第6話 食後を満喫したらデザートへ
前書き
ソリアの日記5
幸せな夜を過ごし気が付くとあたしは真樹さんに身をゆだねて眠っていた。
朝の陽射しを感じる、このまま寝ていれば真樹さんがあたしを愛しそうに撫でて愛してくれる。
今はその時を待っている。優しく撫でられて嬉しさのあまり声が出てしまうが寝言だと思われたみたいだ。
起きてお話していると水着のせいか少し肌寒い。寒かったのは水着がズレていたせいだったが真樹さんが直してくれた。
そしてドキドキしながら真樹さんと唇を重ねる。
愛をしっかり感じて幸せを噛み締めた後、朝食を食べた。
昨日のスーパーの食材を焼いた料理だと聞いた。香ばしい匂いがリビングに広がっている。
一口あ~んして食べさせてもらえた。いつまで経ってもこの恥ずかしさには慣れない。でもそれも悪くないと思う。普通に食べるよりも美味しいのだからそれでいいじゃないか。そう思う事にした。
車に乗り雑貨屋さんへ向かう。眺める景色が新鮮だ。
信号の待ち時間にあたしは真樹さんに甘える。
心地よい手の温もりと車内の暖かさと揺れがあたしを深い眠りへと誘う。
デパートに着き手を繋ぎ雑貨屋へと向かう。
商品のぬいぐるみは愛らしい見た目で感触も良く、良いお買い物を楽しめた。
お昼ごはんは落ち着いた樹の席でヒレカツ定食を食べた。
柔らかく美味しく、真樹さんに食べさせてもらえてまた幸せになれた。
食後のアイスは普段のお礼を込めて、真樹さんに食べさせてあげようとしたがアイスが溶けてしまった。
真樹さんはいつも優しく、猫さんになりきったら嬉しそうにしてくれた。
この瞬間も楽しくて仕方ないけど、家に着いてからもすごく楽しみだ。
服で体を冷やす心配もあり、服屋さんに足を運んだ。
気に入った服を選び試着室へ入る。
着替えて真樹さんに見せる。真樹さんも気に入ってくれたようだ。
二着目の着方がわからなく真樹さんに手伝ってもらう事にする。
着替えのおかげで、真樹さんに愛してもらい好きと言い合えた。また幸せになれた。
二着目は今の季節には寒いが部屋の中で着てみたい。色合いも衣装としても気に入った。真樹さんにも褒めてもらえて満足だ。
ゲームセンターに行き二人の映った写真を撮る事ができた。加工にハートマークをたくさん使った。
座席でおしゃべりした後に夕食の買い物をしてから帰路に着く。真樹さんにぎゅ~してもらいさっそくあたたかくなれて嬉しい。頭を撫でてもらいながら、今日はどんな夕食か楽しみにするのだった。
第6話 食後を満喫したらデザートへ
昨日の夜はしゅごかった。まるで天国だ。大山脈やふとももの甘い匂いと柔らかい感触が僕を包んだ。しゅごいといっても一応二人とも眠った。ソリアはお風呂でのぼせていたし疲れもたまっていたのだろう。可愛い寝顔を見てから僕も眠った。
すでに朝になっており、また僕が先に起きた。いつものように起きない程度に頭を撫でる。可愛い寝顔を見放題で嬉しい。ソリアが起きればさっそく嬉しいイベントが発生する。ずっと可愛い寝顔を見ているのも捨てがたいが、朝のキスも待ち遠しい。ちなみにソリアが起きないのを良いことに布団をめくって水着をガン見したいとは今思っていない。
想里愛「ふにゃぁ・・・真樹まさきだぃちゅき・・・」
おや、寝言かな?すごく嬉しいな・・・一日中ナデナデしてても飽きないかもしれない。
想里愛「んぅ・・・真樹さん、おはようございます♪」
真樹「ソリアおはよう、今日も可愛いね♪大好きだよ♪」
想里愛「えへへ、ありがとうございます♪」
照れつつも喜んでくれる。朝から二人でにっこりと微笑む。うんうん、寝起きソリアも可愛いね。水着のソリアが目に入る。両方の雄大な大山脈が8割ぐらい露あらわになっている。山頂が出ていないのが奇跡的だ。一瞬釘付けになるが、すぐにソリアの水着を直してあげる。水着越しでもとても柔らかい、これはしゅごい。
