第22話 輝石を採掘したら奇跡をもたらして(前編)

前書き


タイトル未回収は基本




第22話 輝石を採掘したら奇跡をもたらして(前編)


僕は頭上の携帯のエコモードの振動をゆっくり止める。可愛らしい寝顔の想里愛にゆっくりと唇を重ねる。

しばらく鳥が囀る中、淡く陽射しが照らし鮮明に映る彼女の頭を撫でて愛しそうに見つめ続ける。

いつまでも見ていたいが朝食の準備もしなくてはならない。作ってからすぐに戻れば良いだけの話だ。

キッチンへ行く前に可愛らしい天使の顎をくいっとあげてもう一度口付けする。しっかり心が充電されて活力が漲る。さっ・・・調理開始だ!さて何を作ろうか・・・


真樹「よし、まずは栗の炊き込みご飯だ。」


フライパンで焼き飯風にするのもありだが、僕の中の正統派コースでいこう。

思い付いた料理をバンバン作る事にする。これはとある海鮮市場で手に入れた大きな牡蠣と蟹の甲羅の中身を除いたものだ。ここに料理を添えてみたいと思う。


真樹「よし、森で採取したキノコや栗を食べやすいサイズに刻んで・・・僕の好きなキクラゲやシメジに鶏皮も・・・」


米をさっと研いで4回程水切りしてから号数分をめんつゆと水で割り足す。切り刻んだ食材を乗せて炊飯のスイッチを押す。まずはフライパンで具にするエビや椎茸を炒める。塩コショウで焼き目が付くまで味付けする。新鮮で無農薬なトマトをミキサーにかけてソース状にして蟹の甲羅に入れた後、エビや椎茸を入れてチーズをかけてオーブントースターで5分程焼けば出来上がりだ。


真樹「牡蠣は少し鰹出汁の醬油をかけるだけで美味しく食べられそうかな。」


想里愛「そしてこれが料理を豊かにさせる魔法の味付けです♪」


彼女が僕の手を掴み、添えるように動かし焼いてる牡蠣の前の空にハートマークを描く。素晴らしい愛のこもった料理の完成だ。


真樹「想里愛おはよう!おかげで料理がさらに美味しくなったよ♪」


想里愛「えへへ、美味しい匂いがしたのですぐに飛び起きちゃいましたよ♪」


秋の道や夏の道で採れた果実のアイスパフェは完成済みで、想里愛と一緒に掘った山芋の魚介出汁の味噌汁も弱火で煮込んでもうすぐ出来上がる。


想里愛「あたしにも愛の魔法をかけてください・・・♪」


そう言うと僕の前で瞳を閉じてお人形の様な可愛らしい小さな顔を僕に向けてくれる想里愛。

僕は起きる前よりも長くキスをする。まだ寒い時期だが彼女から伝わる温もりは高熱だ。


想里愛「料理が全部出来上がったみたいですね!翡翠のテーブルまで一緒に運びますね♪」


真樹「さすが僕の愛しいお嫁さんだね♪早く結婚指輪用意して結婚しなきゃ・・・(小声)」


彼女は顔を赤らめつつも素敵な笑顔でもう一度唇を重ねてくれた後に朝食を共に外のテーブルへ運ぶ。

お、皆も起きて来た。匂いがあちらまで届いたのだろうか。


翠「真樹おはよ~~」


里乃愛「あ、もう朝食出来てるね♪」


咲桜里「お兄ちゃんは仕事が早いなあ♪」


5人でテーブルを囲み庭の森林浴を満喫しつつ朝食を摂る。いつもより容器に凝ったりしてるからか皆も良い反応をしてくれる。


咲桜里「この蟹のグラタン美味しい~!見て楽しめるようにするなんてお兄ちゃんは天才だね♪」


翠「この牡蠣もしっかり肉厚に美味しく育って濃厚で豊穣な母なる海を彷彿とさせるよ♪」


里乃愛「森で採れた炊き込みご飯もすごく美味しいよ、真樹くん♪」


真樹「そうかな、えへへ♪」


やはり褒められるのにはなれない、ついデレっとしてしまう。しかしなんてプロ張りのコメント力なんだ。

もしも余ったらパジャマを買って家に戻ってから食べる事にしよう。牡蠣も美味しいけどお昼には帆立も追加で焼いて食べる事に決めた。魚介系って体に良くて最高だなあ。


想里愛「はい!頑張って作ってくれたご褒美だよ?♪」


炊き込みご飯を箸で掴み僕の口元へ添える想里愛。何百倍も美味しく食べられるに違いない。僕はにやけた顔で喜んで口の中へほおばっていく。


想里愛「ふふ♪美味しそうに食べてる真樹さん可愛いです♪」


まったく、美少女達との幸せな朝食のひと時は最高だぜ!

