私の話

 私がこの家で暮らし初めた話をしましょう。


 葛城家は仲の良い家族でした。

 ある日、葛城家の夫婦は1人の女性を助けます。私のことです。

 私はある人達に追われていました。その時、彼らは私を匿ってくれたのです。しかし、それが悲劇の始まりでした。

 彼らは標的を私からこの夫婦に変えたのです。それから起きた事件で奥様が無くなりました。私が殺したのですが。

 それでも旦那さんは私を警察へ突き出すことはできませんでした。それもそのはずです。

 旦那さんと私は共犯関係だったのです。かれは奥様を殺さずにはいられませんでした。息子と奥様、どちらかを殺さなければならなかったのですから。


 今、奥様はこの家の庭に埋まっています。いずれ誰かに気がつかれることでしょう。

 彼らの監視はすでになくなっています。しかし、私達はまだ囚われの身なのです。

 後戻りの出来ない中で今日ももがき苦しむしかないのです。

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ぼくと俺と私の話 あきかん @Gomibako

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