想里愛「んぅ・・ぁ・・、・・・あっ水着がズレてたんですね、ありがとうございます♪」
真樹「ご、ごめんね。くすぐったかったかな?」
想里愛「大丈夫ですよ♪あたしが直すより、真樹まさきさんに直してもらいたいし・・・」
小さい声で照れながら話すソリア。心の中で、はい喜んで!と返事をする僕。
真樹「う、うん♪直す時は僕に任せてっ!」
えへへと二人で笑顔になる。照れてる顔も可愛いけど、笑顔もすごく可愛い。
真樹「ずっと僕のそばで笑ったり照れたりして欲しいな」
想里愛「はい・・・♪ずっとそばにいます♪」
朝から充実した時間を過ごせてとても嬉しい。水着のソリアは昨日から見始めたからか、とても新鮮だ。
正直大山脈かふとももを枕にして寝たいぐらい柔らかそうだ。
想里愛「そういえば真樹さん・・・その・・・昨日の事・・・」
真樹「あ・・・朝起きたら・・・だよね・・・?」
想里愛「はい・・・お願いします・・・♪」
真樹「うん、喜んで・・・♪」
僕の隣で目を閉じるソリア。ソリアの肩をゆっくり抱き寄せてから・・・唇を重ねる。とても柔らかい・・・目を閉じてる可愛い顔が目に入る。すごく愛おしい。この瞬間が一番お互いドキドキしていると思う。ゆっくりと唇を離す。
想里愛「えへへ・・・♪」
真樹「ふふふ・・・♪」
朝のイベントも無事済ませて大満足だ。寝る前も楽しみだな~。楽しみがあるのは良い事だ。この後は僕の世界でぬいぐるみを一緒に見に行く事になっている。
真樹「今日はぬいぐるみを一緒に見に行こう?♪」
想里愛「はい♪一緒に出掛けるの楽しみです♪」
ふと思ったけど1日に何回でもお願いできるのだろうか?もしかしたら移動は車じゃなくて精霊の人形だけでも可能になるかもしれない。今度試してみようかな。おっと今は祈る事に集中しなければ。さっそく二人で精霊に祈る。・・・無事二人とも転移できた。
真樹「着いたね・・・朝食作るよ、ゆっくり待ってて♪」
想里愛「ありがとうございます♪真樹さんの料理とても美味しいのですごく楽しみです♪」
さっそくシェフ真樹の出番が来た。まあ簡単なモノしか作れないんだけどね。今日は朝からキムチチャーハンを作る事にした。良いキムチは辛さの中に甘さがある。材料は豚肉・キムチ・お米・卵・塩・胡椒こしょうである、意外と少ない。ごはんをすぐに研いで早炊きにする。炊いてる間にフライパンに油を引く。油が温まってから半面は肉を焼き、もう半面は卵を焼く。肉が焼けてきたら端に寄せる。炊けたご飯と卵と肉を混ぜる。キムチも入れてよく混ざったら塩と胡椒を少しかけて出来上がりだ。
真樹「お待たせ~。」
さっそく食卓に運ぶ。
想里愛「わぁ、美味しそうですね。良い匂いがします。」
飲み物はウーロン茶にした。なんとなく相性が良いと思っている。僕はさっそくしてみたかった事を試すことにする。僕はソリアの隣に移動し・・・
真樹「最初のひとくちは、あーんして食べさせちゃうね?」
想里愛「ぁぅぅ・・・・・・、はいっ♪」
笑顔から照れ顔、そしてまた笑顔に戻るソリア。とても愛おしい。とても可愛いのでいっぱい頭を撫でる。あ~1日中ナデナデしてたい。えへへと喜んでくれるソリアが大好きだ。そして恥ずかしそうに口を開くソリア。僕の手料理を小さい口の中へ入れていく・・・。モグモグするソリアも可愛い。
想里愛「すっごく美味しいです♪真樹さんの手料理を食べられて幸せです♪」
真樹「こちらこそ♪いつもソリアと一緒で幸せだよ♪」
朝からこのラブラブっぷりである、だがそれがいい。その後はゆっくり食事を済ませる。キムチの白菜が歯ごたえがあって美味しかった。もちろん朝のイベントのほうが何兆倍も美味しいのは言うまでも無い。食後はしばらくウーロン茶を飲みつつ、おしゃべりする。
真樹「ソリアはどんなぬいぐるみを見たいの?」
想里愛「そうですね、苺のぬいぐるみさんが良いです♪」
圧倒的な女子力を感じる。買ったらますます部屋が甘くなりそうだ・・・だがそれがいい。
