもしれないからな」
結衣「三毛猫さんと会ったあの満開のきれいな桜の木のことよね」
三毛猫「おう」
黒猫「坂の上の桜の木は今まで咲いたことがなかったんだがな
桜が咲いていたのか。」
結衣「咲いてたよ」
三毛猫「桜の木が確かに咲いてたのは珍しいかもな」
黒猫「結衣。お前がこの世界に来たことでこの世界になにかしらの影響がでているのかもしれん。」
三毛猫「もう夕日も落ちてきた、寮に案内するから付いて来い」
そう言って三毛猫は少し急いだ様子で歩き出した
寮というより別荘かというような大きな建物が見えた
三毛猫「ここだ。俺もまだ入学する前に部屋を確認した程度で細かい説明はまだ受けていないが部屋が2階の205号室で2人部屋ってことだけ説明を受けている」
黒猫「ま、頑張るんだな」
三毛猫「バレたら間違いなく退学だ。俺が元の姿に戻れた時に
俺の居場所があるかないかはお前にかかってんだぞ。頼んだぞ」
黒猫「ま、戻れるかは知らんが万が一方法を見つけれても
高校も卒業してなかったら人間は将来が不安になるだろうからな」
結衣「わ、わかったよ。頑張るよ。猫さんってまるで考え方が
人間みたい。猫さんも前白猫だったって言ったけど人間なんじゃ?」
黒猫「人間とは白猫だった頃長く付き合ってきたからな。」
三毛猫「色々ありすぎて聞き流してたが白猫だったのになんで
黒猫になってんだ!?そこ大事だろ!」
今更ながら三毛猫が2人にツッコんだ
結衣「た、確かに(・・;)」
黒猫「ま、今日は遅い後ほどじっくり話してやる結衣は寮に行け」
三毛猫「そうだな、今日のところは色々あったしゆっくり休め」
結衣「わかった。ありがと。またね猫さんたち」
そう結衣が言うと三毛猫は猫らしくなく仁王立ちで手を振った。
黒猫は後ろを向きつつ尻尾を振った。
結衣は寮の扉を開いた
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