第22話 7/16 斜里町ウトロ・国設知床野営場→知床峠→羅臼・ビジネスホテル漁火
途中まで打ち込んだのが消えた…!
ショックはショックだがそこはそこ。
きっとそれは愚痴になりそうなとこを何かが。
さて知床峠越えでした(笑)。
できるかどうか寸前まで迷ってたんですよねー。
ただ昨日の「歩けば行ける」はなかなか背中を押してくれまして!
朝は四時起き。とは言え前日八時には寝てたから、よく寝られたというべきでしょう。
ただ前日相当寒さ対策してましたがね。着込むとか、持ってる服を寝袋の上にぶちまけるとか、封筒型寝袋の頭を絞りまくるだの。
それで起きた時14℃。これがウトロ側ね。
ちなみに今書いてる羅臼は、到着した時14℃ですよ…
対応無理。去年の最低が15℃だから、そのあたりまでしか想定してない。
あとはまあ。
ともかく出発が7時くらいかな。
ツイ知り合いさんが同じ野営場にいらして、スポドリの差し入れが置いてありました。感謝感謝。
セブンで飲み物とシリアルバーとか買って行って走り出し。
坂が始まった途端「あ、乗ってくの無理」となったわい!
そこで「じゃあ歩こう」にシフトチェンジ。前日の心臓破りの傾斜が…あるとしたら最後だけということはナビで見ておいたし。そうじゃない去年の野上峠とかともかく歩いてはいたので、時間かければいいかなと。
単純で単調でついでに熊の心配もある道を歩き出しましたよー。
ちなみに出会ったらどうしようもないので出会わない方法を模索。
そこで今年は買っておいた熊鈴ですよ!
去年「ホームセンターにあるから買っておいた方がいい」と地元民の方に言われてた真鍮製のまあ良く音の通るそれですよ。
それを自転車のカゴの一番振れやすいとこにつけまして。
あと、電波が入るうちはYoutubeで好きな芸人さんのトークを最大音量で流してたんですがねえ。
あっと言う間にアンテナが消えましたよ…いやー、使い方に慣れてなかったとは言え、あの大音量でローカル音源流してくバイクとかは正しい。この環境においては!
あとはひたすら黙々ちりーん、でしたわ。
で、時々ツイではなくローカルで写真撮ったりもしたんだけど。
峠近くになるまで変わり映えしないこと!
傾斜に関しても、かなり当事者感覚というのは当てにならないんですな…
押してる時はもう、手にかかる重みで見かけの錯覚を回避したというか。
だいたい歩きだと時速4〜5㎞なんだわな。だからまあ、何とか続いてお昼かな、という感じで。
時々標高が出るんだけど、500まで行ったときはちょっとほっとした。700台なんで、それやりにあと少し感があるわけで。
そもそも単純距離なら10数㎞な訳よ。それがなかなか進まないというのはなかなかに。
なお、その道をロードではなくランドナーで上ってた人が二人!
…前日の奥さん、さしてママチャリで驚かないわけだ。
ランドナーは車体だけでもパーツが増えるぶん、ある程度重い。その上やはり「一周」組がほとんどだろうので荷物も前後両方につけてたりする。それが1日で二人。
時期もあるかもしれないけど、記録にのこさないだけで結構な人数がいるんだろうな。
さて峠近くなってくると、景色が凄いものになってくる。これはもう徒歩の利点だわ。ただどうしても、見て「凄い!」と思った様には写らないのが残念だったけど。
その写真にしてみると、「ゑっ!?こんなに急だった?」とか、「うわまじこんな蛇行してるんだ…」とじわじわしましたよ…
ところでその辺りから雲だか霧だかが発生してきまして。
考えてみれば、遠くに山が見えている時点で頂上のあたりに雲だか何だかかかってるんだから当然なんですが。
峠、真っ白。
まあそれをいいことに、汗でやばくなっていたTシャツと下着も換えましたけどね…
その先は合羽を着ることにはしていたけど、たどり着くまでに既に二枚駄目にしていたんだよな…
ええ、その都度人目がないのをいいことに換えてましたが!物凄い汗かきなんで、気温との関係がなかなか難しいんだってば!
三枚目の半袖Tでようやくちょうどよかったんだからどれだけ熱くなっていたことやら。
あ、ちゃんと無事確認の為にツイ送りました!チャリも入れてね。
だがしかし。
それまでのウトロ側はまだ景色を見ることはできた。
が!