真樹「良いね、きっと見つかるよ♪」
実は転移する前から行ったことのあるお店なので事前に苺のクッションもあることは知っている。たしか苺の擬人化したぬいぐるみもあったな。苺を持っている動物のぬいぐるみもあった気がする。
想里愛「わぁ、車の中温かいですね~。」
真樹「そうだね、まだ冬だから出かける前に暖房を付けといたんだ。」
さっそく助手席にソリアを乗せる。シートベルトを着けてあげる。その時僕は目を疑った、シートベルトが大山脈に埋まっている・・・。全てを包み込む果実の包容力に僕は感動した。・・・はっ!見とれてる場合じゃない、恵みが圧迫されてしまうので山のふもとの間に通す事でなんとか着けることができた。その2つの大陸の主張は凄まじく僕は無事運転できるか不安を覚えた。
真樹「じゃあ出発するね~。」
想里愛「はいっ♪」
さっそく出発する。デパートは車で約30分で着く。緩やかな山道をくだり街の中へと入っていく。ソリアは初めて見る景色に瞳を輝かせている。
想里愛「わぁ、車がいっぱいだぁ。すご~~~い♪」
真樹「うんうん、今日はいっぱいだね~。」
ドライブを楽しんでくれているようで良かった。
真樹「ソリアの近くの街も、同じぐらい人や建物がいっぱいなのかな?」
想里愛「あたしの街よりもたくさんいます。祭があればこのぐらい賑わいますよ♪」
ソリアの世界の街にも一緒に行ってみたいと思った。どんなお店があるのかも興味がある。ただ、街に行かずに二人きりで過ごすのも全然アリだ。
想里愛「あの3つの光は光魔法を使っているんですか?」
真樹「あれは信号だね、電気を使って動いているよ。ソリアの世界と違ってこっちの世界では魔法は使われていないよ。」
赤信号になり停車する。ここらへんの信号の待ち時間はけっこう長い。約90秒待つことになる。
想里愛「にゃ・・・にゃぁ・・・」
ふぁっ!?僕は猫を飼ってないぞ。あ・・・、ソリアが僕に肩を寄せている。これはたまらない。毎日甘えられたいとは思っているけど、まさか車の中でも願いが叶うとは・・・ありがとうソリア。ちなみに今日のソリアは初めて会った時の服で出かけている。この機会に服屋さんで買い物をしても良いかもしれない。
真樹「ふふ、可愛い猫ちゃんだね♪」
想里愛「にゃ・・・にゃぁん♪」
信号が青くなる前まで、ずっとナデナデする。これは今度ロン・リキーテで猫耳と尻尾を購入しなければならない。異世界冒険らしく装備してもらうのが上策だと僕は思った。
真樹「お・・・着いたよ~。」
想里愛「わぁ、大きい建物ですね~♪」
デパートに到着し、お店の出入り口に近い位置に駐車する。この駐車場の込み具合からみて今日はかなり大盛況のようだ。さっそく二人でデパートに入っていく。
真樹「どこのお店に行こうか~。」
想里愛「そうですね、どのお店も初めて見ます。楽しい所ですね♪」
真樹「そうだね♪さっそくぬいぐるみ見に行く?」
想里愛「はい、行きましょう♪」
2階の雑貨屋に移動する。このお店の商品は子供向けの商品が多い。事実、客層は子供連れの家族が多い。店頭にさっそく苺のクッションが置いてある。
想里愛「わぁ、可愛い~♪」
真樹「そうだね、癒されるよね~♪」
想里愛「部屋中に飾りたいぐらい可愛いです~♪」
真樹「うんうん、部屋が良い感じになりそう♪」
ソリアは苺のクッションで顔にモフモフしたり、ギュッと抱きかかえたりしている。可愛いがダブルになった瞬間である。日本3景を超える絶景に違いない。僕も苺のクッションになりたいです。
真樹「2つ買って、寝るときに隣に置いてみる?」
想里愛「良いですね!お布団で過ごすのがもっと楽しくなりますね♪」
さっそく買い物かごに苺のクッションを2つ入れる。とても有意義な時間だ。
想里愛「あ、ウサギさんが苺を抱きかかえているぬいぐるみもありますね。どれも可愛いです♪」
真樹「そうだね、ソリアが一番可愛いけどぬいぐるみも可愛いね♪」
