第6話 カレーライスとお風呂

コスプレ同好会の仲良し四人組は今日も我が家に集合なんだって

姉ちゃんは良いけどさ

ミキちゃん、翔子ちゃん、ユキちゃんの三人は昨日も我が家にお泊まりだったのに

続けて外泊とか親の許しをどうやって取ってるんだろう


なんてことを僕が考えても結論は変わらないんだよね

だから僕にできることは5人分の夕食の食材を買うことだけさ

ため息が出るけどね


だから今日の夕食はカレーライスだ

なにがダカラかはわからないけど、僕の得意料理だよ


あと、面倒くさい注文を姉ちゃんからされてるんだよね

ロシアンルーレットとかふざけてるでしょう

当たり付きの料理を考えろってなんだよ


だから一人分だけは無茶苦茶辛いカレーにすることにした

そのための秘密兵器は一味唐辛子だ

カプサイシンがいい仕事をしてくれるはず


でもそんなカレーが必要な理由が訳分からんのだよ


当たりが僕とのお風呂権なんなんだろう

JKにもなって男とお風呂に入るのがご褒美とか

なんの冗談だろう


でも、嫌だと言っても僕には拒否権はないんだって

そんな目的のために辛いカレーを用意する僕も大概かもしれないけど


でも言ってやりたいよ『まったく、親の顔を見てみたい』ってね


……言えないけどね


まあ、中学生の僕がJKの心配をするのも変だからね

だから僕が姉ちゃんに言われた通りに当たり付きのカレーを作りますよ


サラダも欲しいなあ

簡単に済ませたいから

サラダはカット野菜のパックを買って、後はトマトを足しますか

カレーの具は何が良いでしょうか?

人参、タマネギ、ジャガイモ、後は肉ですか

肉は直ぐに火が通る豚バラスライスで決まりですね


後はルーです、これにしますか

本格スパイスたっぷりのインドカリーって書いてありますからね

そして一味唐辛子

これで決まりです


☆☆☆☆☆



グツグツグツグツ


野菜も肉も良い感じに煮えてきました

試食してみた人参も柔らかく煮えてます

では、仕上げのルーを入れて出来上がりです


「姉ちゃん、ご飯だよ、よそうの手伝ってよ」


「ファ〜、出来たんだ

よそうってご飯茶碗出てないぞ」


「ごはん茶碗って

カレーの匂いがしてるでしょう

だからお茶碗は使わないよ

カレー用にちゃんとお皿が出てるでしょう」


「そう言えばカレーの匂いがしてるね

うん、良い匂いだね」


今更なにを言ってるんだろう

もっと前からわかるでしょう


「ごはんをお皿に盛ったらそこにおいてね

カレーは僕が盛るからね

それとサラダが出来てるから持っててね」


ではカレーを掛けますか

ああ、一つはこっちの小鍋からだよ

小鍋のカレーは一味唐辛子たっぷりのスペシャルスパイシーカレーだ

僕だったら絶対に食べない激辛カレーだ


よし、完成だね


「カレーできたよ、持ってってえ〜」


ドタドタドタドタ


「ねえ、ねえ、この中の一つが当たりなんでしょう」


「当たり?

う〜ん、まあ当たり」


「う〜、どれにしよう

当たればゆう坊と一緒にお風呂だ、選べ、選べ、当たりを選ぶんだ私」


姉ちゃんの必死さが怖いんだけど

でも必死なのは姉ちゃん以外もだ


「ねえ、やっぱり僕とお風呂になんか入りたくないよね」


ミキちゃんも、翔子さんも、ユキさんもきっと僕とお風呂に入るとか罰ゲームって思うよね

だから必死に外れを探そうとしてる

僕はそう思ったんだ


でも様子がおかしい


「どれだ、当たりはどれだ」


「ゆう坊とお風呂、ゆう坊とお風呂、ルンルンルン」


「はあ〜、このチャンスは譲れませんわ」


いや、みんな何を言ってるんだろう

カオス、まさにカオスです


そしてみんなが自分の信じるカレーをとって食卓につきました


「みんな、まだ食べちゃダメだよ

ゆう坊が当たりの条件を発表するからね!」


ええっ、それいるの??

