第3話 自分
結衣「猫さんもどっか行っちゃったし、今日はとりあえず帰ろうかな。」
結衣は元の世界の自分の家があった場所に向かった
しかし家はなく大きな桜の木が一つ咲いていただけだった
結衣「は!?この世界の私どこ住んでるわけ!?」
結衣が桜に向かってそう叫んでいると片方白い眼もう片方は青い眼をした三毛猫が桜の木から降りてきた
結衣「また猫?次は三毛猫さん?」
三毛猫「・・・」
結衣(猫とは話せるって猫さんが言ってたけどほんとに話せるのかな。)
三毛猫「なんでお前が俺の姿をしてんだ」
結衣「ん!?」(この声は!?この世界の男の私!!!!!)
三毛猫「俺が猫に突然なってお前は俺の体になったのか!?」
結衣「やっぱりあなた男の結衣なのね!?
確かにあなたと会ってすぐは男のあなたの姿と入れ替わってたでも、
今あなたの学ランを着ているけどこの本の小さな肉球に触れてから
体は女の私に戻れたの。」結衣は本を三毛猫に見せたまま少し動揺していた
三毛猫「んなことあるわけ。いや、俺が猫になっている以上信用するほかどうしようもないか」
結衣「もしかしてこの本の肉球にあなたが触れたら何か起きるかも!」
結衣は三毛猫に本を差し出し触れさせたが、一向に変化はない
三毛猫「どうせりゃいいんだ。俺はこのまま猫のままなのか。それにすれ違う人には話しかけてみたが言葉が通じなかった。猫だと思われていたみたいだ
幸いおまえには俺の言葉が分かったみたいだが、俺は・・・」
結衣「この本に触れた人は猫と話せるようになるって今日会った黒い猫さんがいってたの。だからあなたともはなせたのかもしれない」
三毛猫「その本になんかあるのは間違えなさそうだが、他にも猫がしゃべんのか?」
結衣「しゃべったよ?」
三毛猫「その猫に会わせろ。何匹かさっき猫とすれ違ったがしゃべる猫なんていなかった」
結衣「え。」
三毛猫「ついてこいさっき俺が見かけた猫に会わせてやる」
結衣は三毛猫についていった猫が三匹にゃあにゃあと鳴いている
結衣「猫さんたちこんにちは」
猫「にゃー」
結衣「・・・話せない?」
三毛猫「言っただろう。話す猫なんぞみかけてないと」
結衣「じゃ、あの黒い猫さんは特別ってこと?」
三毛猫「わからん。だが、何か大事なことを知ってるとは思うぞ」
結衣「それになんであなたは桜の木にいたの?」
三毛猫「歩き疲れてきれいな桜の木があったから休んでたんだ。別にその桜を選んだことに意味なんかねえ。お前と遭遇できたのは幸いだったがな」
結衣「それと、あなた眼が片方白いけど眼は見えているのよね?」
三毛猫「両目とも見えているが、俺も反射して映ったときに猫になっていることもだが、目が片目真っ白だったことを見て驚いた。片目だけ開くと糸のようなものが見えるんだがそれはうっすらとしか見えないんだ。両目を開いたらその違和感はなくなるがな」
結衣「糸?なんだろうね。私には見えないけど猫になるとみえたりするのかな」
黒猫「なんやお前まだこの辺うろついてたんか」
黒猫が塀を超えて降りてきた
結衣「猫さん!?」
三毛猫「この黒猫がお前のいってた猫か!?確かにしゃべってやがる」
黒猫「なんじゃわいがしゃべってる言葉が分かる猫が三毛におったんか?」
結衣「三毛猫はしゃべるの珍しいの?いや、猫事態しゃべるのは珍しいのよね?」
黒猫「わいを除いては一部の白猫しか話せる猫なんぞおらんと思ってたがいるんじゃな。わいはもと白猫やから話せて当たり前やがお前もそうなんか三毛よ」
三毛猫「白猫?俺は元は人間だ!」
黒猫「は?」
結衣「今日言ってた私の同一人物の男の子が三毛猫になってるみたいなの」
黒猫「ややこしいなおまえら」
結衣「そんなこといわれても(-_-;)」
三毛猫「黒猫、お前は理由とかわかんねえのか?」
黒猫「わいをなんだと思ってんやただの猫じゃぞ」
結衣・三毛猫「ちがうやろ」
黒猫「わざわざ息あわせんでいいわ」
結衣「わざとじゃないし」
三毛猫「な、めんどいことせんわ」
結衣「でも確かにややこしいことなってきた」
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