羅臼側は無理。
まず物理的に見えない。霧が深すぎて道のラインを追うのに精一杯。
そんでウトロ側より狭い道、なおかつカーブの急なこと!道全体に凸凹がついてるのが滑り防止だし!音でやってくるのがわかるのはいいけど。
写真も霧の中に結構枯れた木々とかあって神秘的だな〜と根性で数枚。あと、羅臼側はともかく落ちたらやばい系のとこが多過ぎ!
見えなくてラッキーだったかも。
あと、こっちはともかく水の音が激しかったのが印象的。
そして…凍えたざんす…
いやまぢ、手がかじかんで!下りても下りても気温上がらないし!
当初は羅臼の野営場にしようと思ってたけど、無理!この時点で合羽着て凍えてるんじゃキャンプはあかん!
あーあったまりたい〜温泉旅館は?
飛び込みだと食事はあかんだろうな、素泊りなら羅臼の中心かな、ということで電話!
…もしかして、色んなプランとか、中に軽食出すとこがあってもおかしくなかったんだけど、如何せんもの凄くネットが遅くて。
結果として、まず中心部までおりてきて、カフェついてるじゃーん、とセコマに入って買い出し。
ただ、?と思ったのは全体的な距離とかの無防備さ。確かに町の買い物の中心だとは思うし、イートイン場所に町のお知らせとか貼ってあるあたり、閉じないのだと思うけど…
お土産品を売っていることと矛盾しないかと思ったざんすよ…
それから宿に。普段は三人部屋みたいなとこ。
和室はいいねえ!
あーまじ疲れた。
だがこれでとりあえず北海道へのこだわりが一つ清算できた感。
あとは苫小牧まで…まあ道東・日高あたりはなかなか道には苦労するとは思うけど、あとは気楽に〜行くさ〜
明日はまず洗濯だけどな…凄いことになってるんだ…
***
今回の旅行の個人的大目標!
知床峠です。やっぱり恐ろしく「これは記録しておかねばならん!」使命感にかられているのがよく判る文章です(笑)。
……いやまあ、行きだしたら行くしかないとこですよ。
ママチャリ20キロ本体+荷物では本当に最初の少しのところしか漕げません。降りるしかない。
ツイ知り合いさんは、その後彼の動画とか見てみると…… もの凄く近くに居たようです…… 日本一周組、つよい。
・動物
ところでリアル友人は皆熊を心配してくれたんですが。
ともかくワタシは動物に出くわさない度高すぎる奴で。ワタシの前に居たランドナーのひとはじっとしている鹿を写真に収めていたくらいですよ…… いいのかそれで、と思いつつ。
その後、ちょくちょく車が居る「知床財団」って何だ? と帰ってから調べたり。熊が狩られない様な取り組みですよ。襲われないように! 殺さないように! 下手に食べ物なんぞやってはいけないんだぞ!
・霧
……これがまた! 凄くて!
峠の駐車場は700メートル超え。ワタシは自分の足でそこまで行くなんてこと初めてでしたから、いやまあこのだんだん白くなっていく視界と、なかなか進まない足取りになかなか恐怖しましたよ……
けどまあ、確かに歩いてでもないと見られない光景はがんがんに見ましたね。こういう時は広角レンズ仕様とか、動画でないとこの凄さは伝えられない、という気分になりましたわ。
北海道の大地は本当に一枚写真だと何というこのだだっ広さが伝えられないんですよ。更にこの上下感! 変な話「あ、地図に載ってる道通りだ」と上に行けば行くほど思うんですよねえ。
で、上について、証拠写真(笑)を撮った訳です。
しかしこれだけ霧が出ていると、休むところ一つ見つけることができず、すぐに出発ですよ。ちょっと食料腹に入れて。
汗はだらだら。そら仕方ない。温度は低いんだけど湿気が激しい中でひたすら登りを押していたんだから。
・下り
超こわ。
道路がですね。ともかく上りよりよろしくない!
上でもそのこと散々書いてますが、まじで怖い。ずーっとブレーキをひたすらかけっぱなし。これで天気が良ければまたこれはこれで枯れた木々の絶景があったんだと思うと、本当に北海道は霧のあるなしで全然違うなあ、と思わざるを得ないざんすよ。
・セコマ
まあここではこう書いてますが、考えてみればだいたい観光客はもっと前のホテルの方が多いし、そうじゃなければ野営場だし。
何だかんだで観光客この時点で滅多にいなかったから身内ばかりだったのかなあ、という感じで。
まあともかく、記念すべき日でしたよ……
まさか自分が本当にやるとは思ってなかった。と同時に、ある種の基準が判ったというか。
ママチャリ荷物積みで傾斜5%はやめとけ、と。
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