第5話 放課後はコスプレ同好会
やっと授業が終わったよ
僕は帰りたいんだけど姉ちゃんに入れと言われているコスプレ同好会に顔を出すんだ
だからまだ帰れないんだ
コスプレ同好会とか僕の柄じゃ無いだけどね
姉ちゃんが怖いからバックれる訳にもいかないよ
「こんちわあ」
「おう、ゆう坊きたか」
部室の中にはユキちゃんとミキちゃんと翔子ちゃん3人がいる
あれ、今日は姉ちゃんがいないや
「ねえ、姉ちゃんは今日は来ないの」
「亜美か、あいつは担任に呼び出しを食らってるよ
運が良ければ遅れてくるんじゃ無いかな?」
「運が悪いと?」
「ずっと説教されてるんじゃない」
「あっ、そっちに一票」
あらら、姉ちゃんは何をやったんだ
「そう言う訳で亜美を待ってられないから亜美抜きで始めるよ」
そう言えば今日は新しいコスプレの衣装を決めるって言ってたっけ
「ねえ、今度は何のコスプレをするの」
「やっぱ今は鬼でしょう」
ミキちゃんは2次元ギャルだから漫画やアニメのキャラに詳しいんだよね
普段から制服に一工夫して好きなキャラの制服っぽくしてる
だからってそんな風に脚を開いて座らないでよ
スカートが短くしすぎてピンクのショーツが見えちゃってるんだから
「鬼?」
翔子ちゃんは何の話か分かってないみたいだ
まあ、翔子ちゃんは付き合いで入ってるだけでアニメや漫画に全然興味を持ってないからね
「そう、鬼の刀よ」
「私、蜜ちゃんをやりたい」
ミキちゃんは自分がなりたいキャラがあって鬼って言ってるんだ
「蜜ちゃんはね、強くて可愛いんだよ
日本人の癖に髪の毛はピンクなの」
ミキちゃん、どんな人種でもピンクの髪の毛の子はいないと思うよ
「それにね、私は新体操の経験があるから適任だと思うんだ」
へええ、蜜ちゃんって新体操の選手なんだ
「蜜ちゃんと新体操は関係ないんじゃ無いの」
翔子ちゃんは不思議そうだ
あら、違うんだ
「関係あるから、新体操をしてるとリボンをちゃんと武器の様に操れるんだよ」
「リボンが武器、確かに戦隊物でどっかのピンクがリボンを武器にはしてたけど
蜜ちゃんの武器は確かにリボンっぽいけど別にリボンんじゃ無いでしょう」
翔子ちゃんのダメ出しは容赦がないよ
ミキちゃんの顔がムッとしてきたね
「リボンで良いのよ、本物の武器とか無理なんだから
リボンで代替するのが最強なの
だから私が蜜ちゃんに相応しいの」
「いや〜、あんたじゃ無理、蜜ちゃんはボインなんだよ」
二人の会話にユキちゃんが参入する
ユキちゃんが自慢のおっぱいを見せつける様に胸を張って言い放つからミキちゃんがムッとしてるよ
「なによ、ユキは
少しぐらいおっぱいが大きいからって威張らないでよ」
そう言うミキちゃんは猫背になって胸を隠してる
やっぱりユキちゃんには敵わないと思ってるんだね
「威張って無いしい
蜜ちゃんがボインなのは本当じゃない
乳姫の二つ名は伊達じゃないでしょ」
「うっ、それはそうかも」
「それにね、蜜ちゃんは背が高いんだよ
ミキはどっちかって言えば小ちゃい可愛い系じゃない」
もう、ユキちゃんは攻めすぎだよね
ミキちゃんは涙目じゃん
「でもユキ、おっぱいで決める物でもないでしょう」
翔子ちゃんが冷静にユキちゃんに意見してるね
翔子ちゃんのおっぱいはミキちゃんとユキちゃんの間ぐらいだからどちらにも与しない意見が言えるよね
僕はミキちゃんの微乳は良い物だと思うけどおっぱいカーストではユキちゃんには勝てないみたい
だから、おっぱいの話になるといつもユキちゃんが無双するんだ
「あら、翔子、それはどう言う意味かしら」
「そのままの言葉よ、コスプレはおっぱいだけじゃ決まらないって事よ
もっと大事な事があるでしょう」
「もっと大事な事?」
「そうよ、コスプレをするキャラクターに対するリスペクトよ」
翔子ちゃんがドヤ顔でユキちゃんに意見してる
話題がおっぱいから離れたせいだよね
「リスペクトって何よ?」
翔子ちゃんは頭が良いからね
難しい言葉を使いたがるんだ
「リスペクトは敬意するとか大事にするとかっていう意味よ
ミキは蜜ちゃんをリスペクトしてるけどユキはボインちゃんとしか思ってないでしょう」
「ええっ、今話してるのはコスプレの話だよ
コスプレで一番大事なのは目立つ事だよ
蜜ちゃんのコスプレの1番のポイントは大きく縦に開いたシャツから見える胸の谷間だよ
蜜ちゃんが巨乳だから出来る格好なんだから」
ユキちゃんはブレないよね
巨乳は正義だって信じきってるよ
「えっ、蜜ちゃんてキャラってそんなファッションなの?