想里愛「ぁぅぅ・・・」
すごく赤い顔で見つめられる。嬉しいけど恥ずかしいという顔だ。
想里愛「もう、真樹さんたら・・・♪」
えへへと恥ずかしながらも喜んでくれている。僕もソリアもすごく幸せだ。ウサギが苺を抱えているぬいぐるみも1つ買った。
真樹「もうお昼かぁ、食べ物屋さんもいっぱいあるよ~。」
想里愛「そうなんですね!いっぱいお店があって迷っちゃいますね♪」
僕とソリアはフードコートに来ている。たこやきの金だこ・牛丼のすこ屋・ラーメンの山和屋やまとや・ハンバーガーのモック、アイスのフォーティーンなどを始め、30店舗はある。
真樹「とりあえず、客席に座ろっか。」
想里愛「はいっ♪」
客席にもいろいろある。木をたくさん使った自然あふれる席もあるし、白を基調とした落ち着いた席もある。木の席に二人で座る。なかなかに机も客席間の空間も広い。ちょっと高いけど・・・あの老舗しにせのかつ丼のお店にしようかな?
真樹「かつ丼食べてみる?」
想里愛「良いですね、どんな料理なんですか?」
真樹「豚肉と卵を焼いてごはんの上に乗せた料理だよー」
想里愛「美味しそうですね♪」
さっそく注文しにいく。少し列ができているが仕方ない、二人で手を繋いで並ぶ。
想里愛「ヒレカツ定食の写真、美味しそうですね♪」
真樹「そうだね、お金は余裕あるしソリアも特上ヒレカツ定食食べる~?」
想里愛「良いんですか?ありがとうございます♪」
しばらく二人でおしゃべりする。うん?何か声が聴こえる。
???「助けて・・・」
またあの声だ。初めてソリアの世界に転移する前の・・・そして万年樹に腰かけてた時の声だ。ソリアも周りをキョロキョロしている。もしかして・・・。
想里愛「何か・・・声が聴こえます。」
真樹「僕もだよ・・・助けてって聴こえる。」
想里愛「同じです・・・周りを見てもそれらしい人はいませんね・・・。」
今までは僕にしか聴こえなかったのに、今回はソリアにも聴こえている。この声はいったい・・・。
真樹「気にしても仕方ないよ、危険では無いんだし・・・デートを楽しもう♪」
想里愛「そうですね!二人きりのデートを楽しみましょう♪」
注文を終えて席に戻る。15分程経った後、注文した特上ヒレカツ定食が出来たようだ。二人でカウンターに取りに行きまた席に座る。
想里愛「美味しそうですね♪あの、その・・・」
ん、もしかして・・・。モジモジするソリアすごく可愛い。
真樹「一口・・・食べさせちゃうね?」
想里愛「はい・・・♪」
ヒレカツの1つ1つが大きい。箸で小さくする。さすが特上、肉が柔らかいから簡単に分けれる。
赤い顔で恥ずかしそうに口を開けるソリア。この恥じらいが良い。頭を撫でながら、もう片方の手でヒレカツを口に運ぶ。モグモグするソリア可愛い。抱きしめたいけど人目に付くので我慢だ。
想里愛「美味しいですね!卵もヒレカツもふわふわしてます、こんなに柔らかいお肉があるなんて・・・♪」
真樹「そうだね!特上初めて食べたけど、こんなに美味しいんだね♪」
舌鼓を打つ二人。これはしゅごい、ソリア以外でこのセリフが出るとは思わなかった。
想里愛「口に入れた瞬間すぐ溶けていきますね、すごいです♪」
大満足の昼食を楽しむ。特上にして大正解だ。デートにおいて良質な食事は重要だ。ここが成功するか失敗するかの差は大きい。ちなみに夜はソリアの心もトロトロにさせちゃうぞ、とは今思いついていないです。
真樹「ふうー、美味しかったね♪」
想里愛「そうですね♪真樹さんと色々な場所でデートできて、あたし幸せです♪」
真樹「僕もソリアといっぱいデートできて幸せだよ♪」
周りは周りで騒がしいので特別僕らは目立ってはいない。ただソリアの可愛さに振り返る男性は多い。
昼食を食べ終え、隣に座ってソリアをナデナデしながら話をする。やはりデパートの事をよく聞かれる。ソリアのお気に入りのデートスポットになったようだ。