想里愛にアツアツの牡蠣をお返しに食べてもらう。あ~んと口を開ける可愛い彼女を見る事ができて朝から満足だ。

森で採れた芋は里芋に近い味で美味しい。味噌汁でしっかり体は温まる。


翠「真樹、冷蔵庫に美味しそうなパフェが入ってるよ?♪」


咲桜里「わあ、食後のデザートだあ♪」


里乃愛「これも森で採れた木の実や果実を使ってるね♪」


真樹「手作りのほうが添加物とか無いから健康にも良いし美味しく食べられるね♪」


案外栗や木の実とアイスの相性は悪くない。そしてとろけた桃は外せない。これだけ食べるとお昼までにお腹が空くか心配だ。

食べ終わりある程度お腹が落ち着くまで休む。


想里愛「これからパジャマを買いに行くのですか?」


真樹「そうだね、質の良い睡眠は一日の始まりに不可欠だよ」


咲桜里「じゃあ今日もドライブだね!」


翠「真樹の世界の街並みを見るのも好きだよ♪」


里乃愛「パジャマかあ、里乃愛に似合うのあると良いなあ♪」


そして穏やかな朝を過ごし温かい玄米茶を飲み終えてガールズ専門の服屋へ向けて車を出す。

咲桜里が寝室の兎のぬいぐるみを車に持ってくる。ますます車内が乙女色に染まり癒しの空間へと昇華する。


想里愛「よいしょっと・・・」


当たり前のように僕の膝の上に座る想里愛。嬉しいけどこれは運転に支障が出るのでは・・・。

逡巡している間に助手席も埋まってしまう。・・・・・・まあいっか!!


真樹「ふふっ、想里愛は甘えん坊さんだねっ♪」


想里愛「えへへ、あたしだけの特等席を見つけちゃいました♪」


翠「助手席に甘んじず、さらに追及する姿勢・・・」


里乃愛「想里愛ちゃんの柔軟な思考を里乃愛も見習わないと・・・」


咲桜里「なんだろう、この試合に勝って勝負に負けた気分は・・・」


柔軟なのは髪や肌だけでは無い、応用力がある。午後の冒険でも大活躍間違い無しで頼もしい限りだ。

さっ・・・発進だ!家の山道は時折急なカーブがある。そして曲がる度に黒の短パン越しに柔らかい感触が押し付けられてとても良い。ただ姿勢が時折崩れそうになるので片腕で支えるとラッキースケベが発動して胸を手のひらで包み込んでしまう。


想里愛「んぅっ・・・♪」


真樹「あっ・・・ご、ごめんね?」


想里愛「ううん、支えてくれて嬉しいよ?♪」


まったく、美少女のお嫁さんは心も美少女で最高だぜ!想里愛のほうから後ろのほうへずれて座ってくれるので安全度と密着度があがり僕のテンションもあがる。次はスカートで乗ってもらいたい気分だ。実はパジャマの中にはスカートやワンピースに近いものもある。


里乃愛「あのお店かな?お洒落だね♪」


咲桜里「お兄ちゃん、このお店も試着できるのかなあ?」


来店してみると4室分の試着室がある。良かった。


翠「アクセサリーや小物の雑貨も可愛らしいのが多いね♪」


真樹「そうだね、見ているだけでも楽しめそうだよ♪」


想里愛「あの奥のほうがパジャマ売り場ですね♪」


想里愛に付いていき商品を見てみる。ネグリジェや部屋着といったジャンルでワンピースや薄い上下のスカートなど夏向きのものが多い。冬用の暖かそうでピンク色でリボンのカチューシャの付いたイチゴ柄のパジャマが可愛い。兎のスリッパもセットになっている。


想里愛「さっそく試着してきますね♪」


皆試着する服が決まりカーテンの向こうへ入っていく。さあて、どんな服を見られるのかな?


