英雄になりたかった Ⅰ
天城の過去が気になるな
あいつは何か心の奥に隠してるのが分かる
その心の奥のものを引っ張り出せば
正直になれるんだろうな
俺は蕾に話を聞く
「蕾、天城は何か言っていたか」
「英雄になるんだって叫んで木刀を振っていた」
「そうか、蕾有り難うな、いつも」
蕾は最近いつものようにあの三人と遊んでる
楽しそうで毎度毎度良かったと思う
だが度々出てくる俺の恥ずかしい話は
心に来るのもある
俺は外を歩き始めた
そうしていると霞が歩いているのを見た
俺は霞を追いかけることにした
公園に向かってるようだ
公園に着いた霞はおばあさんと話していた
何の話をしているんだ
「お婆さん」
「な~に霞」
「私の父はどうですか」
霞は俯いている
「そうね、一生懸命頑張ってるわよ」
「そうですか、ありがとうございます」
霞はベンチから立った
ベンチから立った霞は来た道を戻ってる
俺は何も知らない素振りで後ろから声をかけた
「やぁ霞」
「呼び捨てにしないで」
「それはすまない霞さん」
「それでどうしたの」
「ランニングをしてたら見かけたからな」
「それで声をかけたと」
「そういうことだな」
俺は気になることが沢山ある
それを聞こうと思った
「そういえば霞さん、あなたはどうしてクラスメイトと話そうとしないんだ」
「なんででしょうね」
「答えがないのか」
「それもどうかしらね」
俺と霞は全力で走って帰った
時刻は18:30 残り30分で帰らないと
ご飯がなしになるからだ
「急ぐぞ霞さん」
「当たり前のことを言わないで」
俺と霞は10分で着くように計画して走った
結果着いたのは18:45分
「五分オーバーか」
「五分なんてちょっとじゃない」
「五分で出来ることは沢山ある」
「にしてもねー」
そう言い合いをしていると詩織がきて
「喧嘩はやめてくださいね」
そう包丁を持った状態で言われた
迫力が凄い
俺と霞は2人一緒にはいと答えた
そして手を洗い今日のご飯を見た
カレーだった
全員がよしと嬉しがっている
蕾もだ
蕾はおかわりを何度もしている
腹がいっぱいにならないのか
いつもは少食なの、すごいな
俺もそんなことを言いながら
おかわりを二回した
「来週からテストですからね」
それを聞いた瞬間慌ててみんなが食いおわり
部屋に向かった
これは誰も自主勉強をしていないな
全員が食いおわり部屋に戻ったのを見計らったのか
天城は外に出ていった
そして木刀を振るっている
俺は英雄になるんだ
なんて何度も何度も叫びながら
俺は急いで水を買ってきた
後ろの芝生から出て来た
「汐谷、どうしている」
「頑張ってるなと思ってな水を持ってきた」
「そうなのか」
「そうだ、お前に良い方法を教えよう」
そういうと天城は剣を構えた
「剣に炎を纏わせてみろ」
「お、おう」
そういうと剣に炎を纏わせはじめた
「今から人形を出す、それを、切ってみろ」
人形を召喚した
オラァと天城は掛け声をかけながら斬る
何度も何度も繰り返してだ
炎に包まれた剣は人形を燃やし斬るから
一瞬で人形は砂となる
「どうだ?」
「す、すごいな!」
「取りあえず今日は眠る方がいいんじゃないか」
「あーそうだな」
魔力を多く使ったらしい
反動で天城が眠くなってるのを知っている
だから俺は眠るような促した
天城の過去を洗いざらい調べ上げるのも
考えたが、本人の口から聞くことにした
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