真樹「そうだ、食後のデザートにアイス食べる?」
想里愛「通りがかりにアイスのお店の写真見ました、冷たくて甘いんですよね?」
真樹「うんうん、色々な味のアイスがあるから楽しめるよ~。」
想里愛「あ、苺のアイスもある~♪」
二人でフォーティーンの前に移動する。僕と同じでソリアも苺推しのようだ。苺以外にも美味しいアイスはある。僕は桃のアイスも好きだ。ソリアの下着に包まれているモノも桃のようなのだろうか・・・はっ!うっかり視線を柔軟そうな桃に移してしまった。
想里愛の心の声「真樹さんがあたしを見てくれてる・・・恥ずかしいけど・・・嬉しいな♪」
想里愛「あたしは苺のアイスにします~♪」
真樹「いいね♪僕は桃のアイスにしてみるよー。」
さっそくアイスを持って二人で席に戻る。ダブルにしたのでソリアは桃を、僕は苺にした。いつまでも一緒な二人、食べるものも一緒なのだ。
想里愛「真樹さん、たまにはあたしから真樹さんにあ~んして食べさせても・・・良いですか?♪」
真樹「あ、い、いいよ~♪」
これが噂の天国か。ソリアが僕の隣に来る。甘くて良い匂いがする。
想里愛「はい、あ~ん・・・♪きゃっ!」
室内が温かいせいかアイスの溶けが早いようだ。ソリアの顔や大山脈に苺アイスと桃アイスがかかってしまう。あちらの世界は常に春なので上着はやや開放的で大地の恵みがよく見える。僕はこの目でソリアの姿を心のスクリーンショットに収める。いや、そんな事をしている場合じゃない。とにかく拭かないと・・・。
真樹「だ、大丈夫!?ごめんね冷たいよね、僕がすぐ食べればこんなことには・・・」
想里愛「ひゃぅぅ・・・だ、大丈夫だにゃん・・・♪」
ソリアは冷たさを我慢して、明るくふるまってくれている。僕に気を使ってくれているのだ。
真樹「ハンカチだけど・・・拭いとくね。」
想里愛「真樹さん優しい・・・♪ありがとにゃん・・・♪」
猫のポーズでお礼を言うソリア。たまらない、抱きしめたい。とりあえず拭く事に専念する。
真樹「ソリア優しくて可愛くて大好きだよ♪拭き終わったら、いっぱい頭撫でちゃうね♪」
想里愛「はい・・・♪家に帰ったら・・・ギューもお願いします・・・♪」
真樹「うん、ギューもするね♪」
ソリアのアイスを注文し直して美味しく食べる。ひと口、あ~んして食べ合うのも忘れずにした。大満足だ。
真樹「良かったら服屋さん行ってみない?」
想里愛「行ってみたいです♪お洒落しゃれな服がいっぱいあったので気になっていたんです。」
家に帰ったら楽しみだね~と話しあった後、さっそく店内に入っていく。
服を見るが時期的に暖かそうな服が多い。こちらの時期では無いが秋服や夏服も置いてある。
真樹「試着もできるから、気になった服が合ったら着替えてみると良いよ。」
想里愛「そうなんですね、2つ気に入った服あったので試しに着てみますね♪」
手を振って試着室に入るソリア。無邪気で可愛い。どんな服を着るのかな?ワクワクして待つ。そしてカーテンが開く・・・。
真樹「すごく・・・綺麗だね!似合ってるよ♪」
想里愛「えへへ・・・真樹さんの目に適かなって良かったです♪」
純白のワンピースだ。ソリアの心のように綺麗な色だ。まるで天使が舞い降りたようだ。ソリアの笑顔が眩しい。太陽よりも強い輝きを感じる。そのぐらい天使のように可愛いのだ。
想里愛「2つ目の服も着てみますね・・・♪」
真樹「はーい♪」
次はどんな素敵なソリアが見られるのだろう。期待で胸がいっぱいになる。お、カーテンが開いたぞ。
想里愛「真樹さん、この服の着方わからないです・・・手伝ってくれませんか?」
カーテンからひょこっと顔だけ出してるソリアが見える。2つ返事でいいよと言い、試着室に手伝いに入る。家じゃないのに、これはやり過ぎじゃないかと少し考えたが・・・まあいっか!中に入ると上半身裸のソリアが手で大山脈を隠して立っている。僕も別の意味でたちそうだ。
想里愛「あ、えっと・・・お願いします♪」