咲桜里「お兄ちゃん、中に来て見て~!」


お邪魔して見に行くと、膝上のコートのような服で前留めのボタンを付けて着る服のようだ。ふとももがちらりと見えて刺激的だ。暑さに応じてボタンを外せば夏でも着られるだろう。


真樹「着やすそうだし可愛さも備えた部屋着で良いね♪」


咲桜里「咲桜里今日からこの服で寝るね♪」


はしゃぐ咲桜里を撫でて褒める。ずっと撫でているようにご指示を頂き笑顔の咲桜里を撫でる。


翠「真樹~ボクのパジャマ似合うか見に来て~!」


咲桜里「真樹お兄ちゃん、行く前に咲桜里にもちゅ~して♪」


瞳を閉じたその顔は想里愛に似て小顔で見事に美少女だ。頭を撫でながらキスをする。手を伸ばしてくれて数分間キスし続ける。満足してくれて手を振り見送られつつ翠の所へ赴く。

おお、さっき見かけて冬用の可愛いパジャマを着ている。ぶかぶかであるにも関わらず胸の主張がはっきりわかるまでに成長している。バストアップの効果が凄まじい。後ろから見れば小さく形の整ったおしりもしっかり膨らんでおり最高である。


真樹「翠に似合った素敵なパジャマだね♪」


翠「それに加えて温かくて快眠できるの間違い無しだよ♪」


カチューシャのリボンも可愛いねと褒めていると里乃愛に呼ばれる。移動しようとすると袖を引かれて・・・


翠「ボクにも・・・して?」


済んだ青の美少女のセミロングの髪は幻想的で僕を見つめる瞳は異世界から来た事がしっくり来てより幻想的に彼女を魅力的に映す。また長く濃厚に絡まっていく。5分程経っただろうか・・・


翠「えへへ・・・里乃愛ちゃんの所に行って良いよ♪」


僕はデレデレした顔で翠を撫でてから里乃愛の元へ向かう。


里乃愛「どうかな真樹くん?♪」


白のワンピースで胸元の黒のリボンが良い。膝より少し上のスカートで上のほうはボタンで調節が可能のようだ。涼しさと可愛さを両立した完成度の高い逸品だ。


真樹「すごく良いワンピースだね!さっそく今夜見るのが楽しみだよ~♪」


里乃愛「ふふ♪真樹くんはせっかちなんだから♪」


少し屈んで里乃愛の身長に合わせて服の生地を触っていると・・・


里乃愛「真樹くん・・・」


ふぁっ!?ふとももの外側に手を持っていかれる。


里乃愛「スカートの長さは・・・どうかなぁ?」


なるほどそういう事か、確かに少し短すぎるのかもしれない。


真樹「少し短いけど・・・部屋を暖めて寝ればきっと大丈夫だよ♪」


里乃愛「そっかあよかった♪そういえば上のボタンは外せるの~?」


真樹「そうだね3つ分外せるんじゃないかなあ・・・ふぁふぁっ!?」


なんと確認の為3つともボタン留めを開放し圧倒的かつ魅惑的な乳房を躊躇無く見せてくれる里乃愛。

僕が顔を赤くしておろおろしていると・・・


里乃愛「ほんとだ~しっかり外せるんだね、それより真樹くんそんなに恥ずかしがったら・・・あたしも恥ずかしいな・・・」


言葉とは反対に想里愛のように僕の手を乳房に押し当てて触らせてくれる。咲桜里よりも少し大きく想里愛と同じぐらいに成長し柔らかさは誰にも引けを取らず温かさも申し分無い。なんて素晴らしい感触なんだ。


里乃愛「里乃愛の事も・・・好き?」


真樹「もちろん好きだよ!いつも皆を守ってくれてありがとね♪」


里乃愛「ふふ♪こちらこそあたしを温かく包んでくれてありがと♪」


普段の温かい生活に対しての事だろうか・・・お互いに良い関係になれたようで何よりだ。それにしてもなんて魅惑的な乳房なんだあ・・・(欲望に忠実な顔)


里乃愛「ず~っと揉んでて良いよぉ?♪」


里乃愛が瞼を閉じてん~・・・っと言って僕に唇を向けてくれる。柔らかく温かく仄かに甘い唾液の味が僕に伝わる。まったく、試着室の中は最高だぜ!時間を忘れて欲望に忠実になっていると声が聞こえる。