それってハニーちゃん系のファッションって事な訳
ミキ、そうなの」
そうか、翔子ちゃんは一般論なら強いけどオタじゃないからな
「う、うん、そうだよ、縦に大きく開いた胸元から覗く胸の谷間と可愛らしい雰囲気のミスマッチが人気なんだよ」
「ふ〜ん、そうなんだ、じゃあ別に巨乳じゃなくても胸の谷間が見せられれば良いんじゃない」
「もう、翔子は蜜ちゃんの事を知らないで適当な事を言わないでよ
蜜ちゃんの二つ名は乳姫なの、巨乳なの、だから私がふさわしいの
ねえ、ゆう坊もそう思うでしょう」
いや、そこで僕に振らないでよ
戸惑う僕を見てユキちゃんが攻勢に出てくる
両手でおっぱいを持ち上げて強調するとかズルイよね
「ほらゆう坊凄いでしょう
ゆう坊なら触っても良いんだから
ホラホラ」
ユキちゃん不味いって、僕の目の前におっぱいを持ってこないでよ
うわあ、当たる、ユキちゃんのおっぱいが顔に当たるから
「えへへへ、ゆう坊も男の子だね
やっぱりおっぱい星人なんだ」
「ふ〜ん、ユキは私のゆう坊に随分と面白い事をしてるのね」
姉ちゃんだ、姉ちゃんの凍りつく様な声が場を支配する
「えっ、亜美、なんでいるの」
姉ちゃんが出現してユキちゃんの無双が止まったね
「あら、居てはいけないのかしら、私はこの部の部長なんだけど」
「いや別にいけないとか言ってないし」
「そう、ユキに嫌われてるのかと心配したんだけど違ったようで良かったわ
それでゆう坊、あんたは何でそう簡単に誘惑されるのよ」
「べ、別に誘惑とかされてないよ」
「そう、それなら良いけどね
ユキもおっぱいをしょうもない事に余り使わないことね」
姉ちゃんの怒りは余り大きくなかったみたい
頭に拳骨を喰らわなかったからね
それからは姉ちゃんが仕切って結局コスプレは鬼で決まりとなった
その後でみんなのコスプレの役も決まっていったよ
そして、蜜ちゃんの役はユキちゃんが結局手に入れたんだ
姉ちゃんは適材適所だって言ってた
ミキちゃんはガッカリしてたけど巨乳で背が高いって言うとやっぱりユキちゃんが適任だからしょうがないよね
これで今日の部活は終わりだと思ったら姉ちゃんがとんでもない質問を僕にするんだ
「なあ、ゆう坊、さっきのユキが言ってたけどやっぱりゆう坊はおっぱい星人なのか
ゆう坊がそんなにおっぱいが好きなら姉ちゃんのおっぱいを見せてやっても良いんだぞ」
「姉ちゃん、何言ってんの、姉ちゃんおっぱいとか見たくないよ」
「そうよね、ゆう坊は私のおっぱいの方が良いわよね」
翔子さん、常識人のキャラじゃなかったっけ?
「ええ、おっぱいを見せるの…でもゆう坊なら見せても良いかな」
ミキさんのおっぱいはお姉ちゃんと同じ微乳だからな……
「あら、ゆう坊は私のおっぱいを見てるのよ
ねえ、今日も見せてあげようか」
「ユキちゃん、あれは事故だから」
「ふ〜ん、そう言えばユキは昨日脱衣所でゆう坊におっぱいを見せたんだっけ」
「だから、あれは事故だって言ってるじゃん」
「それって不公平よね」
ねえ、僕の話を聞いてよ
「じゃあ、じゃあさあ、今日のお風呂、誰がひとりがゆう坊と一緒に入るってのはどうかしら」
「きゃあああ、うそ、でも良いかも」
「えへへへ」
「そう言えば最後に入ったのはゆう坊が小4の時か」
いやみんなどうしたの
おかしいよ
「「「じゃあ、それで決まりね」」」
いや、決めないでよ
僕の意見も聞いてよ
「じゃあ、亜美の家に今日もお泊まりね」
こうしてなし崩し的に今日もみんながお泊まりする事になりました
まあ、お風呂の話は冗談だよね
ねえ、冗談って言ってよ
「今日はカレーだ、さあ帰るよ」
元気な姉ちゃんとお友達
僕だけがブルーな気分な中、みんなで帰る事になりました
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