真樹「う、うん・・・!まかせてっ!」
この前と同じ要領でソリアの手をうまく使い、2つの大きくて柔らかいマシュマロを隠しながら服を着せていく。首からおへその方に服を通す時、柔らかい感触が僕の手のひらを包む。しゅごく柔らかい・・・少しだけ悪戯しちゃおうかな・・・。
真樹「ちょっとだけ・・・ソリアがドキドキしてるか・・・確認しちゃうね?」
想里愛「んぁ・・・ぁっ・・・はぃ・・・」
上着の中に手のひらを滑り込ませ大山脈を包む。やはり山のふもとまでは包み込めない。雄大な大地は手のひら如きではその全容を把握することはできないのだ。この柔らかさ・・・しゅごい。さっき食べた特上ヒレカツの1兆倍ぐらい柔らかい。そして温かい。強めに実りの果実へ手を押し当てる・・・すごくドキドキしてるのが理解わかる。甘い声と吐息がソリアから漏れる、たまらない。
真樹「すごくドキドキしてるね・・・」
想里愛「はぃ・・・ぁ・・・ドキドキしますぅ・・・」
たっぷり柔らかな感触を・・・いや、大地の恵みの鼓動を確認できた。大満足だ。ゆっくり手のひらを大山脈から離す。その後少しの間、前から抱きしめる。
真樹「温かいね・・・ソリア大好き。」
想里愛「はぁはぁ・・・あたしも真樹さん大好きですっ。」
ずっとこうしてたいが家ではないので断念してソリアの2着目を待つことにした。お、カーテンが開いたぞ。
想里愛「どう・・・ですか?♪」
真樹「おお・・・すごく可愛い!スカートも似合ってるね♪」
フリルの付いた短めのスカートと半袖で肩の出ている上着。リュックの紐のような部分を肩に通して着る上着のようだ。色はどちらもピンク色で似合っている。とても可愛らしい服だ。
想里愛「えへへ・・・こちらのあたしも気に入ってくれて、ありがとうございます♪」
真樹「どちらのソリアもすごく可愛いよ♪」
2着とも買う事にした。可愛い試着姿も見れて良かった。ソリアは肩だしの上着とフリルのスカートの服に着替えた。その後ゲームセンターに寄りプリクラを一緒に撮った。最近買ったプリクラ帳に写真を入れる。二人で楽しそうに写真を見て話す・・・そうして楽しい時が過ぎてゆく。
真樹「もうすぐ夜になるし・・・家に帰る?」
想里愛「そうですね、家でまったり過ごしましょう♪」
車に乗りエンジンをかける。冬なのでもうすでに外は暗い。暖房を付けたが温かくなるまで時間がかかる。温まるまで手を繋いでゲームセンターの時の話をする。
想里愛「プリクラ楽しかったですね♪」
真樹「そうだね♪また撮りに行きたいね~。」
想里愛「デパートすごく楽しかったです♪」
ちなみにスーパーにも寄って夕食用の食材を買い込んだ。何を作るかは帰ってからのお楽しみだ。だんだん暖房が効いてきた。手を離してしまうのがもったいないが運転に集中する。安全が第一だ。赤信号の時に手を繋いだので寂しくはなかった。夜の街の景色も新鮮なのかソリアは行きと同様に瞳を輝かせている。
真樹「もうすぐ着くね♪」
想里愛「そうですね♪家でもまったり過ごしたいですね♪」
無事到着し家に二人で入る。ソリアと二人で座り、後ろからギューッと抱きしめる。さて、夕食の準備をしようかな?頭を撫でながらそう考える。
後書き
(霊澄人形)リスドールの手記5
周囲に警戒しつつ奥へ行くと開けた空間に出る。ここにしばらく龍が居たのだろうか。
よく見ると破壊の後があり、ここでも生存競争があったと伺い知る。
瓦礫と血生臭い空間の先は登り道になっていく。今までと違い道に複雑な分岐は無い。
予想に反して魔物の気配は減り、先程の樹木の魔物の強さは登った高さに比例して弱くなっていた。
非詠唱の火でも倒せるのは助かる。少ない分岐を踏破し脳内で地形を埋めていく。
全ての分岐が行き止まり、今後どうするかその場で考える。
壁に手を当てると術式が施されている事に気付く。壁に耳を当てると風の音が僅かに聞こえる。外に繋がっている!?