里乃愛「想里愛ちゃんが呼んでるね、里乃愛もしっかり愛してもらえたから行って来ても大丈夫だよ♪」


真樹「デレデレ、ありがとね、じゃあ行ってくるね♪」


さあて、想里愛はどんなパジャマにしたのかな?ワクワクしながらカーテンを少し開いて試着室へ入る。


想里愛「ちょっとこの服・・・すべって落ちちゃいます・・・」


両手で服を抑えている。どうやら背中の黒紐を結ばないといけないようだ。

まず寄り添って抱き寄せてキスをすると瞳を閉じて背中に手を回してくれる。

黒のネグリジェと短パンの構成で大きな胸に引っかかっている。すべり落ちずよかったような良くないような・・・。


想里愛「見て良いよ・・・?」


想里愛は自らの指を引っかかりに当ててネグリジェを下へ下げる。上向きにツンと見える控えめな乳輪も乳首を見てすぐに僕は興奮を隠せなくなってしまう。僕はしばらくキスし続けたあと、下げて見える方にも濃厚にキスをして絡ませていく。僕の頭を抱いて可愛い声で応える想里愛が益々愛しくなる。


真樹「1日中こうしてたいな・・・」


想里愛「あたしもです・・・時間が止まっちゃえば良いのに・・・」


家では無いので長くは出来なかったが、短い時間ながらも深く愛し合えて大満足だ。


想里愛「今日こそは寝る前も起きているので、この続きをたっぷりと二人で共同作業しようね?♪」


真樹「うん、任せて!!」


いつもより語気を強めて即答する。楽しみで夜も良い意味で不眠症になる事は間違い無い。この幸運と強運・・・いや、運命に感謝しなければならない。しばらく想里愛を抱きしめて過ごしてから二人で試着室を出る。全員試着したまま服を購入する。アクセサリーや小物を見て回る。


咲桜里「お兄ちゃん、このオルゴール欲しいよう♪」


真樹「お兄ちゃんに任せて!」


歯車に繋がる樹の仕掛けを回すとが心の和む素敵なメロディーが奏でられる。これは良い買い物だ。


翠「ボクはこれが良いな!」


部屋に立て付けるタイプの時計だ。12個それぞれに動物の絵があり1時間ごとに中央の隙間から該当する動物が顔を出す素敵な仕掛けが施されているそうだ。寝室には無いから付けたいのだという。翠には自分の為に買って欲しいので腰に賭けるタイプのウエストポーチを買ってあげた。採取に使いたいのだという。これは人数分合っても良さそうなので全員に買ってあげた。翠は謙虚で優しい事を実感する。フードをかぶって眩しそうだったことを想い出しアイマスクと柔らかいヘッドホン型の耳栓を買ってあげた。これで快眠できると良いのだが・・・


里乃愛「あたしは欲しいものはなかったから気にしなくても大丈夫だよ♪」


想里愛「あたしも素敵なパジャマを買ってもらえたし・・・満足していますよ♪」


確かに何かを買わせるのを無理強いするのは良くない。気に入ったら買ってあげれば良いんだ。

僕はチャアにかけるブランケットを人数分買っておいた。まだ寒い時期なのであった方が良いはずだ。

充実した時間を過ごし終えてまた車に乗り帰り道を運転する。行きと同じ配置である。ふと想里愛の服を見ると短パンを履いていない・・・!?確かにギリギリ裾で見えなくはなっているが・・・僕のアンダーが学校の先生のお話が終わった後のように緩やかに立ち上がり彼女のふとももへその存在を主張してしまう。


想里愛「真樹さん・・・♪あたしで元気になってくれてすごく嬉しいです・・・大好き♪」


当たり前のようにキスをしてくれる。まったく特等席でイチャイチャするのは最高だぜ!

里乃愛はドアの水滴に絵を描いて遊んでいる。翠も加わるが見事にきれいな鍋とそれをつつく僕達が描かれている。ほんわかと幸せな温かい気持ちになる。


咲桜里「楽しそう~!さおりも何か書くね♪」


絵ではなく文字でお兄ちゃん大好き♡と書かれている。まったく、車の有効活用は最高だぜ!

こうして楽しく帰路へ着いてキッチンにて帆立を焼いて美味しい昼食が出来るまでの間テーブルを囲み和やかに過ごすのだった。




後書き


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