冒険者ギルド

 冒険者ギルドに到着した俺は受付で冒険者の登録を申請する。


「冒険者の登録申請をお願いします」

「畏まりました。冒険者の申請ですね。こちらのプレートに手を翳して下さい」


 俺は受付の言うとおりに差し出されたプレートへと手を翳す。


「リク様、ありがとうございます。これで冒険者の登録は完了となります。こちらはクエストの達成情報などを記録するタグとなります。肌身離さずにお持ち下さい」


 俺は首輪型のドッグタグを受け取り、装着する。


「新規の冒険者様が必ず受講しなくては行けないクエストがございます。すぐに受講されますか?」

「お願いします」


 クエストを受諾すると、目の前にシステムメッセージがポップアップされる。


『【武器講習を受講せよ!】のクエストを受諾しました』


 クエスト名をタッチすると、クエストの詳細が表示される。


『訓練所にて任意に選択した武器で目の前の木人形を10分間攻撃せよ』


 訓練所へと移動すると、木製の武器が並べられていた。


 並べられていられる武器は――片手剣、刺突剣、大剣、刀、槍、薙刀、斧、棍棒、鎖鎌、短剣、杖、ナックルガード、弓、ボーガンの全14種類。


 男の浪漫に走るなら……武器の選択は刀になるのだが、如何せん刀は重くAGI特化となるリクとは相性が悪い。


 俺は予めイメージしていたビルド構成を担う武器――片手剣を最初に手にした。


 シンプルイズベスト。ロングセラーには訳がある。


 と、長所は汎用性と言う面白味の少ない片手剣を選んだのには理由があった。


 俺は手にした片手剣で目の前の木人形を滅多打ちにする。


 10分後。


『スキル《片手剣【1】》を新たに習得しました』

『片手剣スキル《スラッシュ【1】》を新たに習得しました』


 続けざまに現れるシステムメッセージ。


『クエスト【武器講習を受講せよ!】を完了しますか? 【YES】 【NO】』


 俺は【NO】を選択。


 次なる武器を手に取り、再び木人形を滅多打ちにする。


『スキル《短剣【1】》を新たに習得しました』

『短剣スキル《パリィ》を新たに習得しました』

『クエスト【武器講習を受講せよ!】を完了しますか? 【YES】 【NO】』


 俺は【NO】を選択。


 次なる武器を手に取り、再び木人形を滅多刺しにする。


『スキル《ボーガン【1】》を新たに習得しました』

『ボーガンスキル《速射【1】》を新たに習得しました』

『クエスト【武器講習を受講せよ!】を完了しますか? 【YES】 【NO】』


 ふぅ……。こんなもんだな。


 俺は【YES】を選択。


 必要な武器スキルを習得した俺は訓練所を後にするのであった。


 ◆


「リク様、訓練お疲れ様でした。こちらが今回のクエスト報酬となります」


 クエストの完了報告をすると、クエスト報酬として青銅の剣、青銅の短剣、ボーガンを受け取った。


 続けて、俺は近隣に生息するモンスター討伐のクエストを受注。


 ノービスを卒業出来るまで3日ほどか?


 俺はノービスの卒業――クラスアップの出来るレベル10を目指し、はじまりの町を後にするのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る