壁を壊せないか試すが強力な術式で守られていて壊せなかった。
僅かな希望を見せてから底に叩き落される。このダンジョンは残忍で狡猾だ。
この場に居ても進展しないので、氷魔法で階段を作り上に出れないか試す為、先程の拾い空間を抜け慎重に入り口を目指し戻っていく。
しかし濃厚な気配を感知する。この一帯に生息する樹木の魔物とは比べ物にならない。
争う音と怒声が鳴り響く。魔物と誰かが争っているのか。
私はその闘争の場へ向けて駆け出していた。
新しく見つかったダンジョンの探索を大方済ませ、危険だと思われる領域には指定したランクに未到達の冒険者は立ち入り禁止の札を張る。一番奥と入り口の細い分岐の2箇所が該当した。このダンジョンは新種の鉱石が豊富で農工具や武具防具などの機械製品が新しく新調されていくに違いない。
外にはリレインスターの伝令役が待っていて、救援に来て欲しいと伝言を受け取る。
まだ装備の修理も食料の補給も余裕があるので街には戻らず、王国への報告に戻る一人を除き残りの騎士隊で救援に向かう事にした。
伝令役と共に春の森へと向かう。時間が経っており事態は重く時間との戦いになる。目印の枝を頼りに駆けてゆく。巨大な万年樹の空洞に入ると伝令役がその場で樹木に生える果実を食べ樹木から距離を置く。地面に大きな穴が広がり降りた先にリレインスターやリリカ達が居ると聞く。
周りの騎士隊を見て皆頷く。
私は先陣を切り穴の中へ飛び降りた。
精霊騎士隊 (凛梨花)リリカ観測隊の記録4
リスドールを追い道を進むと、凶兆とも言える濃厚で邪悪な気配を感じる。この先に不吉な全てを顕現する何かが居る。
リスドールが居ないと言う事はこの先を既に通っている事になる。一体どうやって?
私達が逡巡する間にその気配が近づき姿を現す。何の魔物か理解らないが全体的に黒くまるでその空間だけ闇に覆われている様だ。目を凝らすが漆黒の魔物の正体は掴めない。
魔物の手が地面を着く。途端に視界が揺らぐ。
何が起こったんだ!立っているのもおぼつかない。大地が隆起している?
前に居た魔物は山の様に隆起した地面により見失う。
後ろを振り向くと観測隊と魔術会の間に巨大な樹木の壁が立ち塞がり分断されてしまう。
私が前のしんがりを務め、観測隊に壁の破壊を命じる。
強い恨みと怨念を発する黒い塊が静かに私に近づいてくるのだった。
精霊魔術会 (霧雨流星)リレインスターの報告書4
リリカ観測隊と共にリスドールを救う為ダンジョンを進む。
この階層は樹木の魔物が支配しているようで火の魔法が効果的だ。
順調に遭遇する魔物を狩り奥を目指す。道は複雑に分岐している。
ふと前の観測隊の動きが止まる。何かあったのかと彼女らの元へ向かう。
その途端目の前に巨大な樹木が立ち塞がり分断されてしまった。
彼女らを囲う様に樹が生い茂る。回り込むのは無理なようだ。向こうから壁を叩く音が聞こえる。
私達も魔法で壁の破壊に努める。一人が焔の剣を作り出し突き刺す。皆で集中的に攻撃を加えて壁を破壊する。これで合流できる。
駆けつけると黒い魔物の前でリリカが地に伏していた。
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