やりますけどね


「それでは当たり条件の発表です

辛くないカレーを食べた人が当たりです」


当たりは辛いカレーだろうって

そうだけど

嘘つきそうだから逆を言ってみたんだ


「よっしゃああ、食べるぞ」


「「「「「いただきま〜す」」」」」


パク


「よし、辛くない」


「ふふふ、これは美味しいです」


「えへへへ、あたりだ」


「やった〜」


「うぎゃああ、な、なにこれ、無理、無理、ひっ、ひいいい」


そして顔を見合わせるお姉さまたち


「ここで発表に訂正があります

あたりは激辛カレーでした」


「え〜嘘つき」


「ずるい、ずるいよ」


「私を騙すとはいい度胸だな」


うえっ、姉ちゃんが怖い


「だって、あたりが激辛だって言ったらみんな辛いって言うでしょう

ねえ、言うよね」


ほら、みんな黙っちゃうし


「じゃ、じゃああたりって……」


「あたりはあまりの辛さに泣きそうになってる翔子さんです

なお、あたりの権利の行使は辞退可能です

でも譲渡はできませんよ」


翔子さんならこう言っておけば辞退するよね

翔子さんが僕とお風呂に入りたいとかありえないしね


「あっ、翔子さん、そのカレーは食べないほうが良いですよ

台所に普通のカレーを用意してありますからそれを食べてくださいね」


流石にあれを完食とかありえないしね

でも翔子さん、カレーを交換に行きながら何かいってるよ


「ゆう坊は優しいね

ありがたくもらうね

それと一緒にお風呂

楽しみだね」


えっ、いや待って

翔子さん冗談だよね

でも僕の動揺は誰も気づいてくれないよ


そしてなぜかお通夜の席のように黙々と進む夕食

いつもならギャルトークが爆発してお腹が痛くなるくらい笑い転げるのに

なんで誰も話さないんだろう


「さあ、ごはんも食べたし

ゆう坊、お風呂に行くよ」


ご飯が終わった途端に翔子さんが宣言した


いや翔子さん、あなたはこのグループの真面目担当でしょう

なら、そこは辞退一択なはず


「ほら、グズグズしないの」


おかしい、絶対におかしい

なんで、なんでだろう


積極的な翔子さんに腕を掴まれて引きずられるように僕は脱衣所に連れ込まれる


「みんなは約束通りリビングから出ちゃダメだからね」


そんな牽制までしっかりする翔子さん


「さっ、邪魔者もこないし

二人でお風呂だね

さあ、脱ぎ脱ぎしましょうか」


翔子さんの手が僕の服にかかる


「いや無理です……自分でできますから

ちゃんと脱げますよ」


「もう、ゆう坊はまだ子供なんだからお姉さんにお任せなの」


僕の拒否なんか聞いてもらえない

テキパキと翔子さんが僕の服を脱がしてゆく


そして僕に残された最後の砦


「ふ〜ん、ゆう坊はブリーフ派なんだ」


やめて、まじまじと見るのはやめてよ


「ほら、それも脱ぎ脱ぎするよ

もう、お子ちゃまは恥ずかしがったりしない」


「まって、ダメ、ダメ、脱がさないで、ダメだから」


「えへへ、脱がしちゃった」


この人、本当に脱がすんだ

びっくりだよ


裸にされた僕は脱兎のごとく脱衣所から逃げ出してお風呂場に入る

そこで急いでシャワーを浴びてお風呂に入る


とりあえず、お湯で隠れるかな


いや、無理でしょう

入浴剤とか入ってないし


ど、ど、どうしよう

本当に翔子さんは入ってくるんだろうか??


ガチャ


「入るわね」


わっ、本当に入ってきた

ええっ、そこは水着を着てましたとか、バスタオルでしっかりガードしてますとかじゃないの

なんで裸を隠しもしないで入ってくるわけ


見える、見えてるし


翔子さんのCカップの程よい大きさのおっぱいも股間を彩るお毛けもみんな見えてるし


「もう、ゆう坊ったら目つきがエッチなんだから

ゆう坊もおっぱいとか見とれちゃうお年頃なんだね」


翔子さんどうしたの

僕、翔子さんのおっぱいをガン見してるよね


なんでそこで母さんみたいに僕の成長を感慨深く語るのかな

エッチな目つきって普通は嫌でしょう


おかしい、絶対におかしい


あっ………


スキル


もしかして……


僕はステータスウインドウを表示する

うわあ〜


やっぱりあったわ


魅了 1


これだわ

どうしよう??


「ねえ、勇くん、独り言が多いよ

ほら、詰めて

私も入るんだから」


そう言って翔子さんがお風呂に入ってくる


ちょっと、翔子さん、お風呂に入るには確かに湯船を跨ぐ必要がありますけど

見えてる、見えてるから、翔子さんの具が丸見えです


それにおっぱいも揺れてるし


あ〜、お湯に浸かったらあんまり見えないわ


ひゃあ、くっつくの反則、反則です


当たる、当たってるから





結局、いっぱい翔子さんにくっつかれました

湯船でおっぱいを感じたし

お互いに洗いっこもしたし

それに洗うのにタオルは禁止って


ええ、洗いましたよ、洗ったよ

この手で翔子さんの体をね

おっぱいはプニプニしてたし

薄いあそこの毛の手触りはサワサワって感じでした


……うん、これ以上は無理、言えません


翔子さんが手じゃなくておっぱいで僕を洗ったとか

大きくなったおちんちんを洗うのに皮まで剥かれたとか

翔子さんのあそこはプニプニして熱かったとか

絶対に言えません


だからお仕舞い、お風呂の話はお仕舞いなんです

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